「好き」と言いたい。
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#313 [あんみつ]
 
差がなかなか縮まらない。

変わらないまま、洋平君にバトンが渡った。

「わ・・・はや」

速い。

洋平君はぐんぐんスピードを上げて、うちのクラスのアンカーと並んだ。

競り合いながら、私たちの応援席の前を通過する。
 

⏰:07/09/24 17:28 📱:N901iC 🆔:E6Bwt1vM


#314 [あんみつ]
 
「洋平君、速いじゃん!!」

奈津美が私の肩を叩いてくる。

私はうなずきながら、洋平君を目で追う。

わずかに洋平君がリードして、そのままゴールした。
 

⏰:07/09/24 17:31 📱:N901iC 🆔:E6Bwt1vM


#315 [あんみつ]
 
「すごい!!1位だー!!」

私は、肩に置かれっぱなしだった奈津美の手を取った。

「ねー!!すごい速かった!!」
奈津美も私の手を持って、ぶんぶんと振り回す。

「うん!!めっちゃすご・・・い」
 

⏰:07/09/24 19:38 📱:N901iC 🆔:E6Bwt1vM


#316 [あんみつ]
 
(・・・やば)

私たちに向けられているのは、7組一同の冷たい眼差し。

私の様子を見て、奈津美もそれに気付いたらしい。

私の手を離して、へへっと苦笑いをしながら、そっと立ち上がって応援席から出ようとする。

私もそれに続いて、応援席から抜け出した。

 

⏰:07/09/24 20:53 📱:N901iC 🆔:E6Bwt1vM


#317 [あんみつ]
 

「あー、失敗したー」

応援席から離れて、私は言った。

けど、本当は口で言うほど気にしてない。

みんなの冷たい眼差しより、走る洋平君の姿が目に焼き付いて離れない。

思い出すと、また顔がほてってきた。

「やっちゃったよねー。けど、ほんと速かった!!」

奈津美もたいして気にしてなさそう。
 

⏰:07/09/24 20:55 📱:N901iC 🆔:E6Bwt1vM


#318 [あんみつ]
 
ピンポンパンポーン

{これで午前の部を終了します。12時40分まで休憩なので、各自お昼をとって下さい}

「もう昼なんだ。お弁当取り行こー」

「うん」

 

⏰:07/09/24 20:56 📱:N901iC 🆔:E6Bwt1vM


#319 [あんみつ]
――――――――


昇降口に着いて、朝クラスごとにお弁当を集めた段ボール箱から、自分のを探す。

「あ、あった!!」

他の人のお弁当をひっくり返さないように、私は自分のを取り出した。

「どうする??この辺で食べる??影だし」

「だねー。あ、あそこは??」

そう言って、奈津美は昇降口前に植えてある木の下を指差した。
 

⏰:07/09/24 20:58 📱:N901iC 🆔:E6Bwt1vM


#320 [あんみつ]
 
私たちは木の下に移動して、囲いのわずかな段差に座った。

「いただきまーす」

お茶で喉を潤した後、私はお弁当を広げて、手をあわせた。

「お、旨そうじゃん」

卵焼きを食べようとすると、上から声がした。
 

⏰:07/09/24 20:59 📱:N901iC 🆔:E6Bwt1vM


#321 [あんみつ]
 
上を向くと、案の定、健二が立っていた。

日に焼けたのか、何となく朝会った時より、鼻が赤くなっている気がする。

「健二、自分のあるでしょー」

私は止まっていた箸を動かして、卵焼きを口に入れた。

「うちの、冷凍食品ばっかだし」

健二は言いながら、私の前にしゃがむ。
 

⏰:07/09/24 21:01 📱:N901iC 🆔:E6Bwt1vM


#322 [あんみつ]
 
「うわ、おばさんに言ってやろーっと」

私は笑いながら、唐揚げに箸を伸ばす。

「どーぞ、ご自由に」

私の箸が唐揚げを取る前に、健二の指が唐揚げをさらっていった。

「あー!!ちょっと!!」

「うめー!!じゃあな」

健二は唐揚げを口に入れると、さっさと友達の元に戻っていった。
 

⏰:07/09/24 21:02 📱:N901iC 🆔:E6Bwt1vM


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