darkness;FROM OZ
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#21 [OZ]
悠紀さん
面白いって言って
いただけてうれしいです

更新
遅いと思いますが
頑張ります(´`)
:07/07/19 06:18
:N700i
:☆☆☆
#22 [OZ]
気宇は最近、しょっちゅうこういう話をするようになった。
長い間、
押し入れで暮らし、僕以外とまともに関わらなくなった気宇にとって僕は神のような存在であった。
それに、もともと気宇は僕の言うことをよく聞いた。
だから、僕が押し入れに隠れ続けろと命令すれば、その通りにする。
しかし、気宇は押し入れから出たがっていた。
こういう意味のわからない話をして、押し入れから出してもらうつもりでいるのだ。
:07/07/19 07:56
:N700i
:☆☆☆
#23 [OZ]
「嘘をつくな。
さあ、黙って昼寝でもしたらどうだい?」
気宇は切なそうな声で、うめいた。
それからしばらくの間、気宇は“何か居る”と呟き続けた。
まったく……。
気宇は体は成長したものの、中身は八歳の時と何ら変わっていないじゃないか。
押し入れから出たいのであれば、もっとましな言い訳をしてほしいものだ。
まあ、そこから出す気はないのだけれど。
:07/07/19 19:29
:N700i
:☆☆☆
#24 [OZ]
気宇が押し入れから出られるのは、両親が死んだときか、それか……
彼自身が死んだときだ。
それまでは何があっても出さない。
絶対に。
………………………
「ねぇねぇ、由宇の部屋に行きたいんだけど」
理央はにっこり笑ってそう言った。
:07/07/19 19:34
:N700i
:☆☆☆
#25 [OZ]
僕がちょうどリビングに通そうとしたときに、突然理央が言いだした。
ギクッとして理央の顔をまじまじと眺める。
理央は美しい笑みを顔に貼りつけ、甘えるような声を出した。
「いーじゃん!
私、由宇の部屋見てみたいんだもん。
ちょっとだけ!ね……?」
普段は理央に可愛らしくお願いされたら、即座に言うことを聞いてしまうのだが、こればかりはそうもいかない。
:07/07/19 19:40
:N700i
:☆☆☆
#26 [OZ]
「けど……部屋汚いんだ。
それに親もいないんだから、リビングだってかまわないだろう?」
理央の眉間に皺がよった。
大きな目がキュッと細くなる。
……僕と理央は付き合って二ヵ月になる。
僕は理央が大好きだ。
なぜなら、
彼女がとても綺麗な外見を持っているからだ。
:07/07/19 19:44
:N700i
:☆☆☆
#27 [OZ]
真っ白い肌。
真っ黒い長い髪。
真っ赤で豊かな唇。
日本人形のような少女であったが、それでいてどこか西洋風の妖艶さも兼ね備えているのだ。
僕はいつも彼女に見入ってしまう。
そばに置いておいて、いつまでも眺めていたいくらいだ。
だから、僕の部屋に入れることは避けたいのだ。
もし気宇が声を出してしまったら?
考えただけでも恐ろしい。
:07/07/19 19:50
:N700i
:☆☆☆
#28 [OZ]
しかし、僕の部屋に案内しなかったらしないでかなりまずいことになる。
理央はすでに機嫌をそこねている。
これ以上拒否していたら、帰ると言いだしそうだ。
それだけならまだいいが、別れるなんてことになったら……。
あの綺麗な顔を間近で見れなくなってしまう。
……仕方ない。
「わかった。
僕の部屋に案内するよ」
:07/07/19 19:53
:N700i
:☆☆☆
#29 [OZ]
僕の部屋は二階。
階段をあがる度に、胸の鼓動が速くなる。
変な汗までかいてきてしまった。
部屋の前に立つ。
ひんやりとしたドアノブに手をかけ、ゆっくりとまわした。
部屋に入ってすぐに横目で押し入れを確かめた。
大丈夫。
ぴったりとしまっている。
:07/07/19 20:56
:N700i
:☆☆☆
#30 [OZ]
理央は、乱暴に学生鞄を置くと、キョロキョロと部屋中を見回した。
「なぁ、理央。
何にもないだろ?つまんないからリビングに戻ってテレビでも見ないか?」
僕は大声でそう言った。
気宇に理央の存在を知らせるためだ。
理央はあんなにも僕の部屋に行きたがっていたくせに、あっさりとリビングに戻ることを承諾した。
僕は理央の背中を押すようにして、とっととリビングに向かわせた。
:07/07/19 21:02
:N700i
:☆☆☆
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