revenge tragedy
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#1 [朔]
待っていたわ…。

あなたを。

あなたが
最後の犠牲者…。

⏰:07/07/26 14:50 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#2 [朔]
[発端]

男は握った大きな拳で
女の顔を殴りつけた。

女の鼻から赤い血が
ポタポタと滴り落ちた。

「彰彦…やめて…お願い…。」

男は女の願いを聞き入れず
また、手を振り上げた。

⏰:07/07/26 15:05 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#3 [朔]
先程よりも強い力で殴られ
女は畳へと叩きつけられた。

男は倒れこんだ女を組み敷くと
スカートを捲り上げ下着を剥がし

潤いを持たない女の蜜所へと
自分を無理やり挿入した。

⏰:07/07/26 15:08 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#4 [朔]
いつからだろう…彼が私を
殴るようになったのは…。

私を愛してくれなくなったのは…。

女は痛みに耐えながら
男を黙って受け入れていた。

目から流れ落ちる涙に
男は気付く事もなく女を陵辱し続けた。

⏰:07/07/26 15:30 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#5 [朔]
―2007年 現在

「蒼子!!!
潤君が迎えに来てくれてるわよー!!」

お母さんが私を呼ぶ声が聞こえる。

「はーい!!」
とりあえず返事してから
お気に入りのピアスを着けて
私はバッグを持って部屋から出る。

⏰:07/07/26 15:35 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#6 [朔]
階段をドタドタと駆け下りて
お気に入りのピンヒールを履いて

「行って来まーす」
お母さんにそう告げると
潤の待つ車へと急いだ。

私 瀬名蒼子 24歳

今日は彼の引越しの日。

念願の一人暮らしを
始める彼の家へと向かった。

⏰:07/07/26 15:42 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#7 [朔]
ずっと一人暮らしがしたいと
言っていた潤は地道に

物件を探していた。

たまたま見た不動産で
いい物件を見つけて契約をして
今日から新居に潤は住む。

⏰:07/07/26 16:07 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#8 [朔]
「いいなー…一人暮らしかぁ。」

実家で住んでいた時よりも
潤の家は少し遠い。

前なら自転車で15分走ると
着く距離にあったのに
今は車で30分はかかる場所にある。

でも、やっぱりうらやましい。

⏰:07/07/26 17:11 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#9 [朔]
「いいじゃん。
合鍵も渡すからさ、俺が留守の時
とか使っていいよ!」

合鍵…なんて素敵な響き…。

「うん!お料理も頑張るよ!!」

おそろいのカップとかパジャマとか
置いて…ホントに楽しみ♪

お母さんに料理教わらなきゃ。

⏰:07/07/26 17:15 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#10 [朔]
色んな事を考えながら
車で走ってる内に

潤の新居に着いた。

「あれだよ!」

潤が指差す方向には
改装中とシートが見えた。

⏰:07/07/26 17:19 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#11 [朔]
「改装中なんだ?」

「うん。ちょっと古いらしくて
新しく塗り替えてるらしい。」

…へえ。

しかも大きなマンション。
沢山、人が住んでいるんだろう…。

ベランダには布団やら
シーツやらが色とりどりに
干されている。

⏰:07/07/26 17:22 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#12 [朔]
駐車場に入ると潤が頼んだ
引越し屋さんが待っていた。

「お、ちょうど良かった。」

潤は引越し屋さんの
車まで走ると窓をノックして

「山岡です。お願いします。」

と言い自分の荷物を
車から降ろし始めた。

⏰:07/07/26 17:27 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#13 [朔]
「潤の部屋って何階?」

潤は重そうな大きな段ボールを
抱えながら
「A棟の4階…こっから一番、右端。」

「へぇ…端っこかぁ〜」
ふと潤の部屋であろうベランダを
見ると女の人がこちらを見ていた。

⏰:07/07/26 18:56 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#14 [朔]
「…あれ?あそこ…潤の部屋だよね?」

確かにいる…。
黒い髪をなびかせて
白いブラウスを着た女の人。

「ね…潤!!あそ…こ」
と指差して潤を呼び
もう一度、見ると女性は
もう居なかった。

⏰:07/07/26 18:58 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#15 [朔]
「何だよ?」

潤が私の方へと近づいた。
「あれ…あそこでしょ?潤の部屋。」

右の端っこを指差すと
「ん…と、そうだな。」
と潤は頷いた。

…おかしいなぁ。

でも特に気にせずに私は潤の
部屋へと向かった。

⏰:07/07/26 19:00 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#16 [朔]
潤の部屋へ向かうと
日当たりも良くて部屋も広くて
申し分はなかった。

「いい部屋だねー!!」

キッチンも広くてきれい。
和室もあって落ち着くし。

「だろ?これで1ヵ月6万て
安くない?」

「安い!!」
場所だって比較的
何でもある場所。

⏰:07/07/26 19:05 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#17 [朔]
スーパーもあるし
駅だって近い。

「何かあるんじゃないの??」

なーんて冗談を言いながら
段ボールの中身を片付ける。

引越し屋さんもテキパキと
作業を済ませて部屋が片付いていく。

⏰:07/07/26 19:08 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#18 [朔]
昼から始めた作業も
夕方にはすっかり終わっていた。

「きれいになったねー。」

インテリアは私が考えた。
それなりに自信はある。

潤は早速、
自分の部屋でくつろいでいる。

⏰:07/07/26 19:09 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#19 [朔]
「腹減ったなー…。」

潤の言葉に私はさっそく
「スーパーに買い物行こ!!」

財布を持ち
まるで新婚夫婦みたいだと
嬉しそうに手を繋いで
スーパーへと買出しに向かった。

⏰:07/07/26 19:11 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#20 [朔]
2人でぶらぶらスーパーを歩いて
今日の夕飯の材料を買って
潤の家へと戻る。

玄関に入るとさっきはしなかった
鼻をつくようなカビの匂いがする。

「…何?この匂い?」
潤は平気なのか
部屋へと普通に入っていく。

⏰:07/07/26 20:53 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#21 [朔]
「潤…ねぇ…」

潤を呼びとめて玄関から
部屋に入ろうとした
私の背筋にゾクゾクと悪寒が走った。

…誰かいる…。

背中に感じる人の気配。
何…何なの…?

⏰:07/07/26 20:55 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#22 [朔]
足が動かない…。

私の頭の中で
私の肩に白く細い不気味な手が
近づいてくるような気がした…。

"ヤダ!!潤!!"

その時、潤が
「何してんの?早く入れよ?」

⏰:07/07/26 20:57 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#23 [朔]
パンッと何かが弾けたような音が
聞こえたような気がして
私はその場に座り込んだ。

「潤…」

「どした?顔…真っ青だぞ?」

潤はしゃがみ込む私に驚いて
心配そうに駆け寄っってきた。

⏰:07/07/26 21:00 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#24 [朔]
「ほら…水。」

顔を真っ青にしている私に
潤は水を差し出してくれた。

「ありがと…」

ふと気がつくと
カビの匂いもしなくなっていた。
さっきの出来事は何だったんだろ…。

⏰:07/07/26 21:02 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#25 [朔]
部屋を見渡しても
おかしな事は1つも
見当たらない。

水を少し飲んで私は
台所へと向かい晩ご飯の
準備を始めた。

「潤ー!!お風呂入れれば?」

私の言葉に潤は
「一緒に入ろうな♪」と
嬉しそうに言う。

⏰:07/07/26 21:09 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#26 [朔]
「1人で入ってよー!!」
私の言葉に潤はふて腐れながら
風呂場へと向かった。

私の方はご飯の用意も出来て
潤がお風呂から出れば

完璧にしてある。

⏰:07/07/26 21:27 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#27 [朔]
少し休もうと
新品のラブソファに座り
一息ついた。

ただ流れているだけの
テレビを見る。

すると…
「…まただ。カビの匂い。」
やっぱり臭う…気のせいじゃない。

⏰:07/07/26 21:46 📱:PC 🆔:w1tl4uAE


#28 [朔]
「外からとか…?」

窓に近づいてカーテンを開ける。
空を見上げれば青白い月が
街を照らしている。

窓を開けてベランダに出た。

「うわ…蒸し暑い…。」
外はまとわりつくような暑さ。

匂いを確かめる。
カビのような臭いはしない。
むしろ隣からは
晩ご飯のいい匂いがする。

⏰:07/07/27 10:49 📱:PC 🆔:dJoiSK6E


#29 [朔]
気のせいなのかな…と
中に入ろうと窓の方へ
目をやると…。

「…!!」

自分が映る窓ガラスに
もう一人誰かが映っている。

"さっきの人だ…"
黒い髪に白い半袖のブラウス。

⏰:07/07/27 10:55 📱:PC 🆔:dJoiSK6E


#30 [朔]
ここは4階で人が
立てるわけはない。

嫌な汗が背中を
伝って流れているのがわかる。
窓に映るその人が
徐々に近づいて来る。

"嫌!!来ないで!!"
目を強く閉じ心で唱えた。

⏰:07/07/27 14:47 📱:PC 🆔:dJoiSK6E


#31 [朔]
―次の瞬間

ガラリと窓が開いて

「風呂、出たぞー。」
潤の声がして我に返った。

「どしたの?
何か面白い物でもあったか?」

潤は何事もないような顔で
私に聞いてくる。

⏰:07/07/27 14:51 📱:PC 🆔:dJoiSK6E


#32 [朔]
「ね…ぇ…ここ…」

"おかしいよ…"

引っ越した日にそんな事を
言えば潤が気を悪くするのは
分かってる。

「何?何か言った?」

「…ううん。」
もう少し様子を見てみようと
私は何も言わなかった。

⏰:07/07/27 14:54 📱:PC 🆔:dJoiSK6E


#33 [朔]
その日の晩は何かおかしいと
感じながらも潤の家で
お泊りをした…。

蒸し暑い熱帯夜。

―私は夢を見た。

そこは見た事もない家の中。

きれいな女の人が台所に立ってる。

その人は誰かに話しかけながら
料理をテーブルに置いている。

⏰:07/07/27 15:00 📱:PC 🆔:dJoiSK6E


#34 [朔]
何を言っているのか
声は聞き取れない。

だけど
「あぁ…私に話しかけているんだ。」
直感でそう思った。

私であろう人物は
女の人の腕を掴み
頬を叩いて床へと叩き付けた。

⏰:07/07/27 15:03 📱:PC 🆔:dJoiSK6E


#35 [朔]
その人は両腕で体を支え
私の足へとすがりつく。

そして…。

―ハッ。

突然、目が覚めた…。
生々しい夢だった。
その人の腕の感触さえも
手に残っている。

⏰:07/07/27 15:05 📱:PC 🆔:dJoiSK6E


#36 [朔]
まるで古い映画のフィルムを
見ているようだった。

「妙な夢…。」

天井を仰ぎ呟いた。

潤の方を見ると
隣ですやすやと眠っている。

⏰:07/07/27 15:08 📱:PC 🆔:dJoiSK6E


#37 [朔]
「水…。」

ベッドから起き上がると
ふらふらの足取りで
台所へと向かった。

グラスを手に水を注ぎ込むと
喉を潤した。

時間は午前 3:24

朝陽が上るにはまだまだ早い。

⏰:07/07/27 15:11 📱:PC 🆔:dJoiSK6E


#38 [朔]
「…ふぅ、寝よ…。」

ベッドへと戻り私は眠りにつく。
潤の寝息が聞こえる。

寝苦しい夜の心地よい子守唄だった。

⏰:07/07/27 15:14 📱:PC 🆔:dJoiSK6E


#39 [朔]
―次の日

朝起きると
潤はベッドにいない。

「…あれ?先に起きちゃった?」

リビングに行くとソファで
潤が座っている。
寝ぼけ顔の私に
「起きた?」
と聞くと”飲む?”と
コーヒーを入れてくれた。

⏰:07/07/27 15:17 📱:PC 🆔:dJoiSK6E


#40 [朔]
今日は日曜日。

朝ごはんを食べながら
潤とのんびり過ごす。

「あ…昨日、変な夢見たんだ。」
食パンをかじりながら
昨日の夢の話を潤にしようとした。

「あのね?」

「うん。」
…あれ?内容が出てこない。

⏰:07/07/27 15:20 📱:PC 🆔:dJoiSK6E


#41 [朔]
「えっと…ね?」

潤はサラダをほおばりながら
私の話を聞いている。

「…あれ?」
やっぱり忘れてる…。
「何だよ…
忘れてるんじゃん。」
潤は笑っていた。

⏰:07/07/27 15:23 📱:PC 🆔:dJoiSK6E


#42 [朔]
昨日の疲れを癒すために
家にずっといた。

私は昨日の事は
頭の片隅に置いて…。

特に気にする事無く
潤と2人でのんびり過ごしていた。

⏰:07/07/27 16:53 📱:PC 🆔:dJoiSK6E


#43 [朔]
休日が終わるのは
早いもので…。

外は夕方になっている。

「そろそろ帰るね。」
昨日のお泊りだって父さんは
ずっと反対してた。

だけど何とか、説得して
許可が下りたんだから
あまり帰りが遅くなるのは
良くない気がした。

⏰:07/07/27 16:56 📱:PC 🆔:dJoiSK6E


#44 [朔]
潤はすねながらも
家まで送ると言ってくれた。

帰りの車の中で
潤と他愛ない話をしながら
帰るとあっという間に家に着いた。

「じゃ…。」

「蒼子…コレ。」
車から降りて
家に入ろうとする私を
呼び止め合鍵を手渡してくれた。

⏰:07/07/27 17:14 📱:PC 🆔:dJoiSK6E


#45 [朔]
私は合鍵をぎゅっと握り締めて
潤の車を見送った。

「ただいまー。」

「おかえり。」

出迎えてくれたのは姉だった。
その後にお母さん。

「早かったのね?引っ越しは
ちゃんと終わったの?」

⏰:07/07/28 00:55 📱:PC 🆔:SlDXf2hI


#46 [朔]
「うん。キレイになったよ。」

少し大きな荷物を
手に部屋へと戻った。

私が一番にした事は
潤からの合鍵をいつも使っている
キーケースへとつけて…。

照れくさいような嬉しいような
何とも言えない幸せな気分になっていた。

⏰:07/07/28 00:58 📱:PC 🆔:SlDXf2hI


#47 [朔]
余韻に浸る私の耳に

…〜♪

潤からの着信音が鳴った。
私は急いで電話に出る。

「もしもし!?」

「ただいま。」

「もう着いたんだー。お帰りー。」

今の私の声のトーンは
いつもより高いはずだと自分で思う。

⏰:07/07/28 01:01 📱:PC 🆔:SlDXf2hI


#48 [朔]
「何?機嫌いいね?」

すぐにわかる潤はすごい♪
…潤じゃなくても今の私が
幸せなのは誰でもわかるか…。

なんて思いながら

「えへへー。」
私は笑った。
鍵を付け替えた事を潤に話す。

⏰:07/07/28 01:04 📱:PC 🆔:SlDXf2hI


#49 [朔]
潤は受話器越しにもわかる程
照れているのがわかる。

「あっそ。良かったね。」

突き放すように言っても実は
喜んでいる事も知ってる。

しばらく話をしていると
潤1人しかいない部屋なのに
背後から声がする。

⏰:07/07/28 01:06 📱:PC 🆔:SlDXf2hI


#50 [朔]
「ねぇ,潤?何のテレビ見てるの?」

私の質問に潤は
「テレビ?見てねぇよ。」

…気のせいかな。

確かに後ろから声がする。
「…そう。」

潤は
「怖い事言わないでくれる?」
ちょっと怒ってしまった。

⏰:07/07/28 01:08 📱:PC 🆔:SlDXf2hI


#51 [朔]
「気のせいだったみたい…。」

そうフォローを入れて話を続ける。

"でさー…"
気のせいじゃない…。
潤の話し声の背後で確かに声がしている。

「聞いてる?」
何も言わなくなった私に潤が聞いた。

「あ…うん。聞いてるよ?」
聞こえるけれど背後の声が気になって
話に身が入らない。

⏰:07/07/28 01:40 📱:PC 🆔:SlDXf2hI


#52 [朔]
何かを話すような声…。

男の人?
会話をしているような感じ。

"・・・・・"

"・・・・・"

聞き取る事は出来ない。
「ねぇ?ほんとにテレビじゃないの?」
私の言葉に潤は
「違うって!!何だよ?!」

⏰:07/07/28 01:54 📱:PC 🆔:SlDXf2hI


#53 [朔]
「だって…さっきから…」

「あれじゃねぇか?電波拾ってるとか?」

…それかも。

「そうかな?そうだよね?」

でも、潤の家に着いた時から何か
おかしかった。

女の人の事といい…。

⏰:07/07/28 01:58 📱:PC 🆔:SlDXf2hI


#54 [朔]
無視しちゃいけない気がしたけど
これ以上、余計な事を話して
潤を怖がらせちゃいけない…。

だから私は気にしない事にした。

⏰:07/07/28 16:13 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#55 [朔]
それから10分ぐらい話をして

私は潤との電話を
終わらせると家族の
集まるリビングへと降りる。

ドアを開けると
晩ご飯の匂いがした。

「ちょうど出来たわよ。」

母さんが食卓に料理を並べて
お姉ちゃんとお父さんは
テレビを見ている。

⏰:07/07/28 16:19 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#56 [朔]
母さんが料理を並べる姿を見て

私は今日、見た夢を思い出した。
"そうだ…女の人が料理を…"

ぼーっと自分を見つめる
私の姿に母さんは

「どうしたの?ぼぉっとして?」
私を見て話しかける。

⏰:07/07/28 16:21 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#57 [朔]
「…うん。
今日、見た夢が
変な夢だったんだ。
今、思い出して…。」

母さんは
「どんな夢だったの?」

ソファの背もたれから
お姉ちゃんもこっちを見てる。

⏰:07/07/28 16:23 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#58 [朔]
「えーとね…女の人が食卓に
料理を置いてるんだけど…その
料理は私の為なんだよね。でも
私は私じゃなくて…うーん男の人なの。」

私の夢の説明にお姉ちゃんが

「何それ?ホントにおかしな夢ね?」
と言った。

⏰:07/07/28 16:26 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#59 [朔]
「でね…その女の人を
私らしき男の人が床に
その人を叩きつけてるの…。
すっごく生々しい感触が手に残ってて。」

母さんは私の話を
怪訝そうに聞いている。

お姉ちゃんは
「うわ…最低。」

「最低…って言われても。
夢なんだから…。」

父さんは私の言葉に
"そうだな"と笑った。

⏰:07/07/28 16:29 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#60 [朔]
お姉ちゃんはテーブルの
サラダをつまみながら

「あんた、あれじゃない?
潤君をそういう風に
扱ってるんじゃないの?
叩いたりしてるとか?」

お姉ちゃんのひどい言い方に
「そんなわけないでしょ!!??」
と私は普通に怒った。

⏰:07/07/28 16:32 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#61 [朔]
でも…鮮明に覚えているのは
女の人の泣き顔と

生々しい手の感触。

…それから百合の花。

食卓の傍の棚には
きれいな百合の花が生けられていた。

⏰:07/07/28 16:35 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#62 [朔]
なぜかは分からないけれど
私はその百合の花をとても
懐かしい感じで見ていた。

夢の中の話なのに
やけにしっかり思い出している。

「ホントに変な夢…。」
誰に話しかけた訳でもなく
私はひとり言のように呟いた。

⏰:07/07/28 16:38 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#63 [朔]
―その日の夜

またおかしな夢を見た。

前の夢と同じような家に私は
息も荒く肩を揺らして立っている。

"どうしてこんなに苦しいの?"

自分で自分に問う。
だけどやっぱり私は私ではなく…。

足元に目をやると前と同じ女の人。
うつむき座り込んでいる。

⏰:07/07/28 17:04 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#64 [朔]
その人に手を差し出し
立たせようとするも

その人は
ゆっくりと立ち上がり
私を見て少し笑い

「…買い物行ってくるね。」

と赤く腫れ上がった頬を
隠しながら私に話しかけた。

⏰:07/07/28 17:06 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#65 [朔]
私は何も言わずに
自分の意思とは違い

テーブルに座り新聞を広げる。

"これは夢じゃない…誰の記憶?"

直感で思った…。
心で思ったはずなのに。

背を向けたその人は
私を振り返り私を指差した。

⏰:07/07/28 17:09 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#66 [朔]
―私?!

そう思った途端に
目が覚めた。

「…ハァ。まただ…変な夢。」

体は汗でびっしょり。
何だかおかしな夢を見て
精神的に疲れてる気がした。

⏰:07/07/28 17:12 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#67 [朔]
ベッドから体を起こし
時計に目をやると

時間は 午前3:26

「…明日仕事なのに…。」

ふいに部屋の隅に気配を感じた。

「…?」
月明かりの薄暗い部屋の片隅に
黒くうずくまる影が見える。

⏰:07/07/28 17:16 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#68 [朔]
"あそこに何か置いたっけ?"

どう見ても何かがある。
こんな時間にあんな所に
家族の誰かがいるわけはない。

気味が悪くなり
私はそばに置いてある
スタンドライトに手を伸ばす。

⏰:07/07/28 17:18 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#69 [朔]
タッチセンサーで明かりを付け
少し明るくなった部屋の
隅にもう一度目をやる。

―何もない。

「あれ?」
確かにあの場所に
何かがあったはずなのに…。

「見間違いかな…?」

⏰:07/07/28 17:20 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#70 [朔]
そう思いスタンドライトの
明かりを消そうとした
その瞬間

―ガシッ

細く骨ばった青白い手が
私の手を掴んだ。

「ひっ…!!!」

⏰:07/07/28 17:24 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#71 [朔]
急いでその手を振り払い
私はその反動で
ベッドから落ちた。

逃げようとしても
私は腰を抜かして
動けない。

スタンドライトを置いてある
棚にその青白い手は
何かを探すように
指をカタカタと鳴らし
手だけで動いている。

⏰:07/07/28 17:43 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#72 [朔]
「何?!何なのよ!!??」

恐ろしさで涙が溢れた。
ドアの方へ逃げようとしても
動けば青白い手が私を
追いかけてくる気がして…。

ただ目を閉じ"夢"であって
欲しいと願う私の耳に
聞こえたのは…

⏰:07/07/28 17:45 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#73 [あゆみ]
怖くてオモロイ
更新頑張ってください

⏰:07/07/28 18:12 📱:N904i 🆔:Kkp/MWF2


#74 [朔]
あゆみさん>ありがとうございます♪

嬉しいです(*^o^*)
怖いと思ってもらえるように
頑張ります!!

お付き合い下さいね♪

⏰:07/07/28 20:04 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#75 [朔]
>>72

"夢ナンカジャ…ナイワヨ…"

低くしゃがれた声。
「え?」
ゆっくりと目を開けた
私の視界に入ったのは

黒い髪を振り乱し
青白い顔の頬は痩せこけ
目は白目の…。

鬼のような
形相の女の顔が
目の前にあった。

⏰:07/07/28 20:09 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#76 [朔]
―…。

「…子…蒼子…」

名前を呼ぶ声が聞こえる。

「…ん」

薄く開いた目に見えたのは
心配そうに覗き込む
お姉ちゃんの顔…。

⏰:07/07/28 20:11 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#77 [朔]
「お姉ちゃん!!!!」
声を上げて

いきなり起き上がった
私の突然の行動に驚いて
「な…何?」
と不思議そうに尋ねる。

私はお姉ちゃんに抱きつき
部屋を見渡す…。

⏰:07/07/28 20:14 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#78 [朔]
「お姉ちゃん…昨日…」

昨夜の出来事を
話そうとする私は
お姉ちゃんに違和感を感じた…。

見る見る間に
私が抱きついている
お姉ちゃんの腰が
やせ細っていく…。

「お…姉ちゃん?」

⏰:07/07/28 20:42 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#79 [朔]
見上げると
お姉ちゃんなんかじゃなく
そこにはさっきの女…。

うすら笑いを浮かべ
私の腕をしっかりと
握り締めている…。

「嫌ぁぁぁ!!!!」
私は悲鳴を上げ
女から離れようとした。

⏰:07/07/28 20:45 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#80 [朔]
「逃ガサナイ…」
私の耳元へ不気味な顔を
近づけ女は言った。

その女のやせ細った
気味の悪い腕は
骨ばって私の腕に
ナイフのように食い込む。

⏰:07/07/28 21:05 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#81 [朔]
声にならない痛みを
歯を食いしばり耐える…。

メキメキと食い込む音が
聞こえてきそうな程に
女の手に力がこもる。

「や…め」
女は首をおかしな方向に
曲げながら私の言葉に

更に不気味な笑顔を向ける。

⏰:07/07/28 21:10 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#82 [朔]
どんどん私に
近づく女の顔。

自分から
血の気が引くのが
わかる・・・。

―ストン

私はまた意識を手放した。

⏰:07/07/28 21:12 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#83 [朔]
ジリリリリリ!!!!

「…。」

目覚ましの音に
目を開けた。

"今度こそ本当に朝?"

急いでカーテンを開き
窓を開けて外の空気を

肌で感じる。

⏰:07/07/28 21:14 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#84 [朔]
外には学校に通う子供や
高校生が家の前の道を
通っているのが見えた。

「…ほんとに朝だ。」

安堵のあまりに
泣きそうになる気持ちを抑えて
ため息をついた。

⏰:07/07/28 21:17 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#85 [朔]
「何してるの?」

お姉ちゃんの声にビクッと
体を震わせる。

「…お姉ちゃん…でしょ?」
昨日の出来事は
夢じゃなかったのか…?
恐る恐るおかしな事を聞く
私にお姉ちゃんは

「はぁ?わけ分からないから!!
遅刻するよ?」

⏰:07/07/28 21:20 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#86 [朔]
いつも通りのお姉ちゃんの
対応に私は心から
「…良かった。」
この言葉を呟いた。

母さんが朝食を
用意してくれていたけど
食欲が湧かない。

あれは何だったのか…?
夢…だけど

"夢ナンカジャ…ナイワヨ…"

⏰:07/07/28 21:25 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#87 [朔]
あの声が耳から離れない。
あの笑い顔が頭から離れない。

「どうしたの?
蒼子…顔色悪いわね?」

母さんが心配そうに顔を
覗き込みおでこに手を当てる。

「…大丈夫。」
そう母さんに告げ
用意されたオレンジジュースを
飲み干した。

⏰:07/07/28 22:15 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#88 [朔]
「行ってきます。」

心配かけたくなくて
いつも通りのふりをして
家を出た…。

潤は大丈夫なのか…?

おかしな出来事は
潤があの家に引越してからだ。

バスが来るまでまだ少し
時間がある。

⏰:07/07/28 22:18 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#89 [朔]
それに潤が出勤するには
まだ余裕もある。

私はカバンから携帯を
取り出すと潤へと
電話をかける。

…RRRRRR

呼び出し音が鳴る。

⏰:07/07/28 22:19 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#90 [朔]
…RRRRRR

潤は出ない。
心配で胸騒ぎがする…。

RRRRR…プッ。

「もしも…し」

プープープー…。
電話が切れた。

⏰:07/07/28 22:21 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#91 [朔]
何度かけても繋がらない。

携帯を握り締め
嫌な予感が予感で終わるように
祈った…。

「もぅ…何で出ないのよ!!」

イラつく私の気持ちをよそに
バスが到着した。

⏰:07/07/28 23:11 📱:PC 🆔:f7zgbA0A


#92 [朔]
会社に着いていつも通りに
仕事を始めても実に入らない。

慣れているはずの
書類整理がはかどらない。
書類は増えていくだけ…。

いつもならロッカーに
しまっている携帯をデスクの
引き出しに入れた。

⏰:07/07/29 00:18 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#93 [朔]
いつでも潤と連絡が着くように。

もう3時間は経っているのに
潤からの折り返しの電話は無い。
焦りだけが先走る。

"まさか潤にも何かあったんじゃ…。"

だけど私用で会社を早退して
潤の元へと向かうわけにはいかない。

⏰:07/07/29 00:20 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#94 [朔]
"もう早く連絡してよ!!"

願いも虚しくお昼が過ぎても
潤は電話に出ないし連絡もなかった。

―仕事は終わった。

私は同僚からの飲みの誘いも
断ってすばやく帰り支度を
済まして会社を後にする。

⏰:07/07/29 00:24 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#95 [朔]
会社の前でタクシーを拾い
潤の家の住所を告げ
向かってもらった。

潤がくれた
合鍵を手の中に収め
潤が無事な事を祈りながら…。

潤の家に着いて急いで
部屋へと向かい

チャイムを鳴らす。

⏰:07/07/29 00:47 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#96 [朔]
とりあえずもう1度鳴らす…。

やっぱり返答はない。
私は合鍵を使って家を開けると
中へと入った。

「…潤!!!」

部屋のには誰もいない。
静寂の中、私の声だけが
響いた。

⏰:07/07/29 00:52 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#97 [朔]
「…いない。」

仕事に行ったんだ…。

「じゃぁ何で…電話に…」

そう思うと同時に
私の携帯が鳴った。

"潤 着信中"

不機嫌に電話に出る。
「…はい。」

⏰:07/07/29 00:55 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#98 [朔]
「もしもし?蒼子…?」

「…何?」

「ごめんな!!仕事でトラブッて
今まで外を回ってたんだ!!
それでなかなか電話出来なかった!」

息が荒い…嘘ではないらしい。

⏰:07/07/29 00:59 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#99 [朔]
「…もう…心配した。」

潤の声を聞いて安心した。
怒っても仕方がないのかも…。

そう考え直すと
潤に何もなくて良かったと
思った。

「何で心配するんだよ?」
とにかく会って話がしたいから
家で待ってると伝えて電話を切った。

⏰:07/07/29 01:02 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#100 [朔]
家で待つ事30分。

潤が帰って来た。
ガチャッとドアが開き
スーツ姿の少し疲れている潤が
家へと入って来た。

「あー…疲れた。」

「おかえりぃ…」
私の顔を見て

潤は「ただいま。」
と少し笑った。

⏰:07/07/29 01:14 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#101 [朔]
潤が袋を手渡してきた。

「何?」

「好きだろ?」

小さなコンビニの袋を
開けてみると中には
"ブドウゼリー"が入っている。

「…?」

袋の中身を見て潤の顔を見た。

⏰:07/07/29 01:17 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#102 [朔]
「え?買ってきたの?」

不思議に思い聞くと
普通の顔をして潤は

「お前好きだっただろ?」

…誰と勘違いしてるんだろう。

私はゼリーやプリンが一切
食べられない…。

⏰:07/07/29 01:24 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#103 [朔]
口の中でプルプルと動く
食感が好きじゃない…。

だから食べられない。

潤の前でゼリーを
食べた記憶は一切ないのに…。

絶対に誰かと間違えている。

私はムスッとして潤に
袋を突っ返す。

⏰:07/07/29 01:27 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#104 [朔]
「何だよ?いらねーの?」

「私…ゼリーとか食べられないけど?」

潤は「あれ?」と首を傾げる。

「"あれ?"じゃないわよ!!誰と
間違えてるのよ!!??」
怒った私の声に潤は

「間違ってねぇよ!!お前が…」

そう言いかけて潤は黙る。

⏰:07/07/29 01:33 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#105 [朔]
「…何よ?何で黙ってるの?」

私の言葉に潤が
「…百合の花…好きか?」
私に聞く。

「百合…?好きでもないし
嫌いでもない!何?!」

潤の言動がおかしい。

⏰:07/07/29 01:35 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#106 [朔]
「…だよなぁ…何でだろ?
俺…変だよな?」

「変だけど?」

さっきから何が言いたいのか
さっぱり分からない。

「ごめん…気にしないでくれ。
浮気とか絶対にしてないから!!」

潤の言葉を信じていいのか
少し考えていた。

⏰:07/07/29 01:43 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#107 [朔]
[略奪]

私は今、自宅のマンションの
屋上へと来ている。

ここは15階建て。

ここから飛び降りれば
すぐに楽になれるのかな…?

もう、何もかも嫌になった。
学校も友達も親も…。

⏰:07/07/29 01:50 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#108 [朔]
私は

佐野江里子 18歳。

私は今、いじめにあっている。
親はそれを知らない。

ただ、いい大学に行けと成績と
世間体を気にしてプレッシャーを
かけるだけの親。

⏰:07/07/29 01:54 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#109 [朔]
「私なんて必要ない。」

親も友達さえも私を
必要とはしてくれない。

それなら私に残された道は
1つしかない…。

遺書も書いた。
私をいじめた人間の名前と
親への不満も…。

⏰:07/07/29 01:57 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#110 [朔]
高い空を見上げて
ずっと上の方を気持ち良さそうに
飛んでいる鳥を
うらやましく思うと

屋上に設置してある高い柵を
乗り越えようとした。

私は死ぬ事を恐れてはいない。
むしろ必要とされない事が怖い。

⏰:07/07/29 01:59 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#111 [朔]
ガシャンガシャンと音をさせて
柵を登る。

見晴らしの良かった景色は
柵を登ることで更にきれいに
見え始めた。

留まる事無く
勢いだけで柵を登る私の
足を誰かが掴んだような気がした。

⏰:07/07/29 02:01 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#112 [朔]
「…!!」

下を見ても誰もいない。
そして、また上を見上げて
柵を登ろうとした時…。

強い風が吹いていたのに
一瞬で止むと
世界に自分1人だけのような
錯覚を覚えるほどの静寂になった…。

⏰:07/07/29 02:04 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#113 [朔]
「何?何でいきなり風が止んだの??」

鳥のさえずりさえも
聞こえなくなった。

柵を登る手を止めたまま
辺りをキョロキョロと
見回してもおかしな事は
何にもない。

屋上への入り口を見て
空を見上げて
まっすぐ前を見直した
私の目に映ったのは…。

⏰:07/07/29 02:11 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#114 [朔]
目を疑うような光景。

細く白い美しい女の人が
宙に浮きコチラを見ている。

「…天使?」

彼女は少し微笑んで
宙を歩きながら
あたしに近づいた。

⏰:07/07/29 17:50 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#115 [朔]
私の方へと近づき
手を差し伸べる。

あたしも自然と
自分から手を差し出していた。
彼女を見つめていると

風になびいていた彼女の
黒髪はノイズが混じるように
ぶれ…次第に髪がバッサバッサと
乱れていく。

⏰:07/07/29 17:53 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#116 [朔]
目の錯覚なのか…目の前で
起きている事に頭が
ついていけない…。

美しかった彼女の姿は
徐々に鬼婆のような姿へと
変わってゆく。

「な…」

言葉が出ない…。

⏰:07/07/29 18:26 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#117 [朔]
女はスーッと音もなく
あたしのそばに来ると

骨ばった青白い手を
差出しあたしの顔を
撫でながら…。

「イラナイナラ…チョーダイ…
ソノ…カラダ…」

あたしの頭の中へ
しゃがれた声で言葉を響かせた。

⏰:07/07/29 21:14 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#118 [朔]
―ドンッ

あたしは柵から地面へと
叩きつけられた。

「ぐっ…がは…」

気がつくと女はあたしの
上に乗り細い手で
首を締め上げている。

息が…出来ない。

女の不気味な微笑みを
見ながらあたしは
自分の鼓動の音が
小さくなるのを聞いていた…。

⏰:07/07/29 21:28 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#119 [朔]
―潤の家。

私は潤の意味不明な
行動と言動を疑っていた。

「疲れてたんだって!!信じろよ!!」

「…ブドウゼリーを?」

可愛くない…私。
潤は土下座に近い姿まで
見せてくれたのに。

⏰:07/07/29 21:33 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#120 [朔]
「…もういいよ。」

潤は大きくため息をついた。

「ごめん。」
私は潤に素直に謝ると
「今日は…帰るね。」

何も返事を返さない潤の
背中に伝えて玄関へ向かう。

⏰:07/07/29 23:03 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#121 [朔]
ドアを開けて外へ出る。
すると中からバタバタと潤の
足音が聞こえて

「…送る。」
照れくさそうに言った。

駐車場へ向かう時
私達はエレベーターに乗った。

⏰:07/07/29 23:05 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#122 [朔]
ドアが開いて乗り込む
私達より先に乗っている人がいた。

エレベーターの片隅で
じっと下を向いている
女子高生らしき女の子。

少し驚いたけれど
潤が「どうも…。」
と声をかける。

⏰:07/07/29 23:07 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#123 [朔]
彼女は小さく頷き
また下を見ている。

潤が1階のボタンを押して
エレベーター独特の
揺られを感じて
車へと向かう。

その時、
何か視線を感じて
その女子高生を
そっと見ると…。

⏰:07/07/29 23:08 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#124 [朔]
こちらを恨めしそうに
俯いたまま目を見開き
視線だけで私を睨んでいた。

「…。」
潤の方へと近づく。
少し気味が悪い。

それでも彼女は
視線を私から外す事なく
ずっと私を見ていた。

⏰:07/07/29 23:11 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#125 [朔]
チンとエレベーターが
着いた合図を鳴らして

1階へと着いた。

先に出ようとした私達を
追い越してその子は
エレベーターから降りる。

私は目が合わないように
下を向いて潤の服を掴んだ。

⏰:07/07/29 23:13 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#126 [朔]
潤はこちらを見て
何も言わずに
エレベーターから車へと
向かって歩く。

彼女は後ろを歩く私を
追い抜くときにその子が

「許さないわよ…。」

小さな声で私に呟いた。

⏰:07/07/29 23:23 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#127 [朔]
「…!!」

彼女を慌てて見る。
だけど彼女は
普通に私達を追い抜いて
先へと歩いていってしまった。

潤の服を掴む手に力が入る。

あの子の声は
あの夜、聞いた
しゃがれた女の声だった気がした。

⏰:07/07/29 23:25 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#128 [朔]
車の中でひと言も
話そうとしない私に潤が

「…まだ怒ってんの?」

と私の手を握って来る。
その声に潤を見て

「ううん!怒ってないよ?」
複雑な笑顔を返した。

⏰:07/07/29 23:27 📱:PC 🆔:Um2AXuIs


#129 [ゆい]
めちャ怖いしッッ((゚д゚;)))

怖いのキライなんだけど続きが気になっちゃって、一気に読んじゃぃまシタ(>∀<;)

怖いケド面白いデス
完結までビクビクしながら読みたいと思いマス

⏰:07/07/30 02:16 📱:SH902iS 🆔:c43pVyAk


#130 [朔]
ゆいさん>感想ありがとうございます♪
ほんとに嬉しいです(-^o^-)
怖いと思ってもらえれば本望です(笑)

怖さが伝わるように頑張って書きますので
これからもお付き合い下さいね!!

よろしければこちらに感想版を
作ってますのでここも覗いて見てくださいm(_ _)m
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2576/

⏰:07/07/30 10:16 📱:PC 🆔:zwhLL1RE


#131 [朔]
>>128

「どした?」

潤はさっきの子の言葉は
聞こえなかったのかな?

至って普通の潤…。

「ねぇ…」
と潤の方を向いた。
そこには…。

⏰:07/07/30 10:45 📱:PC 🆔:zwhLL1RE


#132 [朔]
窓にべったりとはりつき
鬼の形相で私を睨む
さっきの女子高生が見える。

「キャァァ!!!」

あまりの恐怖に
目を閉じ声を上げた。

その声に潤は驚いて
車は急ブレーキがかかった。

⏰:07/07/30 10:47 📱:PC 🆔:zwhLL1RE


#133 [朔]
「…ビックリするだろ!!!」

潤が怒鳴った。
私は涙を浮かべ声を
発する事が出来ずに

下を向いて窓を指差す。

「…なんだよ?!」
潤が窓を見る。

⏰:07/07/30 10:49 📱:PC 🆔:zwhLL1RE


#134 [朔]
「さっきの…子…」

震える声で潤に伝えると
潤は窓を開けて
体を乗り出して周りを見ている。

「誰もいねぇよ!!
さっきの子って…何だよ!!」

潤がイラだち私に聞いた。

⏰:07/07/30 10:52 📱:PC 🆔:zwhLL1RE


#135 [朔]
何も言い返さない私を
チラッと睨むと潤は
また車を走らせた。

車の中は気まずい空気が流れている。
私は怖くて窓の方が見えない…。

俯いたまま何も言わず…。

車は自宅へと着いた。

⏰:07/07/30 11:04 📱:PC 🆔:zwhLL1RE


#136 [朔]
「じゃ…ね」

そう言って車から降りる私を
見ようともせず潤は
不機嫌な顔をしたまま
車を走らせ帰って行った。

…何かおかしい。
私にだけに見えているの??

⏰:07/07/30 14:04 📱:PC 🆔:zwhLL1RE


#137 [朔]
引越しの時から
何かがおかしかった…。

ベランダから見ていた女の人。
玄関での事…夢…それから
ブドウゼリーもエレベーターでの
出来事も…。

今さっきの事だって…。

⏰:07/07/30 14:06 📱:PC 🆔:zwhLL1RE


#138 [朔]
潤には見えていない…。

私にだけに起きる怪奇現象。
思い出すだけで悪寒が走る。

あの女の子の顔…。

もう人間の顔じゃなかった。
恨みを隠しきれずに
ただ怨念の塊のような…。

蛇のような不気味さがあった。

⏰:07/07/30 14:09 📱:PC 🆔:zwhLL1RE


#139 [朔]
「私を…恨んでる?」

どう考えてもそれしか
思い浮かばない。

私だけに見えているあの女の人。

「何で…何で私なの…」
今まで生きてきて誰かに恨みを
買った覚えはない。

⏰:07/07/30 14:21 📱:PC 🆔:zwhLL1RE


#140 [朔]
もちろん、知らず知らずに
傷つけた人がいないとは限らない。

だけど…全く見覚えがない。

だからこそ恐ろしくて
解決法が見つからない…。

もしも私を恨む理由が分かれば
何らかの方法で恨みを晴らせるかも
知れないと思った。

⏰:07/07/30 14:23 📱:PC 🆔:zwhLL1RE


#141 [我輩は匿名である]
怖い�ホ�ホ��
けど見てしまう(;¬_¬)�ホ頑張ってください��

⏰:07/07/30 19:03 📱:W51S 🆔:n0Se.0BU


#142 [朔]
我輩は〜…さん>怖さが伝わっているようで
とても嬉しいです(^^;)

更新頑張ります(>o<)

⏰:07/07/30 19:54 📱:PC 🆔:.7bCdJCM


#143 [蝶]
>>主様
表現が上手くて
引き込まれます(^ω^)
リアルに想像出来るカラ
めちャ怖い(●д●)

これからも
楽しみにしています☆

話の途中で
失礼しました(_ _*)

⏰:07/07/30 20:16 📱:SH902iS 🆔:ae5Haba.


#144 [朔]
蝶さん>想像できる怖さを目指して書いてるので
そう言ってもらえるとすごく嬉しいです(*^o^*)

頑張って更新しますのでよろしくです!!

感想も感謝です(^U^)有り難うございました♪

⏰:07/07/30 20:59 📱:PC 🆔:.7bCdJCM


#145 [朔]
>>140

潤に電話をかける。

やっぱり話さなきゃいけない気がした。
電話に出てくれないかも知れない…。

だけど今の私が思いつくのは
潤が今の家に越してから
私に異変が起き始めた事だけ…。

鳴り続ける電話をただ聞いて
潤が出てくれるのを待つしかなかった。

⏰:07/07/30 21:30 📱:PC 🆔:.7bCdJCM


#146 [朔]
しばらく鳴らし続ける…。

だけど潤が電話に
出てくれる事はなかった。

「怒ってるよね…。」

私はいても立ってもいられずに
さっきまで居た潤の家へと向かう事にした。

もしも今のこの時に
潤に何かあったら嫌だったから。

⏰:07/07/30 21:32 📱:PC 🆔:.7bCdJCM


#147 [朔]
さっき片付けたバッグに
手当たり次第に荷物を入れて

母さんに
「もう1回潤の家に行って来る。」
そう告げると車に乗り込み
潤の家へと急いで向かった。

家へと向かっている間も
さっきの窓にはりついた子の顔が
ちらついてハンドルを握る手に
力がこもってしまう。

⏰:07/07/30 21:35 📱:PC 🆔:.7bCdJCM


#148 [朔]
心を落ち着かせないと…。

そう強く自分に言い聞かせて
ただ車を走らせた。

―車で走る事20分

いつもより少し早く潤の
家に着いた…。

駐車場に着いて潤の車を
探すけど潤の車は見当たらない。

⏰:07/07/30 21:38 📱:PC 🆔:.7bCdJCM


#149 [朔]
「どこかへ…行っちゃたのかな。」

今、1人であの部屋に入るのは
勇気がいった…。

だけど行かなきゃいけない気がして
私は潤の家へと1人で向かった。

「…」
家への帰りにも怖かったエレベーター。
あの女子高生は一体…何だたんだろう。

⏰:07/07/30 21:40 📱:PC 🆔:.7bCdJCM


#150 [朔]
前は普通に乗れたのに…。

今はちょっと不気味に見える。
ドアが開いて薄暗い蛍光灯だけで
照らされるエレベーターは
怖さを更に演出している…。

4階ボタンを押して
エレベーターが早く着くように
下を向き目をつぶったまま乗っていた。

⏰:07/07/30 21:42 📱:PC 🆔:.7bCdJCM


#151 [朔]
チンと音がして
恐る恐る目を開ける。

…誰もいない。

「良かった…。」

エレベーターから降りる私の
耳に誰かの話し声が聞こえた。

多分、4階に住む
おばさん達の話し声。

⏰:07/07/30 21:44 📱:PC 🆔:.7bCdJCM


#152 [朔]
エレベーターから降りて行く。

話し込んでるおばさんは
私に気がつかずに話を
続けていた…。

「ほら…今度の406号室は…」

「あぁ…男の子よね?」

406号室…?
ここの部屋の事だよね…。

⏰:07/07/30 23:29 📱:PC 🆔:zwhLL1RE


#153 [朔]
何かあったのか…私は
おばさん達に近づき

「あのー…」
と声をかけた。

「あ…!」
一瞬、驚いた顔をして
私の方を見てそそくさと
自分達の家へと入って行った。

⏰:07/07/30 23:34 📱:PC 🆔:zwhLL1RE


#154 [朔]
「何…気になるし…。」

"今度の406号室は"
"男の子よね?"

会話の意図が全く掴めない。
だけど…この部屋の事を
話している事に間違いなかった。

部屋を見上げ…。

私は手に力を込め
鍵を開けて部屋へと入った。

⏰:07/07/30 23:55 📱:PC 🆔:zwhLL1RE


#155 [朔]
部屋の中は
蒸し暑く静けさが響く。

部屋の主がいないけれど

「お邪魔し…ます。」

一応、潤に言ったつもりで
靴を脱ぎ部屋へと上がった。

部屋を見渡す。

「おかしな所はない…か。」
少し散らかってるのが目に
つくだけで特に気になる所はない。

⏰:07/07/30 23:58 📱:PC 🆔:zwhLL1RE


#156 [はんなり☆]
更新されてる����
さっきの怖いけどのぞいちゃってるやつです�棟ホ
ドキドキ�ホ頑張ってくださいね�ヘお邪魔すみませんでした�ホ�ホ�ヘ

⏰:07/07/31 00:08 📱:W51S 🆔:Gz0ATkaQ


#157 [朔]
はんなり☆さん>

>>141 の方ですよね??

お邪魔だなんて!!
コメント・お付き合い共に嬉しいです(^^*)
更新しますのでよろしくお願いします♪

⏰:07/07/31 00:33 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#158 [朔]
>>155

…それよりさっきの
おばさん達の話が気になる。

聞いた所で教えて
もらえるわけはないか…。
何か手がかりが欲しい。

「私に何の恨みがあるっていうの…」

ぽつりと呟いた私の言葉に
反応するようにジャーっと
水が流れる音が聞こえた。

⏰:07/07/31 09:52 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#159 [朔]
「…!!水の音…?」

体がビクンとはねた。
怖い…逃げるべき…?

水の音はまだ聞こえている。

その時

"ガチャ"

玄関から音が聞こえた。
「潤が帰って来た!!??」
玄関まで走る。

⏰:07/07/31 09:56 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#160 [朔]
「じゅ…」

"ガチャ…ガチャ…ガチャ"
ドアの回転式の鍵が
開いたり閉まったりしてる。

「…誰?」

カチャ…ピタっと止んだ。

「…もう…何よ…」
"ガチャ!!ガチャ!!
ガチャ!!ガチャ!!ガチャ!!"

狂ったように鍵が先程より
早く開いたり閉まったりする。

⏰:07/07/31 10:00 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#161 [朔]
「ヤダ!!やめてー!!!!」

それでも止まらない鍵の
音に後ずさりする。

…トン

冷や汗が背中を伝う…。
この部屋には私しかいないのに。

確かに今、誰かとぶつかった。

⏰:07/07/31 10:02 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#162 [朔]
怖くて振り向けない。

水の音もまだ
聞こえ続けている。

ガチャガチャ…ザー…ガチャガチャ…

そして後ろには人の気配がする。
恐ろしくて…動けない。

⏰:07/07/31 10:05 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#163 [朔]
両手で耳を押さえ目をつぶり
その場にしゃがみ込んだ。

自分の暗闇の中で
恐怖に耐える。

「…潤!!潤!!」

潤の名前を呼ぶ。

…バタバタ。
ドスン!!

⏰:07/07/31 10:14 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#164 [朔]
誰かが歩く音…。

しゃがみ込む私のすぐ
そばを歩き回る音。

"お願い!!彰彦!!お願…い"

伏せているはずの
耳に聞こえるかすかな声。

誰かの悲願の声。

⏰:07/07/31 10:22 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#165 [朔]
私は目をゆっくりと開ける。

…ここドコ?

映りの悪いテレビを
見ているような…誰かの部屋の中。

時代は80年代ぐらい…。
置いてある家具や食器が
少しレトロで古臭い。

⏰:07/07/31 10:25 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#166 [朔]
リビングらしき部屋の
真ん中に私は立っている。

―見渡しても知っている場所ではない。

目の前にある小さなダイニングテーブル。

そこに花瓶に白い百合が
頭を垂れ枯れかけている。

「何…何なの!!??」

場所もわからずに
立ち尽くしていると…。

⏰:07/07/31 10:29 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#167 [朔]
玄関が開いて
外から男の人が入って来た。

「…」
見た事があるような…。

その人はドスドスと家へと
入り台所へ向かう。

私は男の人を目で追うと
いつの間にいたのか台所には
女の人が立っている。

⏰:07/07/31 10:31 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#168 [朔]
黒い髪に白いブラウス…。

後姿でもわかる。
私の前に出てくる人だ…。

その人は振り返り
男の人に気がつくと

「彰彦…おかえりなさい。」
微笑み言った。

⏰:07/07/31 11:09 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#169 [朔]
その人はとても嬉しそうに
男の人を出迎えた。

だけど男の人はつかつかと
女の人に近づくと

バシッと頬を平手打ちした。

思わず私は息を飲む。
「…」

叩かれた女の人は
頬を押さえると
「…何?」

⏰:07/07/31 11:13 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#170 [朔]
男の人を睨み聞いた。

「茉莉…お前…綾子に
会いに行ったそうだな。」

男の人は女の人に
怒り気味で聞いている。

女の人は俯き黙っている。

⏰:07/07/31 11:17 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#171 [朔]
「もうお前と俺は終わったんだ!!」

"もう電話もやめてくれ…
綾子のお腹には子供がいる。"

男の人はそう涙ながらに
彼女に伝えている。

だけど彼女は…
「…彰彦?何を言ってるの?
夢の話?」
目は笑わず口元だけで微笑む。
少しおかしいのか…。

⏰:07/07/31 11:32 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#172 [朔]
「綾子って誰?…彰彦は私を
愛しているんでしょう??」

男の人の胸ぐらを
掴むと不気味な笑顔で
顔を近づける。

「私はね…あなたからの
暴力も強制的なSEXにも耐えた!!
どうしてかわかる…?」

"あなたを
愛しているからよ…"
そう涙ながらに言うと男の人の
足元へと崩れ落ちた。

⏰:07/07/31 11:41 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#173 [朔]
泣き崩れる人に
男の人は言葉をかける事も無く

悲しそうに見つめ
「…すまない。
綾子を愛しているんだ。」

囁くような声で告げると
部屋を出て行こうとした。

⏰:07/07/31 11:47 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#174 [朔]
「彰彦…」

名前を呼び振り向いた
男の人に

「幸せになるなんて許さない。
奪ってやる…その幸せを…奪ってみせる。」

呪いの言葉を吐いた。

⏰:07/07/31 11:50 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#175 [朔]
その言葉を噛みしめる様に
すると男の人は

「…すまない。」

そう告げると部屋を出て行った。
女の人は崩れ落ちたまま
起き上がろうとはしない。

私はただ見ていた。
女の人はどうするのかを…。

⏰:07/07/31 11:52 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#176 [我輩は匿名である]
更新してよ

⏰:07/07/31 21:50 📱:W42SA 🆔:KQHnMSik


#177 [ゆい]
>>176
主さんはけっこう頻繁に更新されてますよ。
そんな言い方ないと思う。

⏰:07/07/31 22:01 📱:SH902iS 🆔:☆☆☆


#178 [まな]
同感

⏰:07/07/31 22:14 📱:SH902i 🆔:bUN.BYsU


#179 [我輩は匿名である]
はいはい すみませ-んでした-

⏰:07/07/31 22:35 📱:W42SA 🆔:KQHnMSik


#180 [まな]
適当だねー…

⏰:07/07/31 22:56 📱:SH902i 🆔:bUN.BYsU


#181 [朔]
ゆいさん・まなさん>

朔の為にありがとうございます(-^o^-)
でも気にしていないので大丈夫です!!
これからもお付き合い下さいね♪
感謝してますm(_ _)m

>>176

我輩が〜さん>更新待ってくれていたんですよね。

今から少し更新します(^^)

⏰:07/07/31 23:54 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#182 [朔]
>>175

泣き崩れる彼女を
私は黙って見ていた。

「…うぅ…彰彦…」
立ち去った彼の名前を呼び
苦しそうに唸る…。

そして彼女は細い指を立てて
ガリガリと畳を爪で引っ掻いた。

それは指だけで
悔しさや恨みを表現するように。

⏰:07/07/31 23:58 📱:PC 🆔:vk1fK6.E


#183 [我輩は匿名である]
主
そうそう わかってんじゃ-ん♪

まな
って まな と なま ってやつの?

⏰:07/08/01 00:01 📱:W42SA 🆔:hDiqugYI


#184 [朔]
「…。」

見るのも痛々しい…。

彼女は一瞬ふと黙り
私の方へと指を差した。

「!!??」

私が見えているの…?

彼女は
俯いたまま私へと近づく。

私は思わず後ずさりした。

⏰:07/08/01 00:02 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#185 [朔]
>>183

我輩は〜さん>読んでくれているのは
感謝していますよ!

ただ私の事をかばってくれた
まなさん・ゆいさん の事はそっとしておいて
下さいね(^^)

更新しますね。

⏰:07/08/01 00:07 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#186 [我輩は匿名である]
朔さん
は-い

⏰:07/08/01 00:09 📱:W42SA 🆔:hDiqugYI


#187 [朔]
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2576/

↑ここに朔の作品感想版があるので
ご意見・感想があればお願いしますm(_ _)m

⏰:07/08/01 00:09 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#188 [朔]
>>186

我輩は〜さん>ありがとうございます♪

⏰:07/08/01 00:11 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#189 [我輩は匿名である]
いえいえ 此方こそ

気を取り直して 更新して下さいな♪

⏰:07/08/01 00:11 📱:W42SA 🆔:hDiqugYI


#190 [朔]
>>184

彼女は私へと近づく。

ズズズ…と気味の悪い音を
立てながら…。

私は後ろへ後ろへと
追い込まれてゆく。

―ドン

タンスへと背中がぶつかり
逃げ場を失った。

⏰:07/08/01 00:16 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#191 [朔]
俯き髪を振り乱した彼女から
目が逸らせない…。

あの鬼のような形相で
また私を睨むのだろうか…。
彼女の顔が見えそうになって
私は…目をつぶった。

「…」

何の音も気配もしない。

⏰:07/08/01 00:20 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#192 [朔]
…あれ?

恐る恐る片目を
うっすらと開き

徐々に両目を開くと…。

目の前には真っ赤な血の海。
ピチャピチャと血が滴る音がする。

「…なに…これ?」

⏰:07/08/01 00:23 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#193 [朔]
畳の上は畳が血を吸い上げて
赤黒く変色している。

「ヤダ…なん…」

自分の目に映る状況が
飲み込めずに戸惑っている私の
耳に聞こえたのは誰かの声…。

⏰:07/08/01 00:39 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#194 [朔]
弱々しく呟くような…。

そっと近づき声の主を探す。

「…ひっ!!」

手には鋭く光る包丁…。
血の海の中で座り込む
あの女の人の姿。

彼女の着ている服も血が
染み込み真っ赤になり
彼女の脇腹からは鮮血が
大量に噴き出し流れている。

⏰:07/08/01 00:44 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#195 [朔]
ザクッザクッ…ピチャピチャ

彼女の目は空ろで
もう意識はほとんどないんだろう…。

ただ壊れたオモチャのように
自分の脇腹を何度も刺している。

「やめてぇぇぇ!!」

私は彼女へと駆け寄り
包丁を手に振り上げた腕を
掴もうとした…。

⏰:07/08/01 00:47 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#196 [朔]
"ザクッ"

彼女は自分の心臓めがけて
包丁を振り下ろした。

…私は彼女の腕を掴むことが
出来ないまま…目の前で
人が息絶えるのを見てしまった。

恐ろしさと彼女への哀れみ
…私は自分の意識が
遠のいていくのがわかった。

⏰:07/08/01 00:51 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#197 [朔]
「…こ…蒼子…」

頬に微かな痛みを感じる。

「蒼子…おい…蒼子…」

潤の声が聞こえる。
薄く開く視界には潤が
覗き込んでいる。

「……潤?」

潤の名前を呼び体を
ゆっくりと起こす。

⏰:07/08/01 01:16 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#198 [朔]
私は潤のベッドへと
倒れていたらしい。

「家に送ったのに何で
ここにいるの?」

潤は不思議そうに聞いた。

私は思い出したように
ベッドから起き出して
家を飛び出した。

⏰:07/08/01 01:19 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#199 [朔]
「あ…!おい…蒼子!!」

潤が私の名前を呼ぶ声が
聞こえた…だけど私は

どうしても確かめなきゃ
いけない事があった。

急いで外へ出て潤の家の
向かいの家のチャイムを鳴らす。

⏰:07/08/01 01:22 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#200 [朔]
ピーンポーン…。

「はーい。」
と先程のおばさんとは
違う若い子の声がする。

「…はい?」
玄関を開けたのは
高校生らしき女の子。

⏰:07/08/01 01:26 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#201 [朔]
私はその女の子に

「…お母さんいるかな?」

私の言葉にその子は
軽く頷くと奥へと
お母さんを呼びに行った。

後から私を追いかけて来た
潤は不思議そうにただ私を見ていた。

⏰:07/08/01 01:28 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#202 [朔]
奥から先程のおばさんが
出て来た。

怪訝そうな顔をして…。

私は軽く会釈をすると
おばさんは私を見て
「あ…」
と気まずそうな顔を見せた。

⏰:07/08/01 01:35 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#203 [朔]
おばさんは外へと出て
玄関を完全に閉めた。

そして私に
「何か?」
と尋ねる。

私は率直に聞いた。

「…あの406号室って
…誰か亡くなってますよね?」
私の言葉におばさんは黙り

状況の飲み込めていない潤は
目を丸くして驚いている。

⏰:07/08/01 01:39 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#204 [我輩は匿名である]
更新して下さいな♪

⏰:07/08/01 02:15 📱:W42SA 🆔:hDiqugYI


#205 [まな]
ホント楽しみにしてるンですね主さンすごぃです

⏰:07/08/01 07:18 📱:SH902i 🆔:JOQdtAOQ


#206 [朔]
>>204

我輩は〜さん>昨日は更新待っていてくれたのに
ごめんなさい(汗)
今から更新します!

>>205

まなさん>昨日は有り難うございました(*^^)
今から更新します♪お付き合いよろしくです!

⏰:07/08/01 11:06 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#207 [朔]
>>203

潤は私の言葉に
「亡くなってる…?誰がだよ!!」
大きな声を出して驚いている。

おばさんは無言のまま
少し戸惑った顔で小さく頷いた。
そして私に

「誰に聞いたの?」
と聞き返すと
"あまり言いたくはないんだけどね"
と困った顔でうつむく。

⏰:07/08/01 11:10 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#208 [朔]
私はおばさんの言葉に
"さっき見てきました"
とも言えずに…黙り込むと

「まぁ…入って。」
と私と潤を
自分の家へ招き入れてくれた。

奥の和室へと私達を通すと
「ちょっと待っててね…。」
と部屋を出て行った。

⏰:07/08/01 11:14 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#209 [朔]
潤は私に
「蒼子…どういう事だよ…」
泣きそうな顔で聞いてくる。

私は潤をまっすぐに見つめ
「ちゃんと話すから…」
と潤の手を握り締めた。

⏰:07/08/01 11:21 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#210 [朔]
暫らくしておばさんが
戻ってきた。

手にはアルバムらしき物を
持っている。
「ごめんね…待たせて。」
と私達の前に座ると

「何から話せばいいのかねぇ…」
と下を向き眉をしかめる。

⏰:07/08/01 11:25 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#211 [朔]
―少しの沈黙の後

私が先に口を開いた。

「彰彦…と茉莉って聞きました。」

おばさんは驚いた顔で
私を見ると

「…名前まで知ってるんだね。」

そう言うとアルバムを開いた。

⏰:07/08/01 11:27 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#212 [朔]
おばさんが一枚の
写真を差し出した。

白黒の集合写真。

「…これは?」

私が尋ねるとおばさんは

「これが茉莉さんだよ。」
と一人の女性を指差した。

私は身を乗り出して
写真を覗き込む。

⏰:07/08/01 11:30 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#213 [朔]
ひと目見てわかった。

私の前に現れていた
あの女性だった…。

私の背中に悪寒が走った。
きっと、それは今までの事を
思い出したからなんだと思った。

⏰:07/08/01 11:32 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#214 [朔]
白いブラウスではなく
セーターのような服を着て
髪を結いこちらを見て
微笑んでいる。

「七尾茉莉さんて言うんだよ。」

おばさんは彼女を
思い出しているように名前を言った。

「きれいな子でねー…」

⏰:07/08/01 11:36 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#215 [朔]
確かに写真で微笑む顔は
整った美人だと思った。

「私はねここの家に結婚して
住みだしたから…もう20年は
住んでるんだよ。」

私はおばさんの顔をじっと
見つめて話を聞いていた。

⏰:07/08/01 11:38 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#216 [朔]
「茉莉ちゃんはね…仕事の
為に上京して…あの部屋で
一人暮らしを始めてね…」

おばさんは懐かしむように
話を続けている…。

「気の利く子で…仕事も
毎日、ちゃんと行っててね。
…いつからだろうね…男がさ…。」

「男…?もしかして彰彦?」

思いついたような私の言葉に
おばさんは大きく頷いた。

⏰:07/08/01 11:42 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#217 [朔]
「まぁ…茉莉ちゃんも
年頃だったからね…恋人ぐらい
出来てもおかしくはないよ。
男の方もいい男だったよ…。」

"だけどね…"

「男が来るようになって
茉莉ちゃんは顔が腫れていたり
手に包帯を巻いたり…
明らかに暴力を振るわれてた
みたいでね…。」

⏰:07/08/01 13:03 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#218 [朔]
おばさんは悲しそうに
ため息をついて

「…あんな男に
ひっかからなけりゃ
今頃…子供もいて
いいママになってたと思うよ?」

おばさんはとても
悔しそうに言った。

⏰:07/08/01 13:05 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#219 [朔]
私は写真を見つめて

茉莉さんの笑顔は
何だか悲しそうに見える。

「それで…?」

それまで何も言わなかった潤が
おばさんへ聞いた。

「それで…どうなったの?」

⏰:07/08/01 13:18 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#220 [朔]
おばさんは潤を
苦笑いで見つめてから

「それでも茉莉ちゃんは
耐えていたよ…一度は私もね
茉莉ちゃんに忠告したよ。
"あの男はやめといた方がいい"
…てね…だけどね…茉莉ちゃんは
」

"『お酒を飲まない時は優しいから』"
って別れなかったんだよ…。

彼女ははきっと恋人が
本当に好きだったんだ…。

⏰:07/08/01 13:24 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#221 [朔]
だからこそ耐えた。

いつか変わってくれると
信じて…。

暴力にも強制的なSEXも…。

私がこの目で見たのは
彼女に起きた真実…。

⏰:07/08/01 13:27 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#222 [朔]
「いつからか…男が
来なくなったんだよ。」

「茉莉さんの家に…?」

私の方へと振り向き
おばさんは頷いた。

「私は安心したよ。
茉莉ちゃんがもうひどい目に
合わなくて済むからね。」

多分、茉莉さんは…。

⏰:07/08/01 13:30 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#223 [朔]
「茉莉さんは…?」

おばさんは小さく頷いて。

「少しおかしくなってね…。」

…やっぱり。
私が見せられたのは
その後の彼女の記憶…。

⏰:07/08/01 13:32 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#224 [朔]
「鍵を手に外へと出てきて
鍵を開けたり閉めたりしてね…
私が何をしているのか聞くと
涙をポロポロ流しながら…」

『鍵が…合わないから彰彦が…家に
入って来れないかも知れないの!!!!』

そう泣き叫びながら何度もね…。

ゾワっと鳥肌が立った。

⏰:07/08/01 13:35 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#225 [朔]
潤の部屋で私が見た
鍵の開け閉めの音は

茉莉さんがおかしくなって
していた事なんだ…。

「確かに…おかしいですね…。」

そうだろう…とおばさんは
相槌を打った。

⏰:07/08/01 13:37 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#226 [朔]
「どんどんやせ細っていく
茉莉ちゃんを見るのは
痛々しかったよ。顔色も
良くなくてね…家からも
出てこなくなって…。」


「それで…?」

おばさんは目頭を押さえ
"ほんとにいい子だったのに…"
と涙ながらに言った。

「あの部屋でね…自分の
体を何度も突き刺して…
自殺したんだよ。」

⏰:07/08/01 13:40 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#227 [朔]
潤は私の手を握りしめた。
潤は手に汗をかいている。

「潤…」

私の言葉に潤は
「嘘だろ…あの部屋で
人が死んでるなんて…。」

「嘘なら…
どんなにいいだろうね。」
潤の言葉におばさんは
ぽつりと言った。

⏰:07/08/01 13:44 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#228 [朔]
あの部屋でたった一人で
自分の命を絶った茉莉さん…。

「あの…彰彦さん…は?」

おばさんは首を横に振ると

「…さあねぇ…でも…どこかで
普通に生活してるだろうね…。」

と悲しそうに答えた。

⏰:07/08/01 13:58 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#229 [朔]
私達は潤の家へと戻った。

玄関を開ける時
潤は"入りたくねぇよ"と
泣きそうな顔をしていた。

潤は家に入るなり
荷物をカバンに
詰め込み始めた。

⏰:07/08/01 14:01 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#230 [朔]
「俺…実家に帰るわ。」

「…うん。」

潤の荷物を少しでも
多く持って帰れるように
私もカバンへと詰め込む。

その時…潤が

「彰彦…って名前
聞いた事ねぇか?」
そう私に言った。

⏰:07/08/01 14:03 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#231 [朔]
「あぁ…私の
お父さんの名前でしょ?」

…待って。

茉莉さんと別れる原因は
彰彦さんの浮気?

"綾子を愛しているんだ"
そう言っていた…。

⏰:07/08/01 14:05 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#232 [朔]
私はカバンに詰め込む手を
止める…。

「あ…綾子って…かあ…さんの
名前…。」

自分の体温がすーっと
下がっていくのがわかる。

「蒼子…?」
潤が私を呼ぶ。

⏰:07/08/01 14:06 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#233 [朔]
まさか…父さんと母さんが

"茉莉さんを自殺に追いやった
張本人"

「まさか…偶然でしょ…」
私は一人呟く…。

ふと床へと視線を落とすと…。
カバンの向こうに

真っ白な細い足が立っている。

⏰:07/08/01 14:11 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#234 [朔]
私は反射的に足をつたい
上を見上げた…。

そこには私を見下げ
歯を見せて笑う真っ青な顔をした
茉莉さんが立っていた。

「え……」
私の手にポタポタと
真っ赤な滴が落ちてくる。

⏰:07/08/01 14:14 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#235 [朔]
「嫌ぁぁ!!!!!!
じ…潤…潤…!!!!」

周りを見渡すと
血の海に倒れる
茉莉さんの部屋の中にいた。

「…な…なんで…」

ズズズ…ズルズル…
血の海から不気味に
その人は起き上がる。

⏰:07/08/01 14:18 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#236 [朔]
これは幻…茉莉さんの
見せている幻だから…。

"蒼子!!!!"

耳元で潤の声が聞こえ
目の前には潤がいた。

「どうした!!大丈夫か!!」
肩を揺さぶられて我に返った。

⏰:07/08/01 14:21 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#237 [朔]
「あ…ぁ…怖かっ…」

ぎゅうと抱きしめてくれる
潤の体温を感じながら
私達は急いで部屋を出た。

「…あ!ちょっと待って…」

先程のおばさんの家へと
向かうと私は茉莉さんの写真を
借りて家へと帰った。

⏰:07/08/01 14:23 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#238 [朔]
車の中で潤も私も
何も言わなかった。

突きつけられた
現実はあまりに
残酷で…。

そして

真実を知るには
まだ充分な覚悟が
出来てはいなかった。

⏰:07/08/01 14:25 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#239 [朔]
私の家へと着くと
「…大丈夫か?」
心配そうに聞いた。

「…うん。」
潤には茉莉さんの話しか
してはいない。

きっと潤だって今日の事は
頭が理解出来ていないはず
そう思い平気を装った。

⏰:07/08/01 14:29 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#240 [朔]
潤の車を
見送り家へと入ると
母さんが出迎えてくれた。

「おかえり。」

「…父さんは?」
私の言葉に母さんは
少し驚いて
「いるわよ?」
と答える。

⏰:07/08/01 14:31 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#241 [朔]
父さんはテーブルに座り
新聞を見ている。

私を見つけて
「おかえり。」
と出迎えた。

⏰:07/08/01 14:32 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#242 [朔]
私は…返事をせずに
カバンから茉莉さんの
写真を取り出しテーブルに
置いた。

父さんは私の差し出した
写真を眼鏡をかけて
じっと見ている。

⏰:07/08/01 14:36 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#243 [朔]
そして…私を見て

「蒼子…この写真…」
と震える手で指差している。

母さんは"何?"
と父さんの
手から写真を取り見ている。

⏰:07/08/01 14:37 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#244 [朔]
私は父さんに

「七尾茉莉…
知ってるよね?」

そう尋ねる。
母さんも
「蒼子…どうして
その名前を知っているの?」
と震える声で聞いてきた。

⏰:07/08/01 14:39 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#245 [朔]
私が父さんに渡した写真は

帰り際、写真を
貸して欲しいと言った
私におばさんが渡して
くれたのは…

「茉莉ちゃんが一番
きれいに写ってる写真だよ。」

とマンション近くの
公園で茉莉さん1人を
写した写真だった。

⏰:07/08/01 15:14 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#246 [朔]
「蒼子…お前どうして
その名前を…。」

戸惑いを隠せない
父さんは写真を持つ手が
いつまでも震えたまま…。

「父さん…最低だよ。」

⏰:07/08/01 15:16 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#247 [朔]
父さんを睨み言った。

「母さんも…ひどいよ。」

私は溢れる涙を
止める事が出来ない。

「蒼子…違うんだ…
聞いてくれ…。」
父さんは私をなだめる…。

⏰:07/08/01 15:17 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#248 [朔]
「…何を聞けばいいの?
茉莉さんを殴ってた理由?
茉莉さんを自殺に追い込んだ理由?」

私の言葉に父さんは
何も言わない。

「言い訳も出来ないの?」

やっぱり真実だったんだ…。
私が見た光景は。

⏰:07/08/01 15:22 📱:PC 🆔:YTL69qI.


#249 [まな]
超楽しぃです
これカラも読ませてもらぃますッ頑張ッて下さぃね

⏰:07/08/01 18:54 📱:SH902i 🆔:JOQdtAOQ


#250 [朔]
まなさん>コメント感謝です♪

更新、頑張りますのでお付き合い
よろしくお願いします(>∀<*)

⏰:07/08/02 00:38 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#251 [朔]
>>248

「言い訳はしないよ。」

父さんは悲しそうな顔で
私を見つめて言った。

母さんも何も言わずに
ただ黙ったまま…。

「…もういい。」
私は2人にイラついて自分の
部屋へと戻った。

⏰:07/08/02 00:40 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#252 [朔]
私は煮え切らない2人に
納得出来ないまま

自分の部屋ベッドへと
体を投げ出し

茉莉さんの写真を見ていた。

⏰:07/08/02 00:58 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#253 [まぃ]
最初怖かッたケドだんだん切なくなッて来ますね...

⏰:07/08/02 01:07 📱:P903i 🆔:MMBUs9A2


#254 [朔]
まぃさん>コメントありがとうです♪

ふふふ…切なくなってきたように
みえるでしょ…でも…実は…(笑)

⏰:07/08/02 01:18 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#255 [朔]
>>252

あんなに恐ろしい思いを
させられたのに…どうして
私は父さん達を責めてしまったのか…。

少し後悔する私の耳に
階段を上る足音が聞こえた。

⏰:07/08/02 01:21 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#256 [朔]
「…母さんかな。」

きっと言い訳と事情を
話すために部屋へと
向かっているんだと思った。

窓を見れば外はすっかり
暗くなっていて…。

カーテンを閉めようと
窓へと近づく。

⏰:07/08/02 01:24 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#257 [.藍那*]

))朔様

はじめまして
あたしもしょぼい小説を書いている身です
怖いスト-リ-わ苦手なんですガついつい読んでしまいます
これからも頑張ってくださいね

⏰:07/08/02 08:46 📱:SH902i 🆔:☆☆☆


#258 [朔]
藍那さん>初めまして(*^^)

コメント嬉しいです♪
ありがとうございます!!

小説書かれているんですね(^o^)
どんなお話書かれているんですか??

マイペースですが更新頑張りますので
お付き合い下さいね♪

⏰:07/08/02 11:12 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#259 [朔]
私がカーテンを閉めようと
窓へ近づくと

―パタン

ドアが閉まる音が聞こえた。
ふと顔を上げて窓越しに

ドアの方へ目をやると…。

⏰:07/08/02 11:28 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#260 [.藍那*]

))朔様

レスあリガとウございますッ
あたしわここで《眼鏡をはずすと君は..》といウつまらない小説を未熟者なガら書かせて頂いてます
いろんな小説を読んであたしも見習わねばッとつくづく実感しました
応援してます!

⏰:07/08/02 11:29 📱:SH902i 🆔:☆☆☆


#261 [朔]
「…!」

俯いてやせ細り
不気味な妖気を漂わせた

茉莉さんが
立っている姿が窓越しに
見えた…。

私は目を逸らせずに
茉莉さんを見ていた。

⏰:07/08/02 11:36 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#262 [朔]
>>260

藍那さん>

こちらこそありがとうですよ(^^)

藍那さんの小説また拝見させて
頂きます!!
小説を書くのは難しいですよね。
表現の仕方が特に…(汗)

また良ければ
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2576/
感想版にも何でも書き込んで下さいね♪

⏰:07/08/02 11:43 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#263 [朔]
>>261

"やっぱり許せないんだよね…"

握った両手を胸元へと持っていき
意識を失いそうになるのを
必死でこらえながら…。

少し目を閉じる。

"どうすれば…許してもらえる?"

⏰:07/08/02 11:46 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#264 [朔]
そう心の中で問うと
目を開け顔を上げる

私の顔の真正面に

真っ白な目に
血の涙を流し

鬼の形相で私を睨む
茉莉さんの
見るに耐え難い顔が
あった。

⏰:07/08/02 12:17 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#265 [朔]
「あ…ぁ…」

体が動かない…。

言葉にならない恐怖が
頭の中でぐるぐる回っている。

茉莉さんの顔は
後ずさりする私に
いつまでも近く

冷たく骨ばった手で
私を逃がさないように
腕を掴んでいる…。

⏰:07/08/02 12:22 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#266 [朔]
ボソボソ…

茉莉さんの口が
少し動いて何かを
言っているように見える。

「…な…何…」

―ピタ

口の動きが止まった。

⏰:07/08/02 12:23 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#267 [朔]
グッと私の腕を掴む手に
更に力が入り痛みを感じた。

そして

先程よりも
近い距離に茉莉さんの
顔が近づいた…。

⏰:07/08/02 12:27 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#268 [朔]
生臭い息の匂い…。

獣のような
嗚咽を
漏らしてしまいそうな…。

「…ん…ぃ」
微かな声が確かに
私の耳に届く。

⏰:07/08/02 12:29 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#269 [朔]
『あ…の…し…わ…』
何かを呟きながら

グググと…握る手に力を込められて
私の腕は食い込む爪で
赤い血が流れた…。

「い…痛…ぃ…」

思わず声が出ると
ニタァと笑い
片方の手が宙を掴むと

私の首をしめた。

⏰:07/08/02 14:34 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#270 [朔]
「グッ…ん…ん」

強く締める手に
容赦はなく

「んん…や…め」
引き離そうとしても
ものすごい力で
どうする事も出来ない…。

「大事ナモノヲ…ウバッテ…ヤル」

⏰:07/08/02 14:37 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#271 [朔]
茉莉さんの言葉が
聞こえる…。

「死ネ!!死ネ!!死ネ!!」
目を見開き
恨みの言葉を何度も吐く。

「うぅ…が…ぅ…」
私の意識はもうすでに
遠のきかけている。

⏰:07/08/02 14:40 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#272 [朔]
手を伸ばし
茉莉さんの手を
払いのけようとしても

力が出ない…。

「もう…だめだ…」

心で呟き諦めた時…。

「蒼子!!!!!」
部屋のドアが開き
そこには父さんが
立っていた…。

⏰:07/08/02 14:42 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#273 [朔]
「と…うさ…」

私は父さんに手を
差し伸べた。

バチっと音がして
部屋の電気が消え
バタン!!と大きな音で
部屋のドアが閉まった。

茉莉さんは
体を私の方へと向けたまま
ゴキっと異様な音をさせて
180度、首を回転させた。

⏰:07/08/02 14:46 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#274 [朔]
「…蒼子…」

父さんは私を助けようと
急いで駆け寄ってきた。

茉莉さんは私の首から
手を離し

父さんへと到底
人間ではない姿で
近づいていく…。

⏰:07/08/02 14:48 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#275 [朔]
「グハッ…おえ…ゲホゲホッ!!!」

私は崩れ落ちて
はっきりと
意識を取り戻すように
息を何度も吸った…。

「茉莉…許してくれ…」

父さんの上に
馬乗りになって押さえつける
茉莉さんをどかせるために

急いで駆け寄る。

⏰:07/08/02 14:52 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#276 [朔]
「蒼子…来るな…」

父さんの声が聞こえた。
「でも…父さん!!」

私の方を向いていた顔を
痛々しい音で父さんの方へと
向きなおすと

「グギャ」
と声が聞こえた。

⏰:07/08/02 14:56 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#277 [朔]
「ぇ…何の音…?」

抵抗していた父さんの
腕がぐったりとしたまま
動かなくなった…。

「嘘…嘘でしょ…と…父さん?」

こちらをくるりと
振り向き

「ククク…」
と笑うと茉莉さんは
スッと消えた。

⏰:07/08/02 14:58 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#278 [朔]
「とう…さ…」

ぐったりと動かない父さんに
近づき私は思わず自分の
口を両手で押さえた。

「…!!」

体はこちらを向いているのに
首がおかしな方向に曲がり
…顔の正面が床に伏している…。

⏰:07/08/02 15:01 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#279 [朔]
―受け入れる事の出来ない現実を
目の当たりにして私は意識を失った。

「蒼子…蒼子…?」

声が聞こえる。
目を開けるとそこには
母さんが私を覗き込んでいた。

⏰:07/08/02 15:04 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#280 [朔]
「母さん…?」

心配そうに私を覗き込むと
布団を私にかけ直しながら

「…夢?」

至って普通の母さんに
私は聞いた。

⏰:07/08/02 15:06 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#281 [朔]
「何言ってるの??ご飯出来たけど
どうする?」

さっきの恐ろしい出来事は
夢だったんだ…。

「良かった…ほんとに良かった。」

安堵のため息をついて
私は下へ降りようとする母さんと
リビングへと向かった。

⏰:07/08/02 15:08 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#282 [朔]
ソファに目をやると
いつものように父さんの
頭が出ている。

パサ…新聞をめくる音が聞こえる。

「ほら…彰彦さんご飯よ?」

おかずを食卓に
並べながら母さんが
父さんへ言う。

⏰:07/08/02 15:10 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#283 [朔]
…彰彦さん?

お皿を私の前に
置こうとする母さんから
ポタポタと滴が落ち

白いお皿に円を描き
赤い印が付く。

「さぁ…飯にしようか…」
と椅子にかける父さんを
見ると…。

⏰:07/08/02 15:12 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#284 [朔]
首がだらりと
折れ曲がったまま
普通に動きながら
椅子へと座っている。

「ぁ…ぁ…どう…し…」

この異様な風景に頭が
付いて行かず声が出ない。

⏰:07/08/02 15:14 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#285 [朔]
「痛い!!!」

頭に痛みを感じ
上を見上げると

「ひぃ!!!」
茉莉さんが私の髪を掴み
嬉しそうに笑っている。

⏰:07/08/02 15:17 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#286 [朔]
「嫌ぁぁ!!誰か誰か助けて!!!」

抜けそうになる腰と
倒れそうになる体を
何とか支えながら
私は逃げ惑う。

「蒼子…?どうした?
さぁ…座りなさい…」

父さんが折れ曲がったままの
姿で私に笑いかけてくる。

⏰:07/08/02 15:24 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#287 [朔]
「嫌!!来ないでよ!!
父さんなんかじゃない!!嫌ぁ!!!」

逃げる私にじりじりと
詰め寄る父さんと
その後ろから不気味な笑みで
私に近づいてくる茉莉さん…。

私は台所へと徐々に近づくと
目についた包丁を
振りかざした。

⏰:07/08/02 15:27 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#288 [朔]
嫌な感触が手に伝わる。

自分の手に視線を
落とすと私は
茉莉さんに包丁を突き立てていた。

死んだ人間に刃を
振りかざしても無駄だと
わかっていても…
このまま死にたくない…。

⏰:07/08/02 15:30 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#289 [朔]
「あぁぁぁ!!!!」

涙を流して
私は茉莉さんの首を
めがけて刃を付きたてた。

―――。

「!!!!!!」

誰かの温かく
大きな腕が私を抱きしめている。

⏰:07/08/02 15:31 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#290 [朔]
「蒼子…蒼子…」

聞き覚えのある優しい声。

「潤…?」

この体が現実で私を
抱きしめてくれているのを
確かめるように手を
背中に回して体温を
確かめた。

⏰:07/08/02 15:33 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#291 [朔]
ギュゥゥ…。

潤が私を力いっぱい
抱きしめてくれている。

「潤…父さん…は?」

…。

私の言葉に何も言わない。
その沈黙が父さんの
死を確実に肯定したのがわかった。

⏰:07/08/02 15:34 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#292 [朔]
「蒼子…終わったんだ…何もかも
おじさんはお前を
自分の身をもって助けたんだ…」

潤は涙を流して私を
さっきよりも強く抱きしめた。

「…うん…うん。」

私も潤の涙と父さんを思った
涙が溢れて止まらない。

⏰:07/08/02 15:37 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#293 [朔]
きっと私が最後に見た
あの光景は茉莉さんの
願いだったんだ…。

茉莉さんは
最愛の人を取り戻したという事…。

⏰:07/08/02 15:42 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#294 [朔]
―それから2年後

私は今…分娩室にいる。

「はい!!イキんで!!」
助産婦さんの声が聞こえる。

「んー!!!」

「蒼子!!頑張れ!!」
パパの潤の声が聞こえる。

⏰:07/08/02 15:45 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#295 [朔]
「はい!!頭出て来たよー!!」

ぬるりとした感触の後

「びえぇぇぇ」
と産声を上げた新しい命。

私は潤との子供を授かり
今日、親になった。

⏰:07/08/02 15:47 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#296 [朔]
「頑張ったわねー…女の子よ。」

そう助産婦さんは教えてくれた。

私は処置の為に分娩室へ残り
潤は待合室に戻った。

そして対面…。

⏰:07/08/02 15:49 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#297 [朔]
母さんは
「おばあちゃんかー」
と嬉しそうに笑い

お姉ちゃんも手を
叩いて喜んでくれた。

潤は私の肩を抱き
新しい家族の誕生を誰より
喜んでくれた。

⏰:07/08/02 15:51 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#298 [朔]
病室で待つ私達の元に…。

「はい。赤ちゃんですよ。」
と看護婦が連れて来てくれた。

私の腕の中に赤ちゃんを抱かせる。

⏰:07/08/02 15:55 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#299 [朔]
大きな目を開けて
私達を見つめる可愛い赤ちゃん。

「…父さんに
抱かせてあげたかった。」

私の言葉に皆が頷いた。

⏰:07/08/02 15:56 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#300 [朔]
その時、看護婦が

「あ…そうそうこの子ね
不思議なアザがあるのよ…」

と言うと看護婦は
肌着の胸元を開いた。
「…アザ?」

「ほらここに。」

⏰:07/08/02 15:58 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#301 [朔]
喉元を指差した。

そこには

小さな縦の細いアザ。

まるで…喉元に鋭い刃を
突きつけられたような…形。

⏰:07/08/02 16:01 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#302 [朔]
体の血の
気が引いていく感覚…。

その時

「マダ終ワラナイ。」
と不気味な笑う赤ん坊がいた…。

⏰:07/08/02 16:04 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#303 [朔]
=end=

revenge tragedy

初めてのホラーで至らない点が
ありました…すいません(´□`)

最後までのお付き合い感謝します。

コメント・感想も励みになりました。
本当に有り難うございました。

⏰:07/08/02 16:06 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#304 [我輩は匿名である]
また このスレでなんか書いてね めちゃめちゃおもろかった

⏰:07/08/02 16:09 📱:W42SA 🆔:V14MYgRk


#305 [朔]
>>304

我輩〜さん>最後まで
お付き合い有り難うございました。
感謝感謝です(^o^)

ホラーではないんですけど
bbs1.ryne.jp/r.php/novel-f/5247/
短編集書いています。

宜しければどうぞ(^^*)

⏰:07/08/02 16:14 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#306 [我輩は匿名である]
ありがとう

⏰:07/08/02 16:16 📱:W42SA 🆔:V14MYgRk


#307 [朔]
我輩〜さん>こちらこそ
有り難うございました♪

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2576/

↑は過去の朔の小説のURLがあります。
よければ…こちらもドウゾ(汗)

⏰:07/08/02 16:30 📱:PC 🆔:L3W.xvBU


#308 [我輩は匿名である]
>>1-100
>>101-200
>>201-300
>>301-400

⏰:07/08/03 07:15 📱:SH903iTV 🆔:8Bp1F8Fc


#309 [朔]
>>308

我輩は〜さん>アンカー感謝します♪

⏰:07/08/03 10:28 📱:PC 🆔:QHTYm2DA


#310 [Ψ(`∀´◆E9k1wjKgHI]
あげ↑↑皆も読んで涼みましょ♪(o^∇^o)

⏰:07/08/10 08:33 📱:N903i 🆔:MrcnXVdM


#311 [朔]
Ψ(`∀´◆E9k1wjKgHI>>あげ感謝です♪

涼んでもらえれば幸いです(^∀^)

⏰:07/08/10 10:45 📱:PC 🆔:C6kK7bZI


#312 [朔]
Ψ(`∀´◆E9k1wjKgHIさん>本当にごめんなさい…。

"さん"って付けずに書き込みしてしまいました!!!

偉そうにすいませーーーーんm(__)m

⏰:07/08/10 10:47 📱:PC 🆔:C6kK7bZI


#313 [我輩は匿名である]
あげっ
超怖かった
最高

⏰:07/09/22 16:37 📱:P902i 🆔:☆☆☆


#314 [朔]
>>313

我輩は〜さん>あげ感謝します(^∀^*)

怖かったと言われるとすごく嬉しいです♪
本当に読破有り難うございました<(_ _)>

これからもお願いします!!!

⏰:07/09/23 00:49 📱:PC 🆔:kHL20AT2


#315 [我輩は匿名である]
あげ

怖っ!

⏰:07/12/03 20:24 📱:W43CA 🆔:9.gDefbc


#316 []
久しぶりに全部読みました。やっぱし怖かった…

⏰:08/01/20 00:39 📱:N903i 🆔:2h4yWm.2


#317 [朔]
>>315

我輩はさん>あげ感謝します!!

>>316 さん>感想ありがとうございます<(_)>
また怖いお話を書いた時は読んで下さいね(^^)

⏰:08/01/23 00:15 📱:PC 🆔:.9zjPQoo


#318 []
朔さんの作品、もっと読みたいです。他にあったら教えてもらえませんか?

⏰:08/01/23 07:54 📱:N903i 🆔:HGUq2NEw


#319 [朔]
>>318 さん

感想版に過去の作品のURLを最初の方に
載せてありますので宜しければどうぞ(^^*)

bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2576/

⏰:08/01/23 11:07 📱:PC 🆔:.9zjPQoo


#320 []
ありがとうございます でわ、早速いかせてもらいます

⏰:08/01/24 02:14 📱:N903i 🆔:Sa8RzSQU


#321 [我輩は匿名である]
あげます☆

⏰:08/04/12 20:51 📱:PC 🆔:☆☆☆


#322 [朔]
>>320 さん>お返事遅くなってすいません(^^;)

>>321 我輩は…さん>上げ有り難うございます!!

⏰:08/04/13 01:19 📱:PC 🆔:l07biWNU


#323 [ぶぅりん]
この時期にピッタリ  ぜひ読んで欲しいわ  だから、あげます

⏰:08/08/08 21:41 📱:N903i 🆔:EI9ZMAkk


#324 [朔]
ぶぅりんさん>あげ感謝です!!(^^)

⏰:08/08/09 01:30 📱:PC 🆔:dwQRU.pw


#325 [我輩は匿名である]
>>1-50
>>50-100
>>100-150
>>150-200
>>200-250
>>250-300

⏰:09/05/17 16:50 📱:W45T 🆔:579vZzOQ


#326 [我輩は匿名である]
>>301-400

⏰:09/05/17 17:15 📱:W61P 🆔:YHurn30Y


#327 [わをん◇◇]
↑(*゚∀゚*)↑

⏰:22/11/23 16:26 📱:Android 🆔:yR7K92nk


#328 [わをん◇◇]
>>290-320

⏰:22/11/23 16:57 📱:Android 🆔:yR7K92nk


#329 [わをん◇◇]
>>1-30

⏰:22/11/23 17:02 📱:Android 🆔:yR7K92nk


#330 [わをん◇◇]
horror(好き(*^ω^*))

⏰:22/11/23 17:02 📱:Android 🆔:yR7K92nk


#331 [わをん◇◇]
>>280-310

⏰:22/11/23 17:02 📱:Android 🆔:yR7K92nk


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