ぎんいろのおおかみ〈}イラスト付きBL}〉
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#201 [我輩は匿名である]
主さん才能ありますね
本当におもしろいです

⏰:07/08/29 19:11 📱:SO903i 🆔:vhgTdbSo


#202 [失礼します]
>>1-50
>>51-100
>>101-150
>>151-200

⏰:07/08/29 19:35 📱:W42SA 🆔:☆☆☆


#203 [我輩は匿名である]
同じ人がいつもコメント書いてて邪魔です
感想板の意味ないし

⏰:07/08/29 20:02 📱:SH902iS 🆔:☆☆☆


#204 [☆Cocomo☆MILK☆]
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴
|椎鑼さんへ|
いつもありがとうございますPコメント頂くとすごく嬉しいです(^0^)Pセツは…まだ秘密です(o^v^o)(笑)
|匿名さんへ|
才能はないですが…ホ少しでも楽しんで頂けたら幸いです|ありがとうございます
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴

⏰:07/08/30 23:18 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#205 [☆Cocomo☆MILK☆]
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴えと…まずは更新停滞のお詫び。忙しくて更新出来ませんでしたm(__)mモウシワケアリマセン
それから感想があると見づらいとのお言葉をいただきまして、皆様のコメントはとても嬉しく幸せなものですが読者様側の一意見として取り入れて行こうと考えておりますので、つきましては感想等のコメントは感想版への書き込みをお願い申します。
宜しくお願いしますm(__)m
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴

⏰:07/08/30 23:23 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#206 [☆Cocomo☆MILK☆]
**********
感想版
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2643/

**********

⏰:07/08/30 23:24 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#207 [☆Cocomo☆MILK☆]
>>199 より|

⏰:07/08/30 23:26 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#208 [☆Cocomo☆MILK☆]
舌の奥をぐっと押され、輝夜は込み上げる吐き気に男の指先に歯を立てた

「っ!」

途端に口内から指が引き抜かれ、じんわりと血の味が広がる

「っ…コイツ噛みやがった!」

指先を押さえ身を引いた男は、小さく舌打ちをすると懐から小さな小瓶を取り出した

「それは何だ」

輝夜の腕をまとめて上げていたもう一人の男が怪訝に声をかける

⏰:07/08/30 23:34 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#209 [☆Cocomo☆MILK☆]
小瓶を持った男はニヤリと笑うと、輝夜の頭上に跨がった

「!やだ、やめろ!」

「おい、口を開けさせろ」

暴れもがく輝夜の身体を足で押さえつけ、腕をまとめている男が、無理矢理輝夜の口を開かせた

「美味しく飲めよ」

いやらしい笑みを称え、男は小瓶の中身を輝夜の口へと垂らした

「や―――ん、く…っ」

⏰:07/08/30 23:39 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#210 [☆Cocomo☆MILK☆]
無理矢理開かれた口は閉じることができない

上から垂らされた液体を嚥下するしかなかった

晒された白い喉がごくん、と動いたのを確認すると、輝夜の身体を押さえつけていた男が口角を上げた

「これでいい」

満足そうに笑う男の下、抵抗していた輝夜の力がふと緩んだ

「…一体何を飲ませたんだ?」

「淫催剤さ。これで嫌でも足をひらいて突っ込まれたくなるって訳だ」

⏰:07/08/30 23:46 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#211 [☆Cocomo☆MILK☆]
くくっと笑う男たちの声が響く

輝夜は急激に訪れた熱と、身体の芯からうずきだした感覚に朦朧としてきた

――なに、俺…

クラクラ目眩がする
思考がおいついていかない

さっきまでの嫌悪感や恐怖はなかったかのように熱い熱が身体を支配して

このうずきを早くどうにかしてほしい―――とそればかりが一気に駆け巡っていた

「―お、効いてきたか」

荒くなりだした呼吸に、男が帯を緩める

⏰:07/08/30 23:53 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#212 [☆Cocomo☆MILK☆]
はだけさせられた輝夜の中心は、触れてもいないうちからトロリと蜜を溢し、勃ち上がっていた

それを目にし、男はおかしそうに声を上げた

「見ろよ、こいつもう勃起してやがる。相当なスキモノだぜ」

言いながらピンと指で弾かれる

「あ、っ…!」

びくんと輝夜の細い身体が跳ね上がる

それだけで達してしまいそうだった

⏰:07/08/30 23:59 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#213 [☆Cocomo☆MILK☆]
頭の奥が痺れ、ただ快感が欲しかった

早く射精してしまいたい―――

相手が誰でどんな状況だろうと構わないとさえ思った

「ん…んっ」

気付けば無意識に伸ばされた指先

ゆるゆると自慰を始めた輝夜に、男はその腕を掴み止めた

「おっと。先にイッちまったらつまらねえ…たっぷり楽しませてくれよ」

べろりと舌なめずりする獣

ギラギラした瞳は欲に染まり、輝夜を捕らえる

⏰:07/08/31 00:05 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#214 [☆Cocomo☆MILK☆]
ほんの少しの理性が、ぎゅっと唇を噛み締める

しかし身体を支配する欲望は意識を曖昧にさせて

――――ああ、もう駄目だ――



最後の理性がはらりと涙となり頬を滑り落ちた瞬間―





(目を閉じておけ)



―――――え?

⏰:07/08/31 00:09 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#215 [☆Cocomo☆MILK☆]
頭に凛と響いた冷たい声色

この声は。




「セ…」

聞き覚えのあるその声の名を口にするより早く、のしかかっていた男の身体が視界から消えた

同時にザァっと目の前が赤く染まる

「ギャァァァ!」

耳が割けるような叫び声に身体を起こし振りかえると、男がぺたりと腰を抜かしてガタガタと震え出した

⏰:07/08/31 00:15 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#216 [☆Cocomo☆MILK☆]
「あ…あ…よう、妖狼…」

青ざめた男はうわ言のように言い、輝夜の背後を指差した

「妖、狼…?」

輝夜は男が指を指した方向に顔を向け、そして目を見張った

薄暗い中、だらりと力ない手足が見える

それはブラブラと揺れ動き、大量の血液が滴り落ちていた

⏰:07/08/31 00:21 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#217 [☆Cocomo☆MILK☆]
それはズルズルと引きずられながら近より――――ドサリと地に落ちた

「ひっ…」

地に落ちた身体は先程まで自分にのしかかっていた男

何かに食いちぎられたように喉元の肉は開き、おびただしい血液を地に染めている

サァっと血の気が失せ、ふと見つめた視線の先には――――


「お…狼…」

暗闇からヒタリと姿を現したのは、血で染まった口許をペロリと舐め近づく、白銀の狼

⏰:07/08/31 00:29 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#218 [☆Cocomo☆MILK☆]
虎ほどもあるであろう、その大きな体にゆらりと揺れる長い尻尾

グルグルと低くうめき、鋭い牙を見せつけながら一歩、また一歩と近づいてくる

突然現れた狼に唖然ととするも、不思議と恐怖は感じなかった


ふと、狼が輝夜に視線を寄越す

一瞬であったが、その翡翠の瞳に輝夜はハッと息を飲んだ

「もしかして…セツ?」

半信半疑で呟いた声に、狼は小さく笑った気がした

⏰:07/08/31 00:38 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#219 [☆Cocomo☆MILK☆]
白銀の毛並を称えた大きな獣は、呆然と見つめる輝夜を通り過ぎ、ガタガタと震え座り込む男の側へと近づいて行く

「くっ来るなァァ!!」

狂ったように叫びながら、男が懐から取り出した刃物を向ける

しかし狼は怯まず、じりじりと殺気にも似たオーラを醸しだし男に牙を剥いた

(こいつがお前をこんなめに合わせたのか)

⏰:07/08/31 12:29 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#220 [☆Cocomo☆MILK☆]
不意に頭に響く声色

ハッとして男を見るが、変わらず狼に向けて刃物を振り回している

どうやらこの声は自分だけに聞こえるものだと確信し、輝夜は慌てて立ち上がった

「そう…だけど」

もしもここでそうだと答えるのなら、男は間違いなく噛み殺されてしまうだろう

背後に転がったもう一人の男の死体に、輝夜は言葉を飲み込んでしまった

⏰:07/08/31 12:34 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#221 [☆Cocomo☆MILK☆]
確かに男達に陵辱されかけたのは事実だ
暴行を受け、媚薬まで飲まされた

しかし、だからといって殺してしまうなどという決断は下せない

「だけど…」

乱れた羽織の裾を握りしめ、歯切れの悪い輝夜に狼がウロウロとせわしなく動き回る

「でも…」

(だが、なんだ!)

苛立ちにも似た声色と共に、狼がガァッと牙を剥き吠える

「ひぃっ…!!」

男は目の前で威嚇され、 余りの恐怖に刃を投げ出した

⏰:07/08/31 20:30 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#222 [☆Cocomo☆MILK☆]
(こいつは生かす価値もない!いずれお前を殺すつもりだったんだぞ!)

鋭い牙を剥きグルグルと睨み付ける狼に、男は殺さないでくれと何度も首を振った

そのあまりにも無情な姿に、輝夜の胸がつきんと痛む

(こんな奴、噛み殺してやる!)

「うわぁぁ!!」
「やめて!」

狼が男に襲いかかるのと、輝夜が走り出したのはほぼ同時だった

⏰:07/08/31 20:35 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#223 [☆Cocomo☆MILK☆]
伸ばした両手がガシッと白銀の尾を捕まえた

半ば倒れ込む形でその長い尻尾にしがみついた輝夜に、男の喉元へ口を開いた狼が振り返る

(なんのつもりだ)

「確かに…ひどいことされた…けど…殺すなんて…出来ないよ」

蜂蜜色の瞳から、ポロリと涙が零れ、狼の尾を濡らす

「駄目だ、セツ…お願い…」

(……………)

祈るように見つめられ、狼はスッと口を閉じた

⏰:07/08/31 20:42 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#224 [☆Cocomo☆MILK☆]
そのまま静かに身を引いた狼に、小刻みに震える男の体から力が抜ける

そうして余りの恐怖に解放され、そのまま気を失うように地面へと倒れた

(…………)

狼はしばらく倒れた男を見つめ、握りしめられた尾を離せと言うように、ぴしゃりと長い尻尾を振った

もしかして怒らせてしまったのだろうか

「あの…セツ……」

絞り出すような声に、狼はクッと顎を反らせ、輝夜の胸に擦り寄った

⏰:07/08/31 20:52 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#225 [☆Cocomo☆MILK☆]
フワフワした堅い毛並

グイグイと胸に身体を押し付けられ困惑していると

(乗れ)

「え…?」

首をかしげた輝夜に呆れ、狼は無理矢理グイと輝夜の身体を自分の背に押し上げた

「う、わっ…」

ぐらりと身体が傾くも、どうにかバランスを保ち首にしがみつく

「セツ…一体…」

(帰るぞ)

「えっ…帰っ…?わぁっ!」

聞き返す前に身体が大きく揺れる

そのまま狼は地を蹴り走り出した

⏰:07/08/31 20:59 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#226 [☆Cocomo☆MILK☆]
―――――――――――――――………



辺りはすでに真っ暗だった

厚い雲が月をぼんやりと霞めるなか、狼は森を駆け抜けた

その背に乗った輝夜はめまぐるしく変わる景色とスピードに耐えるように必死にしがみついていた

目を閉じてもぐんぐん感じる風の速さ
経験したことのない感覚

もう気力が持たないと感じた頃合いにゆっくりと狼の歩が緩まった

(大丈夫か?)

⏰:07/08/31 21:44 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#227 [☆Cocomo☆MILK☆]
声をかけられ目を開くとそこには見覚えのある洞窟

たった1日なのに、もうずっとここへ来ていないような気がする

同時にホッとする安堵感

輝夜はゆっくりと地に足を着けた

「うん、なんとか…大丈――――…」

言いかけ、ぐらりと目眩が襲い足元が崩れた
(輝夜!)

「ごめん、なんか安心しちゃって…」

労るように低く喉を鳴らし擦り寄った狼に笑みを向ける

⏰:07/08/31 22:14 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#228 [☆Cocomo☆MILK☆]
そのぎこちない笑顔に狼はふっと息を吐き

(少しここで待っていろ)

と倒れた輝夜を一人残し、洞窟の中へと消えて行った

輝夜はゆっくり息を吐き、天を仰いだ

雲が厚いせいか、星はひとつも見えなかったが、またこうして夜空を見上げることが出来るなんて思いもしなかった

初めに思ったのは生け贄の儀式の前夜

次に地下牢に閉じ込められたとき

もう二度も死を覚悟していた

⏰:07/08/31 22:21 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#229 [☆Cocomo☆MILK☆]
それでも、まだ自分は生かされ続けている

母親の復讐の為だけに今まで生きてきた

それも今となっては意味を成さない

『妖魔の子供だ』

あの老人が言った言葉が胸に突き刺さる

まるで化物のような目で自分を見つめ、嫌悪する

輝夜はふと目を閉じ、頭を抱えた

一体この先自分はどう生きていけばいいのか―――――…


「…考え事か?」

足音と共によく通る声が響き、顔を向ける

⏰:07/08/31 22:30 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#230 [☆Cocomo☆MILK☆]
「セツ…」

洞窟から現れた長身

白い羽織に長い銀髪

静かに近づいてきた男に、輝夜は、ほぅと息を吐いた

「やっぱり、セツだったんだ」

綺麗な顔立ちに、あの狼と同じ翡翠色の瞳

それは彼とあの白銀の狼を容易に連想させた
「すぐにわかったよ」

笑いながらの輝夜の言葉に、セツは苦笑を浮かべる

「…まあ、今更だな。………立てないんだろう、抱いていってやるから捕まっていろ」

⏰:07/09/01 00:47 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#231 [☆Cocomo☆MILK☆]
輝夜は頷き、身を屈めたセツの首にしがみついた

「軽いな」

ひょいと抱き上げ、洞窟の中へと足を向けるセツが言葉を漏らす

ちゃんと食っているのか?

と顔を覗き込まれ、瞬時に頬が熱くなる


「たっ食べてるよ…っ」

赤くなった顔を隠すようにうつむく

口を尖らせた輝夜に、セツはくすりと笑った

⏰:07/09/01 00:55 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#232 [☆Cocomo☆MILK☆]
(――…静まれ、心臓)

ドクドクと早鐘を打つ鼓動がうるさい

密着した肌越し、鳴り続ける心音がセツに聞かれてしまいそうだ

ふと彼の顔を盗み見上げ、その形のいい唇の端に赤い塊がこびりついているのを見つけた

「血…付いてる」

そっとなぞるように触れた指先に気づき、セツはペロリと口端を舐めた

「…人間の血は不味い」

⏰:07/09/01 01:00 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#233 [☆Cocomo☆MILK☆]
苦々しい物を口にしたように顔をしかめるセツ

輝夜は無惨に噛み殺された男を思い出し、顔を曇らせた

―――セツが悪いんじゃない。俺が殺したも同然だ――――

「…………」

くっと唇を噛み締めた輝夜を見下ろしたセツは何も言わず、洞窟の奥へ歩みを進めた








――――――――――――――………

⏰:07/09/01 01:06 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#234 [☆Cocomo☆MILK☆]
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴今日はこのへんで|
感想版
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/2643/

∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴

⏰:07/09/01 01:07 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#235 [☆Cocomo☆MILK☆]
―――――――――――――――――…

たどり着いた洞窟の奥
パチパチと燃える焚火の前、輝夜は岩に腰を下ろしたセツに抱き抱えられる形でぼんやりと村での出来事を語りだした

セツが今まで逃して来た生け贄たちは、村人に殺されてしまったこと

自分の母親も殺され――――――そして妖魔であったこと

ぽつぽつと話す輝夜に、セツは無駄に聞き返さず、ただ静かに耳を傾け「そうか」と一言漏らすだけだった

[jpg/22KB]
⏰:07/09/01 08:44 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#236 [☆Cocomo☆MILK☆]
「……驚かないの?」

見上げた輝夜に、セツはふと笑みを溢した

「驚いてるさ。
つまりお前にも半分妖魔の血が流れているということだろう?」

「うん…」

ただそう言われただけであり、身体の異変もなければ今までと何ら変わりはない

お前は妖魔の子供だ、と言われたところで輝夜にはピンと来るものがなかった

「セツは…どうやって狼になれるの?」

尋ねた輝夜に、セツは小さく眉を寄せた

⏰:07/09/01 09:03 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#237 [☆Cocomo☆MILK☆]
「どうやって、と言われてもな…。
――俺は元々、妖狼の一族だ。
今となっては俺一人だが…。
妖狼の一族は、代々受け継いで来た血で狼や人間の姿に変えられる」

「ってことは…自分の意志で変身出来るってこと…?」

「そうだな。
まあそれなりの代償はついてくるが」

「え?」

⏰:07/09/01 09:07 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#238 [☆Cocomo☆MILK☆]
怪訝な表情の輝夜から視線を外したセツは、ゆっくりと口を開いた

「……狼になったり人間の姿になったりを繰り返すと、身体を維持している細胞が追いついていかない。
妖狼の寿命は200年と言われているが…」

「200、年…」

さらりと言われて目を見張る

彼はどれだけの時代の流れを目にしてきたのだろう

たった一人きり、この暗い洞窟で――…

⏰:07/09/01 10:22 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#239 [☆Cocomo☆MILK☆]
「…まぁオレも何年生きてきたかハッキリわからないが…変身を重ねる度、寿命が縮まっていくらしい。
……見てみろ」

そう言ってスッと袖を引き上げ腕を出したセツ

「これ…」

差し出された腕の一面には赤いうっ血のようなアザが広がっていた

「…変身した後は必ずアザが蝕んでいる。
最近、狼に姿を変えると痛みが酷くなるんだ」

「そんな…っ!なにか、治す方法は…!」

⏰:07/09/01 10:27 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#240 [☆Cocomo☆MILK☆]
声を上げた輝夜に、セツはやんわりと笑った

「これが妖狼の定めだ。
今更変えられるわけじゃない」
「なら、もう狼にならないで!」

じわ、と涙が込み上げるのがわかる

「お願いだから」

いつから自分はこんなにも泣き虫になったのだろう

今まで一人きりで生きてきて、どんな仕打ちにも感情に任せて涙を流すことはなかったのに

⏰:07/09/01 10:33 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#241 [☆Cocomo☆MILK☆]
「輝夜…」

「俺、セツに何かあったら…どうしたらいいかわかんないよ!」

自分に強さがあったなら

もしあの時一人で村から逃げることができたのなら

セツは危険を省みず助け出してくれた

それなのに自分の情けなさといったら

自分の身ひとつ守れやしなかった―――

⏰:07/09/03 12:21 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#242 [☆Cocomo☆MILK☆]
「俺、強くなる。
セツに守ってもらわなくてもいいくらいに。だから、お願い…もう狼にならないで」

泣きそうな顔の輝夜に、セツの瞳が揺らいだ

「…わかった。なら、オマエも約束してくれ。もう泣かないと」

輝夜の涙を目にする度、セツの心がちくりと痛んだ

もう泣かせたくない

頬に伝った涙を指先で拭ってやり、その細い肩に顔をうずめた

「好きなんだ――――オマエが」

⏰:07/09/03 12:30 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#243 [☆Cocomo☆MILK☆]
突然の告白

囁いた声は小さかったけれども、輝夜の胸を確かに鳴らした

「…お前が俺をどう思うかは分からない。だが、オレはお前を離したくないんだ」

ぎゅっと抱き締められる腕に力がこもり、息がつまる

ドクドクと高鳴っていく鼓動

「ずっと側にいて欲しいと願うのは――傲慢なことか?」

⏰:07/09/03 12:35 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#244 []
>>235-

⏰:07/09/03 14:59 📱:N903i 🆔:mxnA0N5o


#245 [☆Cocomo☆MILK☆]
~~~さん|ありがとうございます「P

⏰:07/09/03 20:29 📱:W51S 🆔:☆☆☆


#246 [13]
あげケ

⏰:07/09/03 23:41 📱:W53CA 🆔:9GdOsuYc


#247 [我輩は匿名である]
あげ(´・ω・`)

⏰:07/09/04 18:59 📱:SO903i 🆔:RnyAORvw


#248 [我輩は匿名である]
>>1-100
>>101-200
>>201-300

⏰:07/09/05 03:34 📱:P903i 🆔:89CX8I8Q


#249 [Ayumi]
上げときまふ('A`)

⏰:07/09/05 06:36 📱:P702iD 🆔:SQriftcY


#250 [☆Cocomo☆MILK☆]
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴
|13さん匿名さんAyumiさん|
皆様本当にありがとうございます
イラストかいてましてちょっと停滞ぎみになってしまい申し訳ありませんホ
あげやアンカーなどとても助かりましたホ
∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴

⏰:07/09/05 12:23 📱:W51S 🆔:☆☆☆


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