☆SEX こんぷりーと☆BL
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#145 [H∧Lしおん]
「……ヨシキさん」
ベッドから起き上がろうにも殴られた腹が痛い。
とりあえず横になったまま、ソファでタバコを吸うヨシキさんを睨み付けた。
彼は真っ黒なスーツを着ていて。
見たことない指輪に時計に嗅ぎ慣れない香水。
たぶん、客から貰っただろうそれ。
俺と会うときとはまるで別人。
いわゆる【仕事モード】だ。
そんなヨシキさんを見るのは初めてで、つい今の状況も忘れてまじまじ見つめてしまう。
:07/10/02 10:38
:W51S
:IrnbSQ0k
#146 [H∧Lしおん]
ヨシキさんはそんな俺を楽しげに見つめながら、長い足を優雅に組み直した。
「腹、痛かっただろ。悪かったな」
言葉とは裏腹に、全然反省の色ナシ。
むしろ楽しそう。
イラッときた。
「何、考えてんの?」
「べつに」
ふう、と吐いた煙がユラユラ漂って、天井のプロペラに吸い込まれていった。
天井近くにある壁かけのシックなモノクロ時計。
時間は午後10時。
俺が気を失ってから、二時間も経っていた。
:07/10/02 10:42
:W51S
:IrnbSQ0k
#147 [H∧Lしおん]
「帰りたいんだけど」
「どこへ」
「…………」
聞かれて、咄嗟に都合の良い嘘が思い付かなかった。
ヨシキさんは俺が父親から性的虐待を受けていたのは知っている。
かれこれ一年半近く帰ってないから、今どうしてるかわかんないけど。
とにかく、そんな父親がいる自宅へ、なんて言うには俺自身抵抗があった。
言葉を出すタイミングを逃した俺の前、ヨシキさんはタバコを灰皿に揉み消してソファから立ち上がった。
:07/10/02 10:49
:W51S
:IrnbSQ0k
#148 [H∧Lしおん]
「ここで暮らすんだ――――俺とお前だけで」
ぎしり。
ヨシキさんの重心を受けて、ベッドのスプリングが軋む。
すぐ側に座ったまま、うつ伏せの俺の髪をサラサラ指ですいた。
「…どこにもやらない」
低く呟いて、黙ったままの俺のこめかみにキスをひとつ。
身体が離れると同時に、俺の知らない香水の香りが鼻をくすぐった。
:07/10/02 19:00
:W51S
:IrnbSQ0k
#149 [H∧Lしおん]
ここで暮らす――?
「はッ…あんた、なに言ってんの」
ごろんと天井を向いて、俺は笑った。
「あんまり馬鹿みたいなこと言ってると、俺怒るよ」
「…馬鹿みたいなことを言ってるのはお前のほうだ。
お前は俺の側にいるべきなんだ」
「…は?
なに、アタマおかしくなっちゃった?」
笑いながら言ってみる。
どうにか身体を起こして、ヨシキさんと視線を合わせて。
:07/10/02 19:07
:W51S
:IrnbSQ0k
#150 [なャ]
:07/10/02 19:11
:705P
:FTyvAvtc
#151 [H∧Lしおん]
俺を見つめる真剣な、色のない無機質な瞳。
―――――怖かった。
「いい加減、そーゆーワガママやめたほうがいーよ。
あんまりふざけてばっかりで、奥さんに怒られるんじゃないの」
バカにしたように言った声が変に震えた。
――俺は今、笑えてるんだろうか。
嫌な予感がして、その【予感】を認めたくなくて。
:07/10/02 19:11
:W51S
:IrnbSQ0k
#152 [H∧Lしおん]
なさん★彡アンカーありがとうございます(o・v・o)ニャン
:07/10/02 19:19
:W51S
:IrnbSQ0k
#153 [H∧Lしおん]
「奥さん?
…ああ、コレのことか」
言いながら、薬指にはめた銀のリングを簡単に抜いた。
え?
結婚指輪って抜いちゃダメなんじゃ…
なんかわかんないけどぎょっとした俺に、今度はヨシキさんが笑った。
そしてそのまま、なんでもない顔でその銀色を灰皿にカランと落とした。
「あ」
灰まみれになった指輪。
「俺は結婚なんかしたことない」
「は?」
:07/10/02 19:28
:W51S
:IrnbSQ0k
#154 [H∧Lしおん]
…意味がわからん。
「だって、今まで何回も…結婚したって…」
ヨシキさんと出会ってから、知る限り五回は結婚してる。
と
思ってたのに。
「嘘だよ、嘘。
お前にヤキモチ妬かせるために、な。
結婚したって言えば、少しは妬いてくれるかと思ったが―――――お前は結婚指輪すら興味なさそうだったからな」
:07/10/02 19:37
:W51S
:IrnbSQ0k
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