○ビー玉ラバーズ○
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#209 [向日葵]
―――――――――……
「加寿姉。飯。」
「あ、待ってて。すぐ行く。」
迎えに来た誠を待たせて、私はお昼の用意をした。
「へーっ。迎えに来ちゃうのかぁっ!」
「今日はたまたまだよ。いつもなら外で待ってるんだけど……。」
どうしたんだろ?
お弁当のサンドイッチとミルクティーを持って私は誠の元へと行った。
「どこで食べる?」
「中庭の木陰で食べよう!天気もいいし!」
そう言って私達は中庭へと向かった。
:07/10/31 00:57
:SO903i
:☆☆☆
#210 [向日葵]
中庭で食べる人は意外に少なく、食べているのは私達と遠くに少しだけ見える人達だけだった。
「いっただっきまーす!」
サンドイッチを1つ持ち、口に頬張る。
お腹が空いていたのでとてもおいしく食べていた。
あぁ……青空の下でおいしい物食べるって幸せだなぁ〜っ。
そこで私はあることに気づく。
さっきから誠が全く喋らないのだ。
ただ黙々とご飯を食べている。
:07/10/31 01:00
:SO903i
:☆☆☆
#211 [向日葵]
「誠?どうかした?」
「え……?いや……。」
私は瞬きを何回かして「そう?」と言った。
でも明らかに誠がおかしい気がする。それは長年付き合ってきた私の勘の様なものだ。
しばらく誠を見ていると、誠はお弁当箱に静かにお箸を置いた。
「あの……さ。……告白されたんだ。俺。」
「え?!嘘っ!!」
私はサンドイッチを食べる手を止めた。
「で?!返事したのっ?!」
:07/10/31 01:05
:SO903i
:☆☆☆
#212 [向日葵]
誠は眉を寄せてハァ……と悩ましげにため息を吐いた。中学生と思えないその仕草に色気さえ感じた。
「もちろん断った。」
「え―――!!!!断っちゃったの?!誠彼女いらないの?!」
「欲しいよ。でも……好きな人が、いるから……。」
へー!誠好きな人いるんだぁ!と私は目を輝かしていた。
すると急に誠が真剣な顔をして、私を見た。
そのせいで、私達は沈黙した。
:07/10/31 01:09
:SO903i
:☆☆☆
#213 [向日葵]
「……分からない?俺加寿姉が好きなんだけど……。」
「……え……。」
ザァァァ……
風が一瞬激しく通り過ぎた。私の伸ばした少し茶色い髪の毛が顔にかかる。
「小さい頃からずっと……。加寿姉全然気づいてないから今が丁度いいと思」
「ちょちょちょっと待って。」
誠が私を?
そんな……私は誠はずっと弟みたいにしか思ってなくて……。
:07/10/31 01:12
:SO903i
:☆☆☆
#214 [向日葵]
「せ、誠。勘違いしてない?きっと私がお姉ちゃんずっとやって来たようなもんだから、その……兄弟愛みたいなのと勘違いしてるんじゃないっ?」
私がそう言うと、誠は目を見開いて驚いた。
そして瞬時に怒りが映し出されていった。
私はこんなに怒りを露にした誠を見て少しゾクッと怖くなった。
「勘違いってなんだよ……。」
ギリギリ聞こえるか聞こえないかの声で誠は呟くと、私の手首を掴んで木に私を押し付けた。
:07/10/31 01:16
:SO903i
:☆☆☆
#215 [向日葵]
「ヤッ!!誠……っ!!」
「なぁ加寿姉。俺はいつまで弟扱いな訳?兄弟でもないのにさ!」
手首を掴んでいる手に更に力が入った。
痛さで私は少し顔を歪める。
手を動かそうとしても全然ビクともしない。
いつの間にこんなに力が強くなったの……?
ついこの間までは私の方が強かったのに……っ。
「離して……誠っ!」
「ねぇ加寿姉……!俺は男として見れないの……っ?」
「離してよ誠!!」
「俺を見ろよ!!」
:07/10/31 01:21
:SO903i
:☆☆☆
#216 [向日葵]
誠が叫んだと思うと、誠の唇が荒々しく私の唇に重なった。
何が起こったか判断するまでに数秒かかった。
分かった時には、息が出来なくなっていた。
それと同時に誠は離れた。
近くで見つめられて、その眼光にドキッとした。
私を真っ直ぐ見ている。
それはまるで誠の想いと同じだ。
誠は黙ったままお弁当を片付けると、その場を静かに去って行った。
私はそのまま腰が抜けたのか立てない。
胸に手をやると、まだドキドキいってる。
:07/10/31 01:25
:SO903i
:☆☆☆
#217 [向日葵]
それは息切れのせいじゃない。
「……知ってたよ。」
誠がもう弟じゃない事ぐらい。
だってずっと近くで見てきたもの。
いつの間にか同じくらいにまで伸びた身長も、低くなってしまった声も、骨張ってきたその手すら……。
「全部……知ってたもん。」
誠が男の子に近づくにつれ、誠が誠じゃなくなるんじゃないかって私は思った。
だからワザと、弟扱いしてきたんだ……。
:07/10/31 01:29
:SO903i
:☆☆☆
#218 [向日葵]
胸に当てていた手を、今度は唇に当てた。
「唇が…………。」
熱い……。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
委員会が終わって、仕事をしていたら6時になっていた。
外はほぼ真っ暗だ。
「ハァ……。」
誠きっと帰っちゃったよなぁー……。
私ヒドイ事言っちゃったし……って言うか気まずいし……。
窓にもたれながらあれこれ考えていると見回りの先生がやってきた。
:07/10/31 01:32
:SO903i
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