○ビー玉ラバーズ○
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#285 [向日葵]
仲間の奴らが更に俺に詰め寄る。

「だって俺らもう17だぜ?なのにクラスの大半が彼女無し。それって悲しくね?実際このクラスの女子って結構可愛い子いるじゃん?だから親睦会ってのは上辺。裏は合コンて事。」

あー皆彼女が欲しい年頃なのね。なんとまぁ切実。

「いいんじゃない?カラオケとかボーリングとかさ。」

ガラガラガラ

あ。

「橘っ!」

⏰:07/11/04 02:04 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#286 [向日葵]
橘が来たので俺が橘の元へ行くと、クラスの皆が一斉に「え?!」って言った。
声をかけられた橘も少し驚いてるのか、数歩進んでから足を止めた。

「おはよっ!」

「……おはよう…。」

今日も手袋をしていない。指先が寒さのせいで赤くそして白くなっていた。

「昨日は大丈夫だった?」

「はぁ……。大丈夫だったわよ。」

「そっか。良かった!」

にこっと笑うと、橘はうつ向いた。知ってる。次に顔を上げた時は

⏰:07/11/04 02:10 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#287 [向日葵]
「心配なんて……いいのよ。」

ほら真っ赤。照れてる。

俺はなんだか嬉しくなってまたにこっと笑った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

親睦会もとい合コンは土曜日の模試の後でと決まった。

一旦皆着替えて駅前のカラオケに行くらしい。

「なぁ燈立!今日校庭でかまくら作らねぇ?!」

「かまくら?つく……っ。ご、ゴメン!今日は用事があるから無理だわ!」

⏰:07/11/04 02:14 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#288 [向日葵]
「なんだよー。んじゃ今日は帰るかー。」

俺はやる事があるんだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

掃除を終えて、教室に戻った。
外から見ると電気がやっぱりついてる。

ニマァッとして、俺はドアを開けた。

「たっちば……なぁ……?」

そこには、昨日と同じ場所にいる橘と棗がいた。
棗は俺が入って来るとハッとして急いでカバンを持った。

⏰:07/11/04 02:18 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#289 [向日葵]
まだ怒ってるのか、棗は黙って俺の隣をすり抜けて行ってしまった。

頭にはてなを浮かべながら橘の方を見ると、橘がじっと俺の方を見ていた。

「な……なに……?」

「……。いや、早くドアを閉めてくれないかなと。教室の暖が逃げちゃうから。」

あ……なるほど。

後ろ手にドアを閉めて、橘の前の席に座りに行く。
橘は一連の動作をただ黙って見ていた。

「へへっ。寒いな。」

⏰:07/11/04 02:22 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#290 [向日葵]
すると橘は薄く笑った。
その笑顔に心臓が跳ねる。

ア……アレ……?

橘は無言でポケットからカイロを出すと、机の上に置いてる俺の手の甲にそれを置いた。
とても暖かい。

「あ、ありがとう。カイロあったんだ。」

「本当は昨日もあったの。でも帰る時にはひんやりしちゃっててね。」

昨日遅くまでいたもんなー……ってそうじゃない!
俺にはやる事があるんだ!

⏰:07/11/04 02:26 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#291 [向日葵]
「橘もさ、今度の親睦会行かねぇ?!」

橘は言わなきゃ来なさそう。だから俺は言った。
橘には是非来て欲しい。それで皆に橘の良さを知って欲しい!

沈黙が流れて、少し目を伏せてから橘が言った。

「誘ってくれてありがとう。……でも私、学校でする事あるから。ごめんなさい。」

「そうなの?!なら俺も手伝うよ!」

「中心の貴方がいなかったら友達が寂しがるわよ?それに……私にそんなに気を遣わなくて、いいから。」

⏰:07/11/04 02:32 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#292 [向日葵]
―――ズキン

何故だろう。
とても優しい顔をして、言葉も柔らかなのに……それはまるで「ほっとけ」と言われてるみたいで……。

「そ……っかぁ……。ウン。分かった。」

なんだか……悲しかった。

「じゃあさ、今から一緒に帰って?それならいいでしょ?」

「えぇ……まぁ。じゃあ。帰る?」

「うん!」

俺、橘の良さを知ってもらいたいなんて……嘘だ。

⏰:07/11/04 02:36 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#293 [向日葵]
本当は橘がどんな服着るかとか、どんな歌歌うのかとか楽しい橘と俺の時間を想像してたんだ。

「ハァー……さむ……。」

また昨日みたいに彼女は指先に息を吐き暖めようとする。
俺はそれを見て、何も言わずに手を握った。

橘は驚き、そして照れて、黙ってうつ向いた。

帰り道、俺達は何も言わずに帰った。
でもその無言の道のりは心地悪いものではなかった。

昨日の別れるトコに来て「じゃあ。」とだけ言葉を交した。

⏰:07/11/04 02:41 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#294 [向日葵]
橘の後ろ姿を見ながら俺は分かった。

俺は……橘が好きだ。

――――――――……

―土曜日―

「……。はい終わりー。後ろから集めてー。」

ダルい模試が終わり、俺は体一杯背伸びした。

あ゙――――終わったど―――!

「さって!燈立!行こうぜぇっ!」

「え、お、おう。」

ちらっと橘を見た。
橘ははしゃいでる皆をよそに、静かに机にカバンを置いたままどこかへ行ってしまった。

⏰:07/11/04 02:44 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


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