○ビー玉ラバーズ○
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#350 [向日葵]
そしてなんと……この今私に抱きついているかっこいい方は……あろう事か私が好きとかおっしゃいました!!
[覚悟しとけよ。]
と言われたのは2週間前ほどでしたか……。
私は桜井君の想いを素直に受け入れられず、拒否した所、私を惚れさすと言う宣言をしました。
そんな事をしなくても私は既に桜井君が好きなんですが……私は自分に自信がないせいで未だ彼に返事をしていません。
「あの……いい加減離れてくれませんか……。」
「まった他人行儀!同い年だっつってんのにぃ!」
:07/11/11 00:27
:SO903i
:☆☆☆
#351 [向日葵]
私は男の子と話すのが得意じゃない為、桜井君にはいつも敬語だった。
「はぁ……すいません……。」
「そんな事より千広。」
そんな事って貴方が言い出したんでしょうがよ。とツッコミをいれながら桜井君の話を聞いた。
「明後日の休み。水族館行かない?」
一瞬水族館と言う単語に反応した。
私は大の水族館好きだ。特にジンベエザメは最高にヤバイ……っ!
……でもそれって……つまり……。
:07/11/11 00:32
:SO903i
:☆☆☆
#352 [向日葵]
「2人じゃ……ないですよね?」
「2人に決まってんじゃん。デートしよっつってんのに。」
やっぱりか!
どうしよう私デートなんか19年生きてきて1度もしたことねぇよ!
妄想ではしてたけど……。
「他の方誘ったらどうですか……?1日私といても楽しくないですよ?」
こんな私が水族館に入ってはしゃいでたりしたら絶対桜井君は
引く。
:07/11/11 00:35
:SO903i
:☆☆☆
#353 [向日葵]
「やだね。俺は千広と行くって決めてんだから。割引チケットせっかく貰ったし、行こうよ。ね?!」
詰め寄られて、桜井君の顔が近くにある。
頼むから近づかないで欲しい。汗が……変な汗が出てくる。
「………………はい。」
あーぁ。言っちゃったよ。とうとう言っちゃったよ……。
後悔してる私とは裏腹に、桜井君はガッツポーズを作って「よっしゃぁ!」と言っていた。
そこまで喜ばれてしまうと……嫌な顔出来ないじゃないか……。
:07/11/11 00:40
:SO903i
:☆☆☆
#354 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「水族館ってどこのですか?」
電車に揺られながら私は桜井君に聞いた。
相変わらず目は見れないけどなんとかして顔をチラリと見る。
「逆方面だよ。西の方。」
「フーン。」
「ってかさ。」
と言って片方だけ付けてたイヤホンをコードを引っ張られて抜かれた。
「俺といんのに音楽聞くの止めてくんない?そんなに俺と話すの嫌?」
:07/11/11 00:44
:SO903i
:☆☆☆
#355 [向日葵]
桜井君の目が私を射抜く。
逃げられないかのように私は桜井君をじっと見つめたままになってしまった。
だけど身がもたない私は必死に目から逃れて少しうつ向いた。
「仕方ないじゃないですか……。桜井君と喋れる様になっても、恐いは恐いんですから……。」
桜井君と話す時は音楽は言わば精神安定剤。
気持ちを落ち着かせてくれる為に聞いてる。
イヤホンをまたつけようとしたら、その手を掴んで桜井君に止められた。
――ドキ……。
:07/11/11 00:50
:SO903i
:☆☆☆
#356 [向日葵]
私のまるっこい饅頭みたいな手に、骨張った桜井君の手が重なる。
「大丈夫だから……。」
うわ……どうしよ……憧れだった甘い雰囲気が信じられないくらい私の周りに漂ってる。
心臓も……すごいうるさい……っ。
「千広……。」
ビクッとした。
一際低い声に、ただただ私は下を見つめるしかなかった。
「この前の、返事」
「○○駅〜○○駅です。」
:07/11/11 00:54
:SO903i
:☆☆☆
#357 [向日葵]
2人の手が、アナウンスにびっくりしてパッと離れた。
桜井君を見ると、少し赤くなっていて、顔を背けた。
プシュー
ドアが開くと共に人が入れ替わる。
しばらくして、またドアは閉まった。
「……桜井……君?」
前から声がした。
見てみると、栗色のフワフワした髪の毛をした可愛らしい女の子が桜井君を見つめていた。
「…あ!神崎?」
:07/11/11 00:58
:SO903i
:☆☆☆
#358 [向日葵]
名前を呼ばれた女の子はパァッと笑うと、こちらに近寄ってきた。
「久しぶり!元気?」
「ウン。神崎もこれくらいの時間に帰ってるんだ。」
「ウン。そうなの。」
すると女の子は私の方を向いた。
パチッと音がしたかのようにバッチリ目が合った。
女の子はにっこり笑った。
「桜井君の彼女?」
どこをどう見てそういうかねお嬢さんよ……。
:07/11/11 01:02
:SO903i
:☆☆☆
#359 [向日葵]
「ウン。そうだ」
「違います。ただの友人Aです。」
アンタも何肯定しようてしてんだよ。
女の子はクスクス笑うと私に向き直った。
「私、神崎 嘉穂(かんざき なほ)。桜井君とは高校の時、同じクラスだったの。」
「あ、ども。五十嵐千広です。桜井君とは美術関係で仲良くさせてもらってます。」
何か不満でもあるのか桜井君は何か文句を言おうとしたけど、私が一睨みすると口を閉じた。
:07/11/11 01:06
:SO903i
:☆☆☆
#360 [向日葵]
「そっか。仲良くしてね千広ちゃん。」
なんと可愛らしい人なんだろうかね……。
そうかー桜井君とクラスメイトだったのかー。
この子モテただろうなぁ……うらやましい……。
「桜井君。同窓会の手紙来た?」
「あぁ。でも俺行かないから。」
なんか……私邪魔みたいだな……。
少し胸が痛むのを感じながら、私は両耳にイヤホンをはめた。
そしてなるべく2人の会話を聞けないように音量を上げる。
:07/11/11 01:10
:SO903i
:☆☆☆
#361 [向日葵]
音楽を聞き始めて少しした時、チロッと2人を見た。
旧友と会った2人は、思い出話に花を咲かせているのか、楽しそうに笑って話続けていた。
ホラね……。やっぱりそうだよ。
桜井君は、私と一緒にいて楽しい訳がない。
きっと「覚悟しろ」なんて言ってしまったせいで引っ込み出来ないようになったんだ。
本当は私の事なんて、とうに冷めてるだろうに……。
そう思うと、胸が痛くなった。
:07/11/11 01:14
:SO903i
:☆☆☆
#362 [向日葵]
やっと駅に着いた。
もう1度2人を見る。まだ楽しそうに話している。
じゃあさようならーっと……。
心の中で挨拶して、私は電車を出た。
「千広っ!」
イヤホンの隙間から、私を呼ぶ声が聞こえた。
でもその声に笑顔で対応出来る程大人ではない私は、聞こえないフリをしてその場を去った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今日はもちろん長風呂の日だ。
じゃなきゃ家族に八つ当たりしてしまいそうだ。
:07/11/11 01:17
:SO903i
:☆☆☆
#363 [向日葵]
あぁ……自分が嫌いだ……。
どうして私は、痩せてないんだろう……可愛くないんだろう……。
人生はせち辛い……。
「ダメだ……暑い……。」
おのれ夏……。私からリラックスタイムさえも奪う気かこの野郎。
お風呂を上がって部屋に行くと天国だ。
クーラー最高!
などと思ってると、携帯のバイブが鳴り出した。
「あ、暁子ちゃんだ。」
:07/11/11 01:22
:SO903i
:☆☆☆
#364 [向日葵]
暁子ちゃんは大学の友達で、一番仲の良い子だ。
<チロルこんばんわー(。・ω・。)ニュースだよー☆明日の絵画の時間王子様の学校また見に来るってー!>
いらんっ!
そんなニュースいらないから!
ってかあの大学いくら交流あるからって来すぎだから!
<へー……それはまた迷惑な話だ……。来なくていいのに(-”-)>
送信。
私帰り無視しちゃったしなぁ。絶対明日文句言われるんだ……。あぁ……嫌だ。言い訳考えとこう……。
:07/11/11 01:26
:SO903i
:☆☆☆
#365 [向日葵]
――――――……
「もーすぐ来るねっ。」
耳栓、もといイヤホンをつけようとすり私に暁子ちゃんがウフフと笑いながら言った。
「ねー。」
それだけ返すと暁子ちゃんは「もう!」と言った。
「なんでチロルはそうドライなのよー!好きなんでしょ?!」
好きでもなぁ。
昨日のあの子を見てしまったら、余計に返事なんて出来なくなっちゃったよ。
どの口が好きと囁くかっつーの……。
:07/11/11 01:31
:SO903i
:☆☆☆
#366 [向日葵]
――――――

――――――
今日はここまでにします
>>283に感想板がありますんで、良ければ感想お願いします


:07/11/11 01:33
:SO903i
:☆☆☆
#367 [向日葵]
今日はラッキーな事に油絵で何を描くかのデザインを考える為色々な場所に出歩くのがありだった。
良かったと言わんばかりに私は教室から離れた所に行った。
私は景色を描きたかったので携帯で写メを何枚か撮った後、それをイメージした奴を何枚かスケッチブックに描いていた。
しかし……暑い……。
さっきまでクーラーの効いてるとこにいたせいか余計暑い……。
汗が額に浮かぶ。
夏の間だけでも太陽なんか滅びてしまえー。
:07/11/12 01:10
:SO903i
:☆☆☆
#368 [向日葵]
ブーブーとバイブが鳴った。
「ん?」
<暁子ちゃん:チロルどこ?!王子様がチロル探してるよ!>
絶対に行くまい!
行きたくもないし。
メール気付かなかったことにしちゃえ……。
桜井君の学校が去ってくれるまで、ここで待機するしかないっかぁー……。
私がいるのは外にあるベンチ。
教室からは離れてるから見つかる事はないだろう。
桜井君の学校は多分裏門から帰るだろうし……。
:07/11/12 01:13
:SO903i
:☆☆☆
#369 [向日葵]
それにしても……昨日の人可愛かったなぁ……。神崎さんだっけ。
景色を眺めながらイヤホンから音楽に酔いしれる。
ずーっとこんな心穏やかだったらいいのに。
「しんどい……。」
スポッ
「?!」
「何がしんどいの?」
振り向けば抜いた片方のイヤホンを持って、桜井君がそこにはいた。
「返してっ。」
:07/11/12 01:17
:SO903i
:☆☆☆
#370 [向日葵]
イヤホンを奪い取ってから私は教室に向かう為立ち上がり教室に向かった。
階段を登ってる途中、服を引っ張られた。
「っ!何……っ?!」
片方のイヤホンを外して私は桜井君を睨んだ。
「何怒ってんの。」
「暑いからイライラしてるだけだよ。」
「じゃあ昨日無視したのもそのせい?」
私はぎくっとした。
前を向いて、顔から悟られないようにする。
:07/11/12 01:22
:SO903i
:☆☆☆
#371 [向日葵]
「無視?した覚えないけど?」
「帰りの電車。俺千広っ!って呼んだんだぞ?」
知ってる。
でも返事なんてしたくなかったんだもん。
「音楽聞いてるんだから聞こえないよ。」
私はまた足を進めた。
すると桜井君が駆け上がって来て私の前に立ち塞がった。
「俺ショックだったんだからな。いい加減少しは俺の事意識してよ。」
意識なんかしっぱなしに決まってるじゃない。
だけど、それとこれとは別なんだから……。
:07/11/12 01:26
:SO903i
:☆☆☆
#372 [向日葵]
大体意識しろって偉そうに言うけど、私なんかほったらかしで自分は楽しそうに可愛い神崎さんと喋ってたじゃない。
そんなの……矛盾してるよ。
「……水族館。やっぱり行かないから。」
「は?!なんで。」
「私じゃなく昨日の子誘えばいいよ。きっとお似合いだから。」
私は桜井君の隣を通り過ぎようとした。
「ちょっとお前こっちこい……っ。」
力一杯汗ばんでいるだろう私の太い手首を桜井君は掴んで私を引っ張っていく。
:07/11/12 01:30
:SO903i
:☆☆☆
#373 [向日葵]
どこかの空き教室だ。
いつの間にチェックしてたんだか。
入れられると戸をバタン!と閉めて私を睨む。
痴漢は全然恐くなかったのに、何故かこう言う状況に恐怖を抱く私。
我ながら謎だな自分。
「昨日千広をほったらかしにした事怒ってんの?」
なんで分かるかなぁ……。
でもそんな事言ったら気持ちモロバレじゃんね?
「ないないないない。私別に彼女じゃないのになんでそんなヤキモチみたいなのを。」
:07/11/12 01:35
:SO903i
:☆☆☆
#374 [向日葵]
私は窓際までさりげなーく移動して、戸付近にいる桜井君と距離をとった。
ヘルプミー!!と叫びたいとこだけど……。
「なんで……俺ばっかかよ……。」
ヘナヘナ……と弱々しくしゃがみこむ桜井君。
え?え?何事?
「頼むからさ……行こうよ水族館……。俺男として千広に早く見てもらいてぇーもん……。」
――ドキッ…
それは……反則ではなかろうか……。
:07/11/12 01:39
:SO903i
:☆☆☆
#375 [向日葵]
ダメだ……。思考が鈍る……。
そんな男前発言されてしまっては……弱いよ。
「ぅ……嘘だよ。ちょっと言ってみただけだから。明日、何時待ち合わせなの?」
「え?いいのっ?!」
桜井君は嬉しそうに笑った。その笑顔にまた心臓がうるさくなる。
「じゃ、明日10時に水族館がある駅に!」
「わ……分かった……。」
そんなにはしゃがれると、反応に困ってしまう……。
:07/11/12 01:44
:SO903i
:☆☆☆
#376 [向日葵]
―――――――……
OKしたのはいいものの……
「何着ようか……。」
可愛い服が無い訳じゃないけど……いかにもデートします!みたいにめかしこんでも馬鹿みたいじゃなかろうか……。
とりあえずTシャツにジーパン履いて、アクセサリーと髪型でそれらしくみせようかね……。
「メイク……どうしよう。」
学校でもすっぴんだ。
マスカラやアイシャドウをがっつり付けたりなんかしてない。
:07/11/12 01:47
:SO903i
:☆☆☆
#377 [向日葵]
むしろそんな事してしまったら化物になってしまう可能性大……だけど。
「ファンデーションとグロスくらいはつけるか……。」
どうせ汗で落ちるだろうけどその時はその時だ……。
「よし!財布OK!携帯充電OK!持っていくカバンOK!服OK!目覚ましOK!寝るべ!」
電気を消して、バフッ!と布団に倒れこむ。
実を言うと、明日ものすごく楽しみだったりしている。もしかしたら手つないじゃったりするのかな?
:07/11/12 01:50
:SO903i
:☆☆☆
#378 [向日葵]
もし……いい雰囲気になったら、思い切って言ってみよっかな……。
桜井君が好きって……。
――――――……
自分ながら浮足だってるのは分かってる。
ガラにもなく電車の窓で髪型チェックしたり服装正したり……。
でもドキドキして、ちょっとワクワクして……。
始め会った時どんな会話すればいいのかな……。
今日は音楽類は携帯以外持って来なかった。
行きはともかく、帰りはもしかしたら違う雰囲気が私達を包んでるかもしれないから……ってなんってなぁ―――!!
:07/11/12 01:55
:SO903i
:☆☆☆
#379 [向日葵]
アハハハハハ……ハァーァ……。
妄想癖治んないかなぁ……。
ちょっと自分が惨めになりつつ、駅に着いたので改札で待つ事にした。
桜井君はまだらしい。
ハァー……。桜井君今日はどんな格好してくるんだろうなー……。
「千広!」
ドキ―――ィ!!
「おっ、おはよっ……う……?」
「こんにちは。」
桜井君の横には、にっこり笑った神崎さんがいた。
:07/11/12 01:59
:SO903i
:☆☆☆
#380 [向日葵]
「神崎も一緒に行きたいって聞かなくて……千広……いい?」
はぁ……?
何な訳?あれだけ私と行きたいって言ってたくせに……。
もう……どうにでもなれ……。
「全然いいよ!2人なんか味気なかったの!神崎さんよろしくね!」
「良かったー。ありがとう千広ちゃんっ。」
我ながらなんて八方美人面……。
ここでヤキモチ妬いて、可愛らしく泣きでもすればいいんだろうけどなぁ……。
:07/11/12 02:02
:SO903i
:☆☆☆
#381 [向日葵]
違うか……私がしても、ウザイだけか……。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ねー!見て千広ちゃん!可愛いねー!」
貴方の方が可愛いですよー。って言いたくなるほど可愛い神崎さん。
「ペンギンだね。可愛い。……ごめんトイレ行くね。」
私はそこから逃げた。
休日のわりに、水族館は空いてたので、すんなりトイレまで行けた。
「あー……。痛い……胸、痛い……。」
:07/11/12 02:05
:SO903i
:☆☆☆
#382 [向日葵]
落ち着け……余計な波風立ててはいけない……。
今日私が我慢する事で、楽しかったね、って神崎さんと桜井君の2人にとって思い出になるんだから!
私はまたペンギンのところへ向かった。
「あのカップル可愛いねー。」
「あ、ホントだー。」
誰かの会話の視線を追った。そこには……桜井君達2人の姿。
「あ、千広ちゃん!おかえり!」
少し遠くにいる私を、神崎さんが見つけた。
:07/11/12 02:09
:SO903i
:☆☆☆
#383 [向日葵]
私は気まずいながら、そこへ足を運ぶ。
「お、お待たせ……。次行こうか……。」
「うん!」
「次は、アフリカゾーンだってよ。行こうぜ。」
楽しそうな2人を、どこか客観的に見てる自分がいた。
「え?あの子も?1対2?」
「ぷっ……超邪魔じゃんあの子。」
…………っ!!
大丈夫……いつもの事じゃない。こんな事……。
:07/11/12 02:12
:SO903i
:☆☆☆
#384 [向日葵]
アフリカゾーンまで、私は拳を握って進んで行った。
着いてから3人別々に水槽を見ていた。
はぁー……おっきな魚っすなぁー。
こんなのが泳いでるんだ。世界のどこかで。
「デカイな。」
「!!びっくりしたな!いきなり来ないで下さい……。」
「あれ?また敬語になってる。昨日は普通だったのに。」
どーだっていいよ。そんな事……。
:07/11/12 02:15
:SO903i
:☆☆☆
#385 [向日葵]
「楽しい?」
んな事ある筈ないでしょうがお兄さん……。
「楽しい。水族館好きですから。」
あ、最後のいらなかった。
桜井君を見ると「そっか」と微笑んでいた。
水族館好きと言ったのが良かったらしい。
その笑顔を見て、ちょっと胸の痛みがおさまった……。
だけど……。
「あ、あの、止めて下さいっ……。」
:07/11/12 02:18
:SO903i
:☆☆☆
#386 [向日葵]
桜井君と顔を見合わせて「ん?」と言ってから振り向いた。
すると神崎さんが絡まれていた。
「いいじゃん1人っしょ?遊ぼうよ。」
「連れがちゃんといますから……っ!」
ありゃりゃりゃ……!大変!助けなきゃ!
「ちょっと!」
桜井君が叫んだ。
神崎さんの方に近づいていくと、2人の間に入って、絡んでいた奴を睨みつける。
:07/11/12 02:22
:SO903i
:☆☆☆
#387 [向日葵]
「コイツ、俺のですから。触らないでくれます?」
―――――ギィィンッ!!
……あいったー……。そりゃないよ桜井君。すっごく痛い……。
いくら、助ける術だとしても……それは……キツイ……。
2人は何だかいい雰囲気になっていた。
それは私が望んでいたもの。
そりゃ守りたくなるよね……。
クリクリして潤んだ瞳。長くて細い手足。華奢な体。正に守られる為に作られたような……。
それに比べて……。
:07/11/12 02:25
:SO903i
:☆☆☆
#388 [向日葵]
私は水槽を見た。
憐れにも、可愛くない自分がそこにはいた。
黒いだけの髪。パンパンなほっぺ。逆に守ってあげれそうな太い体……。
完敗だ……。
もしかしたら桜井君。今日は私にさよならを言う為に呼んだのかな?
神崎さんと付き合うからって……だから私を無理矢理誘ったのかな……。
「……ろ。千広っ。」
「え……。」
いつの間にか2人は目の前にいた。
あ、どうしよ……涙……出そう……。
:07/11/12 02:30
:SO903i
:☆☆☆
#389 [向日葵]
「ご、……ごめんなさい!実は急用があったの忘れてて、今から……帰らなくちゃ……っ。2人は、仲良く回ってくれて構わないから!じゃ、また!」
私は出口の方まで早歩きで行った。
「千広!」
やだ……っ。追いかけないで……。
人の間をぬって、私は出口へ向かう。
早く……っ早く出口……。
「待って千広!」
肩を掴まれた。
私は止まるしかなくなった。
:07/11/12 02:33
:SO903i
:☆☆☆
#390 [向日葵]
「どうしたの?何か変じゃない?」
「……ごめん。本当、用事があるから……。」
私は手を振りほどいてまた歩いて行った。
あぁ……馬鹿だ私。
何期待してたんだろう。
いつも期待して、裏切られる事分かってるじゃない……。
それなのに……。
馬鹿みたい……。
こんな時に、音楽が聞けないだなんて……。
水族館をやって出れた。
太陽が真上だ。
太陽なんか……太陽なんか……。
:07/11/12 02:37
:SO903i
:☆☆☆
#391 [向日葵]
眩しい太陽なんか……
「大っ嫌いだ……。」
私はいつまでも闇の存在だ。
それを改めてしらされた。
所詮デブスには恋なんて出来っこなかったんだ。
恋なんて、でしゃばった事、しちゃいけなかったんだ……。
「う……っうぅぅ……っ。」
消えたい……こんな私なんか……っ!
大嫌いだ…………っ!!
:07/11/12 02:39
:SO903i
:☆☆☆
#392 [向日葵]
――――――……
「チーロール!」
「お!おっはよーぅ!」
数日後。
失恋した私は意外にも元気だった。
色々あったモヤモヤが消えたせいかな……?
電車の時間を、ちょっとずらしたり、帰る時間の調整で、桜井君に会う事は、ここ何日か無かった。
「今日の帰り買い物行かない?」
「いいよ。私も漫画買いたいし!」
漫画を読んで、また妄想を膨らませながら夢に浸っておこう。
その方が……何倍も現実より楽だもの……。
:07/11/12 02:45
:SO903i
:☆☆☆
#393 [向日葵]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「暁子ちゃん。帰ろ!」
「ごめんチロル!一回寮に戻らなきゃいけないから校門で待ってて!」
「ウン。分かった。」
私は校門へ向かった。
漫画何買おうかなぁー。
あんまーいラブストーリー読みたいなぁ。って言ってもいつも甘いの買っちゃうんだけどね……。
「音楽聞きながら待つか!」
イヤホンをつけて、携帯をいじる。
音楽で、私の耳は塞がれた。
:07/11/12 02:49
:SO903i
:☆☆☆
#394 [向日葵]
と思った。
スポッ
「?もー!暁子ちゃんったら」
「誰が暁子ちゃんだよ。」
――!!
桜井君がいた。
音楽で自分の世界にいた私は、彼に全く気付かなかった。
「やっと会えたし……。何避けちゃってくれてるの?」
「……避けてなんかない。たまたまでしょ?しょっちゅう会ってる方がおかしいんですよ。」
:07/11/12 02:52
:SO903i
:☆☆☆
#395 [向日葵]
「イヤホン取れよ!!」
ビッ!!
携帯から何から、音楽を聞いてた一式を取られてしまった。
「どーして何も言わせてくれないの?!俺千広に言いたい事一杯あるんだけど……っ!」
私には無い。
失恋は決定されたんだ。
大方諦めるとか言いたいんでしょ?
「悪いけど先約がありますから……失礼します……。」
ガシッ!
「!」
腕を掴まれた。
それも、今まで掴まれた中で、一番強く……。
:07/11/12 02:56
:SO903i
:☆☆☆
#396 [向日葵]
「今度は逃がさねぇから。」
「舐めないで!」
力に自信があった私は、振りほどいて暁子ちゃんの寮がある方まで走った。
「私は話す事なんてありませんから!」
「俺はあるんだよ!」
と言って後ろから凄いスピードで追いかけてきた。
すると前方に暁子ちゃん発見。
「あ、チロル。お待たせー。」
「暁子ちゃん!早く行こ!漫画早く買いたいしっ!」
:07/11/12 02:59
:SO903i
:☆☆☆
#397 [向日葵]
「あ、千広の友達だ。」
え……もう後ろにいるの……?
そろーっと振り返ると、そこには走った筈なのに、呼吸が全然乱れてない余裕そうな桜井君がいた。
ば……化物……?
「あー貴方、チロルと仲良しのー!」
「ゴメンネ。今日用事があったみたいだけど千広貸してもらえる?」
「ノープログレム!」
いやプログレムあるから!!私が!
:07/11/12 03:02
:SO903i
:☆☆☆
#398 [向日葵]
「ありがとう。千広、行こうか。」
爽やかな表向き笑顔とは裏腹に、有無を言わせぬオーラに私は成す術なく連れて行かれる。
暁子ちゃんは呑気に口パクで私に「頑張って!」と言っとる。
暁子ちゃんよ……私に何を頑張れと言うか……。
私は……頑張る事をとうに諦めた人間なんだよ……。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「さぁー。まず何から話そうか。」
どこだここ……。
なんか河原みたいなとこに連れてこられた私、
:07/11/12 03:06
:SO903i
:☆☆☆
#399 [向日葵]
私は桜井君と少し距離を置いて座った。
失恋の痛みならもうとっくに乗り越えた。
もうこの際ヤケだ。何でも来やがれ!!
「お前神崎どう思う?」
「……っ。可愛くていい子だと思う。」
ホラね。やっぱりだよ。
やっぱり私が好きじゃなくなってたんだ。
「そっか……。じゃあ神崎と付き合ってみるか。」
何が言いたいんだろう……。私を痛めつけたいのかな。でも残念だったね。そっち系の痛みには結構免疫ついてんだよ。
:07/11/12 03:11
:SO903i
:☆☆☆
#400 [向日葵]
――――――

――――――
今日はここまでにします
>>283に感想板がありますんで、良ければ感想お願いします

:07/11/12 03:12
:SO903i
:☆☆☆
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