○ビー玉ラバーズ○
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#555 [向日葵]
カーン。
ケンカ開始のゴングが2人の頭に鳴り響く。
こうなってしまえば決着がつくまで誰にも止められない。
「俺は紅葉が楽しむと思って言ってんのになんでそんな態度とられなきゃなんないんだよ!」
「楽しめないから行かないっつってんの!クリスマス=何かイルミネーション的な物って方程式なんかちゃんちゃらおかしいわよ!」
第一……私には嫌な思い出があった。
「誰もイルミネーションにこだわってねーよ!」
「嘘だね!」
「違う!」
:07/12/06 00:42
:SO903i
:☆☆☆
#556 [向日葵]
ガルルと唸り声をあげながらしばらく睨み合い、「ふんっ!」と同時にそっぽを向く。
お決まりのケンカの仕方なので、源さんもただ見てるだけで止めになど入らない。
あぁあ……またやっちゃったよ……。
――――――――……
*****************
次の日。
学校に行きながら俺はウンウン悩んでいた。
せっかくのクリスマスに自分の彼女は興味皆無って……。
:07/12/06 00:46
:SO903i
:☆☆☆
#557 [向日葵]
挙げ句、ケンカ……。
「あぁぁぁ……。」
下駄箱に反省のポーズのように手をついて悩みに落ち込みをプラスさせる。
あそこまで固くなに嫌がると言うことは、もしかしたら昔何かあったのかもしれない。
訳を聞きたい所だが、果たしてちゃんと話してくれるんだろうか……?
「……どこの猿軍団出身だお前は。」
「あ、香月。」
香月がグレーのマフラーの垂れてしまった方をうっとおし気に後ろへ巻き直しながら俺に近づいてきた。
:07/12/06 00:52
:SO903i
:☆☆☆
#558 [向日葵]
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少しですが今日はここまでにします
>>283に感想板がありますんでよければ感想お願いします

:07/12/06 00:53
:SO903i
:☆☆☆
#559 [向日葵]
「紅葉が反抗期で……。」
「んなのいつも似たようなもんじゃん。」
あながち否定できないこのツラさ。
紅葉が反抗期のような態度をとるなんて最早日常茶飯事なのだ。
「なぁ香月。俺ー……クリスマス会……。」
「へー。抜けるとか言う気かお前。」
学校一の人気者の流し目のような鋭く、それでいて茶目っ気を含んだ視線が俺を捕らえる。
その視線に思わず口にチャックする仕草をした。
:07/12/08 23:13
:SO903i
:☆☆☆
#560 [向日葵]
その様子に満足した香月はにっこり笑って「そーそー。」と頷いた。
「俺様主催っつーことをよーく肝に銘じとけよ静流。クリスマス1人で過ごす事になっちまったのも、お前らがくっついちまったせいなんだからな。」
それを聞いて、俺は押し黙った。
香月は、色々協力してくれたのに、俺は……傷つけてしまった……。
暗くなった俺の表情を見て、香月は俺の頭を派手に数回叩いた。
「冗談だっつーの。分かれよな。この俺が引きずってるとでも思った訳?」
:07/12/08 23:18
:SO903i
:☆☆☆
#561 [向日葵]
余裕たっぷりの笑顔に、俺は苦笑いした。
香月は俺の1回りも2回りも器がデカイ……。
きっと一生敵わないんだろうな……。
********************
「イルミネーション行かなきゃ駄目?」
源さんに尋ねた。
キッチンで洗い物をしていた源さんは「んー……」と唸る。
「逆に紅葉ちゃんは何で行きたくないの?」
笑顔で聞いてくる源さんに悪気はない。
でも私は思い出したくもない事を蒸し返されたようでイラッとした。
:07/12/08 23:26
:SO903i
:☆☆☆
#562 [向日葵]
私はしばらく黙ったままその場に立ち、くるりと向きを変えて寒い冬のベランダへと向かった。
空を見上げながら、その悲しい思い出をたぐり寄せる。
どうして楽しい思い出はかすんでしまう程儚いのに、悲しい思い出はこんなにも鮮明なのだろう。
――――
―――――――……
丁度、6年生の頃だった。
虐待は日に日に悪化。止める気配すら一向に無かった。
:07/12/08 23:29
:SO903i
:☆☆☆
#563 [向日葵]
今日も帰って来てから虐待の時間。
最早抵抗するのを止めて、ただ殴られるだけの毎日に変わった時の事だった。
今日は終業式。24日。
誰もがクリスマスと言うイベントに胸踊らせている。
私には、クリスマスの意味すらもう無い。
一生、殴られるのだと。
そんな思いで、ランドセルを背負った時だった。
ガチャ!
「!!」
無表情で、母さんが私の部屋へやって来た。
:07/12/08 23:33
:SO903i
:☆☆☆
#564 [向日葵]
そんな……あんまりだ……。
それでなくても明日から冬休み。
学校と言う逃げ場は無くなるのに……。
朝から……殴られる……。
もちろん私は恐怖で凍りつき、顔は真っ青になった。
そんな私に、母さんは歩みよる。
もう駄目だ……っ!
目を瞑ったその時だった。
母さんの香りを身近に感じた。それに、体温も。
どうして?信じられない……。
お母さんが、私を抱きしめてる……。
:07/12/08 23:37
:SO903i
:☆☆☆
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