-Castaway-
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#26 [主◆vzApYZDoz6]
京介「おぉ!?」

吹っ飛んだ男は、地面に頭から着地、もとい激突した。

京介「あれ?俺ってこんなパンチ力あったっけ?」
男「貴様!!」

男の声に反応し、視線を上げる。
目の前にいた男が拳銃を捨てて殴りかかってきた。
その後ろの何人かも拳銃を捨て、横に飛び出してくる。
京介には、やはりスローモーションに見えていた。

京介「今度は右腕膨らまさねーのか?」

眼前の男の右腕は細いまま、顔を狙って拳が飛んできた。

⏰:07/12/16 12:30 📱:P903i 🆔:jBKYDY9A


#27 [主◆vzApYZDoz6]
京介は右足を持ち上げ、前に蹴り上げた。
男はそのまま吹っ飛ぶ。
今度は左右から別の男が殴りかかってくる。
左の男の伸びてくる腕を右手で捕まえ、そのまま左肩に担ぎ、腰に体重をかける。

京介「おらっ!」

勢いよく右の男に投げ飛ばした。

京介「おー、何かよく分かんねーけどいけそうだな!」

京介は前に残る男達を倒すべく踏み込んだ。

⏰:07/12/16 12:42 📱:P903i 🆔:jBKYDY9A


#28 [主◆vzApYZDoz6]
アリサ「ふふっ、私を相手にする気?♪」

京介が男達の銃弾を避けている頃、内藤はアリサと対峙していた。

アリサ「あっちも銃撃始めたみたいだし、そんなに頑張ったって、どうせあの女は殺しちゃうよ?♪」
内藤「浅香なら川上が守っているはずだ。今の川上ならあいつらぐらいどうって事ないだろう」
アリサ「やっぱりスキルを渡してきたのね♪」
内藤「…」

内藤は無言で構えた。
内心で銃撃音が気になっていたが、京介に渡したのは情報処理能力強化スキル『ブロード』。しかも、強制使用するようにしておいた。
心配はいらない、と内藤は自分に言い聞かせる。
しかし―――

アリサ「知ってるわよ♪貴方は地球での活動の妨げになるから、スキルの殆どをバウンサーの本部に置いてきてるんでしょ?♪」

内藤は最低限戦うために持っていたスキルを京介に渡してきたため、スキルを…戦うための能力を、持っていなかった。

⏰:07/12/16 13:19 📱:P903i 🆔:jBKYDY9A


#29 [(・∀・)]
こういう系の話
大好きです!!
頑張って下さい
応援してますッ★

⏰:07/12/16 13:54 📱:SH903i 🆔:Rq4r5kG.


#30 [主◆vzApYZDoz6]
内藤「大事な教え子を殺させる訳にはいかんからな」
アリサ「あら、その大事な教え子を戦わせているのはあなたじゃない♪」
内藤「川上なら大丈夫だ。…あいつがハゲ共を倒すまで、俺が時間を稼ぐ」

内藤が一気に踏み込んだ。

アリサ「ふふっ、できるものならやってごらんなさい♪」

内藤がストレートを打ち出す。
アリサは素早く後ろに下がった。内藤の拳が空を切る。

アリサ「どこまで持つかしら♪」

アリサは左手を前に突き出した。
手には、携帯電話が握られている。

⏰:07/12/16 14:06 📱:P903i 🆔:jBKYDY9A


#31 [主◆vzApYZDoz6]
>>29
ありがとうございます。
頑張らせてもらいます

⏰:07/12/16 14:08 📱:P903i 🆔:jBKYDY9A


#32 [主◆vzApYZDoz6]
開いた携帯電話を、岡っ引きの形で持つ。
その携帯電話に添うように右手を被せる。

アリサ「せいぜい頑張って頂戴ね♪」

右手が輝きだす。
左手を引き抜くようにスライドさせると、携帯電話から光の筋が浮かび上がった。
まるでライトセイバーのようなその光の剣を、八艘構えで持ち向き合う。

内藤「『ハンドルソード』か。そんな何処にでもあるようなスキル…俺も舐められたもんだ」
アリサ「今のあなたならこれで十分よ♪」

アリサが袈裟斬りを繰り出す。

内藤「しかし…ヤバいのは事実かな」

内藤は全力で右前に飛び込んだ。
足元の地面が砕けるのを尻目に、そのままアリサの後ろに回り込み、バックステップで距離を取った。

⏰:07/12/16 14:34 📱:P903i 🆔:jBKYDY9A


#33 [主◆vzApYZDoz6]
アリサ「逃げるのだけは上手いのね♪」
アリサが後ろの内藤と向き合う。

内藤「褒められたもんじゃないけどな」
アリサ「分かってるなら大人しくしていなさい♪」

アリサが踏み込んだ。
先刻よりも早く剣が振り下ろされる。

内藤「それは死んでも嫌だね」

今度は後ろへ跳んだ。
初太刀の袈裟斬りを寸前でかわす。
すかさず左から水平斬りが迫ってくる。

内藤「ノーマルだからって―――」

左手を腰へ。
同時に、跳んだ反動を殺さず体を後ろに反らした。

内藤「―――舐めるなよ!」
左手を上へ打ち出す。
内藤の掌が刀身の横腹を捉え、斬撃を逸らした。
そのまま両手を逆手で地面に突き、体を丸める
反動で前に起き上がった時には、右手がすでに腰に構えられて。

アリサ「なっ…♪」
内藤「悪いが、俺は男女平等主義者でね」

掌呈突きを繰り出した。

⏰:07/12/16 15:02 📱:P903i 🆔:jBKYDY9A


#34 [主◆vzApYZDoz6]
次々とスキンヘッドの男が転がっていくのを、藍がベンチの裏から心配そうに見ていた。
理由は分からないが、自分の幼馴染みが戦っている。
その向こうでは、自分のクラスの担任が戦っている。
藍はその光景をいまだに理解できていなかった。

京介が最後の1人を勢いよく吹っ飛ばしたのを確認して、ベンチから身を出し駆け寄った。

藍「京ちゃん、大丈夫?」
京介「全然余裕だけど」

京介が服の埃を払いながら答える。

京介「まぁ、内藤が何かしたおかげだけどな…つうかその内藤は?」
藍「あっちでさっきの女の人と戦ってるみたいだけど…」

京介が藍の視線の先を辿ると、確かに内藤がいる。
ちょうど、袈裟斬りをかわして女の後ろに回り込んでいた。

京介「あれ…危ねーんじゃねぇの?」

女の袈裟斬りを避けてはいたが、処理能力が強化されている京介の頭脳は、明らかに内藤が不利だと言っていた。
女が2撃目をふりかぶる。
京介は駆け出した。

⏰:07/12/16 15:17 📱:P903i 🆔:jBKYDY9A


#35 [主◆vzApYZDoz6]
内藤はすぐに距離を取った。
今はアリサの油断があったからこそ反撃できたが、次はそうはいかない。

内藤「川上はまだ戦っているのか…」

内藤が横目で背後を確認する。
京介が自分の元へ走ってきていた。

京介「あれ?普通に大丈夫じゃん…」

京介は、確かに脳の処理能力が強化されている状態だ。
それはつまり、普段より反応は早いが、筋力が上がったという訳ではない。
危機が迫る内藤の元へ一瞬で近付く事などできるはずもなかった。

内藤「遅いぞ、川上」
京介「いやだって走る速さ変わってないし…大の男をあんだけ吹っ飛ばせたのに」
内藤「そりゃそうだ。あいつらは風船だからな」
京介「風船?」
内藤「喋ってる暇は無い、とりあえず藍を連れて逃げるぞ」

内藤は、既に立ち上がって埃を払っているアリサを横目で見た。

京介「げっ、あいつピンピンしてんじゃん」
内藤「とりあえずスキルを返せ」

内藤は再び人差し指を突っ込み、引き抜いた。

京介「いってぇ!ったく、それやらないと返せな―――うわっ!!」

内藤は、京介を藍のいるベンチ目掛けて投げ飛ばした。

⏰:07/12/16 15:34 📱:P903i 🆔:jBKYDY9A


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