-Castaway-
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#79 [主◆vzApYZDoz6]
内藤「お前が本気で戦わない理由は、時間稼ぎだろう?…一体何を狙っている?」
アリサ「やっぱり気付いてたのね♪でも、もう遅いわ♪」
アリサが素早く光の剣を納め携帯電話に戻し、そのまま電話を受け何か話している。
内藤が何かを言おうとした時、突然赤い光に照らされた。後ろを振り返ると、バウンサー本部の1階から光が漏れている。
内藤「これは…?……まさか、京介か!?」
アリサ「もう終わった?♪」
リッキー『ああ。…早いとこ帰るぞ』
:07/12/22 12:07 :P903i :VB.q.IRE
#80 [主◆vzApYZDoz6]
リッキー「ああ。早いとこ帰るぞ。……さてと」
リッキーが携帯を閉じ、再び人形に紛れる。
京介は髪の毛が逆立ち、瞳は赤く光っている。
リッキー「悪いがゲームは終了だ。俺が帰るまで、せいぜい足掻くんだな」
京介が人形の群れに飛び込んだ。
:07/12/22 12:34 :P903i :VB.q.IRE
#81 [主◆vzApYZDoz6]
アリサが通話を終え、携帯を閉じながら右を向いて叫んだ。
アリサ「ウィニーちゃん、『中断』してちょうだい!♪」
内藤が目をやると、ウィニーがコントローラに手をかけている。ハルキンが寝ているのも見えた。
内藤は舌を打ち、ウィニーの元へ駆ける。
迫る内藤を横目に、ウィニーがコントローラを操作した。
ウィニー「ハルキン、お前は必ず、必ず殺す。…ミッションアボート!」
ウィニー、アリサが消え去る中、ハルキンはまだ眠っていた。
:07/12/22 12:58 :P903i :VB.q.IRE
#82 [主◆vzApYZDoz6]
ジェイト兄弟は、次々と人形を潰していく京介を眺めていた。
そのスピードは凄まじく、リッキーによる人形の復活が間に合わない。とうとう、リッキーが擬態化した人形と1対1になった。
京介「藍を返しやがれ」
リッキー「ふん…まぁまぁのスピードだが、もう時間だ。彼女は、もう一度取り返しに来たまえ」
リッキーと藍、ハル兄弟は消えかかっていた。
京介を纏う赤い光が消え、髪と瞳は元に戻る。
京介「…待ってろ藍、必ず助けてやる」
リッキーが薄く笑い、藍とハル兄弟と共に完全に消え去った。
:07/12/22 13:27 :P903i :VB.q.IRE
#83 [主◆vzApYZDoz6]
-バウンサー本部4階 指令室-
ラスダン、ラスカが静かに待つ中、京介、内藤、ハルキン、ジェイト兄弟が戻ってきた。
ラスダン「戻ってきたね」
内藤「あぁ。結果的に…向こうの思惑通りになってしまったが。何で寝ていたんだ?」
内藤がハルキンを睨んだ。
ハルキン「いや、まぁ不覚にも爆睡してしまってな」
内藤「ふざけるな、お前が起きていればなんとかなったはずだ」
ラスダン「まぁまぁ、みんな無事だったんだし…」
京介「いや、藍がまだ助かってない!」
:07/12/22 21:19 :P903i :VB.q.IRE
#84 [主◆vzApYZDoz6]
京介が少し語尾を強めながら割り入った。
京介「なぁ、藍はどこに連れていかれたんだ?」
内藤「恐らくウォルサーの本拠だ。…お前の能力が発現した以上、長いこと放ってはおけないな」
内藤が一瞬、京介に視線を向けた。
京介「俺…?」
ハルキン「説明は後だ。この際だし、奴らの本拠に乗り込むぞ」
内藤「ん?本拠の場所分かってるのか?」
ラスダン「君が地球で『内藤篤史』を演じていた間、何もしていなかった訳じゃないさ」
ラスダンが自慢気に親指を立てた。
:07/12/22 21:50 :P903i :VB.q.IRE
#85 [主◆vzApYZDoz6]
ハルキン「奴らの本拠地は、北のローシャだ。早いとこ行くぞ」
ハルキンが踵を返し部屋を出た。京介達も後に続く。
エレベーターを降り外に出る。
ジェイト兄弟のバイクと、1台のワゴン車があった。車の前にはシーナとリーザの2人が立っている。
ハルキン「治ったのか?」
シーナ「バッチリ」
リーザ「私達も戦うわ」
ハルキン「よし。…ラスダン、車を出してくれ」
ラスダン「了解」
ラスダンが運転席に乗り込み、エンジンをかける。ハルキンは助手席に、内藤達は後部座席に乗り込んだ。
ジェイト兄弟もバイクに跨がり、スロットルを回す。
最後の戦の舞台、ウォルサー本拠へ向け、発進した。
:07/12/22 23:04 :P903i :VB.q.IRE
#86 [主◆vzApYZDoz6]
京介は、暫く車の中から外を見ていた。
車は、雪がちらつく町外れの一本道を走っていた。辺りに建物は見当たらず、遠くに山が広がっている。
車の隣では、ジェイト兄弟が併走して走っていた。
視線を車の中にやる。
京介の前の助手席にハルキンが機嫌良さそうに座り、その右の運転席にラスダンが座っていた。
内藤は京介の右に座り、前を見ている。その右に座るラスカは外を眺めていて顔は見えない。
後ろには、リーザとシーナが座っている。2人ともウェーブがかかっだ長いブロンドの髪に、青い瞳。顔立ちはそっくりで、整った日本人のような感じがした。
:07/12/22 23:38 :P903i :VB.q.IRE
#87 [主◆vzApYZDoz6]
年齢は2人とも京介より明らかに若く見えた。14、5歳くらいだろうか。
傍らには、剣道の竹刀を入れる細長い袋のようなものが置いてある。
少し見とれている京介の視線に気付いたのか、左側に座っていたリーザが京介に可愛らしく微笑んだ。
リーザ「そう言えば自己紹介がまだでしたね…私はリーザ、隣は妹のシーナです」
シーナが微笑みながら頭を少し下げる。
京介も慌てて頭を下げ、恥ずかしそうに前を向いた。その様子を見ていた内藤がクックッと含み笑いをした。
:07/12/22 23:58 :P903i :VB.q.IRE
#88 [主◆vzApYZDoz6]
内藤「浅香がいなくてよかったな」
京介「うるせぇよ!」
京介が内藤の視線を逸らすように外を眺める。いつの間にか雪は本降りになっていて、景色は真っ白に染まっていた。
京介「……そういや、さっきの続き聞かせてくれよ。ほら、俺の能力がどうとかいう…」
内藤は少し考え、前を向いたまま答えた。
内藤「…今は知る必要はない。お前は浅香を取り戻す事だけ考えているんだ」
:07/12/23 00:10 :P903i :BXLbCLgc
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