ダイスキ。
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#551 [乱]
いつものようにおばさんが茜を呼びに行くのを玄関の前で待つ。
美佳も‥もちろん和紀の死に傷ついていた。
でも涙を堪え、絶望を堪え、美佳は美佳なりに“生きよう”としている。
:08/02/11 16:32 :SH904i :☆☆☆
#552 [乱]
だからこそ、もう目に光が宿っていない茜の事が心配だった。
報せを聞いた時、茜は美佳の隣にいて
皆が涙を流す中
茜はただ呆然とつったっていて
そしてその後‥二週間も学校に来ていない。
:08/02/11 16:35 :SH904i :☆☆☆
#553 [乱]
一回茜と会ったけど
すごいやつれていて
かつての表情も失われていた。
美佳は心配で不安で、それから毎朝出てこない茜を迎えに行く。
:08/02/11 16:38 :SH904i :☆☆☆
#554 [乱]
今日も‥もう来ないと思ってた。
だから
茜のトタトタと階段を下りる音が聞こえた時は
本当に驚いて、、泣きたい位嬉しかった。
:08/02/11 16:40 :SH904i :☆☆☆
#555 [乱]
「あか‥ね??」
靴を履きながら外を見ると心配そうな美佳が見つめていた。
久しぶりに美佳を見たから‥すごいホッとする。
「美佳‥おはよ!!」
出来る限りの笑顔で言った。
:08/02/11 17:01 :SH904i :☆☆☆
#556 [乱]
「あっ‥あかねぇ‥ヒックッ」
美佳は家の前で泣き出してまった。
―‥皆同じように不安で仕方なくて
皆弱いんだ―‥
私は美佳に駆け寄ってもらい泣きしてしまった。
:08/02/11 17:04 :SH904i :☆☆☆
#557 [乱]
久しぶりに朝、美佳と一緒に登校したけど‥
‥登校どころじゃなかった。
今日は雪は降っていないけどどんよりとした曇り。
“和紀”という単語を一度も出さないまま私達は歩く。
:08/02/11 17:07 :SH904i :☆☆☆
#558 [乱]
でも‥いつも和紀が私たちを抜き去る横断歩道の前で
お互い黙って涙を流した。
―‥和紀の手がいきなり私の頭をクシャッとしたのはいつだっただろう
:08/02/11 17:11 :SH904i :☆☆☆
#559 [乱]
―‥物凄い勢いで抜かしていったのはいつだっただろう
遠い昔のように、そして時には昨日の事のように感じた。
―‥もう‥髪をクシャッってやられる事も抜かされる事も
‥笑いかけられる事もないんだね‥―
:08/02/11 17:14 :SH904i :☆☆☆
#560 [乱]
和紀の死を、真正面からやっと向き合った私は途方もなく悲しみに襲われた。
風の冷たさがしみる―‥。
そうか調度、、
去年の今頃和紀と付き合い始めたんだっけ
この哀しみが薄れる日もいつか来るかなぁ
空に問いた。
:08/02/11 17:19 :SH904i :☆☆☆
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