僕⇒俺
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#301 [氷雨]
「陽?あのな?」
孝裕さんをチラッと見て、また笑う。
もう何がなんだかわからなくて、はてな顔で雅さんの笑いが終わるのを孝裕さんと待った。
「あのな、陽…孝裕はさ、陽の事、心配してんだよ?」
雅さんは孝裕さんの顔を見て、また笑う。
:08/02/17 18:08 :D704i :☆☆☆
#302 [氷雨]
「なっ!?雅!!!」
孝裕さんは顔を真っ赤にして反抗する。
「だってお前さー…」
「いうな!!ふんっ」
雅さんの言葉を遮って孝裕さんが拗ねる。
ぶはっとまた雅さんが笑う。
俺は思わず悩んでた事も忘れて笑ってしまった。
:08/02/17 18:12 :D704i :☆☆☆
#303 [なお]
:08/02/17 20:22 :D903i :☆☆☆
#304 [氷雨]
なおさん
楽しいですか
よかった
ありがとう
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「んでさ、本題!陽?どうしたんだ?」
雅さんの心配が伝わるくらいに真剣な瞳。
孝裕さんも同じように真剣で優しい瞳で俺の言葉を待ってくれる。
俺は意を決して口を開く。
・俺と葉山さんは本当は彼氏彼女の関係ではない事
:08/02/18 13:32 :D704i :☆☆☆
#305 [氷雨]
・キスの事
・小宮の事
・葉山さんの気持ちの事
そして……
・俺の葉山さんに対しての気持ちの事
雅さんと孝裕さんは頷きながら真剣に聞いてくれた。
:08/02/18 13:35 :D704i :☆☆☆
#306 [氷雨]
しばらくして雅さんが口を開く。
「陽は美咲が好きなのか…?」
俺の目をジッと見つめて俺の言葉を待つ。
「わかんない…だって、俺なんかって思うし、小宮が……」
「お前の気持ちを聞いてんだ!小宮とかいう友達は今は消せ」
孝裕さんがしびれを切らしたように怒鳴る。
:08/02/18 13:46 :D704i :☆☆☆
#307 [氷雨]
「俺は…そうなったら嬉しいって思う、考える。けど…」
自信がない……
俺のいい所なんて思い浮かばない。
格好を良くしただけで、地味な性格は変わらない。
「葉山さんはどうして俺を選んだんだろ…」
話した事もなかった。
俺はなんでか泣きそうになってグッと我慢する。
:08/02/18 13:50 :D704i :☆☆☆
#308 [氷雨]
雅さんはしばらく考えた後、俺にいった。
「本人に聞くのが1番だろうな、俺には美咲の気持ちわかんねえし…」
悔しそうな残念そうな顔をして下をむく。
続けて孝裕さんもいう。
「そうだな…、お前は美咲って女が好きなのは決定ずみだし」
その言葉で思考が停止する。
「え………?」
:08/02/20 17:29 :D704i :☆☆☆
#309 [氷雨]
孝裕さんの言葉が5秒後に頭にたどり着いた。
「俺…!!………ッ!」
慌てて否定しようとして膝を机にぶつけてしまう。
「馬鹿……、なに慌ててんだよ態度でまるわかり、お前は美咲が好きだ」
孝裕さんの言葉にカァッと顔が熱くなる。
「…………っ」
そんなはっきり言わなくても…なんて思いながら顔面にパンチをもらったような衝撃が体をまわる。
:08/02/20 18:22 :D704i :☆☆☆
#310 [うに]
:08/02/21 00:44 :P904i :☆☆☆
#311 [()]
がむばって下さい(゚b、)
:08/02/21 22:31 :SH902i :☆☆☆
#312 [()]
あーげ
:)
:08/02/24 09:09 :SH902i :☆☆☆
#313 [氷雨]
:08/02/26 00:30 :D704i :☆☆☆
#314 [氷雨]
「俺……」
けど、自覚した所で俺はどうしたらいいんだ?
気持ちを伝えるなんて無理だし…
俺は頭を抱えて考える。
それを見て雅さんと孝裕さんもため息をついた。
:08/02/26 00:42 :D704i :☆☆☆
#315 [氷雨]
「陽?恋はな、悩んでこそ花開く」
雅さんは分かりづらい表現を使って俺を励ます。
キョトンと俺がしていると孝裕さんが雅さんの言葉を補う。
「簡単にいうと、悩んでこそ恋だ。悩みまくれ」
孝裕さんはそういってコーヒーを口へと運んだ。
:08/02/26 00:44 :D704i :☆☆☆
#316 [氷雨]
「ええ!?そんなぁ…」
自覚させといて悩めだなんて…
酷すぎるよーー…
そんな言葉も雅さんと孝裕さんには届かずに今日はお開きとなった。
「陽、次の撮影は木曜7時からだぞ…遅れんなよ」
孝裕さんのどすの聞いた脅しにも似た声が響く。
:08/02/26 00:48 :D704i :☆☆☆
#317 [氷雨]
「は!はい!!」
少しどもりながら返事する。
「ぷぷっ!陽ー、孝裕は時間には厳しいからなぁ」
俺のどもり方に笑いながらいう。
「雅ー…?時間に厳しいって知ってんならいつも遅刻するな!この阿呆!!」
孝裕さんが怒鳴る。
:08/02/26 00:54 :D704i :☆☆☆
#318 [氷雨]
「阿呆だあ?阿呆言う方が阿呆だ!!10分くらい大目に見ろ!このケチ野郎!」
雅さんは顔に似合わず子供で、舌をべーっとして孝裕さんを挑発する。
孝裕さんも大変だな…なんて思ってたのに…
「ぁ゛あ゛?ケチ野郎?何処がだよ!?言ってみろ!?」
えええええ!?
孝裕さん…挑発にのっちゃった……
:08/02/26 00:59 :D704i :☆☆☆
#319 [氷雨]
そう思った瞬間、なんだか俺はすごく可笑しくて。
「ぷっ!!あははは!雅さんも孝裕さんも喧嘩は駄目ですようー」
俺は腹をかかえて笑った。
2人は始め、ばつの悪そうにだけど少し照れて睨みあってたけど、俺の笑い声につられて3人で大笑いした。
:08/02/26 01:03 :D704i :☆☆☆
#320 [氷雨]
―――……
「んじゃあ…陽、またな。今日はなんか…かっこわりぃところ見せて悪かったな」
俺を家まで車で送ってくれた雅さんは窓を開けて照れながらいった。
「全然!!すごく楽しかったです!」
俺はクスクス笑いながらいう。
「笑ってんな!!」
窓から手を伸ばして、俺の髪をグシャグシャにする。
:08/02/26 01:07 :D704i :☆☆☆
#321 [氷雨]
「ああ!もう…すぐこういう事するー…」
髪って意外と時間かかるんですよ?セットするの……
俺は髪を直しながらブツブツ呟く。
「ははは!笑った罰だ!んじゃあー恋、頑張れよ」
そういい残すと車を発車させて、すぐに見えなくなった。
:08/02/26 01:11 :D704i :☆☆☆
#322 [氷雨]
「う゛……忘れようとしてたのに……」
そう呟くと家へと回れ右して戸を開けた。
「ただいま〜〜…」
あれ?誰の返事もない…?
なんだか不安になってリビングの戸を勢い良く開ける。
リビングにも誰もいない。明かりはついてるのに…
:08/02/27 01:03 :D704i :☆☆☆
#323 [氷雨]
節電しろよ!!
そんな[主婦か!]というツッコミが入りそうなボケを頭の中でかましながら、周りを見渡す。
本当に誰もいない……。
ん?机に置き手紙発見!!
【陽ー!おかえりー!!ずっと待ってたのに遅いから、置いていっちゃいます!私たち3人は寿司屋へ行ってきますね。帰りは遅くなります。留守番よろしく。グッナイ】
:08/02/27 01:10 :D704i :☆☆☆
#324 [氷雨]
グッナイて……。
少し呆れながら呟く。
ん?待て!?寿司屋?
頭を巡らし、3秒後に陽は叫ぶ。
「寿司屋って俺の大好きな寿司屋【寿司】!?」
【寿司】とは寿司屋さんの名前である。
:08/02/27 01:13 :D704i :☆☆☆
#325 [氷雨]
陽は椅子に座ると机に倒れる。
「俺の寿司ーーー……」
悪い事は重なるといいますが、今の陽はまさにそれ。
恋は良い事、しかし、ライバルは親友。
陽はガバッと起き上がるとお風呂に向かう。
幸いお風呂は入れてあり、さっそくドボンと湯に体を沈める。
:08/02/27 01:19 :D704i :☆☆☆
#326 [氷雨]
「今日は早く寝る!!」
陽は逃げ出した。
今まで色恋で悩まされる事なんてなかった陽には厳しい現実。
今は考えたくない。
そう思ってしまい、お風呂からあがると、リビングの机にあったサンドイッチを口に運び、一気に食べてしまい、部屋へ駆け上った。
「ふう…う゛ーー……恋って何?」
:08/02/27 01:24 :D704i :☆☆☆
#327 [氷雨]
陽は恋の病に陥った。
しかも、初めての恋で三角関係。
良い事の後には悪い事。
「俺はどうしたら…?」
布団に潜り込むと自然と目を閉じ、陽は眠りについていた。
―――……
♪♪〜♪〜♪〜〜
:08/02/27 01:30 :D704i :☆☆☆
#328 [氷雨]
:08/02/27 01:37 :D704i :☆☆☆
#329 [うん]
あげちょびりんこ
:08/02/27 17:22 :F704i :☆☆☆
#330 []
あげっ
書いて下さい
:08/02/29 18:24 :SH902i :☆☆☆
#331 [氷雨]
うんさん
ぁげありがとう
さん
ありがとう
今カラ更新します
:08/02/29 21:00 :D704i :☆☆☆
#332 [氷雨]
「ん〜〜……?携帯………」
ぐっすり眠りについていた陽は寝ぼけながらも寝たまま携帯を探す。
この音楽はメールのはず……
ぼんやりと頭で思うと、携帯であろう物体を引っ張り手に納めた。
「誰からーー……?」
:08/02/29 21:35 :D704i :☆☆☆
#333 [氷雨]
――[From 小宮]――
陽
今日休みか
りっちゃんカンカンだぞ
――――――――――――――
と、いうラブメールでした。
「は…………?…ぇええ!?」
携帯の画面の右上にでているであろう小さな時計に目をやる。
―9:12―
学校は8時40分から、授業は8時50分から。
………………
:08/02/29 21:41 :D704i :☆☆☆
#334 [氷雨]
完全遅刻だ……
リビングに行くとまた昨日と一緒で紙がある。
【陽へ
起きた?おはよ♪目覚ましかけてたんだけど?起きれたー?
お母さんとお父さんは2人で久しぶりのデートを楽しみます。
今日も夜は遅くなるので晩ご飯は自分で作るか買ってね〜
いってきまーす♪】
:08/02/29 21:51 :D704i :☆☆☆
#335 [氷雨]
手紙の横には1万円が置かれていた。
晩ご飯、どんだけ食うんだよ…
なんて思ったけど、少し考える。
2人で……?
三依は??
嫌な予感がして三依の部屋までいくと戸を勢い良く開けた。
:08/02/29 21:54 :D704i :☆☆☆
#336 [氷雨]
そこには………
すやすや気持ち良さそうに眠っている我が妹。
「三依ーーー!!遅刻だぞー!!!!!」
俺が大きな声で叫ぶと無意識であろう足で布団を蹴り上げた。
布団が宙を一瞬、舞う。
:08/02/29 21:58 :D704i :☆☆☆
#337 [氷雨]
「遅刻!!!??」
三依は【遅刻】という言葉を聞くと、すぐに起きる事を最近知った。
「やばいってー…!!」
三依は洗面所まで飛んでいき、化粧等を始める。
「朝ご飯は食べる?」
俺が叫ぶと……
:08/02/29 22:01 :D704i :☆☆☆
#338 [氷雨]
「当然!!」
化粧の前に食べなよ…って思ったけど、たぶん混乱してるんだろな。
三依は俺の言った通り…
「あ゛!食べる前に化粧しちゃった!!」
って朝食中に叫んだ。
俺も三依も準備を済ませると、ほぼ同時くらいに家を出た。
:08/02/29 22:04 :D704i :☆☆☆
#339 [氷雨]
学校は違うので途中までは一緒に登校。
「うわー……やっぱり振り返るねー…」
三依が突然、呟いた。
「は………?何か辛い事があったの?」
俺は過去の心配をして三依に尋ねる。
「いやいや……つか、中身はやっぱ陽兄だね」
:08/02/29 22:08 :D704i :☆☆☆
#340 [氷雨]
「え………?」
三依を見ると、ニッと笑っていった。
「マヌケだもん」
昔の悪戯っ娘だった三依を思い出す。(今もだけど…)
「何それ……兄に向かって失礼だぞ!」
俺は昔に戻れたみたいに嬉しくて調子にのる。
:08/02/29 22:12 :D704i :☆☆☆
#341 [氷雨]
「ハハ…ばぁーか……んじゃね」
「うん、またね」
三依と学校の別れ道になり、暴言を吐かれながら手を振った。
――――……
「やっとついた……」
遅刻をしたので足取り重く、学校に着くと自然と呟いた。
:08/02/29 22:15 :D704i :☆☆☆
#342 [氷雨]
「お!梨本ー!!珍しいな!遅刻なんてーー…今から出席にしとくなあ」
声が響き顔を上げるとりっちゃんだった。
小宮の奴…。全然怒ってないじゃん!!
少し恨みながらも靴を履き替え教室に向かった。
:08/02/29 22:18 :D704i :☆☆☆
#343 [氷雨]
「あ…梨本君だあーー」
着いた時間はちょうど休み時間だった。
やっぱり、学校中に知れ渡ってるみたいであちこちから声が聞こえる。
はぁ……俺、目立つの苦手なのに…
若干半べそかきながら、教室の扉を開けた。
:08/02/29 22:22 :D704i :☆☆☆
#344 [氷雨]
「あ!陽ーー!!おーーーーはよっ」
小宮のいつもの体当たり。
よけたつもりなのに何故か腹に直撃。
「んぐっ…!!こーみーやーー…毎日…毎日、痛いんだってば!」
小宮の頭を軽く叩く。
:08/02/29 22:25 :D704i :☆☆☆
#345 [氷雨]
「いてっ…今日は遅刻した罰だ!!」
へっへーと笑いながらいう。
「じゃあー…昨日はなに?」
俺も負けずに言い返す。
「昨日は日曜、遊んでくれなかった罰だ!!」
:08/02/29 22:27 :D704i :☆☆☆
#346 [氷雨]
「え……………」
思わずいってしまった。
日曜は葉山さんと……
「ご……めん」
俺は下を向いて、何て言っていいねか、どんな顔をしたらいいのか、わからなかった。
「え…?なっ…陽!俺、気にしてないってば!!」
:08/02/29 22:30 :D704i :☆☆☆
#347 [氷雨]
俺の落ち込みように小宮は焦ってた。
ごめん、小宮……。
すると、誰かが近づく。
顔を上げると葉山さんだった。
また嫌な予感がする。
「陽ーおはよします!小宮…あのさ、陽は日曜、わ………」
俺は手で葉山さんの口を塞いだ。
:08/02/29 22:34 :D704i :☆☆☆
#348 [氷雨]
「え……?どうしたの…陽…」
小宮が呟く。
俺はハッとし、手を放すと葉山さんを外へと呼んだ。
―――……
「ここだったらいいかな…」
教室の少し離れた所で止まる。
「陽?どしたの……?」
:08/02/29 22:37 :D704i :☆☆☆
#349 [氷雨]
ぎゃっ!すみません
なんか【おはよします!】になってる……意味わからん…
おはよ!です
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
葉山さんは少し不思議顔で微笑んでる。
「えっと……日曜、遊んだの内緒にしてもらえないかな…?」
俺は緊張して冷たい言い方をしてしまった。
:08/02/29 22:42 :D704i :☆☆☆
#350 [氷雨]
「えっ!?なんで…!?」
葉山さんの顔が一気に悲しみの顔に変わった。
「えっと……遊んだとかいって誤解されたら、葉山さん嫌じゃないかな?って思って……」
どういったら言いんだろう。
小宮の気持ちは絶対に言ってはダメだ。
:08/02/29 22:46 :D704i :☆☆☆
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