僕⇒俺
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#702 [氷雨]
感動したように瞳をキラキラさせて俺を見る。
俺はまた思わず吹き出し笑った。
そして、ついに俺らの番が来た。
「「うわぁ、種類ありすぎだろ……」」
全く同時に言う。けれど、悩んでいる暇はない。
長蛇の列が俺らの後ろにも出来ているから。
:08/06/08 02:13 :D704i :☆☆☆
#703 [氷雨]
「俺っ!カシス入ってるの!!」
小宮は叫んだ。
カシスは小宮の大好物だ。
「カシスでしたら、8種類取り入れてありますがどちらになさいますか?」
俺達はその多さに2人大きな声で驚いた。
「…………っ!!……んん!」
小宮は苦しそうな顔で苦渋の決断をしていた。
:08/06/08 02:18 :D704i :☆☆☆
#704 [氷雨]
そして……
「人気なのください!!」
と、言った。
店員は目を一瞬丸くしたけれど、ふんわり笑って…
「カシスで1番人気は《カシスホワイト》です。よろしいですか?」
小宮にそう尋ねた。それに小宮は元気に「はい!」と満面の笑みで答える。
「お連れ様はどうされますか?」
:08/06/08 02:22 :D704i :☆☆☆
#705 [氷雨]
「じゃあ、俺は2番人気のくださいっ!」
小宮も苦渋の決断してたし、俺のあげたら喜ぶだろなぁ。
そんな気持ちで頼んだ。
「はい、かしこまりました。2番人気は《カシスオレンジ》でございます。少々お待ち下さい」
店員はそう言うとアイスクリームをワッフルコーンの器に綺麗に盛っていく。
:08/06/08 02:27 :D704i :☆☆☆
#706 [氷雨]
アイスクリームの上にはカシスやカシスのソース、ハーブや生クリームが乗っていて甘党には堪らない品に仕上がっている。
「お待たせ致しました、こちらが《カシスホワイト》になります」
店員はにっこり笑い、小宮に渡す。
小宮ははちきれんばかりの笑顔で、それを受け取った。
「こちらが《カシスオレンジ》でございます」
:08/06/08 02:32 :D704i :☆☆☆
#707 [氷雨]
俺にもにっこりと笑い、アイスクリームを差し出す。
「ありがとう」
俺もにっこり笑い返し、アイスクリームを受け取る。
高かったけれど、やっぱりアイスクリームはそれに見合った物だ。
「うんまっ!!」
小宮はもう半分以上を食べ終えていた。
呆れながらも店を出る。
:08/06/08 02:35 :D704i :☆☆☆
#708 [氷雨]
最後に……
「HARUと一緒のください!」
そう聞こえたような気がしたけれど、勘違いだと誤魔化した。
小宮はものの数分でジェラートを完食。
今、現在……俺の《カシスオレンジ》を食い入るように見つめている。
「食べる……?」
:08/06/08 02:39 :D704i :☆☆☆
#709 [氷雨]
そう意地悪く尋ねた。
「いっ……いらないっ!!」
小宮は意地を張って食べようとしない。
「小宮の為に買ったのに…」
そう呟くと、ぷいっと反対を向いていた顔は俺を覗き込み…
「じゃあ、いるっ!」
嬉しそうに《カシスオレンジ》を食べた。
満足そうに食べているのを見たら、笑いがこみ上げてきた。
:08/06/08 02:45 :D704i :☆☆☆
#710 [氷雨]
「何、笑ってんの!?」
小宮は怒った風に言うけれど、アイスクリームを食べるたびに幸せそうに笑う。
「何もないよ」
にっこり笑い、誤魔化すと…小宮もアイスクリームを食べながらにっこり笑っていた。
そして、いつの間にか時間は10時を過ぎていて、帰ることになった。
:08/06/08 02:53 :D704i :☆☆☆
#711 [氷雨]
「それじゃ、小宮ありがとう!楽しかった!!」
俺は手を振りながら喋る。
「俺もっ!!つか、早く告白しろよっ、また月曜ーー!!」
小宮はポロッと肝心な事を叫び、走り去っていった。
ドクンと胸は跳ねたけれど、もう覚悟は決まっていた。
『有言実行』そう心に決め、帰路を早足で進んだ。
:08/06/08 02:58 :D704i :☆☆☆
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