校内戦争
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#1 [ふむ]
近い未来、日本はある男のクーデターにより民主主義は破壊され絶対王政の時代に突入する。
男は自らを王と名乗り、自衛隊本部を始めとする人々をクーデターの味方につけ、武力で人々を押さえ付けていた。
:07/12/31 23:27
:N900iS
:☆☆☆
#2 [ふむ]
内閣などの政治機関はクーデターで全滅し、男こそが法律だった。
虐殺も行われ人々は混沌に包まれ、誰もが日本の未来は暗黒時代に突入した、と噂した。
一方、王となった男はやりたい放題。
日々贅沢の限りを尽くしていた。
:07/12/31 23:33
:N900iS
:☆☆☆
#3 [ふむ]
だが…
この時代は長くは続かず、すぐに途絶えてしまう。
しかしその間に歴史に刻まれる地獄的な出来事が起きた。
これは、その事件の話である。
:07/12/31 23:34
:N900iS
:☆☆☆
#4 [ふむ]
東京都の中心に位置する場所に、とある宮廷があった。
日本とは思えない大きさの敷地に悠然と建つ堂々たる屋敷であった。
一ヵ月程前にクーデターを起こした男――鬼島彰一郎(キジマショウイチロイ)の屋敷であった。
敷地に外部内部ともに武装した兵士が多数見て取れる。
外の状態とは一変し、この屋敷内には平和な空気が流れていた。
:07/12/31 23:46
:N900iS
:☆☆☆
#5 [ふむ]
「暇だ」
広々とした王間にある、大きな椅子に頬杖をつきながら座る男、彰一郎が言った。
「は?暇…と申されますと?」
顔色を伺うように家臣…坂下が訊いた。
「暇だ、暇なのだ。人を使うのにも飽きた」
彰一郎は残忍でいて冷酷で恐ろしい男ある。
人を使う、と言っても踊らせたりする訳ではない。
それはとても悪趣味で『暇つぶし』と称しては人を殺している。
しかも残酷でむごい殺し方を。
彰一郎はそれを見て楽しむのだ。
:08/01/01 00:00
:N900iS
:☆☆☆
#6 [ふむ]
訂正
彰一郎は残忍でいて冷酷で恐ろしい男ある。
↓↓↓
彰一郎は残忍でいて冷酷な恐ろしい男である。
:08/01/01 00:01
:N900iS
:☆☆☆
#7 [ふむ]
この男は人間ではない…彰一郎に仕える坂下はそう感じていた。
「坂下」
不意に名前を呼ばれ驚いたように恐縮する。
「はっ!何でございましょうか!?」
にやりと悪質な笑みを浮かべ彰一郎は口を開く。
「…良い暇つぶしを思い付いた。手始めに…どこでもいい、高校を手配しろ」
「…は?」
坂下は到底理解の及ばぬ顔を向ける。
「聞こえなかったのか…?どこか高校を探せと言っている」
ぎろりと睨むと坂下は肩を竦ませる。
「い、いえっ!はっ!高校でございますね。すぐにでも用意させます」
逃げるように王間から去っていく坂下には目もくれず、一人玉座に座して不敵な笑みを浮かべる彰一郎の姿があった。
「楽しめそうだ…」
:08/01/01 00:15
:N900iS
:☆☆☆
#8 [ふむ]
埼玉県内にある月城高校という学校に通う一人の男子生徒がいた。
名前は西村司(ニシムラツカサ)。
長身で体格も良く、髪は綺麗に整えてあり好青年の印象を受ける。
司の通う高校では…いや、世間では、一ヵ月経った今でもクーデターの話題で持ちきりであった。
それもそのはず、日本の未来に関わる事だ。人々が話をするのも無理はない。
:08/01/01 00:52
:N900iS
:☆☆☆
#9 [ふむ]
実の所、生活に変わりはなかった。
現に今もいつも通り高校に通っている。
どうやらクーデターの被害は東京の一部のみで済んだらしい。
どういう訳か、自衛隊自体が反政府軍に味方したため、全国各地で交戦されなかった事が被害地が東京だけで済んだ原因のようだ。
とはいっても死傷者は数知れない程出たことには違いない。
:08/01/01 01:03
:N900iS
:☆☆☆
#10 [ふむ]
クーデターの主犯は人を殺すことすら何とも思わない男だそうだ。
人を集めては、虐殺しているらしい。
そうなれば、どんな政治をしでかすかわかったものじゃない…と国民は不安を抱えた。
しかし生活に関しては現状が変わらなかった。
高校がある、ということは学校に現金が今まで通りに出回っているからだ。
どうやらいきなり社会を変えることは出来ないらしい。
:08/01/01 01:22
:N900iS
:☆☆☆
#11 [ふむ]
重税が課せられる訳でもなければ、年金が支払われなくなった訳でもない。
変わったと言えば、保険であった。
保険が無くなったのだ。
家が燃えたり事故を起こしても、そんな事知ったことじゃない。そんな後まで面倒を見る気はない。
そんな感じであった。
:08/01/01 09:46
:N900iS
:☆☆☆
#12 [ふむ]
今の日本にとって保険は不必要なのだ。
例え人身事故を起こしても、どちらが悪いかは決まらない。
なぜなら、その判決を下す『法廷』が消滅してしまっているからだ。
慰謝料を払う必要が無くなった訳である。
保険で入院していた患者は現金の支給口を失い、次々に死んでいった。
病人は生きていても意味がない、とクーデターの主犯は言ったそうだ。
老人であっても元気ならば年金で生かしてやる、そういう考えらしい。
『人無くして国は無し』
この言葉の最低限は守っていた。
:08/01/01 09:53
:N900iS
:☆☆☆
#13 [ふむ]
治安を守る国…警察がいなくなったとはいえ、強奪・強盗・殺人といった犯罪が増えたりはしなかった。
むしろ、減ったくらいだ。
理由は自衛隊が代わりに各地に配置され、犯罪者は即射殺されるという形式になったからだ。
:08/01/01 10:04
:N900iS
:☆☆☆
#14 [ふむ]
さて…
だいぶ話が逸れたが、話を戻そう。
地獄的事件の舞台となったのは、この月城(ツキシロ)高校。
のちに『月城事件』として歴史に語り継がれる事となる。
その『月城事件』の話には、ある青年――西村司の名が必ずと言っていい程出てくる。
これはその青年のお話…。
:08/01/01 10:14
:N900iS
:☆☆☆
#15 [ふむ]
2024年6月12日。
日本史上最悪のクーデターが起きた5月11日から約一ヵ月が過ぎた。
月城高校に通う司は、いつもと変わらない生活をしていた。
司は人望が厚く、クラスのリーダー格であった。
休み時間のたびに周りには自然と人が集まってくる。
:08/01/01 11:14
:N900iS
:☆☆☆
#16 [ふむ]
時刻は午前9時。
特に変わった様子もなく一限目が始まろうとしていた。
この日もいつも通り、日本が壊れているのに平凡な生活を送っている、という複雑な心境で一日が過ぎていくはずだった。
そう…『はず』だった。
:08/01/01 11:17
:N900iS
:☆☆☆
#17 [ふむ]
「どうなるのかねぇ日本は」
司の前の席に座って、親友佐々木信一(ササキシンイチ)が窓の外に視線を送りながら言った。
「さぁな」
何の前振りもなく突然話題を持ち出す信一を知っている司は適当に流す。
「素っ気ねぇ返事だなぁ」
外に送っていた視線を司に戻すと、司の机に頬杖をつきながら小さく笑った。
:08/01/01 11:49
:N900iS
:☆☆☆
#18 [ふむ]
「ま、どう転んだって今より良くはならねぇんじゃねぇの?」
淡々とした口調で司が言った。
「今からが最悪だってのか?」
「少なくとも、俺はそう思うね」
「ふぅん」
「ま、いいや」と信一が言った所で、始業のチャイムが鳴った。
:08/01/01 11:49
:N900iS
:☆☆☆
#19 [ふむ]
「やべっ…一限目数学だったよな?福沢うるせぇからな…じゃあな」
数学担当教師をけなしつつ信一は自分の席へ戻っていった。
時間が過ぎた。
時計を見れば、授業開始から15分が経過していた。
しかし、先生はまだ来ない。
別に不思議なことじゃない。
担当教師が授業を忘れることはたまにある。
大抵は生徒が呼びに行くのだが、中には邪魔する者もいる。
今も、女子生徒が先生を呼びに行こうとしているが「余計なことするな」と他の男子生徒に邪魔されている。
:08/01/01 11:58
:N900iS
:☆☆☆
#20 [ふむ]
―――その時であった。
パァンッ!とタイヤが勢い良くパンクしたような乾いた破裂音が校舎内に響き渡った。
校舎の構造からか多少エコーがかかって、まだ耳に残っている。
「何だ…?今の音…」
司が言った時には、すでに教室中が騒ついていて、仮に教師が居ても静められないくらいあらゆる声が飛び交っていた。
:08/01/01 12:03
:N900iS
:☆☆☆
#21 [ふむ]
「おいっ!外を見ろ!」
クラスの誰かが叫んだ。
皆が窓に駆け寄り外を見る。
何人もの生徒が外を見たであろう、途端に再び騒がしくなる。
「悪い。俺にも見せてくれ」
周りの生徒を退かして司は最前列に出た。
「何だよ…!?これっ…」
目の前に広がった光景を見て、思わず絶句した。
:08/01/01 18:13
:N900iS
:☆☆☆
#22 [淫乱戦隊シルバーシウダー◆DQN////7IA]
おもしろいっす。
頑張ってください。
:08/01/01 18:17
:V803T
:1u4HBByU
#23 [ふむ]
目の前の光景に思わず目を疑った。
迷彩服に身を包み銃を持って武装した大勢の男たち、耳障りな重い機械音を立てつつ動く車の数々が…
学校を完全に包囲していた。
おそらく軍隊であろう男たちは忙しそうな様子もなく、銃も構えずに立って話していた。
初めは凶悪犯でも逃げ込んだか?とか考えたが軍隊を派遣して治安を維持しようとするほど今の日本はお人好しじゃない。
テロもまた然り、埼玉にいる理由がわからない。
:08/01/01 18:42
:N900iS
:☆☆☆
#24 [ふむ]
:08/01/01 18:45
:N900iS
:☆☆☆
#25 [ふむ]
皆が皆、一人の例外もなく同じ行動を取っていた時、ガラリと勢い良く扉が開いた。
周りが一斉に視線を向けるがただ司だけは食い入るように外を見ていた。
「おまえら、席につけ!」
男の声が響くと急に静かになった。
ぞろぞろと生徒が席についていくのを音で感じながらも、司は一人立ち尽くし外を眺めていた。
:08/01/01 19:06
:N900iS
:☆☆☆
#26 [ふむ]
「おい!おまえ、席につけ!」
従わない司に再び声がかかる。
皆の視線が一斉に司に集中するのを感じた。
「せ、先生…これは一体…」
司の問い掛けに対する返答はいつまで経っても返って来なかった。
不穏な空気を感じて振り返ると、そこにいたのは先生などではなかった。
「席に…つくんだ」
:08/01/01 19:14
:N900iS
:☆☆☆
#27 [ふむ]
そう低い声で言ったのは、迷彩服に身を包んだ男だった。
見たところ、明らかに外にいる人たちと同じ軍隊であった。
片手に持った銃を見ると、皆が静かになった理由も頷ける。
司は黙って男の指示に従った。
「事情の説明は後だ。放送が流れるまで待て。私語は厳禁、従わねば殺す」
淡々と言ってのけ、男は椅子に座った。
:08/01/01 19:20
:N900iS
:☆☆☆
#28 [ふむ]
これは明らかに状況がおかしい。
もはやテロではない。
どうみても月城高校に用があるとしか思えない。
今後の展開が全く予想出来なかった。
「一体何なんだ…」
小さな声で呟いた。
何がどうなっている?
司は思いつく限りのあらゆる可能性を考えていった。
:08/01/01 20:38
:N900iS
:☆☆☆
#29 [ふむ]
テロではない…。
おそらく奴らは月城高校に用がある。
基地か…?
月城高校を拠点とした基地を建設したいのか?
…いや、ならば今日は…否、今日から学校はないはずだ。
おそらく先生たちにすら伝えられていなかったのだろう。
それに奴ら軍隊はクーデター側の反乱軍のはずだ。
…何を考えている?
考えれば考える程わからなくなってくる。
それにさっきの音…当たってほしくないが銃声のような音は?
:08/01/01 20:44
:N900iS
:☆☆☆
#30 [ふむ]
結局何もわからぬまま、放送が流れだした。
《月城高校の諸君、状況が飲み込めず困惑していると思う》
機械から発せられる声は無機質なものであった。
クラス中の皆は驚きを隠せなかった。
なぜなら、クラスの大半はこの声を一度は聞いたことがあるのだ。
:08/01/01 20:52
:N900iS
:☆☆☆
#31 [ふむ]
それは約一ヵ月前の5月11日…。
そう、クーデターの日だ。
その日の夜、聞いた。
ある者はテレビで…、
ある者はラジオで…、
この声を聞いていた。
クーデターの主犯…鬼島彰一郎その人の声であった。
:08/01/01 20:53
:N900iS
:☆☆☆
#32 [ふむ]
《単刀直入に用件を言おう…》
放送は止まる事なく進む。
彰一郎本人が来ている可能性は低い。
恐らくテープか何かに録音して再生しているのだろう。
彰一郎の声を聞いた者のほとんどが、悪い予感がした。
《学年別に殺し合いをしてもらう》
言葉を、失った。
:08/01/01 20:58
:N900iS
:☆☆☆
#33 [ふむ]
生徒たちの騒つきを無視して放送は続く。
男が一喝して騒めきを静した。
その内容は予想を遥かに上回るものであった。
:08/01/01 21:09
:N900iS
:☆☆☆
#34 [ふむ]
ルールは…
一年vs二年vs三年で殺し合いをする。
期限は一週間。
その間に他学年を全滅させる事。
一週間を過ぎても他学年が一人でも残っていた場合、つまり二学年以上校内に残っていた場合は校舎ごと爆破する。
範囲はグラウンド等を含む学校の敷地内全域。
敷地から出ることは許されない。
出ようとすれば学校を2m間隔で囲んでいる兵士に射殺される。
食料は朝に学年別に支給される。
兵士に攻撃することはクラスの全滅を意味する。
:08/01/01 21:09
:N900iS
:☆☆☆
#35 [ふむ]
《初めに言っておくが…君たちに拒否権は無い!》
強い口調で言い放たれた。
その後、放送は注意事項に移った。
:08/01/01 21:12
:N900iS
:☆☆☆
#36 [ふむ]
二日を過ぎても殺し合いが開始されない場合、家族が殺される事。
武器等は支給されないため、各自で用意する事。
校舎内には超小型隠しカメラが593個ある事。
家族が殺される、というのが重く響いた。
これが拒否権が無い、の意味らしい。
汚い奴だ…!
司は思い切り拳を握った。
:08/01/01 21:16
:N900iS
:☆☆☆
#37 [ふむ]
《本日の午後12時から開始する。終了は一週間後の同時刻とする》
見れば、時計の針はすでに10時15分を指していた。
《それまでは開始時間までは作戦でも立てるといい。…健闘を祈る》
そこまで言うと放送が切れた。
:08/01/01 21:21
:N900iS
:☆☆☆
#38 [ふむ]
「これからは話しても良い。だが教室からは出るな」
男が大声で叫んだ。
一人、また一人と司の元に集まってくる。
中には信一の姿もあった。黙っている司の周りで話し合いが始まった。
:08/01/01 21:28
:N900iS
:☆☆☆
#39 [ふむ]
「どうするよ…」
「どうするも何もやるしかねぇだろ…」
「殺すんだぞ!?そんな簡単に出来るかよ!」
「んな事言ったってやらなきゃやられんだぞ!?」
「一・三年と和解すれば…」
「馬鹿かテメェ!放送聞いてなかったのかよ!?二日経っても殺し合わなきゃ爆破されて皆全滅なんだよ!」
:08/01/01 21:29
:N900iS
:☆☆☆
#40 [ふむ]
「俺は出来ねぇ!……兄弟がいんだよ…」
ある男子生徒が言うと「私も!」「俺も!」と何人か兄弟がいる者も出てきた。
「仕方ねぇじゃねぇか!!殺されんだぞ!?」
「他の二年を集めるしか…」
今まで黙っていた立ち上がって司が口を開いた。
「あんた…」
:08/01/01 21:33
:N900iS
:☆☆☆
#41 [ふむ]
>>39訂正
「二日経っても殺し合わなきゃ爆破されて皆全滅なんだよ!」
↓↓↓↓
「二日経っても殺し合わなきゃ家族が殺されんだよ!」
まぁどっちにしても説得力ありますが…一応訂正。
:08/01/01 21:35
:N900iS
:☆☆☆
#42 [ふむ]
>>40今まで黙っていた司が立ち上がって口を開いた。
でした。汗
もうグダグダ
:08/01/01 21:37
:N900iS
:☆☆☆
#43 [ふむ]
椅子に座って腕組みをしている軍隊の男を指差していった。
「あんた…自衛隊だろ?」
男は黙って司を睨む。
「あんたにも家族がいたはずだ…何で反乱軍に味方した?」
臆した様子はなく男に話し掛ける。
司の態度を見た男は「ほう…」と関心した声をこぼした。
:08/01/01 21:41
:N900iS
:☆☆☆
#44 [ふむ]
「どうやら…この教室には大したリーダー格がいるようだ…」
不敵な笑みを浮かべて男は言う。
司は黙って男を睨む。
「特別に教えてやる…この軍隊はほとんど訓練されたならず者集団さ」
「何!?」
「刑務所ん中にいた奴や、リストラされて社会を恨んでいる奴、ホームレスって奴もいた…」
「…なるほどな」
:08/01/01 21:45
:N900iS
:☆☆☆
#45 [ふむ]
「最初から自衛隊だった奴もいるがごく少数だ…質問は終わりか?」
「あと一つ」
「ほう…こいつは驚いたな。銃を持っている相手にこうも怖じけずに話せるとは…」
笑う相手にぎろりと睨みを強くする。
「…どうだ?今殺してやろうか?俺らにはおまえらを撃つ事が許可されている」
「つ、司…もうやめとけよ」
銃をちらつせる男を見て、信一が止めに入る。
:08/01/01 21:51
:N900iS
:☆☆☆
#46 [ふむ]
「何でもいい、質問を続けるぞ」
そう言った司に、男は本当に驚いた表情を向ける。
「こいつぁ凄い!大した肝っ玉だ。いいぜ小僧話してみな」
「さっきのあれは銃声だな?何があった?」
「こりゃあ頭がキれる奴だなぁ」
鼻で笑うと男は続ける。
「あれはな、おまえらの教師を撃った音だ。何の連絡も無しにいきなりやってきて、挙げ句の果てに生徒同士で殺し合いをさせるときたら…反対する奴もいてな」
:08/01/01 21:57
:N900iS
:☆☆☆
#47 [ふむ]
「…わかった」
司は短くそう返すと席に座った。
「質問は終わりかい?」
「あぁ」
男は足を組んで再び黙った。
「だ、大丈夫か?」
信一が心配そうに覗き込む。
「大丈夫…な訳あるか」
へっ、と小さく笑って司が言った。
:08/01/01 22:01
:N900iS
:☆☆☆
#48 [ふむ]
「殺されっかと思ったっつの…」
「え…?でも…」
「虎穴に入らずんば虎児を得ず…って言うだろ?」
大きく深呼吸をして司は再び立ち上がった。
:08/01/01 22:03
:N900iS
:☆☆☆
#49 [ふむ]
「皆!聞いてくれ!」
司は声を張り上げて叫んだ。
教室内の誰もが司を見る。
男も興味あるのか視線を送る。
「どうやら俺たちは戦いを避けられないらしい!…そうなれば『どうやって戦いを避けるか』ではなく『いかに生き延びるか』を考えるべきだと思う!」
「こうなれば先に生き延びる方法を考え始めた方が勝ちだ!しかし、俺も殺しはしたくない!よって、敵が攻めてきた時のみ正当防衛として戦うことにする!」
「異議がある奴は出てこい!」
辺りが静まり返った。
:08/01/01 22:10
:N900iS
:☆☆☆
#50 [ふむ]
「確かに…戦いを避ける方法は見つからない…」
「今はそれが良策かも知れないな…俺も殺したくない」
「防衛か…」
「生き残る方法を考える…か」
「仕方ない…」
口々に言う皆を見て司は一瞥した。
「異議無し…でいいな」
誰も返事をしなかった。
複雑な心境なのだ。
仕方ないとはいえ、守るためとはいえ、人を殺すのだ。
先程から泣きだしている者もいた。
:08/01/01 22:15
:N900iS
:☆☆☆
#51 [ふむ]
「じゃあやらなければならない事がある!」
司は作戦を話しだした。
司たちは2年3組である。
1年や3年は5組まであるが、2年は4組までしかない。
数では不利な状況にある、と話した。
:08/01/01 22:19
:N900iS
:☆☆☆
#52 [ふむ]
校舎は…
2階建ての北館
4階建ての本館
3階建ての南館に別れている。
北館は1年が、
本館には2・3年がいる。
南館は移動教室の時に使う美術室や家庭科室などしかないのだ。
ここで問題が浮上した。
本館だ。
1階は職員室など、
2階は3年の教室、
3階は3年の教室に2-4、
4階は2年の教室である。
:08/01/01 22:25
:N900iS
:☆☆☆
#53 [ふむ]
問題は3階。
3年生の中に2年4組が孤立しているのである。
これを救助しに行かなければならない。
「という訳で…開始してすぐに他学年が攻めてくるとは思えないが、2年4組の救助が第一、最優先だ」
皆が関心した目を司に向ける。
それもそのはず、こんな状況でこれほど冷静なのだ。
「メンバーはこの3組の男子総勢で行く。女子はその間に4階の2年を全て廊下へ出しておいてくれ」
時計を見れば、11時45分をきっていた。
:08/01/01 22:31
:N900iS
:☆☆☆
#54 [ふむ]
午後12時になった。
放送が入った。
《これより開始する!》
終わった直後、外で戦車の空砲が鳴らされた。
男子女子共に、すぐ行動に移った。
廊下に出たが誰もいない。
恐らく行動を起こしたのは自分達が一番であろう。
他のところは話し合いも進まなかったに違いない。
男子を引きつれた司は廊下を走った。
:08/01/01 22:36
:N900iS
:☆☆☆
#55 [ふむ]
各階を繋ぐ階段は2ヶ所ある。
司たちは2年4組に近い方の階段まで走って一気に掛け降りた。
「中に入れ!」
司は指示した。
ここは4階ではなく3階。
3年生の縄張りだ。
廊下に待機してると廊下に出てきた3年生が攻めてきたと勘違いして面倒なことになりかねない。
:08/01/01 22:39
:N900iS
:☆☆☆
#56 [ふむ]
説明すると3分で納得してくれた。
早々に4組全員を連れて廊下に出ると、外の様子が気になったのか3年生が出てきていた。
「気付かれたか…!」
4組総勢プラス3組男子総勢という50人近くの人を見れば、状況が状況なだけに勘違いするだろう。
案の定、それを見た3年は真っ青になって叫びながら教室に駆け込んでいった。
:08/01/01 22:45
:N900iS
:☆☆☆
#57 [ふむ]
「二年が攻めてきたぞーー!!!」
そう叫びながら教室に駆け込んだ。
三年の教室内に騒めきが広がるのがわかった。
司はちっ…と舌打ちして大声で叫んだ。
「走れ!!」
4組を先に行かせて男子を待機させる。
「司!来たぞ!」
信一の声に振り返れば三年の男子がキョロキョロと辺りを見渡しながらぞろぞろと出てきた。
:08/01/01 22:50
:N900iS
:☆☆☆
#58 [ふむ]
ほとんど素手だが、手に椅子や野球部がいるのかバットが握られている者もいた。
「急げ!!…ちぃ!計算ミスだ!丸腰で来たのは間違いだったな」
ふと何かを思いついた司は信一に耳打ちする。
「わ、わかった」
「頼んだぞ!」
信一は4組より早く階段を上っていった。
:08/01/01 22:54
:N900iS
:☆☆☆
#59 [ふむ]
「いたぞ!」
三年の方から声が上がった。
完全に狙いを定めたらしい。
皆が皆、こちらを向いている。
「慌ててるぜ!」
「逃がすかよ!」
どうやら三年には自分達は慌てて右往左往しているように見えているらしい。
「はっ…行くぞ!」
小さく鼻で笑って、4組が完全に行ったのを確認すると声を出した。
:08/01/01 22:59
:N900iS
:☆☆☆
#60 [ふむ]
「逃げてる間に後ろからやられちまうぜ!?」
すでに走りだしている三年を見て男子が言う。
中には勝ち目のない戦いに参加しようとする者さえ見えた。
「いいんだよ!手は打った!」
「でもよ…」
「いいから来い!俺を……信じろ!!」
「っ…わかった!!」
言葉を制すと、立ち止まっていた男子たちが階段を上がりだした。
:08/01/01 23:03
:N900iS
:☆☆☆
#61 [ふむ]
「急げ!」
階段の折り返し部分で司が叫ぶ。
その時だった。
「あっ…!」
「うおっ!?」
一人の男子が階段に躓いて転んだ。
それに躓いてまた一人転んでしまった。
また一人…合計4人が倒れた。
「何やってる!立て!!」
司が叫ぶもすでに階段の下に三年が来てしまった。
「くっ…万事休すか…!」
:08/01/01 23:08
:N900iS
:☆☆☆
#62 [ふむ]
三年が階段を上り始めた時であった。
「うぉおぉおおぉおぉぉおぉ!!!!!!」
鼓膜が震え耳が痛くなる程大音量の声と騒がしい足音と共に猪の如く現れたのは1・2組の男子連合軍であった。
その先頭には信一の姿があった。
「行くぞオラァ!!」
「ぶっ殺すぞゴラァ!!」
「生きて帰れっと思うなよカス共がぁ!!」
「三年上等じゃボケェ!!」
口々に気合いを入れつつ進軍してくる二年に三年は完全にびびっていた。
:08/01/01 23:18
:N900iS
:☆☆☆
#63 [ふむ]
「お、おいやべぇよ」
「しまった!誘きだして一気に叩く作戦だ!」
「逃げろ!殺されるぞ!」
「ひぃい…!!」
三年は蜘蛛の子のように散っていった。
司がほっとしたのも束の間、今にも三年に飛び掛かろうとしている集団の前に立ち静止させた。
:08/01/01 23:22
:N900iS
:☆☆☆
#64 [ふむ]
不満をもらす者もいたが、追撃する必要もなく引き上げる事となった。
「信一。俺さ『三年をひびらせるために人を集めて階段の上から騒げ』って言ったと思うんだけど」
「い、いや。なんかさ…その気にさせるために『喧嘩ふっかけてきた』とかある事ない事言ったら、いつのまにか本気に…」
「ま、終わり良ければ全て良しって言うけどよ。あれが一クラスじゃなくて他の三年も出てきたら戦わざるおえなかったな」
話ながら見れば、すでに廊下に人が集まっていた。
:08/01/01 23:28
:N900iS
:☆☆☆
#65 [ふむ]
「皆、話がある!とりあえず聞いてくれ!」
クラスで話した事を再び話した。
話し終えると皆納得しているようであった。
「実は俺たちはさっきの三年との衝突で、三年側に火を付けてしまったかも知れない!」
あれほど殺意剥き出しで向かってきた二年を見た三年は「あいつらは本気だ」と思っても仕方ないだろう。
「しかし誤解を解いてる暇はない!やらなければならない事がある!」
「まずは武器の調達だ!家庭科室に一組、刃物類を頼む!理科室に二組、使えそうな薬品を頼む!保健室に四組、薬品類を頼む!俺たち三組は野球部・剣道部部室に行く!」
:08/01/01 23:40
:N900iS
:☆☆☆
#66 [AOI]
すごくリアルで
ドキドキyしながら
読んでます!
頑張ってください!
:08/01/01 23:43
:W51SA
:MKPy7ewU
#67 [ふむ]
「武器の調達が終わったら集合だが、集合場所はここじゃない!誰もいない南館だ!ここは最上階という事もあって逃げ場がない!だから南館3階に集合してくれ!」
南館の方を左手で指しながら話す。
これで実質的に一年・二年・三年が北館・本館・南館に別れた訳だ。
「無益な戦いは避けろ!無駄な血は流すな!三年には特に注意しろ!必ず集団で動け!」
一度言葉を切り深呼吸すると続けた。
「最後に言うことは一つ…『生きろ』!!」
:08/01/01 23:47
:N900iS
:☆☆☆
#68 [ふむ]
「速やかに頼んだぞ!!…以上っ!!」
言い終えるとどこからか拍手が響いた。
一つ、また一つと拍手が大きくなっていく。
最後には盛大な拍手が鳴り響いていた。
「やっぱおまえただ者じゃねぇや」
信一が肘で司の脇を突く。
「何だよ、いきなり」
ははっと笑って照れ隠しする。
「別にぃー?さぁて、と。行きますか!大将?」
司たちは笑った。
いつものように笑った。
肩を組んで並んで歩きだした…
:08/01/01 23:55
:N900iS
:☆☆☆
#69 [ふむ]
>>66さん
そう言ってもらえると嬉しいです。
誤字脱字が多いですがよろしくお願いします。
:08/01/01 23:56
:N900iS
:☆☆☆
#70 [ふむ]
東京都鬼島邸。
書斎と思わしき部屋に彰一郎は座して大きなスクリーンを眺めていた。
傍らには黒いスーツ姿の坂下がいた。
赤茶色のスーツに身を包んでいる彰一郎は頬杖をつきながら食い入るようにスクリーンを睨んでいる。
:08/01/02 00:00
:N900iS
:☆☆☆
#71 [淫乱戦隊シルバーシウダー◆DQN////7IA]
わくわくします。
頑張ってください
:08/01/02 00:02
:V803T
:./0Qp9gA
#72 [ふむ]
《最後に言うことは一つ…『生きろ』!!》
スピーカーから声が流れる。
青年の声であった。
スクリーンには紺のブレザーを着た一人の青年が、同じ制服姿の男女に囲まれて拍手を貰っているところが映し出されていた。
「ふっ…」
睨むようにスクリーンを見ていた彰一郎が笑い声を洩らした。
:08/01/02 00:04
:N900iS
:☆☆☆
#73 [ふむ]
「ふははははは!!」
突然声を上げて笑いだす。
「聞いたか?坂下!!『生きろ』だと!?ふははは!いや愉快だ!!真に愉快だ!!」
「まだ誰も傷一つ負っておりませぬが…」
坂下が大変恐縮した様子で言う。
「あぁそうだ。それにしてもこの小僧は本当に楽しませてくれる。これからどうなるのか、楽しみだ…実に楽しみだ」
:08/01/02 00:11
:N900iS
:☆☆☆
#74 [ふむ]
>>71さん
駄文ですが頑張ります!
応援よろしくお願いします。
今日はそろそろ終わります。
:08/01/02 00:13
:N900iS
:☆☆☆
#75 [ふむ]
自サイトとの連携でやっているので更新が出来ない時があります
携帯小説ですらこんな駄文ですが小説家になりたいとか密かに願って頑張っています
そんな簡単な事じゃないですけど
:08/01/02 01:26
:N900iS
:☆☆☆
#76 [我輩は匿名である]
駄文なんかじゃないと思うよ
願って努力すれば立派な小説家になれるさ
:08/01/02 01:29
:P902i
:G0RlgUwY
#77 [ゆみ]
:08/01/02 08:23
:W43H
:9az/xWgk
#78 [ゆみ]
:08/01/02 08:25
:W43H
:9az/xWgk
#79 [ふむ]
>>76さん
やる気が芽生えてきました!ありがとうございます。
>>78さん
安価ありがとうです。
:08/01/02 11:51
:N900iS
:☆☆☆
#80 [ふむ]
「っしゃ!出来た!」
司たちは一度教室に戻り、出来る限りの武器を作り出した。
1・2・4組はすでに出かけたが、3組は別だった。
司たちは校舎内ではなく、外に出るからだ。
外に出れば目立つ、下手すれば襲われかねない。
それに今回は男子の留守中に女子がやられる、という最悪な状況にならないために女子も連れていく事になっているから、なおさらだ。
「よっ…と。こんなもんか」
箒を折って先端にハサミをガムテープで付けたり、
モップの布の部分を取って金属を剥き出しにしたり、さらにはガムテープに画鋲をいくつも付けてナックルのような物を作っている奴もいた。
:08/01/02 12:02
:N900iS
:☆☆☆
#81 [ふむ]
「司、これどうしたらいいかな?」
司の所にある男子生徒が駆け寄ってきた。
手にはカッターが握られていた、
「あー…カッターはな、刃が折れやすいから駄目だ。普通にナイフみたいに使うしかないと思うぜ?」
「おぉ、わかった」
「さて、そろそろ行くか」
時計を見れば、すでに午後3時30分を指していた。
あまり時間をかけるとまずい事になる。
他学年に心の準備、という猶予を与えてしまうからだ。
:08/01/02 12:08
:N900iS
:☆☆☆
#82 [ふむ]
「皆!必ずキャップを取ったボールペンをポケットに入れとけよ!」
そう注意を促すと、金属バットを片手に持ち扉を開けた。
「行くぞ!」
司の声に皆、気を引き締めた。
司たちは教室を出た。
辺りを警戒しながら3階へ下り、渡り廊下を渡って南館へ移動した。
そこから下へ下りて外に出るのだ。
遠回りになるが、一番安全なルートであった。
:08/01/02 12:15
:N900iS
:☆☆☆
#83 [ふむ]
「まず近い剣道場から行く」
外に出た3組一同は、目立たないよう日陰に身を潜めながら剣道場を目指した。
話をする者はおらず、多少強ばってはいるものの、皆真剣な表情であった。
「見えたぞ」
傍らにいる信一に呟いた。
:08/01/02 12:20
:N900iS
:☆☆☆
#84 [ふむ]
「まず俺と信一で様子見に行く。皆は待機だ」
振り返って普通の声で指示をだした。
「神田。おまえ確か剣道部部長だよな?鍵をくれ」
神田と呼ばれた体格の良い男子生徒が他の生徒を割って前に出る。
「気を付けて」
「わかってる」
「…待て。やっぱり俺も行こう」
「……」
「中に詳しい奴を連れていくんだ。…いいだろ?」
「…あぁ」
鍵を受け取ると三人は忍び足で剣道場に近づいていった。
:08/01/02 12:27
:N900iS
:☆☆☆
#85 [ふむ]
ガチャリ…、と低い金属音が響くと扉が開いた。
顔一つ分だけ開けて中の様子を確認する。
フローリングの床に太陽の光が当たっている。
中は物静かで、誰一人いなかった。
「…まぁ、普通は中を物色して丁寧に鍵までかけてく奴なんかいないよな」
ふぅ、と息を吐くと振り返って物陰で待機している仲間に合図を送った。
:08/01/02 12:33
:N900iS
:☆☆☆
#86 [ふむ]
全員を中に入れると鍵をかけた。
「よし、皆!中から手当たり次第使えそうな物を探してくれ!」
各自、行動に移った。
司は神田についていき部室に向かった。
「これは一体…!?」
部室のドアノブに手を掛けた時、神田の表情が凍った。
司が不審に思い覗き込む。
「どうした?これは…っまさか!!」
神田の出した手の先にドアノブは存在していなかった。
あるのは無数の傷跡。
嫌な予感がして勢い良く扉を開いた。
:08/01/02 12:42
:N900iS
:☆☆☆
#87 [ふむ]
開いた扉に当たり何かが勢い良く転がった。
―――ドアノブであった。
無残に破壊されたドアノブが地面に擦れ微かな金属音を出した。
しかし司たちはドアノブなどは見ていなかった。
「ち…っくしょ!」
司は眉を細め悲痛な声を上げた。
「おい、どうしたんだよ?」
様子がおかしい二人の元へ心配した信一が来た。
信一は二人の視線に促され、中を見るなり青ざめた。
「何だよ…これは…っ!?」
部室はひどく荒らされていた。
椅子が、置物が引っ繰り返され、衣類さえ引っ張り出されていた。
:08/01/02 12:53
:N900iS
:☆☆☆
#88 [ふむ]
恐らく竹刀が何本か立て掛けてあったであろう場所は跡形もなく消え去っていた。
「ちくしょう!!やられた!!!」
司は扉を拳で殴って怒りを顕にした。
その時、別の方向から声が響いた。
「司!裏口が壊されてる!」
それを聞いた司は自嘲気味に笑った。
「はっ…鍵をかける必要がない訳だ…まんまとしてやられた…先を越されちまった…」
:08/01/02 13:04
:N900iS
:☆☆☆
#89 [ふむ]
振り返って「引き上げだ!」と指示を出そうとした時、またもや別の声に遮られた。
見ると、別の部屋から出てきた男子の手に棒のような物が握られている。
「司ぁ!木刀があったぜ!」
朗報を耳にした司は驚いたように目を丸くした。
「ははっ…!あいつらめ…一番良い武器を忘れていきやがった」
男子生徒から木刀を受け取ると司は黙って神田に投げた。
「…司?」
「おまえのだ。下手な奴が持つより、経験者が持った方が良いだろ」
神田が何か言おうとしたが司がそれを遮った。
「引き上げだ!!」
:08/01/02 13:09
:N900iS
:☆☆☆
#90 [ふむ]
ぞろぞろと剣道場を後にしていく。
不意に神田が口を開いた。
「ありがとな」
「馬ー鹿。生き残るためだ。それより、期待してるぜ?」
神田は黙って鼻で笑った。
「おぉ、期待に答えられるよう頑張らさせていただきます」
調子良く言う神田に、はっ、と笑う。
「…馬ー鹿」
:08/01/02 13:17
:N900iS
:☆☆☆
#91 [ふむ]
皆が次々と日陰に入っていく。
歩きながら信一が口を開いた。
「どこの学年かな…剣道場を荒らしたのは」
目だけを信一に送り司が言う。
「さぁな…今は俺たちの影響で三年の方が行動が早そうだが、一年は館も違うから全く状況が掴めない状態だしな」
「…この木刀はな、先生のなんだ。だから違う部屋にあったんだよ」
それを聞くと二人はなるほど、と頷く。
日陰に入れば、すでに皆が待機していた。
:08/01/02 13:30
:N900iS
:☆☆☆
#92 [ふむ]
しゃがんでいる皆を一瞥して口を開く。
「次は野球部の部室に向かう。皆、さっきより気を引き締めろよ。見たと思うが、剣道場はすでに先を越されていた…つまり、奴らはまだこの辺にいる可能性があるんだ」
ぴくり、と皆の動きが止まった。
どうやら状況を理解してくれたようだ。
真剣な眼差しを司に向けている。
「よし…行くぞ」
司を始めとする3組は目立たないように最短ルートで向かった。
:08/01/02 14:23
:N900iS
:☆☆☆
#93 [淫乱戦隊シルバーシウダー◆DQN////7IA]
熱く続き希望
:08/01/02 16:21
:V803T
:./0Qp9gA
#94 [ハムたろ◆Ribon8P572]
すごいおもしろいですね
続き気になります
頑張ってくださいね
:08/01/02 17:11
:N902i
:☆☆☆
#95 [神様モドキ]
頑張って下さい。
:08/01/02 17:22
:912SH
:8INlFaHk
#96 [ふむ]
校舎の影から辺りを見渡す者がいた。
信一であった。
ここからは野球部の部室が伺える。
校舎から野球部の部室に行くには、どうしても広く開けた見渡しの良い場所を通るため、注意が必要だった。
男子23人女子17人を完全に隠す物など全く置いていないため、そこはとても目立ち敵に見つかりやすいのだ。
「敵影無し…っと」
一人ぼそりと呟くと信一は小走りで来た道を戻っていった。
「司、大丈夫だ」
「わかった」
信一の確認を待っていた司は頷くと立ち上がり、しゃがんだままの皆に良く聞こえるように話した。
:08/01/02 20:34
:N900iS
:☆☆☆
#97 [ふむ]
:08/01/02 20:36
:N900iS
:☆☆☆
#98 [ふむ]
「皆、わかってると思うが野球部の部室に行くには目立つ場所を通らなければならない。これはある意味とても危険だ。だから皆の迅速な行動が求められる…いいな?」
異論を唱える者はいなかったが、中には不満げな表情をした者も見え始めた。
司の事を良く思ってない人や、我儘な人、皆が認めたから流れで認めちゃっただけ…みたいな人、様々であった。
司は複雑な表情で溜め息を吐くと信一に向き直った。
「…行こう」
「あぁ、行こう」
目前に迫った部室にゆっくりとした足取りで向かっていった。
:08/01/02 20:46
:N900iS
:☆☆☆
#99 [ふむ]
部室の前まで来ると鍵がないため思い切り金属バットを振り下ろして窓を割った。
豪快な破壊音がすると司は中に侵入して内側から鍵を開けた。
「今回は間に合ったみたいだな」
司の傍らで神田が言った。
腰にはベルトの間に黒い木刀が一本、刺さっていた。
「あぁ…」
「どうした?」
木製バットや金属バットを運びだしているのを見守りながら神田が尋ねた。
「いや、皆の中に状況を飲み込めてない奴らがいてな」
「状況を飲み込めてない奴ら?」
理解出来なかったのか復唱していると、外から信一が司を呼んだ。
:08/01/02 20:54
:N900iS
:☆☆☆
#100 [ふむ]
「どうした?何かあったのか?」
司の声に外に出る。
訊くと、信一はバツが悪そうな表情で言った。
「それが…足んねぇんだよ、人数が」
その言葉に司はぴくりと眉を細める。
「何!?」
「何度数えても何人かいないんだ…」
信一がそう言い、捜すように辺りを見渡すと司は壁を蹴り上げた。
「ちっ…あいつらめ…!」
「どういう事だ?」
会話を聞いていた神田が問う。
「さっき言った…状況を理解してない自己中な奴らだよ…手間ぁかけさせやがって!」
:08/01/02 21:03
:N900iS
:☆☆☆
#101 [ふむ]
「おい、あれじゃないのか?」
話を聞いていた神田が突然言うと、司は素早く神田の視線の先に目をやる。
見れば四人の男子が悠々とした態度でこちらに向かってきていた。
「おまえら!何処に行っていた!?」
怒りを顕にする司に四人は悪びれた素振りもなく歩いてきた。
:08/01/02 21:08
:N900iS
:☆☆☆
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