校内戦争
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#6 [ふむ]
訂正
彰一郎は残忍でいて冷酷で恐ろしい男ある。
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彰一郎は残忍でいて冷酷な恐ろしい男である。
:08/01/01 00:01
:N900iS
:☆☆☆
#7 [ふむ]
この男は人間ではない…彰一郎に仕える坂下はそう感じていた。
「坂下」
不意に名前を呼ばれ驚いたように恐縮する。
「はっ!何でございましょうか!?」
にやりと悪質な笑みを浮かべ彰一郎は口を開く。
「…良い暇つぶしを思い付いた。手始めに…どこでもいい、高校を手配しろ」
「…は?」
坂下は到底理解の及ばぬ顔を向ける。
「聞こえなかったのか…?どこか高校を探せと言っている」
ぎろりと睨むと坂下は肩を竦ませる。
「い、いえっ!はっ!高校でございますね。すぐにでも用意させます」
逃げるように王間から去っていく坂下には目もくれず、一人玉座に座して不敵な笑みを浮かべる彰一郎の姿があった。
「楽しめそうだ…」
:08/01/01 00:15
:N900iS
:☆☆☆
#8 [ふむ]
埼玉県内にある月城高校という学校に通う一人の男子生徒がいた。
名前は西村司(ニシムラツカサ)。
長身で体格も良く、髪は綺麗に整えてあり好青年の印象を受ける。
司の通う高校では…いや、世間では、一ヵ月経った今でもクーデターの話題で持ちきりであった。
それもそのはず、日本の未来に関わる事だ。人々が話をするのも無理はない。
:08/01/01 00:52
:N900iS
:☆☆☆
#9 [ふむ]
実の所、生活に変わりはなかった。
現に今もいつも通り高校に通っている。
どうやらクーデターの被害は東京の一部のみで済んだらしい。
どういう訳か、自衛隊自体が反政府軍に味方したため、全国各地で交戦されなかった事が被害地が東京だけで済んだ原因のようだ。
とはいっても死傷者は数知れない程出たことには違いない。
:08/01/01 01:03
:N900iS
:☆☆☆
#10 [ふむ]
クーデターの主犯は人を殺すことすら何とも思わない男だそうだ。
人を集めては、虐殺しているらしい。
そうなれば、どんな政治をしでかすかわかったものじゃない…と国民は不安を抱えた。
しかし生活に関しては現状が変わらなかった。
高校がある、ということは学校に現金が今まで通りに出回っているからだ。
どうやらいきなり社会を変えることは出来ないらしい。
:08/01/01 01:22
:N900iS
:☆☆☆
#11 [ふむ]
重税が課せられる訳でもなければ、年金が支払われなくなった訳でもない。
変わったと言えば、保険であった。
保険が無くなったのだ。
家が燃えたり事故を起こしても、そんな事知ったことじゃない。そんな後まで面倒を見る気はない。
そんな感じであった。
:08/01/01 09:46
:N900iS
:☆☆☆
#12 [ふむ]
今の日本にとって保険は不必要なのだ。
例え人身事故を起こしても、どちらが悪いかは決まらない。
なぜなら、その判決を下す『法廷』が消滅してしまっているからだ。
慰謝料を払う必要が無くなった訳である。
保険で入院していた患者は現金の支給口を失い、次々に死んでいった。
病人は生きていても意味がない、とクーデターの主犯は言ったそうだ。
老人であっても元気ならば年金で生かしてやる、そういう考えらしい。
『人無くして国は無し』
この言葉の最低限は守っていた。
:08/01/01 09:53
:N900iS
:☆☆☆
#13 [ふむ]
治安を守る国…警察がいなくなったとはいえ、強奪・強盗・殺人といった犯罪が増えたりはしなかった。
むしろ、減ったくらいだ。
理由は自衛隊が代わりに各地に配置され、犯罪者は即射殺されるという形式になったからだ。
:08/01/01 10:04
:N900iS
:☆☆☆
#14 [ふむ]
さて…
だいぶ話が逸れたが、話を戻そう。
地獄的事件の舞台となったのは、この月城(ツキシロ)高校。
のちに『月城事件』として歴史に語り継がれる事となる。
その『月城事件』の話には、ある青年――西村司の名が必ずと言っていい程出てくる。
これはその青年のお話…。
:08/01/01 10:14
:N900iS
:☆☆☆
#15 [ふむ]
2024年6月12日。
日本史上最悪のクーデターが起きた5月11日から約一ヵ月が過ぎた。
月城高校に通う司は、いつもと変わらない生活をしていた。
司は人望が厚く、クラスのリーダー格であった。
休み時間のたびに周りには自然と人が集まってくる。
:08/01/01 11:14
:N900iS
:☆☆☆
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