校内戦争
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#96 [ふむ]
校舎の影から辺りを見渡す者がいた。
信一であった。
ここからは野球部の部室が伺える。
校舎から野球部の部室に行くには、どうしても広く開けた見渡しの良い場所を通るため、注意が必要だった。
男子23人女子17人を完全に隠す物など全く置いていないため、そこはとても目立ち敵に見つかりやすいのだ。

「敵影無し…っと」

一人ぼそりと呟くと信一は小走りで来た道を戻っていった。

「司、大丈夫だ」

「わかった」

信一の確認を待っていた司は頷くと立ち上がり、しゃがんだままの皆に良く聞こえるように話した。

⏰:08/01/02 20:34 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#97 [ふむ]
>>93さん
>>94さん
>>95さん
ありがとうございます。
やる気が出ちゃいましたので、もう少し更新します。

⏰:08/01/02 20:36 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#98 [ふむ]
「皆、わかってると思うが野球部の部室に行くには目立つ場所を通らなければならない。これはある意味とても危険だ。だから皆の迅速な行動が求められる…いいな?」

異論を唱える者はいなかったが、中には不満げな表情をした者も見え始めた。
司の事を良く思ってない人や、我儘な人、皆が認めたから流れで認めちゃっただけ…みたいな人、様々であった。
司は複雑な表情で溜め息を吐くと信一に向き直った。

「…行こう」

「あぁ、行こう」

目前に迫った部室にゆっくりとした足取りで向かっていった。

⏰:08/01/02 20:46 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#99 [ふむ]
部室の前まで来ると鍵がないため思い切り金属バットを振り下ろして窓を割った。
豪快な破壊音がすると司は中に侵入して内側から鍵を開けた。

「今回は間に合ったみたいだな」

司の傍らで神田が言った。
腰にはベルトの間に黒い木刀が一本、刺さっていた。

「あぁ…」

「どうした?」

木製バットや金属バットを運びだしているのを見守りながら神田が尋ねた。

「いや、皆の中に状況を飲み込めてない奴らがいてな」

「状況を飲み込めてない奴ら?」

理解出来なかったのか復唱していると、外から信一が司を呼んだ。

⏰:08/01/02 20:54 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#100 [ふむ]
「どうした?何かあったのか?」

司の声に外に出る。
訊くと、信一はバツが悪そうな表情で言った。

「それが…足んねぇんだよ、人数が」

その言葉に司はぴくりと眉を細める。

「何!?」

「何度数えても何人かいないんだ…」

信一がそう言い、捜すように辺りを見渡すと司は壁を蹴り上げた。

「ちっ…あいつらめ…!」

「どういう事だ?」

会話を聞いていた神田が問う。

「さっき言った…状況を理解してない自己中な奴らだよ…手間ぁかけさせやがって!」

⏰:08/01/02 21:03 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#101 [ふむ]
「おい、あれじゃないのか?」

話を聞いていた神田が突然言うと、司は素早く神田の視線の先に目をやる。
見れば四人の男子が悠々とした態度でこちらに向かってきていた。

「おまえら!何処に行っていた!?」

怒りを顕にする司に四人は悪びれた素振りもなく歩いてきた。

⏰:08/01/02 21:08 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#102 [ふむ]
「おい!聞いて…」

「うっせぇよ!」

四人の内の一人…短髪でいかにも不良みたいな奴が司の言葉を遮った。

「何!?」

「テメェよぉ、さっきから何な訳?威張った態度ばっか取りやがって…あぁ?」

「おまえ…この状況がわかって言ってるのか?これは喧嘩じゃないんだ…殺し合いなんだぞ?」

司は喧嘩腰の相手に退けをとらない強気な口調で言った。

⏰:08/01/02 21:16 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#103 [ふむ]
司が言った瞬間、四人は大声で笑い出した。

「んなもん自分らで何とかするわ!」
「誰がてめぇの力なんざ借りっかよ!」
「俺らぁ好きにやらせてもらうぜぇ」

言うだけ言って四人は再び歩きだした。
皆の横を通り過ぎていく。

「待て…!おいっ!死にたいのか!?」

「てめぇの世話になるくらいなら死んだ方がマシかもなぁ?」

司の言葉に耳を貸さず、ぎゃはは!と笑い飛ばしながら歩を進める。

⏰:08/01/02 21:25 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#104 [ふむ]
「くっ…!」

通り過ぎていく四人を見て司は唇を噛んだ。
その時、神田が口を開いた。

「司…」

猛獣を前にした時に横の仲間に問い掛けるような、とても小さな声だった。

「司…司っ!!」

怒鳴るように言うとさすがの司も異変を感じたのか、四人から神田へ視線を送る。
神田は目を細め正面をずっと見据えていた。

「こりゃあ…まずいぜ…」

続いて信一の声も聞こえた。

⏰:08/01/02 21:33 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


#105 [ふむ]
二人の目線を追うと、その正体が明らかになった。
―――――敵だ。

「ちぃっ…!」

恐らく一年であろう。
男子だけのようだ。
手には武器を持っていた。
特に目立つ武器は竹刀。
司は剣道場の荒れ様を思い出していた。

「女子は後ろへ下がれ!」

直ぐ様指示を出した。
ザッ…、と男子が前へ出る。

⏰:08/01/02 21:38 📱:N900iS 🆔:☆☆☆


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