・・・ゆめみる魚・・・
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#171 [向日葵]
私は、たとえ真を好きになったって無駄なのだ。

だって真は、あのお姉さんが好きだから。
私はただの同居人兼玩具。

女として見られる事はまず無い上に、好きになっても片思いのままなのだ。

さっきまで混乱していた思考が、一気に冷めていく。

何真剣に考えちゃってんだか私……。

「アホらしい……。」

「ん?何か言ったか?」

「別に。じゃあおやすみ。」

⏰:08/02/01 21:44 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#172 [向日葵]
そう言って部屋に戻った。

真の頭はお姉さんで一杯らしい。

自分からしようと言ってた勉強の事を忘れている。

部屋のドアにもたれて、私は胸をおさえた。

胸やけ?
なんかすごく気分悪いんですけど……。

ハァー……とため息を吐くと、幾分かマシになった。

でもどこか、チクチクと痛む。

病気なのかも……ー

⏰:08/02/01 21:47 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#173 [向日葵]
そう思いながら、ベッドへ行き、横たわる。

と同時に、風呂の扉が閉まる音がした。
どうやら真が入ったみたいだ。

この頃……真の事ばかり考えてる気がする。

そんな事を思えば、また夢を思い出して混乱しそうだから、頭を振って、何も考えないようにする。

ふと目にとまる、「ゆめみる魚」の絵本。

パラパラとめくりながら、夢への刺激を蘇らそうとする。
このままじゃ、現実に呼び戻されそうで嫌だ。

⏰:08/02/01 21:52 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#174 [向日葵]
読みはじめてからしばらくして、携帯のバイブの音が聞こえた。

自分のかと、さほど執着を持ってない機械をカバンの中から取り出す。
が、何もなかった。

どうやらリビングに置いてある真のものらしい。

しばらく鳴り続けていたから、電話のようだ。
そして気づいた頃には止まっていた。

それからまた1回、また1回と、バイブは鳴り続ける。

いい加減イライラしてきた私は、リビングに行って携帯を盗み見てやった。

⏰:08/02/01 21:55 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#175 [向日葵]
着信3回。
メールが2回。

おーおーおモテになるもんで。
そりゃあのタラシだもんね。
全部女からだろうよ。

と、メールは見るのを自粛して、着信履歴を見た。

見てから私は、携帯を放り出したくなった。
怒りとかじゃない。
ちょっとした恐怖だ。

この頃の日付、全てがあのお姉さんからなのだ。しかも1日に何回も……。

なんのつもり……っ?
頭おかしい。

しかもさっきだって、真と話したばっかりじゃない。

⏰:08/02/01 21:59 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#176 [向日葵]
真は……お姉さんが好きだから苦しんでるだけじゃない。
縛られてるから苦しんでる。

あのお姉さんの、真への束縛は異常だ。

だから真は、真を縛ってない私に癒しを求めたんだ……。

……尚更好きになんか、なれっこない。

それに……。

それに特別を作るのは……怖い。

だって、お母さん達みたいに、突然いなくなってしまったら……。

⏰:08/02/01 22:19 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#177 [向日葵]
小さい頃ながら、覚えている記憶が、走馬灯のように浮かんでは消える。

突然、息が出来なくなると思った。

突然、いなくなってしまったら……。

今度は私、どうやって生きていけばいいんだろう……。

⏰:08/02/01 22:20 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#178 [向日葵]
5P・過去の箱

魚はまよったうみで、あたらしいなかまをみつけました。

ゆめよりも、あたらしいなかまとともにすごすことが、だんだんとたのしくなってきました。

あそんでいるそのとき、なにかはこをみつけたのです。

「あけてみようよ。」

「でも、あけてはいけないきがするよ……。」

・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

その晩、真は遅くに帰ってきた。

⏰:08/02/01 22:24 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#179 [向日葵]
と言っても、12時を過ぎる前。
今日は金曜日。明日は土曜日で休み。
成人男子が夜遊びして帰ってくるのにはどちらかといえば早い気がする。

玄関を開けた真と、リビングへ飲み物を取りに部屋から出た私とは、ほぼ同時だった。


「お帰り。もう寝る?」

とだけ私は言った。
真も遅くなった理由は話したくないのか、「あぁ。」と力無く行って私の前を通り過ぎる。

でも私は、遅くなった理由が分かった。

⏰:08/02/01 22:30 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#180 [向日葵]
真の首筋に、何個かの赤い跡。
人生経験且つ恋愛経験が少ない私でも、それが何を意味してるかぐらい分かった。

そう……。
お姉さんと……。

どうでもいい筈なのに、胸がまたモヤモヤ気持ち悪かった……。

――――――――……

「みかげったらぁっ!」

ぼんやりしていた私を、多香子は叱りつけた。

「あ……ゴメン……。」

「どうかした?最近ちょっと変よ?」

⏰:08/02/01 22:35 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


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