・・・ゆめみる魚・・・
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#43 [向日葵]
松川は意外そうな目で私を見つめた。

何か言ったか?私。

「つまんなそーな顔してると思ったら……そんな事考えてたんだ。いやらしいな〜お前。」

……なんか勘違いしてないかコイツ。

「だが俺はガキには興味ない。誘惑すんなら出るとこもうちょっと出してから来てくんなきゃなぁ。」

「何妄想してるか知んないけど、私が言ってる刺激はそういう類じゃないから。」

「なーんだ。残念。」

⏰:08/01/11 00:37 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#44 [向日葵]
興味ないんじゃなかったのかよ。
ストライクゾーン広めか?

だけど、ワクワクしてきた。

求めた獲物はすぐ近く。

ようやく退屈してた日々からの解放の時がやってきたらしい。

それを噛み締めて、舌なめずりする私。

あぁ……やっぱりこうでなくちゃなぁ……っ。

⏰:08/01/11 00:39 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#45 [向日葵]
2P・夢には……

ゆめにむちゅうになった魚は、ずっとめをとじつづけていました。

するとゆめを見ることをおしえた魚がいいました。

「ゆめはたしかにおもしろい。でもね、たのしいばかりが、ゆめじゃないんだよ。」

・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

空を見つめてる私がいた。
空に立ち込める、灰色の煙。

私はその煙が何かを知らない。でも知ってる。

⏰:08/01/11 00:44 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#46 [向日葵]
涙を流す理由も、知ってる筈なのに流れない。

『さよなら……。』

誰かがそう呟いた。

――――***――――

「泣いてんのか?」

声が聞こえた。

泣いてる?
何で泣かなきゃならないの?
別に悲しい事が起こった訳じゃない。

でも、耳元に冷たく感じる滴は、涙だと分かった。

何かが、それを拭き取る。

⏰:08/01/11 00:48 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#47 [向日葵]
それが指だと分かりながら、私はまぶたを開いた。

「あ、起きた。」

そこには、ベッドに腰かけて私を覗くように見る松川がいた。

「……なんか様?」

起きたてのせいか、声がかすれる。

上体を起こすと、松川はまだ不思議そうに私を見ていた。

「夢、どんなだった?」

唐突に言うもんだから、「は?」と言った感じで私は眉根を寄せた。

⏰:08/01/11 00:53 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#48 [向日葵]
「覚えてる訳ないでしょ。夢はその場限り。見ている時だけがその世界に浸れる。夢に夢見れるの。」

現実に引き戻されれば、それは跡形も無く消えてしまい、一気に冷めた感情が私を包む。

「ふーん。そんなもんか。……俺なんか1億当てる夢見たけどな!」

「あー立派立派。良かったね。」

それが言いたかっただけかと思いながらカーテンを開ける。
朝日が眩しい。

「さてと。学校行くぞ。さっさと準備しろー。」

⏰:08/01/11 00:58 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#49 [向日葵]
「アンタと一緒にいくの?」

「心配してくれんの?罪だね俺も。」

朝からコイツの脳天気ぶりには後ろから蹴り飛ばしたくなる。

ため息をつき、着替える為の準備を始める。
その内出ていくかと思った松川は一向に出て行かない。

「……興味ないなら見る必要ないだろ。」

「たまにはフレッシュな体見て元気でも出そうかと思って。」

「死ね。」

⏰:08/01/11 01:02 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#50 [向日葵]
と言いながら部屋から追い出した。

ようやく心地よいと感じてきた朝日に背伸びして、ふと胸元に手を当てた。

もちろんまったく覚えてないんだけど、何となく、悲しい気分になっていた。

でも今はそれがなく、スッキリしている。

胸元に当てていた手を、次は目元に当てた。

まだ余韻が残ってるのか、濡れてる。

悲しい夢でも、見てたのかな?
悲しい……?今の私にとって、何が悲しいんだろう。

⏰:08/01/11 01:06 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#51 [向日葵]
[泣いてんのか?]

[夢、どんなだった?]

さっきの松川の言葉が脳裏によぎった。

もしかして、元気づけようとしてくれてたのか?

……つくづく変な奴。
面倒な事嫌いなくせに人の心配するなんて。

人はこれを俗に「世話焼き」と称する。
奴もそれ類のものだろう。

……いや。
いやいやいやいや。
アイツがそんな道徳心あるとは限らないだろう。

多分親切にした分いつかきっちり返せとでも言いそうだ。

⏰:08/01/11 01:10 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#52 [向日葵]
でもそんなミステリーを含んだ松川が面白い。
早速私はゾワゾワと背筋に興奮を感じた。

さて……今日はどんな1日になるのかねぇ……。

密かに、胸のつっかえを取り除いてくれた事に感謝しながら、制服に手をかけた。

―――――――……

「えぇぇぇぇっっ?!?!」

多香子の叫びが教室、いや廊下にまで響き渡る。

まぁ、驚くのは無理ないとは思ってたけど。

自分が叫び過ぎた事に気づき、手で口をチャックすると、小声で私に喋りかけてきた。

⏰:08/01/11 01:14 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


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