・・・ゆめみる魚・・・
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#63 [向日葵]
「ククククク……。」
自分の足を見つめていた私は、急に笑い出した松川を見つめた。
何がおかしいんだ?
頭狂った?
「だからお前馬鹿って言われんだよ。……いや、ガキ、かな?」
「はぁ?」
イラついて、松川を睨む。
松川は笑いながら立ち上がると、私に詰め寄った。
「怖がってるだけじゃねぇか。」
「怖がってる?」
:08/01/11 16:15
:SO903i
:☆☆☆
#64 [向日葵]
「現実に目向ける自信ねぇから背けて異世界に止まろうとしてるだけだろ。つまり寝るんだろ。」
顔が赤くなったのは、何でか分からない。
でも胸の中のどこかを思いっきり刺された気分になった。
「……そんな事、ない。」
「ない事ないだろ。刺激が欲しい?違うだろ。平凡に日常送ってて急に世界が一変すんのが怖ぇだけだろ。」
違う。
違う。
「それに耐えれるように常に刺激的な毎日を送りたい。そういう意味なんだろ?」
:08/01/11 16:21
:SO903i
:☆☆☆
#65 [向日葵]
ヤメテ……ソンナ言葉……キキタクナイ……。
「なぁ……葛、みかげ?」
耳元で囁かれ、一気に何かが覚醒した。
弾かれた様に顔を上げると、何かに勝ったような松川の顔がすぐそこにあった。
思いっきり奴を突き飛ばした私は、行方も知れず走り出す。
こんな……こんなつもり、なかったのに……っ!
アイツ……っ、どうして……っ!
:08/01/14 00:00
:SO903i
:☆☆☆
#66 [向日葵]
[目向ける自信ねぇから……。]
やだ……。
やだやだやだ……っ!!
そんな事言わないで!!
バンッ!と、屋上のドアを開けて、倒れるようにして床に伏せる。
走ったせいで、息が荒い。
……ずっと、気づかないフリを、私はしてたんだ。
1人ぼっちが、すごく怖くて……。私の身近な人はどうせいなくなる。
それはとても当たり前で……“当たり前”は、ひどく私の心にのしかかった。
:08/01/14 00:04
:SO903i
:☆☆☆
#67 [向日葵]
……小さい頃……まだ、私が“当たり前”を恐れていなかった時だった。
ただ1つの宝物である絵本。
私はそれに影響されていた。
しかも、夢は時々、死んでしまったお父さんやお母さん、そしておばあちゃんやおじいちゃんと会わせてくれた。
そんな私は、今と変わらずよく寝る子だった。
そんなある日、その時私を預かってた叔母さんがいった。
[そんな絵本捨ててしまいなさいっ!]
:08/01/14 00:07
:SO903i
:☆☆☆
#68 [向日葵]
[そんなもの、さっさと捨ててしまいなさい。]
寝てばかりの私にイラついたか、夢を見てまでお母さん達に会おうとする憐れみ故の恐れか、私には分からなかった。
でも私は強く絵本を抱き締めて、捨てようなんてしなかった。
その時思ったんだ。
いつも、飽きもせずお母さんが私に聞かせてくれた絵本を手放せば、きっと私は駄目になる。
お母さん達との“当たり前”を、手放す事が出来なかった。
:08/01/14 00:12
:SO903i
:☆☆☆
#69 [向日葵]
それと同時に、“当たり前”がいつかは失われると分かった。
途端に、恐怖が襲ってきて……日常を受け入れられなくなってしまった……。
あぁ……私の周りにあるもの、全てが消えて、何も無くなる。
なら、その突然の“当たり前”が無くっても平気なように、驚くような毎日を送ってやろう。
そう……アイツの、松川の言う通りなんだ……。
「そんな事……再認識したく無かったのに……。」
どうしてもう1度、頭に入れようとするの?
:08/01/14 00:17
:SO903i
:☆☆☆
#70 [向日葵]
髪の毛に、指を埋める。
息がまとめに出来ない。
嫌なんだ。
暗闇に1人、置いてけぼりくらってるみたいで。
現実なんて、クソくらえ。
そうだ、こんな事で、つまずいてる場合じゃない。
大丈夫、また、元に戻れる。
さぁ……目を瞑ろう……?
―――***―――
『ククク……また逃げてきたの?』
夢の中でも、松川が目の前にいた。
:08/01/14 00:22
:SO903i
:☆☆☆
#71 [向日葵]
あからさまに嫌な顔をしてるのが自分でも分かった。
『まぁそんな嫌な顔すんなって。』
するに決まってんだろ。
『お前、刺激が欲しいんだろ?』
そりゃ頗る。
目一杯欲しいね。
アンタは私のターゲットだ。それなりのものはくれるって期待してんだけど。
『でも俺が嫌いになったんじゃねーのかお前。』
刺激求める相手に感情のやりとりなんかいらないよ。
:08/01/14 00:26
:SO903i
:☆☆☆
#72 [向日葵]
『いやいや。まだつめが甘いな、みかげちゃんや。』
キモイ。
ちゃん付けすんな。
『刺激と言うのは何も1つに限られているもんじゃない。』
まぁね。
アンタ最初は下ネタの方に走ったし。
『そこで俺からの提案だ。』
ほぉほぉ。
やっぱり私が見つけただけあんね。
頭冴えてんじゃん。
で、何?
:08/01/14 00:29
:SO903i
:☆☆☆
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