・・・ゆめみる魚・・・
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#671 [向日葵]
意外に蹴るのが楽しかったり……って何言ってんだ私。

「だからごめんなさい!機嫌直して。ね?」

「小首傾げるのは反則だろお前……」

別に狙ってやった訳じゃないけど効果はあったみたいだから良しとしよう。

真はため息をついて、苦笑いすると、私のおでこにキスした。
本来なら「おわぁっ!」とかって飛び退きそうなのを、ぐっと我慢して耐える。

嫌な訳じゃないけど目をギュッと瞑らなければ急なこういう動作には恥ずかしさを隠せない。

⏰:08/04/26 23:29 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#672 [向日葵]
そんな私を気にした風もなく、真はクスリと笑って車のドアを開けてくれた。
ドアを閉め、真も乗り込むと、約2時間ほどの場所までの旅が始まった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「つーいたぁー」

車を降りて、大きく背伸びをする。
着いた旅館は意外と大きく、周りは山や田んぼがあった。

田舎だけど、お土産屋さんのお店も多数あるので、お客さんはそれなりにいた。

真が荷物を持って、空いた手で私の手を握る。

⏰:08/04/27 00:21 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#673 [向日葵]
そんな当然のようにやってのけるのが、なんだか心温まって頬を緩めた。

「チェックインしたら、そこらを散策するか」

真も楽しそうに言うから、笑顔のまま私は頷いた。

……それにしても、先ほどから真に視線が集まっているのが分かる。
しかも主に女性から。
その視線が、後に私にくる。

そうなのだ。
私の隣にいる人は、学校では仮面を被り、顔は良いものの人気がない。
でも今は仮面を被る必要はないから素なのだ。
つまり……モテてしまうバージョン。

⏰:08/04/27 00:27 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#674 [向日葵]
「あの子彼女?」

「可愛いけどまだ子供っぽくない?」

「なんであのカッコイイ人にあんな子が?」

うるっさいなー。
そんなんだからアンタ達に男が寄ってこないんだよ。

と悪態づきながらもショックは隠せないでいる。
私は真の手をギュッと握った。

「ん?どうした?」

「……なんでも」

真は「ふーん」と言うと、急に手を引っ張って耳に息を吹きかけた。

⏰:08/04/27 00:30 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#675 [向日葵]
「やぁぁ!何すんのっ!」

握られていない方の手で吹きかけられた耳を塞ぐ。
鳥肌がたつも、顔は真っ赤になった。

「何か騒いでもらいたかったから」

どういう事だそれは……っ!

*******************

みかげは旅行の緊張感も忘れて楽しそうにしている。

けれど問題発生だ。

みかげに男の視線が集まっている。
そしてそれは後に俺へとやって来る。

⏰:08/04/27 00:34 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#676 [向日葵]
「あの子ヤバイなぁー……」

「ってか隣彼氏?違うよな。多分兄弟だよな?」

「兄弟で手繋ぐ訳ないだろ。でもなんであんな奴?俺の方が良くね?」

出来る事ならばみかげを見ている奴を目潰しして、ふざけた事言ってる奴の口をひん曲げてやりたい所だが……。
もっと効果的な事をしてやろう……。

と頭の中で黒い事を考えていれば、急にみかげが手をギュッと握ってきた。

「ん?どうした?」

⏰:08/04/27 00:38 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#677 [向日葵]
聞けばみかげは困ったような、恥ずかしいような表情を浮かべて前を向いたまま呟いた。

「……なんでも」

あぁ……なんだこの可愛い生き物は……。
いっそのこと、ガラスケースに入れておきたいくらいだな……。

頭の中がやましい気持ちで一杯になったところで、俺はニヤリと笑ってみかげの手を引っ張り、近づいた耳に息を吹きかけた。

本当はさっきの男共に見せつけてやるつもりでキスしようかなとか考えたけど、せっかく楽しんでるみかげに警戒されては困るのでからかう程度で済ます。

⏰:08/04/27 00:42 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#678 [向日葵]
しかし、それでもみかげには刺激が強かったのか、顔を真っ赤にして手で繋いでいても離れれるところまで離れた。

「やぁぁ!何すんの!」

そこまで叫ばなくても……。

心の中で苦笑しながらも、周りにいた男共には効果はあったみたいなので良しとする。

「何か騒いでもらいたかったから」

その後、太股にみかげ曰く「自販機で鍛えられた蹴り」をお見舞いされた事は言うまでも無い。

⏰:08/04/27 00:48 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#679 [向日葵]
*****************

一連の事があり、チェックインを済ませた私達は予定通り散策を始めた。

よく見れば雪が所どころ残っていて、冬だなぁ……と改めて実感する。

「みかげ、寒くないか?」
「大丈夫。むしろ寒いの好きだし」

すると真は私の頬を指先で触った。

「でも冷たいな……。暖かい飲み物でも買うか」

「ここの自販機は蹴らなくても大丈夫だといいんだけど」

⏰:08/04/27 00:52 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


#680 [向日葵]
真はクスクス笑って私の手を引いた。
抵抗する事なく、それについて行く。

少し歩いた所に、自販機はあった。
先客がいるので、少し離れたところで待っていようとしたけれど、明らかに様子がおかしかった。

先に来ていた女性1人が、せわしなくポケットをあさったり叩いたりしだしたのだ。

真と何事だろうと顔を見合わした時、2人の会話がこちらに聞こえてきた。

「マジありえない!何で無いのー!?」

「あたしの財布は旅館に置いてきたから無いし……もう諦めようよ」

⏰:08/04/29 18:46 📱:SO903i 🆔:☆☆☆


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