危ナイ兄弟愛ノカタチ:)BL
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#666 [東脂ヤ転
「俺・・・ちょっと出てくる・・・ッ」
考え出したら止まらなくなって俺は勢い良く席を立った。
「明さん」
2人分のコーヒー代を置いて店を出ようとした時、壱が俺を呼び止めた。
「圭ちゃんは"俺は寂しがり屋やから、誰かが側に居てくれなアカンのや"って言ってました」
カウンター越しに壱の声が俺のところまで響く。
「でも圭ちゃんは今、その"誰か"を見失ってて、間違った温もりを求めてるんです」
俺は黙って壱の言葉を噛み締める。
「明さん・・・圭ちゃんの側に居てあげて下さい」
壱は苦笑して俺に軽く頭を下げた。
本当、お節介焼きなところが圭吾にそっくりだ。
:08/07/16 12:16
:W52P
:☆☆☆
#667 [東脂ヤ転
「・・・また来るな」
俺はそれだけ言うと壱に軽く手を振ってドアを開けた。
中とは違って生暖かい風が俺の頬を掠める。
[言葉にしなきゃわかんねぇよあの馬鹿・・・!!]
思い返せば返す程、圭吾がどれだけ落ち込んでいるのかが痛い程良くわかる。
高校生の時から静だけを見てきて、紫穂が離れていった時も言えば静を支えていたのは圭吾だった。
それなのにいつも静の中には圭吾じゃない"誰か"が居て。
[叶わない想いなんて、持ってるだけ不便だよな]
俺が圭吾を想っても叶わないように、圭吾は静への想いを叶わないのに捨てられないで居る。
何で俺達って、こんなに不器用なんだろう。
:08/07/16 12:29
:W52P
:☆☆☆
#668 [東脂ヤ転
「先輩・・・ッ!?」
「!?」
突然袖を強く引かれ、俺は驚いて振り返る。
そこには息を切らして俺を見つめる大和が居た。
「どこ・・・ハァッ・・・行くんですか!?」
その瞳はあの日と同じ、逸らしたくなる程真っ直ぐな瞳だ。
「どこ・・・って・・・」
俺はそこまで言うと言葉に詰まる。
逃げ出したくなる程の日差しが射している。
「・・・明さんが好きな人の所ですか?」
先に沈黙を破ったのは、大和だった。
俺は何も応えられず大和を見つめる。
:08/07/17 08:32
:W52P
:☆☆☆
#669 [東脂ヤ転
「俺は・・・今でも明さんが好きです」
大和は乱れた息を整えながらきっぱりそう言う。人生二度目に受ける告白はやっぱり慣れなくて、思わず顔が火照る。
でも、
「大和・・・俺は・・・」
「知ってます。明さんは俺を好きじゃないって。」
俺が言おうとした言葉を、遮るように大和は続ける。
無理矢理つくった大和の笑顔は、見ているこっちが悲しくなりそうなものだった。
:08/07/17 17:57
:W52P
:☆☆☆
#670 [東脂ヤ転
「それでも良いんです。
それでも、俺が明さんを好きなことは変わらないんで。」
多くの通行人が通る、大通りの真ん中で受ける告白は、思わず心揺れるものだ。
[何で・・・こんな・・・]
何でこんな俺をそんなに好きだと言ってくれるんだろう。
こんなに優しい大和の側に居れば、もう辛くないだろうか。
圭吾を好きでたまらないこんな気持ちを忘れられるだろうか。
また生暖かい風が俺の頬を掠めた、その時。
「明・・・?」
聞き覚えのある声が後ろから俺を引き止める。
「・・・・・・圭吾・・・」
:08/07/17 18:25
:W52P
:☆☆☆
#671 [東脂ヤ転
「こんなとこで何してんねん・・・ってアレ・・・お連れさん?」
何も知らない圭吾はいつもの脳天気な顔で近付いて来る。
あまりにタイミング良く本人が登場したせいで、俺は動揺を隠せない。
しかも大和はそんな俺をしっかりと見つめていた。
「聞いとる?明・・・」
「俺は明さんの後輩なんです、高校の。」
圭吾が俺の顔を覗き込もうとしたその時、大和が笑顔で間に入った。
:08/07/17 18:54
:W52P
:☆☆☆
#672 [東脂ヤ転
「後輩!?なんやぁ〜俺はてっきり明の彼氏さんか何かかと思ったわぁ!!」
「!?」
ー・・どういう意味だ?
俺の中の何かが曇る。
「いやな、いっつも俺のことばっか構ってくれるんは有り難いけどな、明もそろそろ良い人見つけぇや〜?」
圭吾の様子が少しいつもと違うのに、今の俺にはそれを気にかける余裕がない。
そんな様子を大和はただ黙って見つめている。
:08/07/18 09:33
:W52P
:☆☆☆
#673 [東脂ヤ転
「何が・・・言いたいんだよ?」
込み上がってくる感情を必死で抑えながら、俺は圭吾を睨む。
「だからぁ、明も俺なんかのことはほっといてえぇから、その後輩君みたいな可愛い彼氏さんをつくりぃな!
俺もそうするし」
いつになく饒舌な圭吾は次から次によく喋る。
それも、俺を傷付けるような言葉ばかりを選んでいるように。
「・・・・・・黙・・・れ」
早く彼氏をつくれだと?大和みたいな?
俺が・・・
俺が大和の告白をどんな気持ちで・・・・・・
どんな気持ちで受け止めていたかも知らないで。
:08/07/18 09:55
:W52P
:☆☆☆
#674 [東脂ヤ転
どんなに想っても届かない想いがあるんだって、こんなカタチで知りたくなかった。
言いようのないこの感情は、俺の口から誤った言葉を紡ぐ。
「そうだよ・・・俺達付き合うんだ」
俺は大和の袖を掴んで圭吾に向き直る。
「・・・・・・・・・え?」
さすがの圭吾もこの言葉には驚きを隠せないようだ。
[そんなに俺から離れたいなら・・・お望み通りにしてやるよ、圭吾]
悲しさを通り越して、何故か酷く冷たい気持ちに俺は浸っていく。
:08/07/18 10:59
:W52P
:☆☆☆
#675 [サクラ
]
:08/07/18 14:02
:F704i
:EtTR0d1Q
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