【SSS】超短レス短編祭り!【飛び入り参加OK!】
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#262 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
あげます\(^O^)/

⏰:08/03/29 19:20 📱:L704i 🆔:i4.s8I/6


#263 [なぞなぞ(1/2)◆vzApYZDoz6]
「問題!世界の中心にいる虫ってなーんだ?」

「世界の中心、か───」


(───この問題、まず『世界の中心』についてじっくり考える必要があるな。なぜなら、この場合における世界が何なのか、これさえ確定すれば自ずと中心も決まってくるからだ。
『世界』という言葉には色々な意味がある…この宇宙全体はもちろん世界だし、地球上のあらゆる国々を指した言葉にもなる。細分化していけば、個人の回りの目が届く範囲、これも各自の世界になりうるだろう。
…ここで重要になるのは、問題の答えに明確な『中心』が存在する、ということ。解答の候補が『虫』ということを考えると、宇宙の中心などという天文学的な答えは望ましくないし、同様に国家の中心という政治的解答も然り、正解に相応しいとは思えない。つまり、各自の世界、その中心から答えを推察しなければならない)

⏰:08/03/30 00:58 📱:P903i 🆔:JR.ZSsSE


#264 [なぞなぞ(2/2)◆vzApYZDoz6]
(しかし『各自の世界』の中心は自ずと各自、つまり人間になってくる。通常、人間の体内に虫など存在しないが、これは『人=虫』という哲学的なことから考察するべきなのか?
──いや、『世界の中心』である人間、これに関わる…つまり危害を加える虫。ここから考えるのが適切だろう。
まず思い付くのは、毒を持ち人間を即死に至らしめる事すら可能なスズメバチやダイオウサソリ。だがこれらの死亡件数は限られているし、都会など人が集まる場所にいるような虫でもないから、人類の驚異にはなり得ないだろう。
となると、家庭に高確率で棲息し、人に精神的驚異を与える頭文字Gか…?いや、少なくとも俺にとっては驚異にならないし、国によっては食料にもされるからこれも却下。
こうなるとやはり答えは1つ…水辺があれば瞬く間に繁殖し、近年では都会での増殖率が増加の一途をたどり、マラリアなど多くの病原菌の媒介にもなる───)


「───『蚊』かな?」

「おー、正解!」

⏰:08/03/30 00:58 📱:P903i 🆔:JR.ZSsSE


#265 [紫陽花]



あげッ(∀・。)


⏰:08/04/01 21:19 📱:F905i 🆔:☆☆☆


#266 [兄(1/2)◆vzApYZDoz6]
「お前はこの家の人間じゃない」

唐突に父が兄に言い放った。
そのときの父の目が怒りに満ちていたのを、僕は今でもはっきりと覚えている。

訳が分からず、父と兄に交互に視線を巡らせた。
こんな空気は一度たりとも感じたことがない。
なぜ、今まで気付かなかったのだろうか。

この空気は、ひどく汚れていて重たかった。

「出て行け。今すぐに、だ」

父の言葉は殆んど動詞だけで構成されていた。ひどく冷たく短い文。
なぜ、父はこんな言葉を兄に向けられるのだろうか。
兄はそんな人だったのだろうか。

僕の中で、思い出がぐるぐると回転する。それに合わせて頭が混乱する。
いつから、どうして、こんなことになったのだろうか。

「ハッ」

戸惑う僕をよそに、兄は父を馬鹿にしたように鼻で笑った。
そしてその笑いとは全く別の、とても暖かな笑顔を僕に向ける。
思い出の中の兄は、いつもこんな風に笑っていてくれていた。
だけど、いつも何処か悲しそうで。
僕は、言葉も出なかった。

兄が笑顔を崩さず、何も言わずに、僕の頭をひどく優しく撫でる。

なんというか、雰囲気的にこれが最後だと、僕の脳細胞が告げていた。

⏰:08/04/03 14:35 📱:P903i 🆔:xEGH5/Ds


#267 [兄(2/2)◆vzApYZDoz6]
そこへ父が割り込んで、また暴言を吐いた。

「そいつに触るなぁ!!」

今までに聞いたことがない凄まじい父の怒号に、僕の体がビクリと跳ねる。
その叫びと同時に母がやって来て、涙を流しながら訴えに近い声を出した。

その時の母は、僕が今まで見てきた母の中でも一番苦しそうで。
もう、誰が被害者なのか分からなかった。

「どうして…そんな風になっちゃったの?」

兄は一瞬目を伏せて、僕から手を離す。
兄の手を掴もうと思ったけど、なぜかそれはできなかった。
もう、完全にこれが最後だと理解した。

今にも崩れ落ちそうな母を見て、兄が目を細めた。
そのときの兄は、とても冷たく、そしてひどく悲しそうに見えた。
いつもそうだ。今にして思えば、兄は何をしていても、笑っていても、どこか悲しげだった。
それに僕がもっと早く気付いていれば、こうはならなかったのだろうか。

兄が母に向かって口を開く。父に向けたような冷たい笑顔を母に終始向けながら。
おいおい、と話し出す。

「自分で作っといて何言ってんの? オバサン」

そうとだけ言い放って、兄はこの家を出た。
帰って来ることは、もう二度となかった。

⏰:08/04/03 14:37 📱:P903i 🆔:xEGH5/Ds


#268 [◆vzApYZDoz6]
もうネタ以前に文章力が…
そろそろ誰か参加してくださいねwww


新たな参加者もまだまだ募集中ー

⏰:08/04/03 14:48 📱:P903i 🆔:xEGH5/Ds


#269 [紫陽花[私の思考回路(1/3)]]
ふぅ――

あと15秒ほどで私の耳に、一日で一番甘美な時間を伝える音が聞こえ出す。
さぁ……

3、  2、  1!!
――――キーンコーンカーンコーン………

自分の正確さに鳥肌が立つ。私の腹時計の実力は日々正確になっているようだ。

さて、そんなことより早くしなければ甘い甘い時間が過ぎてしまう。
私は、はやる気持ちを抑えつつ鞄の中から小さな、けれど世界に一つにしかない私だけの宝箱を取り出した。

そして、ふたを開けた……。その瞬間その宝物特有の匂いが春の風のようにふわりと私の鼻をくすぐる。

卵焼き

たこさんウインナー

パセリ・レタス・ブロッコリー

ミニハンバーグ

白米(ふりかけ付き)

宝箱の中には、これだけのものが小さな四角形の箱に所狭しと詰まっている。

⏰:08/04/05 21:28 📱:F905i 🆔:☆☆☆


#270 [紫陽花[私の思考回路(2/3)]]
よし……いくか!!
そう意気込むと同時にお箸を握り直す。

まずは卵焼きで空腹感を和らげるとしよう。話はそれからだ。そうしないと、集中してこの宝箱を取り扱えない。


さて少し落ち着いたところで次は………、たこさんウインナーと野菜たちだろうか。
ウインナーだけを口に運ぶと脂っこさだけが広がりウインナー本来の味を楽しめないと思うのは私だけだろうか……。だから私は野菜とウインナーはセットだと考える。


そしてここまでくると、さすがに白米が食べたくなる。だが、米を全部食べてはいけない。まだメインディッシュが残っている。


ここからが本番だ。
また一つ息をつく。それと同時にメインディッシュという名の一番デカい宝物へと箸をのばす。

現時点で箱の中に残ってるのは

ミニハンバーグ

白米3/1

ここからは今まで以上の集中力が要求される。おかずと米を食べる割合を考えなければ最高のフィニッシュを迎えられない。

さらに今日はデザートがないのでこの一瞬で今日の甘い時間は終わりを告げることになる。

それだけにプレッシャーもかなりのものだ。

⏰:08/04/05 21:29 📱:F905i 🆔:☆☆☆


#271 [紫陽花[私の思考回路(3/3)]]
ミニハンバーグと米を一口ずつ自分の口へと運ぶ。
一口かみしめた瞬間に口の中にハンバーグのデミグラスソースの濃厚な味が小川のせせらぎのようにさわさわと、しかし確実に広がる。

高級レストランのとはまた違った深い味わいがあり、けれどくせのない家庭のハンバーグ特有の旨みがこれにはある。

はぁ―――……
なんて美味しいんだろう。
思わずお箸を持つ手に力が入る。さらに一口、二口と箸は進む。





ハンバーグをメインディッシュにもってくる………。

その選択は間違ってなかった。だてに二年間お弁当生活をおくっているわけではない。



友達からはご飯を食べるときだけ人が変わると、注意されるが私の知ったこっちゃ無い。私はいかに計算してあの宝物たちを食すかだけに集中したいのだ。


そして今日も無事完食。

―――御馳走様でした。



---end---

⏰:08/04/05 21:29 📱:F905i 🆔:☆☆☆


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