【SSS】超短レス短編祭り!【飛び入り参加OK!】
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#155 [夕闇と少年(1/3)天音]
「ぼくはこの世界に絶望したよ。もう本当に、何もかもが疎ましくて無意味に思えてくる。今すぐに空を自由に飛び回る鳥を撃ち落としてやりたいよドチクショウ」
気づくと、ぼくは河川敷で夕日に向かいそう叫んでいた。叫ぶ前に何をしていたかは覚えていない。
ジョギングをしていた中年男性は驚いて振り返り、痛々しいものを見る目でぼくを見たあと足早に去っていった。
:08/03/10 00:38
:L704i
:2fderNsg
#156 [夕闇と少年(2/3)天音]
ぼくは無意識のうちにごめんなさいごめんなさいと泣きながら謝っていた。
何故なら中年男性のぼくを見る目はぼくに折檻をする父にそっくりだったからである。
他人にみた父の面影に怯えるなんて。ぼくはぼくがますます嫌いになった。
:08/03/10 00:45
:L704i
:2fderNsg
#157 [夕闇と少年(2/3)天音]
絶望しているうちに、ぼくはじわじわと夕闇に飲み込まれていった。怖くはなかった。闇にすっぽりと包まれると、安堵にも似た感覚に侵された。そのいいしれぬ安堵感に、ぼくはまだ見ぬ母の姿と永遠の眠りを垣間見た気がした。
そんな、夢をみた。
:08/03/10 00:55
:L704i
:2fderNsg
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