【SSS】超短レス短編祭り!【飛び入り参加OK!】
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#240 [◆vzApYZDoz6]
>>237おkです!
ウラルはここに貼りますね
iらんどはまとめに不向きなんで、現在いい鯖を探し中…
そっちの知識はあんまり無いんで、知ってる方は教えていただくと嬉しいです
:08/03/21 22:37 :P903i :0r/1hDwc
#241 [蜜月◆oycAM.aIfI]
>>240 ◆vzApYZDoz6さん
ごめんなさい(´・ω・`)
あたしもそういうのは詳しくないので…
どなたかお願いします。
:08/03/22 00:10 :SH903i :ERIzihR2
#242 [[僕を大切に]蜜月◆oycAM.aIfI]
僕は生まれた時、独りぼっちだった。
随分長い間一人で過ごしたけれど、しばらくして仲間が出来た。
僕は初めて出来た仲間という存在が嬉しくて、みんなのことを大切にした。
しかし、僕の大切な仲間たちはある時急に消えてしまった。
僕の仲間たちは皆小さく、か弱く、それとは逆に僕の体は彼らとは比べようも無い程大きかったので、僕は一人残された。
また独りぼっち。
しばらくすると身を潜めていた仲間たちが戻って来たけれど、彼らもまたある時急に居なくなった。
そんなことを何度か繰り返した。
僕は悲しかった。
やっと見つけた仲間が、何度も何度も僕を残して居なくなってしまうことが。
僕が悪かったのかもしれない、と思った。
そして、何度目かに出来た仲間たちを、僕は大切に、それはそれは大切に扱った。
もう二度と僕の前から皆が居なくならないように。
僕たちがいつまでも一緒にいられるように。
彼らが僕に辛く当たろうと、非常識な態度を取ろうと、僕は仲間たちを守った。
とても長い間、守り続けた。
:08/03/22 00:14 :SH903i :ERIzihR2
#243 [[僕を大切に(2/3)]蜜月◆oycAM.aIfI]
僕は、擦り切れてしまった。
体も心も、疲れ果ててしまったのだ。
それでも僕は、彼らを守ろうと身を削り続けた。
けれども既に、仲間たち皆を守れる程の力が、僕には残っていなかった。
彼らはそこで、やっと気付いた。
僕が彼らを守らなければ、皆は生きていかれないということに。
それから、仲間たちの中で僕を大事にしようという決め事が作られた。
彼らは再び力を取り戻させようと、自分たちとは違う体を持つ僕に対して、試行錯誤しながら世話をしてくれた。
しかし、決め事を守らない者は少なくなかった。
相変わらず僕にゴミを投げ付けたり、ひどい言葉を浴びせたりする者がいた。
:08/03/22 00:17 :SH903i :ERIzihR2
#244 [[僕を大切に(3/3)]蜜月◆oycAM.aIfI]
僕の体はなかなか元に戻らない。
一部の仲間たちがどれほど僕を元気にさせようと努力しても、回復の兆しさえ見えない。
彼らが自分の手で引き起こした悲劇。
自分たちのことばかり考えて、自分たちが快適に過ごせることばかりを求め過ぎて、僕を瀕死の状態に追いやった。
僕に頼りっぱなしで、自分たちの身に少しずつ近づいていた危険に、気付かなかったのだ。
気付いた時にはもう遅かった。
彼らがどんなに後悔しようと、どれだけ懺悔しようと、もう間に合わない。
僕の体――そう、つまり地球は、破滅に向かって一気に転がり始めてしまったのだ。
:08/03/22 00:18 :SH903i :ERIzihR2
#245 [蜜月◆oycAM.aIfI]
:08/03/22 00:25 :SH903i :ERIzihR2
#246 [◆vzApYZDoz6]
上げますよ
:08/03/23 22:08 :P903i :7wtg6O2w
#247 [紫陽花[とある恒星の話(1/1)]]
ぐるぐるぐるぐる――……
―――――――………
―――――………
ぐるぐるぐる………。
もう、どれくらい回ったのだろうか。遠く遠く離れたあの碧く、至極の宝石のような星の周りを……どれくらい回ったのだろうか。
ぐるぐるぐる………。
近くに見えても遠くにある。
姿は見えるが温もりは感じない。
ぐるぐるぐる………。
また今日も回り続ける。
あの星がなくなるその日まで、碧い星の軌道を回り続ける。
ーーーendーーー
:08/03/25 08:00 :F905i :☆☆☆
#248 [紫陽花]
:08/03/25 08:02 :F905i :☆☆☆
#249 [◆vzApYZDoz6]
:08/03/25 15:29 :P903i :800WeMho
#250 [紫陽花]
:08/03/25 15:55 :F905i :☆☆☆
#251 [穴(1/2)◆vzApYZDoz6]
今日も変わらず、空は青い。
だが、俺の視線は空ではなく、地面にある黒い円形に向いていた。
「何だこれ?」
「何って…穴よ」
「それは見れば分かる」
俺は、早くに亡くなった親の唯一の遺産であるこの家に、彼女と同棲している。
久々の休日の午前中、洗濯物を干していた彼女が俺を呼びつけて、庭を見てみたら穴があいていた。
「お前が掘ったのか?」
「そんなわけないじゃない」
「だよなぁ…しかし深そうだな」
直径1〜2メートル、といったところだろうか。
見た限りではずっと闇が続いていて、底がまったく見えない。
懐中電灯で照らしてみても、終わりが分からなかった。
「落ちたら死ぬかな、これ」
「どのぐらいあるのかしら?」
「さぁー…10円玉でも落としてみるか」
10円玉を手に取って、穴の上に持ってくる。
できるだけ穴の真ん中に、真っ直ぐ落ちるように手を離す。
「…………」
「…………」
「…………」
「………音、聞こえないね」
「むちゃくちゃ深いじゃん、これ」
:08/03/25 16:40 :P903i :800WeMho
#252 [穴(2/2)◆vzApYZDoz6]
「今日もボロ儲けだなwwww」
1年が経った。
あれからいろいろ穴に投げてみたが、まったく音沙汰がない。
そこで考えた。ここには何でも棄てられる、と。
もちろん有料で、1投棄100円から。
引き取り電話が面倒くさい粗大ゴミ、育てるのが面倒くさい赤ん坊、隠蔽工作が面倒くさい死体、事後処理が面倒くさい核廃棄物…
いくら棄てても、穴が埋まる事はなかった。
「今日も変わりないわね」
「しかし何なんだろうな、この穴」
改めて穴を覗いて見ようと、穴の淵に近付く。
その時、見下ろそうと垂らした後頭部に、小さな何かがぶつかった。
「いてっ!」
「あら、どうしたの?」
「10円玉だ…一体誰だよ?」
今日も変わらず、空は青い。
:08/03/25 16:43 :P903i :800WeMho
#253 [◆vzApYZDoz6]
まとめのために作品数集計しました
現在の作品数集計
1レス短編:23
2レス短編:29
3レス短編:24
総作品数:76
ちゃんと数えてみると、1レス短編を1作品多く数えてたw
でも2レス短編を1作品少なく数えてて、3レス短編はあってたから、総作品数は変わらずw
:08/03/26 01:36 :P903i :5HnSVLdM
#254 [出会い【1/3】 ローライト]
いつものように車に乗り、仕事現場までの道を行く。
俺は幼い頃からの夢だった調理師になることができた。
俺にとって調理師は天職だ。
「久しぶりに通ってみるか」
いつもの進路とは違う道を久々に行く。全てが始まった道へ。
:08/03/26 15:33 :W52S :☆☆☆
#255 [出会い【2/3】 ローライト]
それは、俺が5歳の頃。
その日は何もすることがなかったが何となくこの道を歩いていた。
道の両脇には、たくさんの店が立ち並ぶ。
俺はふと、ある物を見る。書店の中にある一冊の本。
中に入りその本を読んでみる。
そこには料理を食べて幸せそうな顔をしている人がいた。
料理だけで人を笑顔にすることができるのか。
:08/03/26 15:38 :W52S :☆☆☆
#256 [出会い【3/3】 ローライト]
俺は幼いながらも料理を作る人になると決心した。
「懐かしいな」
あの時のあの出会いがあったからこそ今、調理師として人々の笑顔を見ることができる。
こうゆう出会いって偶然なのか、それとも必然なのか。
偶然でも必然でもいい。
こうして出会えたのだから。
:08/03/26 15:43 :W52S :☆☆☆
#257 [【天使1/3】ミ]
※ここではないですが私の書いてる小説の一部です
***
伝える事に意味はないと思った。
「なぁ光」
「……何?」
目に映る海は黒かった。月明かりの下、海面に波打つ度に針のような光の線を造り出す。静かな眺めだ。
――俺の目にもしも……
ありもしない事を考える。
光のきゃしゃな体が、抱き寄せただけで壊れそうな気がした。防波堤から落ちない様に掴んでいたい。
――羽が見えたら
「どうしたのよ?」
光がこっちを向いた。髪が揺れてなびく。その澄んだ瞳は俺を写している。
肌寒い空気が一メートル離れた俺達を包む。
冬の海は嫌いじゃなかった。
:08/03/26 20:53 :D703i :1QkXKdw2
#258 [【天使2/3】ミ]
――俺は何も疑わない
「なんでもねぇよ」
固い地面に、いやこの世界になんとか俺は倒れずに生きている気がする。
「何それ、変なの」
少し笑って手を後ろについて光は空を見上げた。真っ黒に少し紺色がかっている。
俺はお前がいつかそこへ帰ってしまいそうで怖い。
――そうであったら俺は
光が歌を歌い出す。英語は俺には伝わらないのに何か別の空気が生まれる。色は透明、見えないはずの。
目を閉じて黙って耳を済ます。この世の何より俺が綺麗だと思うもの。
汚りのない声だった。
:08/03/26 21:04 :D703i :1QkXKdw2
#259 [「サヨナラ」向日葵(1/2)]
「離してよ」
彼女は言った。
僕は言われた通り掴んでいた彼女の細い腕を離した。
どうしてこうなったんだろう。
付き合い始めたあの頃は、お互い好きなだけで充分だった筈なのに。
もっととお互いがお互い求める程、心は徐々に離れて、すれ違って……別れと言う結末へ道が進んで行った。
もう1度、通じ合ったら。
僕はそんな淡い希望を持っていた。
でも彼女は希望を持つどころか、全て諦め投げ捨てて、僕の元から去る事を決意したのだ。
:08/03/26 23:05 :SO903i :GrOcznyk
#260 [「サヨナラ」向日葵(2/2)]
彼女の心に僕はもういない。
そう悟った瞬間、僕は手を、心を、手放したのだ……。
「結局無理だったのよ、私達」
最後にそう言って彼女は去って行った。
結局?
結局って何?
僕はどこで間違ったの?
甘い恋も、これで終わり。
呆然て立ち尽くす僕を気にする人は誰もいない。
「サヨナラ……」
と呟いて、僕は彼女との多くの笑い合った思い出達と別れを告げた。
:08/03/26 23:09 :SO903i :GrOcznyk
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