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#394 [[定年。1/2]キノコ。]
妻『お父さん、本当に行くんですか?』
心配そうに妻は言う。
夫『あたりまえだろう。ここまできて引き下がれないだろうが。』
秋山米作。61歳。無事定年退職を迎え妻と二人年金生活と少しの蓄えで第2の人生を迎えた。
(息子二人を立派に育て決して裕福ではなかったが絵に描いたような幸せな家族だったと誇りに思う。)と妻は定年の日に感謝の言葉として言ってくれた。
それなりに仕事も大変だったが家族との時間も大切にした。それがこの結果だ。我が人生に悔いなし。
妻と二人の時間が始まり3ヶ月。最初の内は時間に縛られず自由にのんびり行こうと思ったが、長年の生活サイクルが出来ていて朝は5時に目覚め夜は8時に就寝。サラリーマン時代と何も変わらない生活。ただ変わったのは今まで仕事をしていた時間に何もする事がないという事だ。暇だ。暇だ。
趣味を見つけようにも飽きっぽい私には無理だろう。と始める前から諦めてしまう。
この先ぽっくり逝ってしまうその日まで何をして生きよう?と模索していると妻が一つの雑誌を手渡した。
妻『お隣の山田さんがこの雑誌で趣味を見つけたらしいわよ。今はウォーキングしながら絵を描いてるそうよ。』
夫『あの山田さんが…絵をねぇ〜。せっかちなのに描けるのかね。』
妻『人の心配してる場合?』
:08/05/31 04:10 :D905i :89QFacG2
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