木の下でかくれんぼ
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#5 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
わたしは葉を踏みつけながら、校庭の隅に生える銀杏の木に近づいた。
銀杏の葉はまるで絨毯のように周り一面に敷き詰められていた。それらは夕焼けに照らされ、ほんのりと赤色に染まっていた。
:08/03/16 13:52
:L704i
:wszi2a0k
#6 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
銀杏の木は大人が十人がかりで手を広げてやっと囲めるほど大きく、木の近くには生徒が掃除の際にかき集めた銀杏の葉の山が木を囲むようにいくつも作られていた。
わたしはその中でも一際大きい葉の山に目を向けた。
:08/03/16 13:53
:L704i
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#7 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
そこからは、赤い靴の先端が見えていた。
よく見てみると、あの子の細く白い指も葉の隙間から見えていた。
これでよく1日誰にもばれなかったなと、わたしは胸を撫で下ろした。
:08/03/16 13:56
:L704i
:wszi2a0k
#8 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
しかし、ここで安心してはいけない。
わたしにはまだこの死体を処分するいう大仕事が残っているのだ。
:08/03/16 13:57
:L704i
:wszi2a0k
#9 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
回りを見渡し、誰もいないのを確認する。
わたしは大きめの黒いビニール袋に葉をいっぱいに詰め込んだ。
:08/03/16 13:57
:L704i
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#10 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
それは死体を焼却炉に入れ、葉で見えないように隠して何も知らない教師に燃やしてもらうつもりだったからである。
自分の手を汚さずに死体を始末するという考えは、殺してしまった当初から計画していたことだった。
:08/03/16 15:04
:L704i
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#11 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
おそらく、一回の焼却では灰になりきらないだろう。
しかし何度も燃やされれば骨さえも燃え尽きる。
:08/03/16 15:07
:L704i
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#12 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
美しい顔をしたこの子が何度も燃やされ朽ちる様を、わたしは想像する。
とたんに眠気にも似た甘美な感情がわたしの中に流れ込んできた。
:08/03/16 15:09
:L704i
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#13 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
唐突に強い風がふき、葉の中の白い足が二本とも現れた。
早く燃やしてと懇願しているように思えた。
わたしは死体の両足を掴み思い切り引き出した。それは驚くほどに軽く、冷たかった。
:08/03/16 15:13
:L704i
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#14 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
大きく見開かれた死体の目とわたしの目がかち合った。
わたしの手からビニール袋が滑り落ち、詰め込んでいた葉が足元に散らばった……。
:08/03/16 15:16
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