木の下でかくれんぼ
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#161 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
:08/04/29 18:15
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#162 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
5
アサミさんの死体とアンドウさんを始末しなければならない。
一日中、そればかりがわたしの脳内を支配していて授業どころではなかった。
手始めにアサミさんを片付けよう。
アンドウさんを始末するのは、その後でも十分間に合うだろう。
:08/04/29 18:16
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#163 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
深夜、わたしは家を抜け出し学校へと忍び込んだ。
真っ先に校庭の端に埋められた銀杏の樹に駆け寄る。
辺りには大量の銀杏の実が落ちて潰れ、腐敗臭に近い独特の臭いを放っていた。
:08/04/29 18:17
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#164 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
「今晩わ、アサミさん」
わたしは樹の下に列なる葉っぱの山に挨拶をした。
正確にいえば、その中で眠るアサミさんに。
「……貴方から出る腐敗臭も、銀杏の実のお陰で誰にも気づかれなかったわ。わたしにとっては幸運だけれど、貴方にとっては不運なことだったみたいね……」
:08/04/29 18:19
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#165 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
わたしはアサミさんを突き落とした後、中庭の溝にはまったアサミさんの死体を見つけた。
それをアンドウさんは運よく見逃したのである。
校庭掃除係だったわたしは銀杏の実の臭いを利用してアサミさんを腐るまで銀杏の葉の山に隠すことにした。
葉の焼却日に合わせ、柔らかくなり処分しやすくなったアサミさんを燃やし処分するためだった。
:08/04/29 18:20
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#166 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
焼却日は明日。
今、焼却炉にアサミさんを入れておけば、そんなことは何も知らない教師の手によって明日燃やさせる。
:08/04/29 18:22
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#167 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
「毎日、毎日……」
わたしはアサミさんの足を掴んだ。
グニャ、と異様に柔らかい手応えが神経から脳に伝わる。
爪を立てたら簡単に肉を削げそうなほどの柔らかさだった。
:08/04/29 18:22
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#168 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
「熱い火と自分の犯した罪への後悔に苦しむがいいわ! わたしが毎日見にきてあげるわよ、あんたの骨になった見るも無惨なツラをさぁ! あは、あはははははは!」
アサミさんの体を葉の山から引き抜く。
そこには目も当てられぬほど皮膚が変色し、ただれ、得体の知れない虫に全身の肉をついばまれるアサミさんがいた。
:08/04/29 18:24
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#169 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
途端に込み上げてくる優越感と満足感。
たくさんの人を魅力的な笑顔で魅了していたアサミさんも、今では鼻をつまんで避けられる腐乱死体なのだ。
:08/04/29 21:36
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#170 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
美しかった顔も、可憐だった華奢な身体も、もうすぐ土に還る。
つまりは無に帰すのである。
スズキアサミはこの世界から消えてなくなる。
:08/04/29 21:37
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