木の下でかくれんぼ
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#207 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
「君のこともね」
そう言うカミヤマくんの顔は、わたしが知っているソレではなかった。
目は冷たくわたしを見据え、口からは笑みが消えた。まるで別人だった。
背筋に悪寒がはしる。
:08/05/11 16:51
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#208 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
「……カ、カミヤマくん……」
一体どうしてしまったの。
わたしはカミヤマくんから一歩、また一歩と遠ざかる。
カミヤマくんはそれに合わせ、わたしとの距離を縮めていく。
何故逃げてしまうのか分からないが、わたしの中の何かがけたたましく警鐘を鳴らしていた。
:08/05/11 16:54
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#209 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
「アサミを殺したのは君なんだろう?」
何故、そんなことをいきなり言い出すの。
もう訳が分からず、わたしは必死に首を横に振る。
いや、来ないで。わたしアサミさんをコロシテなんかない。
わたしの見開いた目がカミヤマくんをとらえた。
笑っていた。
:08/05/11 16:55
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#210 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
「何を怯えることがあるの? 僕は君を誉めてあげたいくらいなのに。アサミを殺してくれてありがとうって……」
「……わたしは……アサミさんを殺してなんか、ない……」
「嘘だよ。君は僕を愛していた。だから邪魔なアサミを殺した。そうだろう……? そうに決まってる……」
:08/05/11 16:56
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#211 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
カミヤマくんはわたしを抱き締めた。
カミヤマくんの温もりが、愛が、狂気が伝わってくる。
わたしは恐怖で身動きできずにいた。
体の震えが、恐怖が止まらない。
:08/05/11 16:57
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#212 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
「愛してるよ、サエコ。僕の為に狂気に走った君を、僕は受け入れるよ。だからこそ君の手伝いをしてきた。《後始末》の手伝いをね……」
「……《後始末》の手伝い……?」
:08/05/11 16:58
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#213 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
カミヤマくんは《後始末》の手伝いの内容を淡々と話し始めた。
わたしがアサミさんを屋上から突き落とした後、死体を溝に隠したこと。
葉の山に隠されたアサミさんの死体が見つからないよう、休み時間の度にずっと見張っていたこと。
昨晩、わたしの《後始末》を見て気が狂ったアンドウさんを早朝に《始末》したこと……。
:08/05/11 16:58
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#214 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
信じられなかった。
都合よく進んでいた計画の裏で、カミヤマくんがこれ程までに暗躍していたなんて。
わたしは信じられない、と言わんばかりにカミヤマくんを見つめた。
:08/05/11 17:00
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#215 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
「全ては君の為さ。君と僕の望みの実現の為。君は僕のことを、僕は君のことだけを考えて生きていく為」
だから……。
カミヤマくんは続けて話し始めた。
「君の叔母さんと叔父さんも、今朝殺してあげたよ。僕の両親もだ。これからは親なんていない方がいい。これから二人が一緒に生きていくのを邪魔するに決まってる」
:08/05/11 17:02
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#216 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]
カミヤマくんは微笑んだ。
「…………」
わたしは口をぽかんと開けたまま、カミヤマくんの言葉を理解しようと頭をフル回転させていた。
:08/05/11 17:03
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