木の下でかくれんぼ
最新 最初 🆕
#223 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

足が重い、上手く走れない。

アスファルトが底無し沼のように感じた。

まるで、逃げるわたしの足の力を吸い込んでいくようだった。

⏰:08/05/11 17:56 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#224 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「待ってサエコ! どうして逃げるの! 僕が守ってあげるよ、何も怖くなんかないよ!」

「来ないでぇぇ! 助けて、誰か助けてぇぇぇーっ!」

⏰:08/05/11 17:57 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#225 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

逃げ回る途中、登校する生徒がわたし達を怪訝そうな目で見ていた。

何度か車にひかれそうにもなったが、けして立ち止まらなかった。

立ち止まればカミヤマくんという狂気に飲み込まれる。

⏰:08/05/11 17:58 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#226 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

しかし、もうわたしの体力は限界に近づいていた。

ヒュウヒュウと肺は鳴り限界を知らせ、足はガクガクと痙攣している。

それに比べカミヤマくんはまだ叫び声を上げながら平然と追いかけてくる。

この調子だと、間もなくわたしは追いつかれるのだろう。わたしの頭に絶望がよぎった。

⏰:08/05/11 18:02 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#227 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

気付くと、わたしは学校の銀杏の木の下に倒れ込んでいた。

肺が酸素を求めて泣きわめく。

うつろな目で回りを見渡すと、大勢の生徒がわたしを凝視しているのが分かった。

⏰:08/05/11 19:42 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#228 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「……み、見るんじゃない……汚ならしい目でわたしを見るんじゃないよっ……!」

わたしは力を振り絞って起き上がる。

「いゃあぁぁ!」
「ひぃぃぃ……!」


途端に、近くの生徒や校舎から凄まじい悲鳴が上がった。

⏰:08/05/11 19:43 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#229 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「なんなのよ……」

わたしは立ち上がる。

……一体何にたいして悲鳴をあげているんだ。

みんなの視線の先、わたしが先程倒れ込んでたところを見た。


そ こ に は ……。

⏰:08/05/11 19:46 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#230 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「……ア、アンドウさん……」

わたしは混乱し、驚きのあまり尻餅をついた。

わたしが倒れ込んだ先。

そこには全身から血を垂れ流し変わり果てた姿になったアンドウさんがいた。

⏰:08/05/11 20:05 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#231 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「僕がアサミと入れ替えて葉の山に隠したんだよ……まさかこんな形で見付かるなんてね……」

悲鳴に混じり、背後からカミヤマくんの声が聞こえた。

振り向くと、カミヤマくんは銀杏の木にもたれかかり、わたしを優しい瞳で見つめていた。

⏰:08/05/11 23:22 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


#232 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「う……うう……」

逃げなければ。

わたしはカミヤマくんを見つめたまま後ずさる。

「それにしても、見つかっちゃったね。僕達だけの秘密が……。どうする? みんな殺しちゃう? ……フフフ」

⏰:08/05/11 23:27 📱:L704i 🆔:5YNNSfM6


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194