木の下でかくれんぼ
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#242 [我輩は匿名である]
書いてください

⏰:08/06/15 07:52 📱:F705i 🆔:pEz0oVoM


#243 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「…………」

終わり、わたしは終わったんだ……。

わたしはカミヤマくん、いいえ、わたしが造り出した殺人鬼と共に果てる。

叔母さんと叔父さんを殺した殺人鬼となんて、皮肉なものだ。

結局、わたしは守りたかったものをわたしのせいで喪ってしまったのである。

⏰:08/06/15 18:47 📱:L704i 🆔:77UeCXLE


#244 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「……罰……これは罰なんだ……。わたしが感情に任せてアサミさんを殺した罰……。叔母さんと叔父さんを裏切った罰なんだ……。叔母さん、叔父さん……ごめんなさい……ごめんなさい……」

わたしもすぐに逝きます。

わたしの頬に温かい涙が伝った。

カミヤマくんはしばらくの沈黙の後、静かにしゃがみ込んでそれを指で優しくぬぐった。

⏰:08/06/15 18:49 📱:L704i 🆔:77UeCXLE


#245 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「それは違うよ、サエコ。罰ではなく運命だ。アサミの死は僕達が旅立つためのきっかけに過ぎない」

カミヤマくんは諭すようにいい放つ。

「きっかけ……?」

カミヤマくんは再びわたしを抱きしめた。

⏰:08/06/15 19:09 📱:L704i 🆔:77UeCXLE


#246 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「障害となる壁を叩き壊し、自らの生きる道を突き進むことを……アサミは身をもってサエコに教えてくれた。アサミが僕に好意を抱いていたのも、サエコにそれを教えるための道しるべだったんだ。アサミの僕を貪欲に求める想いが、サエコを運命に引き込んだ。僕と生きる、運命へ」

わたしの中で、様々な感情が交錯していた。

その中でも一際大きく渦巻く感情が《後悔と憐れみ》だった。

⏰:08/06/15 19:51 📱:L704i 🆔:77UeCXLE


#247 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「……どうしてなの……どうしてそんなにわたしを想ってくれていたのに……」

カミヤマくんは金槌を握りしめたまま、立ち上がった。

カミヤマくんの見つめる先には、アンドウさんの死体を見て仰天している教師だった。

⏰:08/06/15 19:52 📱:L704i 🆔:77UeCXLE


#248 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「どうしてその愛を正しい道で示してはくれなかったの……? すべてが歪んでしまった後でしか、示すことはできなかったの……? わたし達は……わたしは……」

涙を拭いながら発した言葉はあまりにか弱く、カミヤマくんに届くことなく空気と同化していった。

⏰:08/06/15 19:53 📱:L704i 🆔:77UeCXLE


#249 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「お……おいっ!」

教師が錯乱状態のままわたし達に声をかけた。

「お、おお、お前たち、これは一体どういうことなんだ!? 何故アンドウがこんな……」

教師はわたしの肩を掴み、アンドウさんを見て叫んだ。

⏰:08/06/15 19:55 📱:L704i 🆔:77UeCXLE


#250 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

わたし、知りません。知りません。逃げて先生。ここから逃げて。

涙で視界がぼやけ、教師の顔がよく分からない。

しかし、教師に向かって降りおろされる金槌は鮮明に見えていた。

⏰:08/06/15 19:55 📱:L704i 🆔:77UeCXLE


#251 [ちむ◆Hi9o8eIXuA]

「カミヤマ、お前は何か知って……」

そう言ったとたん、教師の頭蓋に金槌が深くめり込んだ。

ぐええ、と唸り声を上げながら目の焦点が定まらぬまま教師はわたしの足元へと倒れ込んだ。

教師の頭部から噴き出す鮮血はあまりにもくっきりとしていて、わたしの目を覚まさせた。

⏰:08/06/15 19:57 📱:L704i 🆔:77UeCXLE


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