木の下でかくれんぼ
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#72 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
代わりに、わたしを恐ろしげに見上げる目がふたつ並んでいた。
それをしばらく黙ってみつめていた。
途中、アサミさんは口を金魚のようにパクパクとさせていた。
何か言いたいけれど、声が出ないのだろうな、と思った。
:08/03/28 23:16
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#73 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
気付けば、わたしは屋上にひとりでいた。
少ししてアサミさんが叫びながら出ていったのを思い出した。
:08/03/31 21:23
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#74 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
「わたしは……これからどうすれば……」
……もう何もかもお仕舞いだ。
冷たい風がわたしの髪を撫でる。
:08/03/31 22:40
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#75 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
静かに目をつぶると、生ぬるい涙が頬を伝った。
叔母さん、叔父さん、ごめんなさい。
本当にごめんなさい。
:08/03/31 22:41
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#76 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
「サエコさん……」
か細い声が風に乗って聞こえてきた。
見ると、扉にもたれかかって口を押さえるアンドウさんがいた。
:08/03/31 22:44
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#77 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
酷く怯えた顔をしている、おそらく先ほどのアレを見てしまったのだろう。
扉が閉まった時、階段下まで確認したのに……いったいどこに隠れていたのか。
:08/03/31 22:44
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#78 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
けれど、もうすべてに興味がない。
どうせ明日にはアサミさんがすべてを町中に伝えるだろう。
わたしは終わりなのだ。
そう、……終わりなんだ。
:08/03/31 22:47
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#79 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
「た、……大変なの……下で……下で、アサミさんが……」
屋上から飛び降りて、死んでるの。
アンドウさんは再び口を押さえた。
わたしはアンドウさんの言う意味が分からず、黙り込んでいた。
:08/03/31 22:47
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#80 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
「……いきなり何を言い出すの。アサミさんならもう下に降りていったわよ」
「ほ、本当よ!下の花壇に倒れてるのよ……とにかくあれを見て!」
:08/03/31 22:49
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#81 [ちむ◆kIFO7LoPgI]
アンドウさんはフェンスに身を乗り出して真下を指差した。
ため息をついた後、わたしも遅れて下を見た。
:08/03/31 22:50
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