木の下でかくれんぼ
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#55 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


「アサミさん、わたし嘘なんてつかないよ。カミヤマくんとわたしが付き合ってるなんて誤解よ」

「下手な芝居は止めなさいよ!アタシ聞いたんだから!アンタなんかよりアタシのほうがカミヤマくんをずっとずっと好きなのにっ!」

⏰:08/03/27 21:25 📱:L704i 🆔:HTG3HFsY


#56 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


アサミさんは泣いていた。

なぜ泣くのか、わたしには理解ができない。

おろおろしている内に、アサミさんの手がわたしの両肩を掴んだ。

⏰:08/03/27 21:27 📱:L704i 🆔:HTG3HFsY


#57 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


落ち着いて、アサミさん。

そう言おうとした直後だった。



「アンタなんか!アンタなんか殺してやるっ!アンタみたいな、アンタみたいな捨て子なんか!」

⏰:08/03/27 21:29 📱:L704i 🆔:HTG3HFsY


#58 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


アンタミタイナステゴナンカ、コロシテヤル。アンタミタイナステゴナンカ、コロシテヤル。

まるで記号のように処理された言葉は、脳内で何度も再生された。

わたしの耳からは音が消え去り、目の前が真っ暗になる。

⏰:08/03/27 21:30 📱:L704i 🆔:HTG3HFsY


#59 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


……どうしてそのことを知っているの。

わたしがそうつぶやくと、アサミさんは勝ち誇ったような笑みを浮かべわたしに向けた。

⏰:08/03/27 21:32 📱:L704i 🆔:HTG3HFsY


#60 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


「あら、保護者の間じゃ有名なのよ。アンタは捨て子で、叔母夫婦に引き取られてるって。ママから聞いたのよ。でも生徒じゃあ知らない人がほとんどよ。どう?ばらされたくなかったら、カミヤマくんと別れなさいよ」

⏰:08/03/27 21:32 📱:L704i 🆔:HTG3HFsY


#61 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


……分からない。

もうアサミさんという人間がどんな人間だったか分からない。

これが笑顔が美しくてみんなに優しいアサミさん?

ちがう、まるで人の皮をかぶった悪魔じゃないか。

⏰:08/03/28 17:49 📱:L704i 🆔:8OkOW9yI


#62 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


「だから……わたし……カミヤマくんと付き合ってなんかないっ……」

「嘘よ!アンタいい加減にしなさいよね!分かったわよ、そんなにばらされたいのならばらしてやる!明日、全校生徒がアンタを異端視するのが楽しみだわ!」

⏰:08/03/28 17:50 📱:L704i 🆔:8OkOW9yI


#63 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


アサミさんは高笑いしながら階段へと向かった。

わたしは息苦しくなり、その場にうずくまった。

どうする。

このまま逃がせば、わたしは明日から全校生徒に、いや町中の人間に捨て子だとばれてしまう。

⏰:08/03/28 21:22 📱:L704i 🆔:8OkOW9yI


#64 [ちむ◆kIFO7LoPgI]


そうなれば今まで優しく接してきてくれた叔母さんや叔父さんに迷惑がかかる。

噂の対象にされて、散々弄ばれた後に同情されるのだ。


……それだけは出来ない。

⏰:08/03/28 21:22 📱:L704i 🆔:8OkOW9yI


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