*柴日記*
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#500 [向日葵]
原因はこうなるとパニックを起こす私のせいなんだけど……でも……。
いざと言う時どうすればいいのぉ――っ!?
「しばちゃぁんっ!」
後ろから膝カックンを苺にされた柴は立てなくなって私に勢いよく寄りかかる。
そのせいで私は派手な音をたてて頭を打った。
そしてその音で何事か?と、リビングにいたお母さん達が出てきた。
「お姉ちゃんどうしたの!?」
「苺に攻撃された」
どこか不機嫌そうな柴が答える。
:08/08/17 01:33
:SO906i
:☆☆☆
#501 [向日葵]
実はキスをしていない原因は、私にもあるけれど、タイミング良く現れる苺にも原因があったり……。
そのせいで、お預け状態の柴。
密かにホッとする私。
それって変な事なのかなぁ……?
―――――――……
「お姉ちゃんのガードが堅い……ねぇ……」
今日は土曜日。
越は友達と遊びに行くと言って朝早くに家を出た。
空と苺は仲良くビデオに熱中してる。
残された部活がなく休みの桜と、越がいなくてつまらない柴はリビングでテーブルはさんで喋っていた。
:08/08/17 01:47
:SO906i
:☆☆☆
#502 [向日葵]
ついでなので、最近の越について柴は桜に相談している。
「堅いってか……ガチガチに緊張してるんだよね。前よりもすっごく。それも2人っきりになれば」
「柴さ、お姉ちゃんの性格分かってんでしょ?鈍くてうぶ。今まで恋愛経験なんてなかったって言うか、好意さえ悪気なくスルーしてたお姉ちゃんが、いきなり恋愛モードに集中出来るとは思えないね」
柴はテーブルに顎をのせ、頬を膨らます。
「柴も越より年上なんだから、余裕もたなきゃ」
それでも性急な柴だ。
触れていたいし、触れて欲しいと思う事すらいけないのだろうか。
:08/08/17 01:53
:SO906i
:☆☆☆
#503 [向日葵]
「お姉ちゃんはノロノロが1番なの。理性が強いのよ。柴みたいな狼精神がある人は刺激が強いのっ」
人をまるでケダモノみたいに……。
ますます頬を膨らます柴。
それを見て呆れたようにため息をつく桜。
「せめて今はいつもみたいに甘えて抱きつくぐらいにしてあげて。じゃないとお姉ちゃん、いつか知恵熱出ちゃうよ」
困らせるのは好きじゃない。
柴もため息をつく。
ただもう少しリラックスしてくれたらいいのにとだけ思う。
:08/08/17 01:59
:SO906i
:☆☆☆
#504 [向日葵]
「ってか柴……お姉ちゃんに何かしたの……?」
「普通に恋人達がするような事しかしてないよ」
「ちょっと、あんまりお姉ちゃん虐めないでよー?」
虐めてるつもりはないと言おうとしたが、顔を赤らめる越が面白くてからかっている柴は、やっぱり虐めてるのかなと口を閉める。
「ところで桜は好きな人とかいないの?」
「皆ナヨナヨしてるから恋人とか当分はいらないね」
「桜に敵う人はゴリラくらいだもんね」
その後しばらく、神田家には、叫び声が聞こえていたらしい。
:08/08/17 02:11
:SO906i
:☆☆☆
#505 [向日葵]
―――――――…………
美嘉と椿と遊んでいた私は、ふと後ろを振り返る。
「どうかした?」
美嘉の問いに、首を傾げながら答える。
「いや、なんか……桜の雄叫びみたいなのが聞こえた気がして……」
ポリポリと頭をかきながら、また足を進めた。
「さて、映画も見終わったし、次どこ行く!?」
「どっかでお茶でもしよっか」
と言いながらも、今は3時。
お茶する時間帯なので、どこの喫茶店もいっぱいだ。
:08/08/19 00:42
:SO906i
:☆☆☆
#506 [向日葵]
しかも今は寒い。
暖をとる為に居座ってる人も少なくないだろう。
寒い中、暖かい飲み物でも買って公園で喋るのも悪くないと思ったけど、椿がいるので少々心配だった。
「じゃあ、買い物しに行こうか!」
私の提案に、2人ものってくれたので、近くのデパートに行った。
周りを見れば、ふと気づく。
「そういえば……もうでクリスマスシーズン?」
「あ、そうだね。美嘉の祭大好きな血が騒ぎだす!」
:08/08/19 00:51
:SO906i
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#507 [向日葵]
そうか、もうそんな時期かぁ……。
「あ、ねぇ、椿はどうするの?要さん……だっけ?と過ごすの?」
私の頭の中には、高級な夜景の見えるレストランで、綺麗な恰好した2人がグラスを交わしているなんともベタな姿しか見えない。
セレブって素敵だなぁ……。
柴ところもやっぱり豪華だったのかなぁ……。
でも柴は、あまりその頃あまり楽しくなかったのかもしれないなぁ……。
「アイツなら、年始までフランスだって」
「えぇっ!?」
妄想……いやいや想像していたビジョンが見事に崩れ去る。
:08/08/19 00:57
:SO906i
:☆☆☆
#508 [向日葵]
「なんで?」
椿は苦笑いする。
そんな彼女の代わりに、美嘉が説明してくれた。
「世界のデザイナー達が集まるクリスマスファッションショーとお正月ファッションショーがあるんだってさ。当然ファッション業界に君臨してるアイツは、顔出ししなきゃいけないって訳」
改めて、椿の婚約者さんは凄いんだなぁと感じる。
「会いに行けばいいじゃない。椿は寂しくないの?」
そう言いながら、この前自分が感じた寂しさを思い出して、少し胸が苦しくなった。
「会いにいけば、きっと迷惑がかかりますから」
:08/08/19 01:09
:SO906i
:☆☆☆
#509 [向日葵]
「美嘉はアイツが会いに来る気がするけどね」
どうやら要さんは椿にメロメロなご様子。
椿は要さんの事やっぱり好きだよね?
迷惑だからとか言ってるけど、本当は会いたくて仕方ないんじゃないのかなと思う。
私の場合はそうだった。
そう思えば…………たった今、柴に会いたくなった。
そんな思いをかき消すように、私は言う。
「なら、今からプレゼント探しに行かない?」
「美嘉はあげる人いないよー」
「椿にあげたらいいじゃい」
:08/08/19 01:13
:SO906i
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