*柴日記*
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#624 [向日葵]
そう言うと、祐子の前に進み出て、そのまま4人の所まで平然と歩いていく。
祐子は驚いて止めようとするが声が出ない。
「先輩方、喧嘩はよしませんか?」
神田一朗はにっこり笑って言う。
「なよっちい奴は……ひっこんでなっ!」
言葉と共に繰り出された拳を、神田一朗はひらりとかわし、ひね上げ、動けないようにする。
「ね?森下さん体調不良ですし」
笑って喋りながら、近くで呆けていた1人を足払いでこかす。
あとの2人は目だけで威嚇する。
:08/09/20 02:56
:SO906i
:☆☆☆
#625 [向日葵]
笑っているのに、目からは冬の寒さよりも冷たい空気が流れてきて、4人はもう固まるしかなく、遠くにいた祐子もなんとも言えない表情をして固まっていた。
「わ、分かった!今日は止めるから放しやがれっ!」
パッとひねり上げていた手を解放すると、彼はまたにっこりと笑う。
「ありがとうございます」
野生の本能で分かる、この人には敵わないと言う雰囲気に、4人は押され、そのままそそくさと帰る。
祐子はそれを呆然と見送ってから、神田一朗を見る。
「ね、弱くないでしょ?」
:08/09/20 03:00
:SO906i
:☆☆☆
#626 [向日葵]
「……どうしてついて来るんだ……。あたしはお前がうっとおしいっつっただろ……」
「何回も言ってるじゃないか。僕は君が好きなの」
「だからあたしは……」
「ねぇ森下さん」
彼は祐子の言葉を遮る。
「森下さんは僕の事や、自分の周りからの評価でしか僕の事を拒否してない。でも僕が求めてるのはそんなのじゃなく、森下さん自身の気持ちが知りたいんだ」
真剣に言われてしまえば、ここから去ってしまいたい程恥ずかしい。
考えれば考える程頭が熱くなっていく。
:08/09/20 03:06
:SO906i
:☆☆☆
#627 [向日葵]
そして忘れていた。
熱があった事。
視界が真っ暗になる。
「あ、森下さんっ!」
彼の声を最後に、祐子は意識を手放した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
学校のチャイムが聞こえた気がした。
額にひやりとした物が乗せられているのが分かる。
暖かい物にくるまれているのも分かる。
体がダルい……。
そう思いながらも目を開ける。
:08/09/20 03:09
:SO906i
:☆☆☆
#628 [向日葵]
:08/09/20 03:10
:SO906i
:☆☆☆
#629 [向日葵]
:08/09/20 03:25
:SO906i
:☆☆☆
#630 [向日葵]
:08/09/20 03:30
:SO906i
:☆☆☆
#631 [向日葵]
急な光に眩しいと思いながら周りを見渡す。
「……保健室?」
「そうだよ」
シャッとカーテンが開いたと思えば、そこに神田一朗が立っていた。
「風邪らしくって、熱が38度もあったんだ。家の方に電話してきた所だから、もう少し寝てていいよ」
ベッドのそばにある椅子に神田一朗は座る。
そしてあのたれ目がちな目で優しく祐子を見つめる。
祐子は落ち着かなくてそわそわしだす。
「森下さんって軽いよね。喧嘩強いから筋肉もついてるかと思ったけど柔らかいし」
:08/09/25 01:03
:SO906i
:☆☆☆
#632 [向日葵]
ここにいると言う事は神田一朗が運んだからだろう。
そしてその持ち上げた感想を聞かされ、祐子は顔を赤くする。
「だから……っ、何が言いたい……っ」
神田一朗はゆっくりと手を伸ばすと、祐子の髪に触れ優しく撫でる。
その柔らかな手つきに、祐子の胸は跳ね上がる。
「女の子だからって言うのもあるけど、僕にとっては森下さんは特別な女の子だからね、自分で自分の身を守るんじゃなくって、僕が守ってあげたいと思うんだ」
決意表明かのように、まっすぐに祐子を見つめ、そう言う。
ギュッと目を瞑りたい衝動に祐子はかられる。
:08/09/25 01:13
:SO906i
:☆☆☆
#633 [向日葵]
[女の子に囲まれてる翠を助けてくれたの]
あぁ、これじゃ両親と同じではないか。
ゆくゆくは恋愛?そして結婚?
なんとも馬鹿馬鹿しい……。
そう思っていても、この優しい綺麗な手をはねつけれない祐子だ。
それどころか心地よくて眠気すら感じる。
でもそれは熱のせいだという事にする。
「祐子……」
「ん?」
「森下さんなんて痒い呼び方するな。呼ぶなら下の名前で呼べばいい……」
:08/09/25 01:17
:SO906i
:☆☆☆
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