･ﾟ*･love story ..から始まった恋:･ﾟ'★たまに⑱

彼は九州への出張を断ると言ってくれたが…
あづさはそれを断った。

彼が出張に行く前日‥

『あづ‥かなり痩せたんちゃう？』

『もうすぐ夏だから‥ダイエット！』

『そんなんせんでえぇ。俺はあづのまんまがえぇねんで？』

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あづさは彼に気付かれないように心掛けていたが…
食べ物が受け付けられなくなっていたのだ。

事故から５㌔ほど痩せていた‥。

彼とシンちゃんは２週間の出張にでかけた。

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彼がいない間…
あづさは食事をする事が少なくなり
仕事は行っても早退しなければならない程に体力は落ちていた。

彼とは毎日メールしていた

【あづ、ちゃんと食うとるか？体調はどぉや？】
【元気だよぉ！シンちゃん一緒だからって遊びすぎないでよっ！】

元気を装った…。

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彼が出張に行ってから…
一週間。

東京の母が遊びに来るというので新大阪まで迎えに行くつもりだったが…体調が悪く家で待っていることにした。

　━ピンポーン━

ドアを開けたあづさを見て…母は驚いたようだった。

そして…
声を出して泣いた。

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あづさは彼がいない一週間で更に５㌔ちかく痩せてしまっていたのだ…。

『あづさ…ごめん‥ね。お‥母さん‥』

『ダイエット失敗しちゃったみたいで‥』

あづさは泣く母に笑ってみせた。

『バカっ！強がらなくていい‥』

母は力強く‥
あづさを抱きしめた。

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あづさは我慢していた感情が抑えられなかった。

『あの母親が勝手に子供の手を離したんだよぉ。あづは‥そんなバカな親のせいで‥翔の‥…』

あづさは言葉に詰まりながら続けた‥。

『抱いてあげることもできなかった‥あづだったら‥手は離さない‥』

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母はあづさの手を両手で握りながら‥
あづさの話しを聞いた。

『‥翔が…事故でも誰かを殺さなくて良かったって…思ってる…。でも…なんで？あの子ぢやなくて…あづの…』

あづさは赤ちゃんを失った事が悲しくて…
赤ちゃんに申し訳なくて胸が苦しかった‥。

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なのに…
心のドコかで
彼が無事だっただけで良かったと思ってたり
あの子が赤ちゃんの代わりにと思う反面‥
彼が事故でも誰かの命を奪う事にならなくて良かった

そんな風に考える自分が許せなかった。

母は握っていた手に力を入れた‥。

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『あづさ…そんなに自分を責めないで。お母さんね、決して赤ちゃんの命を軽く思ってるワケじゃないんだよ…』

ここまで話すと…
母は涙をポロポロの流した

『でも…やっぱり…あづさが無事で良かったと思ってる。あづさの事故の連絡をもらった時、胸が押しつぶされそうだったんだから‥』

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