･ﾟ*･love story ..から始まった恋:･ﾟ'★たまに⑱

あづさの閉じかけた瞳に自分の左手が見えた…

その手の上には
彼の大きな手が重ねられていた。

この大きな手
‥離さない。

あづさは眠りにおちた‥

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あづさは‥
《仕事に行く前にホームまで送る》と言ってくれた彼に
《仕事に行くギリギリまで抱き締めて欲しい》と断った‥。

『帰ってきてもあづは居らんねんなぁ‥浮気したらアカンで！』

彼は後ろからあづさを抱きしめた。

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『翔以外欲しくならないように‥このカラダ仕込まれてますから‥。』

あづさは彼に寄りかかりながら‥悪戯っぽく笑った。

『今‥誘ったやろ？』

彼は首筋にキスをして‥
あづさを愛撫し始めた。

二人は‥時間ギリギリまで愛し合った

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年末‥
あづさは彼の仕事納めに合わせて休みをとって、大阪に向かった‥。

父には付き合ってる人がいるコトだけ伝えた。

少し不機嫌になった‥

母にはすべて話した
今回も大阪に行くコトを素直に伝えた‥。

最初は少し戸惑っていたようだった。

あづさは彼のトコへ向かう新幹線の中で母の事を思い出していた‥。

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今年のクリスマスは姉の子供がいるからと
ツリーの飾り付けをすることになった時のコトだった。

母が何かを思い出したらしく笑い出した。

『あづさ、覚えてるかな？(笑)』

『なぁに？』

『あづさは気が短くて、泣き虫でねぇ(笑)』

と笑いながら続けた‥

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小さい頃‥
ツリーに電球を飾る時に
こんがらがってると、あづさはすぐに切ろうとして‥お姉ちゃん達に怒られて泣いていたらしい

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そして母はあづさをジッと見ながら‥

『赤い糸は‥ちゃんとほどけたんだね。』

あづさは涙が溢れそうになった‥。

『‥うん。』

母に認められた気がして嬉しかった‥。

新幹線はもうすぐ新大阪に着く‥。

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彼は仕事だったので
一人で彼の家へ向かった

途中、三人分の夕飯の材料を買った。
彼とシンちゃんのリクエストでコロッケを作る事になっていた。

部屋に入るとテーブルに置き手紙があった‥

　　【おかえり】

あづさは彼の書いた手紙を抱きしめながら

『ただいま‥』

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階段を駆け上がってくる彼の足音がした。

『おかえりぃ』

待てずにあづさはドアを開けた‥。

『ただいま』

彼はあづさを抱きしめ
キスをした。

こんな時‥
シンちゃんはさり気なく二人の時間を作ってくれる。

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