よすが
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#137 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 
あたしは、もう一度あの町に行って、以前住んでいた家やあたしが発見された場所を見てみたいと思った。
しかしそれが正しいのか、間違っているのか……あたしは迷っていた。
正解なんてものが無いことは解っているけれど。

あたしはただ単に、サトルに背中を押して欲しかっただけなのかもしれない。
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⏰:08/04/09 20:26 📱:SH903i 🆔:APNEtQ/Q


#138 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 
「僕なら……うーん、そうだなあ。僕だったら、もう一回T町に行ってみるかな!」

サトルはあたしの隣を歩きながら、いつもの笑顔で、やっぱりあたしの欲しかった答えをくれた。

「そうだよね。明日、あの町に行ってみる」

「僕も行く!」

手を挙げかねない勢いで、サトルは元気いっぱいに声をあげた。
あたしは内心一緒に来て欲しいと思っていたけれど、サトルをこれ以上振り回しては申し訳ないという気持ちも大きかった。
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⏰:08/04/09 22:52 📱:SH903i 🆔:APNEtQ/Q


#139 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 
「明日は中山先生には会わないよ?」

「いいの! 僕明日も暇だし、ユキの邪魔しないからさ」

邪魔なんかじゃないよ、サトル。
サトルに甘えるのは、これで最後にしよう。
そう決めた。

「ありがと、サトル」


そうしてあたしたちは、十二月の冷たい風が体を冷やす中、家路に着いた。



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⏰:08/04/09 22:53 📱:SH903i 🆔:APNEtQ/Q


#140 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 
家に着いて自分の部屋に入ると、あることを思い出した。


――そういえばあの夢……。
あの夢の女の子は六、七歳ぐらいに見えた。

あの子があたしの妹なのかもしれない。

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⏰:08/04/09 22:54 📱:SH903i 🆔:APNEtQ/Q


#141 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 
昨日、今日といきなりいろんな事実が目の前に現れて、夢のことをすっかり忘れていた。

夢を見た時、根拠もなにも無いけれど、あたしはあの女の子のことを知っているような気がしていた。

恐らく、あたしの心の底に閉じ込められた妹の記憶が夢に滲み出てきたのだろう。
あれはきっと……あたしの妹だ。


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⏰:08/04/09 22:55 📱:SH903i 🆔:APNEtQ/Q


#142 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 

―W―


終わりのない登り坂。
辺りは真っ暗。
ぽつりぽつりと間隔を開けて点されている街灯だけが道標。

「……忘れて……あたしは……」

あたしの横には小さな女の子。
風が強くて、聞き取りにくい。

「聞こえないよ、なあに?」

「……生きて……って……」



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⏰:08/04/09 23:00 📱:SH903i 🆔:APNEtQ/Q


#143 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 

すみません、続き出ちゃいました(;´д`)
[..続き]の先は改行しかないので、スルーして下さい



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⏰:08/04/09 23:03 📱:SH903i 🆔:APNEtQ/Q


#144 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 
明くる朝、目が覚めると涙が流れていた。
何か夢を見ていた気がするけれど、思い出せない。
涙がこめかみを濡らしているのが気持ち悪い。

体を起こして涙を拭き、出かける準備をし始めた。

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⏰:08/04/09 23:05 📱:SH903i 🆔:APNEtQ/Q


#145 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 
――……どうして泣いてたんだろう。

夢の内容はさっぱり思い出せないけれど、とても悲しい気分だった。
なんだか、胸騒ぎがする……。



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⏰:08/04/09 23:05 📱:SH903i 🆔:APNEtQ/Q


#146 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 
天気は、晴れ。
正午過ぎに家を出てサトルと合流してから、あたしたちは再び電車で一時間かけてここにやって来た。

あたしは新聞のコピーを片手に、駅員にT山への行き方を尋ねた。
前に住んでいた家の場所は解らないので、まずあたしが発見された山道に行くことにしたのだ。

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⏰:08/04/09 23:07 📱:SH903i 🆔:APNEtQ/Q


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