よすが
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#218 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 
情けなくも、あたしはサトルにコーチを頼んで秘密の特訓をしてもらったことがある。
そのおかげか、中学生活最後の試合で、あたしは初めてスタメンに選ばれたのだった。


こうして思い返しても、サトルはいつも側にいてくれた。
サトルとの思い出は、楽しいものばかり。
ケンカなんて一度もしたことがない。
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⏰:08/04/20 01:38 📱:SH903i 🆔:bC7weAIo


#219 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 
サトルがあたしを理解してくれているからだろう、と思う。
あたしはサトルのことを理解出来ているだろうか?

いや、出来ていないだろう。
サトルは喜怒哀楽が激しいように見えて、実は感情を抑えているような気がする。
あたしの気のせいかもしれないけれど。



「ユキ? ……ユキ! ユキ!」
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⏰:08/04/20 01:39 📱:SH903i 🆔:bC7weAIo


#220 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 
サトルがあたしを呼んでいる。

――でも……なんで? 返事が出来ない……。
熱い……体が重い……。


コンクリートの一点を見つめながら、あたしの体はゆっくりと水溜まりの中に倒れ込んだ。
遠くであたしを呼ぶ声がする。

これは……サトルの声?

いや、違う。この声は――。



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⏰:08/04/20 01:39 📱:SH903i 🆔:bC7weAIo


#221 [蜜月◆oycAM.aIfI]

まとめ(・ω・*)

>>149

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⏰:08/04/20 01:42 📱:SH903i 🆔:bC7weAIo


#222 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 
―X―


「ユキ? ……ユキ! ユキ!」

目の前でユキが倒れ、サトルは慌てて彼女の体を抱き上げた。
泥がつくのも気にせず、彼女の軽い体を自分の両手と胸で支える。
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⏰:08/04/20 23:05 📱:SH903i 🆔:bC7weAIo


#223 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 
何度名前を呼んでも、反応がない。
ユキの頬は紅潮し、息遣いもかなり荒くなっていた。
はっとした表情で、サトルはユキの額に手を当てた。

「ユキ……」

彼女の額は、熱を帯びていた。
冷たい雨に打たれて、熱を出してしまったようだ。
サトルは慌てて自分が着ていた上着やマフラーを外し、ユキの体に巻きつけていく。
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⏰:08/04/20 23:06 📱:SH903i 🆔:bC7weAIo


#224 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 
――こんな山の中で……どうしよう! 早く乾かさないと! ていうか着替えさせないと!

サトルは焦っていた。
まだ雨は降り続いている。
早くどうにかしないと、ユキが死んでしまうんじゃないかと思っていた。
その時。

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⏰:08/04/20 23:06 📱:SH903i 🆔:bC7weAIo


#225 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 
「大丈夫!? どうしたの!?」

コンクリートの箱がある方から、雨の音に紛れて女性の声がサトルの耳に届いた。

「倒れてるじゃない! しっかりして!」

彼は自分の耳を疑った。

――さっきまで人の気配なんてしなかったのに、ていうかなんでこんな山奥に女性が?
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⏰:08/04/20 23:10 📱:SH903i 🆔:bC7weAIo


#226 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 
けれど、サトルが振り返ると、そこには確かに女性の姿があった。
大粒の雨が空から降り注いでいるというのに、女性は全く気にしていない様子で、水を浴びながらこちらに向かって足早に近づいてくる。


「あ……いや……」

サトルは言葉を失った。
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⏰:08/04/20 23:11 📱:SH903i 🆔:bC7weAIo


#227 [蜜月◆oycAM.aIfI]
 
その理由は、女性の容姿に目を奪われてしまったからだ。

女性がこちらに近づいてきたせいではっきりと全身を確認することが出来る。
その女性は、サトルと同じくらいの年齢に見えたが、しかし彼の身の回りにいる女性たちとは全く違っていた。
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⏰:08/04/20 23:11 📱:SH903i 🆔:bC7weAIo


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