よすが
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#666 [○○&◆.x/9qDRof2]
:22/10/25 18:12
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#667 [○○&◆.x/9qDRof2]
:22/10/25 18:12
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#668 [○○&◆.x/9qDRof2]
『ねぇ、わたしを殺してみて』
その日。
ぼくは、彼女を殺した。
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『すき』
彼女のくちびるから零れ落ちる言葉は、いつだってぼくだけの鼓膜を揺らす。
『あなたが、すき。例えあなたの気持ちがわたしになくても』
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#669 [○○&◆.x/9qDRof2]
『目も、耳も、鼻も指も、ひとつ残らず愛おしい、』
『だけど、一番愛おしいのは、その、くちびる。わたしのそれと触れたとき、わたしはきっと死んでしまうでしょうね』
何故だい?薄く微笑み、彼女に問うた。
『幸福死。信じられないけれど、本当にあるみたいよ。夢のような、現実では有り得ないような、けれど、こころのどこかでそれを待ち望んでいる.......』
:22/10/25 18:14
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#670 [○○&◆.x/9qDRof2]
彼女の瞳が、熱を持ち始める。
『そして。それが現実に起こったとき、わたしは死ぬの。そう例えば、あなたのくちびるの熱を、わたしのここで感じることができる、とかね』
そう言って彼女は微笑み、人差し指で自分のくちびるに触れた。
『ねぇ、わたしを殺してみて?』
:22/10/25 18:14
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#671 [○○&◆.x/9qDRof2]
五秒後、ぼくはきみを殺した。
まだ息をしているきみのくちびるが、柔らかく、柔らかく微笑んだ。
fin
:22/10/25 18:15
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#672 [○○&◆.x/9qDRof2]
愛しているんだ、
例え誰が死んだって。
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何日もかけて選んだ婚約指輪。君は気にいってくれるかな?君が琥珀色を好きだというのは知っていたけど、なかなかいい物が見つからなかった。だけどこの水色も綺麗だろう?君がよくしてる、ネックレスに似ている。
どんな顔をするだろう。
:22/10/25 18:15
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#673 [○○&◆.x/9qDRof2]
笑って、笑って、笑うだろう。キスをして、抱きしめて。それからやっぱり、琥珀色が良かったわ、なんて言うのかな。想像の中の君は少しふてくされて、だけどとても満ち足りた笑顔で。そして僕は言うんだ。
『結婚指輪は、琥珀色にしよう。』
女性はロマンチックが好きだろう?夜景なんかどうだろう?今日のために洗車もしてきた。そんなことは、言わないけどね。
:22/10/25 18:16
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#674 [○○&◆.x/9qDRof2]
さぁ乗って、未来の話をしよう。
予想通り君は少しふてくされて、だけど幸せそうだった。
幸せにするからね。
そういう僕の言葉に重なるように、白い光と車のブレーキ音が僕たちを包んだ。明るすぎるその光に、助手席に座る彼女の顔が白くなる。明るすぎるよ、彼女の顔が見えないじゃないか。
--- 気がつくと目の前には、見慣れた人の顔。白くはなかった、赤かった。彼女の目は閉じられていた。嘘だろう。この、赤は、なんだ。嘘だろう。ねぇ起きて。
:22/10/25 18:16
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#675 [○○&◆.x/9qDRof2]
彼女の体を揺さぶろうにも、僕の体も動かない。いくら大声で名前を叫んでも、彼女はぴくりとも動かない。それはまるで、僕の声なんかこの世界に響いていないような、そんな気がして。
動かない、意識だけ。
動けよ僕の躯、動け。
救急車を呼ぶんだ、彼女を助けて。
:22/10/25 18:16
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