馬鹿だらけ(BL)
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#150 [生茶]
俺は机の前でその写真を暫く見つめていた。
その写真があった場所を見てみても、他に写真は無かった。不思議だった。
:08/05/05 22:42
:N905imyu
:☆☆☆
#151 [生茶]
3人の無邪気な笑顔を見ているうちに、俺は吉田とのことを思い出した。そういえば、あの時喧嘩したまま、連絡をとっていない。まだ、怒っているだろうか。
:08/05/05 22:44
:N905imyu
:☆☆☆
#152 [生茶]
いや、違う。
俺が怒ったんだ。吉田は俺が欲しくてたまらなかっただけだ。
写真を机の上の目立つ所に置いて、その日は物思いにふけった。
:08/05/05 22:47
:N905imyu
:☆☆☆
#153 [生茶]
ある日、俺はあの写真を持って、ある場所へ向かった。
他に特に持つ物は無く、必要な物だけをカバンに詰めて電車に乗った。
:08/05/05 22:49
:N905imyu
:☆☆☆
#154 [生茶]
「あら、翔じゃないの」
「久しぶり」
まず着いたのは、実家。母さんが驚いた顔で迎えてくれた。連絡も何もしていなかったからだ。
「なぁに?お金に困ったの?」
少し久しぶりのリビングでくつろいでいると、母さんが笑いながら言った。
:08/05/05 22:56
:N905imyu
:☆☆☆
#155 [生茶]
「違う違う」
母さんが持って来てくれたお茶を飲みながら、俺も笑う。
「ちょっと教えて欲しいことがあるんだけど」
「何?」
:08/05/05 22:57
:N905imyu
:☆☆☆
#156 [生茶]
俺は母さんから、メモ用紙に書かれた手書きの地図を貰って、再び出掛けた。
「いってらっしゃい」
母さんが玄関で手を振った。
俺はメモ用紙を片手に、次の目的地に向かった。
:08/05/05 23:00
:N905imyu
:☆☆☆
#157 [生茶]
目的地は、実家からそんなに遠くもない場所にあった。
敷地に入ってからは、記憶を頼りに歩いた。人はあまり来ていなかった。
:08/05/05 23:02
:N905imyu
:☆☆☆
#158 [生茶]
前方に、男がいる。顔はよく見えない。しかし俺には、一目で誰だか分かった。
俺は相田の墓の前で立っている男に近寄る。
:08/05/05 23:04
:N905imyu
:☆☆☆
#159 [生茶]
「吉田」
男はゆっくりこちらを向いた。まるで、俺が来ることを知っていたかのように。
「相田が会わせてくれたんだよな」
「うん」
吉田が、懐かしい笑みを浮かべた。俺もつられて笑う。
:08/05/05 23:07
:N905imyu
:☆☆☆
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