夢の中の私の影
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#169 [紫陽花]
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――――……

午前10:08 駅前

いくら日が昇っていようと冬場の午前中はまだ寒い。多くの人々が足早に目の前を通り過ぎる中、私は吹き荒む木枯らしと共に優人さんを待っていた。

⏰:08/05/18 18:51 📱:F905i 🆔:d4TsLrzs


#170 [紫陽花]
仕事が忙しいのか約束の時間になったというのに優人さんの影はまだ見当たらない。

時間を間違えたかな?

そう思い昨日のメールを読み返そうと携帯に手を伸ばしたとき見覚えのある人影がこちらに走ってくるのが私の視界に入った。

⏰:08/05/18 18:52 📱:F905i 🆔:d4TsLrzs


#171 [紫陽花]
「ごめっ!!待った?」

優人さんが息を切らしてやってきた。優人さんの口から漏れる荒々しい息は白い煙となって外の世界へ消えていく。

「いいえ、私も今来たところです」

⏰:08/05/18 18:53 📱:F905i 🆔:d4TsLrzs


#172 [紫陽花]
本当はそんなの嘘。
時間の20分前から待っていた。早く来すぎたと言えばそれだけだが、なんだろう……優人さんに早く会いたいと思えば思うほど私の足は勝手に動き、何度も鏡で髪をチェックをしてしまう自分の手がおかしかった。

「じゃあ行こっか」

少し落ち着いたのか、呼吸は一定のリズムになり優人さんは優しく私に声をかけた。

⏰:08/05/18 18:53 📱:F905i 🆔:d4TsLrzs


#173 [紫陽花]
「行くって……どこに?」

「説明は電車の中でするから、とりあえず切符買ってくるね。柚紀ちゃんは確か定期があるから切符はいらないよね?」

「はあ………」

イマイチ状況のつかめない私は気の抜けた返事をしつつも券売機へ向かい切符を購入している優人さんを視界に入れる。土曜というのに電車を利用する人は多いらしく、一枚の切符を買うのに齷齪している姿が見えた。

⏰:08/05/18 18:55 📱:F905i 🆔:d4TsLrzs


#174 [紫陽花]
かわいいなぁ……

もう大人で、さらに自分の叔父への形容詞を『かわいい』にするのは普通はおかしいのだろうけど私の場合はもう、なにがなんだか分からなかった。

優人さんの可愛いところ、格好いいところ、無邪気なところ……。もっといろんな角度の優人さんを見たい。

⏰:08/05/18 18:56 📱:F905i 🆔:d4TsLrzs


#175 [紫陽花]
人はこれを恋と呼ぶのだろうか。

その人を見ると胸が熱くなる。声を聞くと何故か落ち着く。
早く会いたいと願う。

恋って何だろう?

私は優人さんのことが好きなの?

⏰:08/05/18 18:56 📱:F905i 🆔:d4TsLrzs


#176 [紫陽花]
「お待たせ!!人多くってさ〜。それと紅茶買ってきたよ。好きでしょ?紅茶」

私は帰ってきた優人さんの顔を見上げた。サラサラの黒髪が風になびき何とも言えない格好良さが目に入る。それに紅茶まで買ってきてくれて……。その優しさの一つ一つに胸が苦しくなる。

⏰:08/05/18 18:57 📱:F905i 🆔:d4TsLrzs


#177 [紫陽花]




私は……優人さんが好き。



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⏰:08/05/18 18:58 📱:F905i 🆔:d4TsLrzs


#178 [紫陽花]
「ん?なんか顔についてる?」
「いやっ……何でもないです!!ありがとうございます」

ダメだ。
このことは気付かれちゃいけない。

⏰:08/05/18 18:59 📱:F905i 🆔:d4TsLrzs


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