夢の中の私の影
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#302 [紫陽花]
「そっかぁ〜って本当は悪いと思ってないでしょ!?メールが来てから柚紀ちゃんのほっぺた緩みすぎ!!」

「……うそ」

「ホント!!よっぽど嬉しい急用みたいだね〜」

陽乃は少し疑り深い目、いや、冷やかしの目でこちらを見てくる。

⏰:08/06/24 23:35 📱:F905i 🆔:kVepP.ak


#303 [紫陽花]
そんなにニヤニヤしていたのだろうか。右手でほっぺたをさすってみる。

「ほら、自分の顔で遊んでないでとっとと急用とやらをすませておいで!!」

陽乃に背中を押され教室から一歩、また一歩と押し出される。

⏰:08/06/24 23:36 📱:F905i 🆔:kVepP.ak


#304 [紫陽花]
「バイバイ!!」

陽乃もこちらに向かって手をひらりひらりと振る。


そして私は夕焼けの光が差し込む廊下を優人さんに会うために一人駅へと駆け出した。

⏰:08/06/24 23:37 📱:F905i 🆔:kVepP.ak


#305 [紫陽花]
――――――………

――――………



「やっぱり……逮捕するんですか?」

「今、彼女は限りなく黒に近いグレーだ。今日話を聞いてみて怪しい部分があれば逮捕とまでは行かないが上に逮捕状を申請していいか審議にかけるよ」

⏰:08/06/24 23:37 📱:F905i 🆔:kVepP.ak


#306 [紫陽花]
「そうっすか……」

「そう気を落とすな。まぁ、お前はかわいい姪っ子が逮捕されるかもしれないって事で落ち着かないだろうが、あくまでも今は仕事中なんだ。よけいな私情は持ち込まない方がいい。……余計、辛くなるからな」


「先輩……、分かりました」

⏰:08/06/24 23:38 📱:F905i 🆔:kVepP.ak


#307 [紫陽花]
――――――………

―――――……

優人さんからメールをもらって30分後私はやっと警察署に着いた。私の口から洩れる息は少し荒くそして真っ白で、どれだけ急いだかをあからさまに表していた。

⏰:08/06/24 23:39 📱:F905i 🆔:kVepP.ak


#308 [紫陽花]
「柚紀ちゃん!!」

建物の中から優人さんがこちらへ駆けてくる。夕暮れ時の鮮やかな太陽の光で優人さんの着ている黒のスーツが少し橙に染まり何とも言えない綺麗な影を出している。

⏰:08/06/24 23:40 📱:F905i 🆔:kVepP.ak


#309 [紫陽花]
「ごめんね、急に呼び出したりして」

「い、いえ……」


どうしてだろう。

優人さんの顔を直視できない。

⏰:08/06/24 23:41 📱:F905i 🆔:kVepP.ak


#310 [紫陽花]
いつもニコニコと笑っていて緩んでいる口元もきつく引き締まっていて、見るたんびに曲がっていたネクタイも今日は真っ直ぐに締まっている。

だけど優人さんの瞳はいつも以上に優しく、全てを包み込んでくれるような暖かさを感じさせる以前までの優人さんと同じ目だった。

⏰:08/06/24 23:41 📱:F905i 🆔:kVepP.ak


#311 [紫陽花]
「じゃあ行こうか」

優人さんは踵を返し建物内へと歩んでいく。
私はおいてかれまいと小走りで後を追った。

⏰:08/06/24 23:42 📱:F905i 🆔:kVepP.ak


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