・・悪魔なキミ・・
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#101 [みい]

やっぱ似合わなかったかな…(泣)

脳内に【orz】の3文字がでかでかと現れる。


「いや!!そうゆうわけじゃなくて、その…かわいい……//」


……へ!?かっ…かわいい!?!?//


思わずばっと彼の顔を見上げると、彼は少し赤くなった顔で口元を手で隠していた。


「いっ、行こっか!!」

⏰:08/05/10 00:39 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#102 [みい]

つられて赤面した私の手をとって佐々木君が歩きだす。


えっ!!//手がっ!!手がーっ!!//


触れ合う手に胸がドキドキして、気を失いそうになりながらも映画館まで足をひたすら動かした。


………………………………

「あー、楽しかったね♪」


映画も見終わってただいまお洒落なカフェでお茶中です!!//

⏰:08/05/10 13:30 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#103 [みい]

「うん!!//最後泣けたよね〜…」

映画のラストを思い出して涙ぐむ私を見て、佐々木君はぷっと吹き出した。


「ちょっ…なんで笑うの!?//」
「ごめんごめん……」


もうっ、と笑いを堪える佐々木君を軽く睨んでから、私も笑ってしまった。


あ〜…やばい、幸せすぎる…//あの佐々木君とこんなに自然に話せるなんて…!!

⏰:08/05/10 13:31 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#104 [みい]

ひとしきり二人で笑い合ったあと、会話が途切れる。


何となく沈黙……


佐々木君をちらっと見ると、頬杖をついて窓の外を眺めている。


うっわ!!めっちゃかっこいい…//何しても画になるなこの人…。


なんて思いながらぽーっと彼を見つめていると、不意に目が合ってしまった。

⏰:08/05/10 13:32 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#105 [みい]

「そんな見てきて…何?」


くすって笑いながら聞いてくる佐々木君。


あ、やばい今の笑顔…瞬殺。ノックアウトです。どっかの悪魔のニヤつき顔とは大違い。


「あっいや…あのっ……//」


もしかして…もしかしなくても、今って告るチャンス!?//い、今言っちゃう!?!?!?//

⏰:08/05/10 13:33 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#106 [みい]

「あのっ…えっと……//」
「…?」

顔を赤くしながらどもる私に、佐々木君は不思議そうな顔で首を傾げる。


だめだ……っ!!やっぱり…好きだなんて、言えないよ…。


「…トイレ行ってくるね;;」


そう言って席を立つ私を見て、そんなに恥ずかしがんなくていいのに、と佐々木君はまたおかしそうに笑った;;

⏰:08/05/10 13:35 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#107 [みい]

告白もできない上に、トイレ我慢してたと勘違いされて大笑いされる私って……;;


トイレの個室に入って、大きいため息をつく。


…こんなんじゃいけない。佐々木君と恋人同士になりたいんでしょ、柚!?だったら頑張りなさい!!!!


「…うしっ!!」


心の中で自分で自分を励まし勇気づけて、気合いを入れる。

⏰:08/05/10 13:36 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#108 [みい]

次こそは言う!!言うぞ…っ!!//


そう決心しながら席までの道を歩く。


「あ…れ…?」


1m手前くらいでようやく気づいた。さっきまで私が座っていた席に、見知らぬ女の子の姿がある。


「急に呼び出すからさあ〜急いで来ちゃったじゃん!!」
「わりいな!!」

⏰:08/05/10 13:38 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#109 [みい]

佐々木君と親しげに話しているみたい…。


私は一歩ずつ近付いていく。


「ま、ちょうど近くにいたからいいけどお♪で、どしたの?」


女の子は長くて明るい茶色の髪の毛先を自分の人差し指に巻き付けながら佐々木君に問う。


「暇だから今からどっか行かね?」

……え…?

⏰:08/05/10 13:39 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#110 [みい]

私がちょうど女の子の真後ろに来た時、佐々木君の口から信じ難い言葉が飛び出した。


佐々木君のものとは思えない軽い口調。

そして何より、彼の目が私を捕えていることに戸惑いを隠せなかった。まるで嘲るような目つき…。


「てゆーかこの子誰〜?悠の知り合い?」


女の子が私の存在に気づいて佐々木君に尋ねる。

⏰:08/05/10 13:40 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#111 [みい]

佐々木君は薄く笑って口を開いた。


「知らねーよそんなガキ」





頭を金づちかなんかで思い切り打たれたみたいな心地がした。

「目障りなんだよ」


無心で突っ立っている私に向けて、さらに付け加えられた暴言。

⏰:08/05/10 13:47 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#112 [みい]

………………………………

あれからどうやってここまで帰って来たか覚えてない。


頭にこびりついた佐々木君の心ない言葉。



……馬鹿みたい、私。騙されて、遊ばれて。


地面を見つめながらひたすら歩く。

「おい」

⏰:08/05/10 13:49 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#113 [みい]

マンションの下まで来たとき、聞き慣れた声に顔を上げた。


「思ったより早かったな」


そこには…壁にもたれて腕時計を覗き込みながら呟く悪魔の姿。


ただでさえ会いたくないのに、こんな気分の時に会うのは本当に嫌だ。


私は無視して階段を上ろうとした。

⏰:08/05/10 13:51 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#114 [みい]

が、残念なことに奴に腕を掴まれてしまった。


「楽しかったか?」


誰もいない小さなロビーの中、無感情な低い声が響く。


なんだよその質問。やっぱ悪魔だ。今1番嫌なところをピンポイントでえぐってくる。


「楽しかったかって聞いてんだよ」

私が答えないでいると、一層低い声で聞いてくる。

⏰:08/05/10 13:53 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#115 [みい]

なんでそんなに追究してくる?まるで私が今日どんな目にあったか知ってて、わざと楽しんでるみたいだ。


…ああそっか。悪魔だもん。全部お見通しなのかも。雲の上から見てるんだ…ってそれは天使か…。



くだらない空想が頭をいっぱいにしたそのとき、

「答えろ!!!!」


奴の大声が耳をつんざく。

⏰:08/05/10 13:55 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#116 [みい]

「楽しかったよっ!!!!」


こうなりゃ意地だ。負けじと声を張る。


染谷蓮を睨みつける私の目から一筋の涙が頬を伝って床に落ちた。


そんな私を、奴は驚きもしないでじっと見つめてきたかと思うと、


「…あ、そ」

そう言って私の腕から手を離し、階段を上っていった。

⏰:08/05/10 13:57 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#117 [みい]

ロビーに一人取り残された私は、我慢しきれずに流れてしまった涙を手で拭く。


「ひっ……くっ…」


悔しい。佐々木君みたいな最低な人の為に泣きたくなんかない。



そんな強い思いとは裏腹に、止まない涙の雨。


家に帰ってからも自分の部屋で泣き明かした。

⏰:08/05/10 13:57 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#118 [みい]

………………………………

――*蓮Side*――

「俺、今日部活あるから先帰れ」


休み明けの月曜日の放課後、俺は柚にそう告げて屋上に出た。


今朝会ったら柚は元通りに戻っていて、俺のイジメにもいつものように嫌そうな顔を見せた。


ただ、若干目が腫れていた。


「…もうそろそろ…かな」

⏰:08/05/10 13:59 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#119 [みい]

俺は呟き、屋上を後にする。




「あ、悠っ…んっ」

ヤってるヤってる。お楽しみ中のとこ悪いけど、ちょっとだけ邪魔させてもらうよ?


俺は勢いよくドアを開けた。

「きゃあっ!!」

既に下着姿になって佐々木に跨がっていた女は、入ってきた俺を見るなり教室の端に逃げた。

⏰:08/05/10 14:02 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#120 [みい]

「…染谷…」


一瞬驚いたような顔をする佐々木は、次の瞬間には笑みを浮かべてこう言う。


「こないだの早瀬、最高だったよ。目に涙いっぱい溜めて俺のこと睨んでさあ……」

くくくっと笑う佐々木。


「そりゃよかったな」


俺もそんな佐々木に微笑みかける。

⏰:08/05/10 14:13 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#121 [みい]

俺の小さな舌打ちに気づきもせずに佐々木は笑い続ける。


「でもな、佐々木…」

俺は薄い笑みを浮かべたまま佐々木に近づいた。



…お前には知っといてもらわなきゃなんねーことがあんだよ。


「な、なんだよ」

明らかにうろたえた様子の佐々木を壁まで一気に追い詰める。

⏰:08/05/10 14:15 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#122 [みい]

そして思いっ切り佐々木の腹にパンチを食らわした。

「ぐえっ!!」


情けねえ声を上げる奴の胸倉を掴んで顔を近付けて、


「あいつを泣かせていいのは俺だけなンだよ」


と凄むと、奴は怯えた目を俺に向けた。


…んだよ、まじで情けねえな。

⏰:08/05/10 14:17 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#123 [みい]

「…雑魚が。二度とあいつに近付くな」


俺はそう吐き捨てて、奴の足に軽く蹴りを入れる。


情けねえ雑魚は蹴られた衝撃に堪えかねて、思い切り床に倒れた。


俺はそんな佐々木を横目に、鞄を持つとさっさと教室を出た。


はあーあ。くっだらね(笑)なんで俺がわざわざばかゆずをかばわなきゃいけねんだよ。

⏰:08/05/10 14:20 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#124 [みい]

ま、別に頼まれたわけでもねえけどさ。


理由なんかねえけど、なんか胸糞わりいんだよ。他の奴のことで泣いてるあいつ見んの。



「よっしゃ!!今日こそ部活〜♪」


まあまあ、何はともあれすっきりしたことだし!!


やっと部活見学できる〜♪てわけでめでたしめでたし!!

⏰:08/05/10 14:22 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#125 [みい]

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
更新stopします

読んで下さっている方
いますかね、、?
もしいらっしゃったら
>>1の感想板にぜひぜひ
感想等下さると嬉しい
です
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

⏰:08/05/10 14:26 📱:SH905i 🆔:/P10HVKk


#126 [るる]
やばーい^^
とても面白いです
染谷君、何気
いい奴ですね
完結楽しみです(^o^)

⏰:08/05/11 20:06 📱:SH704i 🆔:5choCXVM


#127 [あいか]
あげ-(´・ω・`)

⏰:08/05/13 19:07 📱:W54T 🆔:keXRnVWY


#128 [愛]


あげ

⏰:08/05/15 19:05 📱:D905i 🆔:yqJ/YVdA


#129 [みい]








・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Story3〜悪魔の本音?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

⏰:08/05/16 23:23 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#130 [みい]

なんで…なんで私まで早退しなきゃなんないのよおーっ!!!!!!


「いいじゃん授業の一つや二つ」


まだ2限始まったばっかだったっつーのっ!!!!


現在私と悪魔こと染谷蓮は、平日の真昼間に学校からの帰り道を歩いています…。


なぜかってゆうと…話は30分ほど前に遡る。

⏰:08/05/16 23:24 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#131 [みい]

………………………………

「先生、保健室行っていいすか?」

染谷蓮が手を挙げたのは2限が始まって5分くらいしてからだった。

「おう、どうした?具合悪いのか?」
「ちょっと頭痛が…」


頭痛だと?悪魔が頭痛なんて…ありえねえ〜…。嘘っぽ〜。


私はそんなひねくれた考えを頭に浮かべながら、教科書を眺めていた。

⏰:08/05/16 23:24 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#132 [みい]

しかし、この次の瞬間。私は信じられない最悪な一言を先生から告げられることになる…。


「じゃあ誰か…保健委員、付き添ってやれ」


ああかわいそうな保健委員……



……保健委員って私じゃん!!!!


「えっ!!一人で行けるんじゃ…」
「ごめんね〜…ちょっと一人じゃ…コホッ」

⏰:08/05/16 23:25 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#133 [みい]

私の必死の抵抗を、わざとらしい演技で遮る染谷蓮…。

咳なんかしやがって…嘘つきっ!!お前本当はめっちゃ元気なんだろ!!私は騙されないんだから!!


「早瀬〜頼んだぞ?」
「……はい」

…騙されたわけじゃないんだから!!私は先生に頼まれて、保健委員としての仕事をするだけだもん!!


みんなにはバレないように染谷蓮を一睨みすると、私は奴の腕を引っ張って教室を出た。

⏰:08/05/16 23:27 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#134 [みい]

「どうせ嘘でしょ?あんたのサボりに私まで付き合わせないでよね!!」

最低男である佐々木の件も終わったので、弱みを握られているわけではない私は最近こいつに反抗することを覚えた。


「そんなつもりじゃなかったんだけど。わりいな!!」


へらへら笑う染谷蓮に腹が立つ。いや、腹が立つなんてもんじゃ足りない。逆立ちでもしてしまいそうな勢いだ。

⏰:08/05/16 23:29 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#135 [みい]

しかし次の染谷蓮の言葉は何かひっかかった。


「今日暑いからたりーんだよ」


……今日涼しいんだよ?天気予報で言ってたもん。


「…ちょっと失礼しまーす」


私は精一杯手を伸ばして私より15p以上は身長が高いであろう染谷蓮のおでこに触れた。

⏰:08/05/16 23:30 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#136 [みい]

「うわっ!!」


思わず手を引っ込める。
あまりにも奴のおでこが熱かったからだ。


「本当に熱あるよ!?」


私がそう言うと、染谷蓮は嘘?と呟きながら自分もおでこに触れ、


「あー…あるかもね」


とそのまま前髪をかき上げ、苦笑した。

⏰:08/05/16 23:31 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#137 [みい]

あるかもね、じゃないでしょ!!;


「早く保健室!!」


保健委員の血が騒いで、焦ってぐいぐいと腕をひく私に奴は、


「んな大袈裟な」


と頭を掻きながら面倒臭そうな顔を見せる。


そんな態度にも腹が立つけど、さすがに病人は放っておけない。

⏰:08/05/16 23:32 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#138 [みい]

私はなんてお人よしなんだろ…。


うざがる染谷蓮を引っ張って保健室まで連れていった。


………………………………

「うーん、ちょっと最近疲れてるみたいね。風邪だわ」


保健室の速水先生が体温計を見ながら言った。


「今日はお家に戻ったほうがいいわね。お家の人いる?」

⏰:08/05/16 23:34 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#139 [みい]

「いないっす。お隣りさんならいるけど」


はあ!?うちもあんたんちと同じく共働きだっつーの!!


私は怪訝そうに奴を見た。


「お隣りさんにお迎え頼むわけにもいかないわよね〜…」


そう言って苦笑する速水先生に、染谷蓮は、


「つーか、こいつ」

⏰:08/05/16 23:34 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#140 [みい]

と私を指差した。


え?何?まさか…まさか私が…


「あら!!お隣りさん同士なのー!?ちょうどよかった!!早瀬さん、担任の先生には私から言っておくから、染谷君送ってってくれない!?」
「はあっ!?!?!?」


私がこいつを送ってくのー!?!?


「そんなの嫌ですよお!!だって…」
「お前保健委員だろ?」

⏰:08/05/16 23:36 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#141 [みい]

思わず立ち上がって抗議しかけた私に、染谷蓮が邪魔をする。


なーに偉そうに踏ん反り返ってんだよ!!大体誰のせいで…


キッと睨んでやったが、奴のガンのほうが数億倍恐くて、逆に尻込みしてしまった。


「ごめんねー、早瀬さん。お願い!」

それに加えて速水先生の懇願。


…なんだか悪いのは自分のような錯覚に陥る。

⏰:08/05/16 23:37 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#142 [みい]

……………………………

で、話は冒頭に戻るわけ。


ろくに会話もないまま染谷蓮んちの玄関に着いた。


「じゃ、お大事に!!」


吐き捨てるように言ってくるっと回れ右をし、学校に引き返そうとした私の肩を染谷蓮が掴む。


「へ!?な、何!?!?」
「何?じゃねーよ、看病」

⏰:08/05/16 23:38 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#143 [みい]

かっ…看病だと〜!?!?!?調子こくでねーよお前さん!!!!


「は!?無理っ……」

染谷蓮はそう言いかけた私の口を手で塞いで、


「うるせえ、頭に響く。つーかお前最近生意気すぎ…」


と低い声で呟きながら、鋭く目を光らせて私を攻撃する。


ひぃいっ…!!!!やばい、眼光で殺(ヤ)られる…;;

⏰:08/05/16 23:40 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#144 [みい]

……そして結局私は、今すぐにでもヽ(#`Д´)ノ←こんな状態になって怒り狂いたい気持ちを抑え、奴の家にお邪魔することになってしまった…。


「お邪魔しまーす…」


一応人様のお家だから、遠慮気味に挨拶をして上がる。


「こっち」


奴に手招きされて連れて行かれた先は…

⏰:08/05/16 23:41 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#145 [みい]

「ここ、あんたの部屋?」
「ああ」


染谷蓮は私の質問に答えながら乱暴に鞄を下ろす。


ほえ〜…案外綺麗に片付いてんじゃん。


そんなことを思っていたら…
なんと染谷蓮がYシャツを脱ぎ始めるではないか!!!!;;


「へ!?え!?ちょっ…//」

⏰:08/05/16 23:42 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#146 [みい]

焦る私を尻目に奴は上半身裸になって、私に近づいてくる。


えっ!!え〜っ!!!!//やめて!!私は看病しにきただけなの〜!!//


「柚」


ぎゅっと固くつぶった目を恐る恐る開くと、頭上に不機嫌そうな染谷蓮。


「邪魔なんだけど」


……へ?邪魔…?

⏰:08/05/16 23:43 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#147 [みい]

「は、はあ…?」

私が少し動くと、染谷蓮は私の後ろにあったクローゼットからスエットを取り出している。


「勘違いすんな。誰がガキ相手にその気になるかよ」


…!!//着替えるだけだったのか…やば、死ぬほど恥ずかしい…//


「し、してないもん!!//」


染谷蓮は私のわかりやすい嘘に対して、どーだか、と呟きながらスエットを着た。

⏰:08/05/16 23:46 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#148 [みい]

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
更新Stopします

よかったら感想いただ
けると嬉しいです
あげ感謝のコメは感想
板に書き込みました

>>1みい感想板
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

⏰:08/05/16 23:49 📱:SH905i 🆔:YAOnc/cw


#149 [みい]

そして奴はそのまま腰のベルトに手をかける。


「ちょ、ストップ!!!!//」


私は思わず叫んでしまった。悪魔には今流行りの羞恥心というものはないのか!!


「私一旦部屋出るから!!」


そう言ってドアに手をかけた私に、

「あ、なら何か食い物作って」

⏰:08/05/17 23:06 📱:SH905i 🆔:8P2NvsDQ


#150 [みい]

とさも当たり前かのように注文する染谷蓮。


…私はあんたの家政婦かっつーの!!


言い返したいけど、奴は最近生意気な私にご立腹らしいので、下手に気を悪くしちゃ何されるかわかんない。


「ったく…なんで私が…」


ぶつぶつ言いながらも台所をお借りして、おかゆを作ってやった。

⏰:08/05/17 23:07 📱:SH905i 🆔:8P2NvsDQ


#151 [みい]

おかゆを乗せたお盆を片手に、奴の部屋のドアを叩く。


…が、返事無し。


「…?…入りますよー…?」


私は仕方なく自分でドアを開けて、部屋に入った。


「ねえ、おかゆ作ったんだけ…ど…」


そう言いながらお盆を机に置いた時、ようやく気付く。

⏰:08/05/17 23:07 📱:SH905i 🆔:8P2NvsDQ


#152 [みい]

こいつっ…!!寝てやがるっ!!!!


ふとベッドを見ると、そこにはすーすーと寝息を立てる染谷蓮。


人に食い物作れとか言っといて寝てんなよ!!!!


私はすぐにでも目の前で眠る染谷蓮をたたき起こしたい衝動に駆られたが、さすがに病人には手は上げられない。

というよりそれ以前に、この悪魔にそんなことしたら私は一たまりもないだろう……;;

⏰:08/05/17 23:09 📱:SH905i 🆔:8P2NvsDQ


#153 [みい]

「もうっ……」


怒りを含ませた声で呟き、ベッドの傍に脱力して座る。

そしてベッドの中の染谷蓮にちらりと目をやった。


……やっぱ熱あるなあ…。顔、赤い…。


どこまでもお人よしな私は、一旦部屋を出て、濡れタオルを作り持ってきた。


「…にしても、」

⏰:08/05/17 23:10 📱:SH905i 🆔:8P2NvsDQ


#154 [みい]

染谷蓮の寝顔を見ながら私は呟く。


…悪魔も寝顔はかわいいんだあ…


熱のせいで少し紅潮した頬に、まだあどけなさを感じさせる。


私はくすっと笑ってから、濡れタオルを置くために染谷蓮のおでこに手を延ばした。


しかし、その手が少し触れた瞬間…

⏰:08/05/17 23:11 📱:SH905i 🆔:8P2NvsDQ


#155 [みい]

「ひぃっ!!!!」


目を閉じたままの染谷蓮に手首をがしっと掴まれる。


なっ…!!起きてるの!?


そう思って奴の顔の前で空いている右手をぶんぶんと振ってみるが…反応無し;


もうっ!なんなのよお〜!!!!;;


困った私がそのままでいると、染谷蓮の口が微かに開く。

⏰:08/05/17 23:13 📱:SH905i 🆔:8P2NvsDQ


#156 [みい]

「…ゆず……」


苦しそうに奴が発した言葉は、意外や意外、私の名前だった。


…へ?私?


何?と言いかけたとき…


「す…き…」


す?き?…………


………すっ、『好き』〜〜!?!?//

⏰:08/05/17 23:14 📱:SH905i 🆔:8P2NvsDQ


#157 [みい]

え!?何、ちょっとタンマ!!好きって…好きって!!ぇえっ!?!?//どっ、どーゆう意味!?!?//


パニックに陥った私は、掴まれたままだった手を勢いよく引き離し、さらには濡れタオルを奴の顔面めがけて投げ付けてしまった。


「ぶへっ!?!?」
「あた…あたし!帰る!!//」


やっとの思いでそれだけ吐き捨てると、奴の返事も聞かないで染谷宅を出た。

⏰:08/05/17 23:16 📱:SH905i 🆔:8P2NvsDQ


#158 [みい]

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
更新Stopします

えと、、感想等もしよ
かったらもらえると
嬉しいです、、(Д)

>>1みい感想板
・・・・・・・・・・・・・・・・・・

⏰:08/05/17 23:19 📱:SH905i 🆔:8P2NvsDQ


#159 [みい]

自分の部屋に入ると、力が抜けてそのまま床にへたり込んでしまった。


さっきのはただの寝言。そんなのわかってる。


でもっ…でも!!


胸のドキドキが収まらない…。


「うぎゃあ〜〜!!」


私は頭を抱え込むと、床でごろごろとのたうちまわった……。

⏰:08/05/18 18:29 📱:SH905i 🆔:W.jJFIP6


#160 [みい]

……………………………

悪魔の寝言ごときのせいでろくに眠れないまま、夜は明けてしまった…;


「ふあ〜あ…」


階段を下りながら、盛大にあくびをする。


そして最後の角を曲がった瞬間、

「遅い」
「ひゃあっ!!!」

⏰:08/05/18 18:30 📱:SH905i 🆔:W.jJFIP6


#161 [みい]

なんと目の前に染谷蓮が立っていた。


「な、なんで…?風邪は…?」


奴は今日は休むだろうと勝手に思い込んでいた私は、口をぱくぱくさせながら奴に問う。


「治った。」


な、治ったってあんた…;

てゆうか…やっぱりちょっと意識しちゃうんですけど〜〜!!;//

⏰:08/05/18 18:31 📱:SH905i 🆔:W.jJFIP6


#162 [みい]

「そっ、そう!!よかったね!!」


できるだけ顔を合わせないようにしながら私は奴の隣をすり抜け、歩き出した。


「おかげさまで」


後ろから奴の声が届く。


「…と言いたいとこだけど」


そこまで聞こえると、声が止んだ。

⏰:08/05/18 18:32 📱:SH905i 🆔:W.jJFIP6


#163 [みい]

私が不思議に思って、振り向こうとしたその時、


「お前は誰に向かって物投げ付けてんだよ…」


と明らかに不機嫌そうな声が聞こえた。


……やばっ!!そういや私昨日、動揺のあまり奴の顔に…濡れタオルを……;


「…ごめんなさい;」

⏰:08/05/18 18:33 📱:SH905i 🆔:W.jJFIP6


#164 [みい]

染谷蓮は、前を向いたまま謝った私の態度が気に入らないらしく、


「それ、謝ってんの?」


と更に声を低くして耳元で囁いてきた。


咄嗟に昨日の出来事を思い出してしまう。

寝言と言えど、あんなこと言われたら誰でも意識しちゃうでしょ!?


「ごめんなさいってば!//」

⏰:08/05/18 20:11 📱:SH905i 🆔:W.jJFIP6


#165 [みい]

これ以上一緒にいると自分が変になってしまいそうで、とりあえず謝罪の言葉を叫んでから、私はこの場から逃げ出そうとした。


が、次の瞬間…


「柚っ!!」


私の名前を呼ぶ悪魔の声。


強く掴まれる腕。


ぐるりと回る視界。

⏰:08/05/18 20:12 📱:SH905i 🆔:W.jJFIP6


#166 [みい]

「危ねーんだよ姉ちゃんっ!!」


私達の真横を、そんな大声と共に車が通り過ぎた。


全てがスローモーションのように感じられ、頭上から大きな溜息と、


「何してんだよ…」


呆れたような呟き。


そこでふと我に返る。

⏰:08/05/18 20:14 📱:SH905i 🆔:W.jJFIP6


#167 [みい]

「ぎゃああっ!!//」


私は力いっぱい目の前にある奴の胸板を押しやった。


「ぐえっ!?」
「おおおお先にっ!!//」


上擦る声でようやく叫ぶと、さっき落としてしまった鞄を素早く拾って、走り出した。


「おまっ…マジでざけんなよっ!!」

ふざけてなんかないっつーの!!//

⏰:08/05/18 20:15 📱:SH905i 🆔:W.jJFIP6


#168 [みい]

もう…嫌!!なんでこんなに…。


車に轢(ヒ)かれそうになった私を庇ってくれただけじゃん!!



『柚っ!!』

いつも余裕こいてる悪魔の、初めて聞く焦りの混じった声。

その直後、勢いよく引き寄せられた男らしくて厚い胸板。


……だあーっ!!//もう思い出すの止めっ!!忘れろ私!!

⏰:08/05/18 20:17 📱:SH905i 🆔:W.jJFIP6


#169 [みい]

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
更新Stopします

読んでくれている方
がいたら、よければ
感想等もらえると嬉
しいです、、(>Д<)

>>1みい感想板
・・・・・・・・・・・・・・・・・・

⏰:08/05/18 20:21 📱:SH905i 🆔:W.jJFIP6


#170 [みい]








・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Story4〜らしくない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

⏰:08/05/19 23:15 📱:SH905i 🆔:pvtxA1Kg


#171 [みい]

――*蓮Side*――

あの日以来、なんか柚がおかしい。

『あの日』とは、俺が風邪で寝込んだ日のことだ。


「おい蓮、見ろよあれ!!」


ぼーっと考え事をしてた俺に話し掛けてきたのは、矢野聡(ヤノ サトシ)。こっちでは唯一本性を見せることができるダチだ。


「んあ?」

⏰:08/05/19 23:16 📱:SH905i 🆔:pvtxA1Kg


#172 [みい]

俺は矢野の指差す先に視線だけ移す。その先には…

最近俺を苛立たせる態度ばかりとる、柚の姿。


「今日も柚ちゃん最高!!」
「…どこが」


初めて聞いた時、心底驚いた。

矢野は柚が『お気に入り』なのだ。

「矢野ってほんと悪趣味な」
「悪趣味なんかじゃねえよ!柚ちゃんはマジかわいい!!」

⏰:08/05/19 23:17 📱:SH905i 🆔:pvtxA1Kg


#173 [みい]

あんなくそばか女のどこがいいんだか…。


「なあ!!お前本っ当に柚ちゃんと付き合ってねーの!?」


突然矢野に思い切り強く肩を掴まれた。


「だから。何回も言ってやってんだろ。俺はあんな奴、御免だ。」


毎度お馴染みの質問に、俺は深い溜息をつく。

⏰:08/05/19 23:18 📱:SH905i 🆔:pvtxA1Kg


#174 [みい]

大体初めて話し掛けてきた時も、


『お前…柚ちゃんと付き合ってんの?』


だったもんな。俺はあん時思わず飲み物吹き出しちまったっつーの。くだらなすぎてね。


「ならいいんだけどさ…。なんでいつも一緒に登下校してんだよ!?」

恨めしそうに俺を見る矢野。


「暇つぶし」

⏰:08/05/19 23:19 📱:SH905i 🆔:pvtxA1Kg


#175 [みい]

そう一言で返すと、矢野はぶーぶーと文句をたれる。


「ずりーよ…。俺も柚ちゃんと一緒に歩きてえよ……」


こいつマジで変わった奴だな。柚と歩くことなんて特に羨ましがられることでもなんでもない。


「しかも家隣とかさあ…はっ!!お前まさか!!柚ちゃんと%*★§※£なこととかしてんじゃねえだろうな!?」
「あほかっ!!んなわけねえだろ!!」

⏰:08/05/19 23:22 📱:SH905i 🆔:pvtxA1Kg


#176 [みい]

掴まれたままの肩をものすごい力で揺さ振られ、俺はぐらんぐらんになりながらも否定した。


俺が柚と?矢野、頼むから冗談は顔だけにしてくれ。

……………………………

「おい、柚」
「私、さえちゃんと帰るから!!」


…またかよ。最近柚は意地でも俺と帰ろうとしない。


…まあ別にいいんだけど。

⏰:08/05/19 23:23 📱:SH905i 🆔:pvtxA1Kg


#177 [みい]

俺は家に帰ってから、ベッドに突っ伏した。

うあー…暇だ……。

……あ。あいつがいたじゃん!


俺はおもむろに携帯を開くと、通話ボタンを押した。


……早く出ろよ…。


『なんやねん蓮!!』


…おいおい、久々の友からの電話にそれはないだろ。

⏰:08/05/19 23:24 📱:SH905i 🆔:pvtxA1Kg


#178 [みい]

「久々だっつーのに…お前も随分と薄情になったな、弘樹」


俺が柚の代わりに暇つぶしに選んだのは、石川弘樹(イシカワ ヒロキ)。大阪の高校にいたころのツレだ。


『や!!ちゃうねんて、すまんすまん!!今忙しねん!!』
「お前が忙しいだなんて珍しいな」


いっつもぼーっと加賀美あきのことばっか見てたくせに…。

『それがやな…明日!!あきと遊園地デートすんねん♪』

⏰:08/05/19 23:25 📱:SH905i 🆔:pvtxA1Kg


#179 [みい]

せやからいろいろせなあかんことあんねん〜、って…

…は?


「お前加賀美あきと付き合ってんの?いつの間に?」
『…まだ付き合ってへん…』


……はあ??

よくよく話を聞いてやると、明日は翔と吉田も来るらしい。


「…デートじゃねえだろ、それ」
『失礼やな!!れっきとしたデートやっちゅーねん!!』

⏰:08/05/19 23:27 📱:SH905i 🆔:pvtxA1Kg


#180 [みい]

…変わってねえなあ。


俺は思わず口元を緩めた。


『で、なんやねん?』
「へ?」
『なんか言いたいことあったから電話してきたんとちゃうん?』


ん〜…この状況だとまさか暇つぶしなんて言えねえしな。柚のことでも聞いてもらうか。


「…ムカつく女がいるんだよ」

⏰:08/05/19 23:29 📱:SH905i 🆔:pvtxA1Kg


#181 [みい]

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
更新Stopします

もしよかったら感想
もらえると、励みに
なるのでぜひぜひお
願いします(>Д<)

>>1みい感想板
・・・・・・・・・・・・・・・・・・

⏰:08/05/19 23:32 📱:SH905i 🆔:pvtxA1Kg


#182 [我輩は匿名である]
>>1-200
>>201-400
>>401-600
>>601-800

⏰:08/05/23 20:27 📱:N905i 🆔:3DAbMTRM


#183 [みい]

昔からの柚との関係、再会、そして最近の態度の変化を弘樹に説明する。


俺が話し終えると、受話器の向こうから笑い声が聞こえた。


「…何がおかしい」
『いやあ〜、珍しなあ思て♪あの蓮がそないな女にふり回されとるとは…」


そう言って、弘樹はまた笑った。


…俺が振り回されてる?冗談じゃねーよ。

⏰:08/05/24 23:15 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


#184 [みい]

『女に不自由しやんかったお前がなあ〜…』


弘樹はまだ笑みを残した声で言う。


確かに俺はあっちにいた頃は女関係は激しかった。今あんま遊んでねーのは、柚をからかうほうがおもしろいから。そんだけ。


「言っとくけど。俺はあいつに振り回された覚えは全くない」
『ほーん…ま、蓮がそない言うんやったらええけど』

⏰:08/05/24 23:16 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


#185 [みい]

こいつの言うこと全部腹立つ…。


「なんかイライラすっから今日は加賀美あきオカズにしよ」
『な…っ!!あかんあかんっ!!!!あほかお前は!!!!』


嘘だよ、仕返しだばーか。あんな何も知らなそーな純粋ちゃんでできっかよ。


………………………………

電話切る直前にも「あきで妄想したらほんまにしばくで!!」とか言ってたし…。

⏰:08/05/24 23:17 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


#186 [みい]

あいつ絶対顔真っ赤にして怒ってたんだろうな〜…まじウケる。


…にしても予想外だった。俺が柚に振り回されてるなんて思ってもなかったし、思いたくもねえ。


事実、俺は振り回してる側の人間だ。柚にとって俺は今までも、これからも「厄介な男」であって、それ以外の何者でもない。



…弘樹のせいでとんだ暇つぶしになっちまった。

⏰:08/05/24 23:18 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


#187 [みい]

ま、ヘタレの弘樹、明日の健闘でも祈ってやるか。どーせあいつには無理だろうけど。


俺が心ん中で弘樹を散々けなし終わったとき、家の電話が鳴った。


誰だよこんな時間に…はいシカト決定。


部屋のベッドに横になったまま携帯をいじる俺。


が、そんな俺に挑戦するかのように鳴りつづける呼び出し音。

⏰:08/05/24 23:19 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


#188 [みい]

負けたのは俺だった。舌打ちをしてから受話器をとる。


「はい?」
『あ、蓮君!?』


…柚んとこのおばちゃんか。


「そうですけど…母親ならまだ帰ってないっすよ?」


俺の母さんと柚んとこのおばちゃんは仲が良い。


『違うのよ、ねえ柚知らない!?』

⏰:08/05/24 23:20 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


#189 [みい]

柚…?

「さあ…確か今日は……」


記憶を辿ると、

『私、さえちゃんと帰るから!!』

柚の生意気な言葉を思い出した。


「室田と帰るって言ってた気が…」
『さえちゃんはもう家に戻ってるらしいのよ…でも……』


そこでおばちゃんの声が途切れる。

⏰:08/05/24 23:22 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


#190 [みい]

「もしもし?」


俺が先を促すと、


『柚…まだ帰ってこなくて…。こんなに遅くなること初めてで、携帯も繋がらないし……』


俺は腕時計を見る。長針は10の数字のすぐ手前を指していた。


…あんの馬鹿…っ!


「俺、捜してきます」

⏰:08/05/24 23:24 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


#191 [みい]

俺はそれだけ言うと、おばちゃんの返事も聞かずに受話器を置いた。

そのまま飛び出すように玄関を出る。


…………………………………

ゲーセン、本屋、薬局…あいつが行きそうな場所をあたってみたが、どこにもいない。


くそっ…どこにいんだよ…!


時は10時半を過ぎて、俺はかなり焦っていた。

⏰:08/05/24 23:25 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


#192 [みい]

胸がやけにざわつく。

嫌な考えが頭に浮かぶ。


「……っ!!冗談じゃねえぞ、まじで……」


縁起でもない思いつきを振り切るように、また走り出そうとした時だった。


「あ、あの…」


後ろから声がして、振り返ると…柚がキョトンと立っていた。

⏰:08/05/24 23:27 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


#193 [みい]

――*柚稀Side*――

角を曲がると、息を切らした悪魔の後ろ姿。


こんな時間にこんな場所で会うなんて思いもしなかったから、私はびっくりして迂闊(ウカツ)にも声を掛けてしまった。


私の声に反応して、染谷蓮は勢いよく振り返り、目を丸くする。


「あ…えっと…、な、何してるの?」

⏰:08/05/24 23:28 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


#194 [みい]

何となく気まずい空気だったから、とりあえず作り笑いをする。


「……お前こそ何してた。こんな時間まで…」


そんな私に悪魔は眉間にシワを寄せて尋ねてきた。


お、お兄さん…顔が恐いよ…;;


「え、あの…さえちゃんと別れてから、中学の時の友達に会って…晩御飯を一緒に…」

⏰:08/05/24 23:29 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


#195 [みい]

たじたじになりながらも答えている間に、じりじりと詰め寄ってくる悪魔。私は逃げ場を失った。



相変わらず顔はかなり恐い。泣く子も一発で黙りますね…これは;


「え?えへ…へ…?」


怒ってる?なんで?私のせい?


様々な疑問が渦巻いて、変な笑みが漏れる。

⏰:08/05/24 23:30 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


#196 [みい]

その瞬間、悪魔の右手が勢いよく上げられる。


ひぃいっ!!殴られる…っ!?!?



恐怖を感じとって、強く目をつぶった。


けど、次に奴がとった行動は、私の想像とは掛け離れてたものだった。


「無事で、よかった…」

⏰:08/05/24 23:32 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


#197 [みい]

……え?


一瞬何が起きたのかわかんなかった。

でも、抱き寄せられた腕と、少し熱くなってる体は、紛れも無くさっきまで目の前にいた染谷蓮のものだった。


あの日、私を庇ってくれた時と同じように耳元で溜息が聞こえる。


私、悪魔に抱きしめられてる…?!

「え?あ、あの…?」

⏰:08/05/24 23:33 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


#198 [みい]

私が声を出すと、染谷蓮はぱっと私から離れて、


「早く帰れ。おばちゃん心配してんぞ」


と吐き捨てるように言って、家とは反対方向にすたすたと歩いていってしまった。


な、何今の!!//優しく抱きしめて「無事でよかった」っ!?
キャラ間違えてるよ!?!?//


でも…すぐにいつもの感じに戻ってたし…まじ意味わかんない!!

⏰:08/05/24 23:34 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


#199 [みい]

家に帰ると、早速お母さんに叱られた。


「なんで電話に出ないの!!」
「充電切れちゃってて…」


ごめんなさい、と謝ると、お母さんが深く息をついてから、


「あ!蓮君に会った!?」


なんて聞いてくるもんだから何となくドキッとしてしまった。


「あ、会ったけど…?」

⏰:08/05/24 23:35 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


#200 [みい]

私の答えを聞くと、お母さんは安心したようだ。


「よかったわ〜。お母さん、蓮君ちに電話しちゃったのよ、柚知らないかって。そしたら捜しに行くって言ってくれて…」


…まさかとは思ったけど、やっぱり捜してくれてたんだ…。


何となくわかってはいたものの、驚いてしまった。


「ちゃんと蓮君にお礼言っとかなきゃ」

⏰:08/05/24 23:36 📱:SH905i 🆔:iuHZ6YLo


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