・・悪魔なキミ・・
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#728 [みい]

パサッという乾いた音と共に、蓮が放ったボールがゴールに入る。


「ナイッシュー」
「お前、本当よくシュート入るよなー」


仲間から様々な声が上がる。


蓮ってだって…昔やってたのはサッカーのはずだよね?
なぜバスケまで出来ちゃうんだ、あの人は…。


「ゆーずーっ!」

⏰:08/09/17 00:21 📱:SH905i 🆔:K0tbq4dg


#729 [みい]

自分を呼ぶ声にふと我に返ると、目の前にニヤニヤしたさえちゃんの顔。


「なっ…何!?」
「見とれてんじゃないわよ」


見とれてなんか…と否定しようにも、しきれない。


だって事実、蓮に見惚れてしまった自分がいたことに気付いていたから。


「う、うるさい!」

⏰:08/09/17 00:21 📱:SH905i 🆔:K0tbq4dg


#730 [みい]

からかうようなさえちゃんにそう言い返すことしか出来ない私は、足早に体育館を去った。


………………………………

そして迎えた球技祭当日。


「柚ちゃーん!ドッジボールのほうはどうだったあ?!」


向こうから矢野君が大きく手を挙げて歩いてくる。


「3位だったの!まずまずって感じだよね」

⏰:08/09/17 00:22 📱:SH905i 🆔:K0tbq4dg


#731 [みい]

私達ドッジボールチームは、かなり張り切ったものの、3位という微妙な成績に終わった。


「お疲れ!3位でも立派なもんだよ!」
「サッカーはどうだった?」


矢野君は蓮とは違い、サッカーチームに属しているのだ。


「いいとこまで行ったんだけどねー…惜しくも2位」


苦笑を浮かべ、矢野君が答える。

⏰:08/09/17 00:23 📱:SH905i 🆔:K0tbq4dg


#732 [みい]

「すごいじゃん、2位なんて!お疲れ様!」


私が驚いて声を上げると、矢野君はエヘヘというように笑ったあと、


「っとやべ、柚ちゃん急がねえと!バスケの決勝、今から始まるってよ!」


と私の手をとって走り出した。


蓮達、決勝まで進んだんだ…!

⏰:08/09/17 00:24 📱:SH905i 🆔:K0tbq4dg


#733 [みい]

体育館のドアを開けると、中はものすごい人と熱気に包まれていた。


「うわ、すっげえ人…。ちょ、すんません、通して〜」


矢野君が半ば強引に人混みを掻き分け、最前列に連れて来てくれた。


「よっしゃ、蓮頑張れー!」


矢野君が大声を出すと、靴紐を結んでいた蓮がこちらを向く。

⏰:08/09/17 00:24 📱:SH905i 🆔:K0tbq4dg


#734 [みい]

そして呆れたような顔をする。


矢野君はにししと笑い、自分の隣にいる私を指差した。


私に気付いた蓮は、一瞬驚いた顔をしたあと、笑みを浮かべ拳を出し、その親指を上げる。


そして口パクで


マ カ シ ト ケ


と言葉を送ってきた。

⏰:08/09/17 00:25 📱:SH905i 🆔:K0tbq4dg


#735 [みい]

私が蓮に笑い返していると、蓮に誰かが近付いてくるのが見えた。


…佐々木君だ。


私の淡い恋心を弄んだにっくき男!


佐々木君が蓮に何やら話し掛けている。が、もちろんこちらには聞こえるはずもなく。


でも、蓮の顔が険しくなったのは私にもわかった。

⏰:08/09/17 00:26 📱:SH905i 🆔:K0tbq4dg


#736 [みい]

「…何話してんだ、あいつら」


不穏な雰囲気の二人に、矢野君も眉を潜める。



・・*蓮Side*・・


「染谷、前はよくもやってくれたな」


えーっと、こいつは確か…そうだ、佐々木だ。変態みたいな趣味持ってる奴。

⏰:08/09/17 00:27 📱:SH905i 🆔:K0tbq4dg


#737 [みい]

「は?何が?」
「何がじゃねえよ!ミキちゃんがいる前で、俺をボコボコにしやがって!」


ああ、素で忘れてた。あん時のことか。


「んな昔のことかよ。あれはお前がわりいんだろ」


お前が、柚の気持ち踏みにじったんじゃねえか。


少々呆れ気味に言葉を放つ。

⏰:08/09/17 00:28 📱:SH905i 🆔:K0tbq4dg


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