☆ヒカリ☆BLです
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#622 [YOU]
『そうですか…理由は聞いても宜しいですか?』
『俺の…変なプライドで傷付けた』
野崎は一口ブランデーを流し込みグラスを置いた。
『そんなプライド捨ててしまいなさい』
こんな台詞を言われるなんて全く予想していなかった。
:08/08/19 22:52
:F905i
:xqm/Y3fY
#623 [YOU]
またもや俺は見事にむせてしまった。
『プライドの為に最愛の人を失うのは辛いですよ?最近のあなたときたら…仕事中も心、此処にあらずですしね…彼の存在が余程大きかったのでしょう』
痛い所を突かれまくって、思わずカウンターにうつぶせでしまった。
『…野崎の言う通りだ、申し訳ない』
:08/08/19 22:56
:F905i
:xqm/Y3fY
#624 [YOU]
『どうして謝るんですか、私は嬉しいですよ?あなたの人間臭い所が見れて』
『………』
『てっきり感情なんて無いのかと思っていましたからね』
優しく微笑まれ何故かホッとした。
渇いていた心に水が染み込んで行くような感覚だった…
『お相手が男性だったのは予想していませんでしたが…』
:08/08/19 23:01
:F905i
:xqm/Y3fY
#625 [YOU]
マンションへ戻り凛の部屋へ足を運んだ。
ベッドに横になり凛を探す…何処にも居ない…
一気に空虚感に襲われ現実に引き戻される…
キッチンへ行き、煽るように酒を飲みだした。
いくら飲んでも想いばかりが募って虚しくなるだけ…
自分の部屋へ行き、デスクや棚にある写真立てを持ち写真の中で笑う凛を見つめる…
『愛してる…』
:08/08/19 23:06
:F905i
:xqm/Y3fY
#626 [YOU]
不眠症は深まる一方だ。最近は睡眠薬も効かないぐらい眠れない…
俺はこんなに弱い人間だったのか?
真っ暗になったリビングに独り情けなく座り込んでいた。
凛に逢いたい…
次の日…徠に会う約束だったので一睡もしないままマンションへ向かった。
:08/08/19 23:09
:F905i
:xqm/Y3fY
#627 [YOU]
チャイムを鳴らして中へ入る。
もしかしたら凛がいるかと期待したがいとも簡単に裏切られた。
『今は香澄と買い物に行ってる』
『そうなんだ…あいつ迷惑かけてない?』
徠はニヤリと笑い、少しずつ話し出した。
:08/08/19 23:12
:F905i
:xqm/Y3fY
#628 [YOU]
どうやら凛は…夜中なかなか眠りにつけない、食事もほとんど食べていないし、話しかけても上の空らしい…
俺はそれを聞いて安心している。
あいつも…同じ気持ちだったんだと…
『もうそろそろ全て話してもいんじゃないのか?』
『なんで?』
『遠回りし過ぎだよ…もっと素直に生きろよロク』
:08/08/21 00:12
:F905i
:kw1GGiLI
#629 [YOU]
返す言葉がなかった。
全て話してしまえば楽になる事ぐらい分かっている…
でも、できない。
『小倉 涼にとられてもいいのか?』
それだけは嫌だ。
もう、ほかの誰にも渡したくないのに…
しばらく話をして俺はマンションを後にした。
『今から何しよう…』
:08/08/21 00:16
:F905i
:kw1GGiLI
#630 [YOU]
今日は休みだ。
マンションに独りで居るのは気がおかしくなりそうな気分だ。
車から降りてそこら辺を散歩してみた。
都心にもこんな所があったのか…
緑がしげっていて、こんなにも心安らぐ場所が…芝生の上に腰をおろし、色んな景色を目に焼き付けた。
風邪が優しく頬を撫でてくれる。
気持ちいい…心が表れそうだった。
:08/08/21 00:20
:F905i
:kw1GGiLI
#631 [YOU]
いつの間に俺は変わってしまったんだろう…
ここに座って景色を眺めていると、自分の悩みがちっぽけに思えるぐらいな気分だった。
『お兄ちゃん…』
振り返ると雪が立っていた。
今にも泣き出しそうな顔をして。
『……雪』
:08/08/21 00:22
:F905i
:kw1GGiLI
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