・・万華鏡・・
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#432 [果樹]
「真理奈さぁ、柴ちゃんに惹かれてるでしょ?」
「・・・・・・は?」
「いやー柴ちゃんを呼んだのは正解だったかも」
ふふっと怪しく笑う辺りが恐ろしい。
「自分で気付いてないだけかもしれないからよく考えてみたら?」
そういって百合は私の肩をポンポンと叩いて教室の方に歩いて行ってしまった。
:08/08/17 23:57
:P902iS
:☆☆☆
#433 [果樹]
一人になった私は屋上に出た。
頬をかすめる風に気持ちよさを感じて私はフェンスの側まで行き、校庭を眺める。
校庭では休み時間だというのに小学生のようにはしゃぐ男子生徒が数人いた。
それを見ながら私は、さっき百合が言った言葉を繰り返し考えていた。
惹かれてる・・・?
私が・・・柴浦に・・・?
:08/08/17 23:58
:P902iS
:☆☆☆
#434 [果樹]
“自分では気付いてないだけかもよ”
わからない。
どうやって確かめたらいい・・・?
こんな感情は初めてだ。
今まで付き合ってきた男たちとは違う。
胸がぎゅって締め付けられたり、側にいたいのにいたくない。
自分がどうしたいのかわからない。
:08/08/17 23:59
:P902iS
:☆☆☆
#435 [果樹]
―カチャ・・・キィ
思いに耽っていたら不意に屋上のドアが開いた。
「真理奈ーギャハハ」
啓祐・・・。
近付いてくる啓祐と距離を取るように私はフェンスに体を押し付けた。
「お前さぁあれはまずくね?」
:08/08/27 23:57
:P902iS
:☆☆☆
#436 [果樹]
隣まで来た啓祐がいきなりそんなことを口にした。
私が啓祐の言葉の意図が分からなくて首を傾げると啓祐はにやっと嫌な笑いを浮かべる。
「“笹原は返してもらう”だっけか?教師と生徒の関係には見えないよなー」
横目でちらりと私を見ながら言う啓祐の目は明らかに面白がっている。
:08/08/27 23:57
:P902iS
:☆☆☆
#437 [果樹]
「何が言いたいの?」
私は墓穴を掘らないように啓祐の言葉の続きを促す。
「お前が俺のものになれば許してやるよ」
「え・・・?」
「いいんだぜ?学校側にチクっても。学校側に言ったら柴浦はどうなるんだろうな?謹慎・・・は当たり前か。ギャハハ」
:08/08/27 23:58
:P902iS
:☆☆☆
#438 [果樹]
「・・・・・・っ!」
悔しい!
足元を見られているんだ。
私は唇から血が出そうなくらい下唇をぎゅっと噛んだ。
負けちゃいけない・・・。
負けちゃ・・・。
「い・・・やだ」
:08/08/27 23:58
:P902iS
:☆☆☆
#439 [果樹]
「あ?」
啓祐の眉間に皺が寄る。
「いやだ・・・」
「お前自分が何言ってるかわかってんのか?」
「わかってる・・・。言いたかったらいえばいいよ。」
私は震える手をぎゅっと握り締めて自分を震いたたせる。
「生意気な奴」
:08/08/27 23:59
:P902iS
:☆☆☆
#440 [果樹]
低くドスの効いた声で啓祐が言った後、私の耳元でパチンと破裂音がして頬に痛みが走る。
数秒後、叩かれたという事に気付いた。
「もぉいいわ。お前いらねぇ」
それだけ言って啓祐は屋上から出ていった。
痛い・・・。
:08/08/28 00:00
:P902iS
:☆☆☆
#441 [果樹]
私はふらつく足で屋上を降り保健室に向かった。
―――――――――・・・・
「ちゃんと冷やしておきなさいよー」
保健の先生が出ていった後、私は座っていた長椅子に寝転び目を閉じた。
頬には腫れを抑えるための濡れタオル。
:08/08/30 18:56
:P902iS
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