・・万華鏡・・
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#75 [果樹]
“僕はいつも窓から外を見ている
楽しそうな笑い声に耳を傾けるだけの僕
そんな僕をいつも励ますのは窓から見える桜の花
そこから動けない君はまるで僕そのもの
でもいつかこの足で陽の光のあるところに出られたなら僕はまず君の側で本を読もう
そしてこう言うんだ
『ああ、幸せだな』”
:08/06/02 13:40
:P902iS
:☆☆☆
#76 [果樹]
話し終えた後、「素敵でしょ?」と咲良は笑っていた。
なぁ、咲良。
お前は桜の木の下で本を読んでいるだけで、それだけで幸せだったんだな・・・。
お前が共感できるって言った意味が、今なら分かるよ。
:08/06/02 13:42
:P902iS
:☆☆☆
#77 [果樹]
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――――――――・・・・
あれから二年・・・。
時が過ぎ、今日俺は卒業式を迎える。
去年より少し早く咲いた桜の木が俺の門出を祝ってくれているようだ。
いや、俺たちか・・・。
:08/06/02 13:44
:P902iS
:☆☆☆
#78 [果樹]
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「千晃くーん!もーまたここにいたー。卒業式始まっちゃうよー?」
.
:08/06/02 13:45
:P902iS
:☆☆☆
#79 [果樹]
桜の木の下で寝転がっていた俺に、咲良が駆けよって来た。
「ああ」
返事をするだけで一向に起き上がろうとしない俺に諦めたのか、咲良は隣に腰を下ろした。
咲良をみる度、咲良がここにいるのが不思議な感じがする。
:08/06/02 14:31
:P902iS
:☆☆☆
#80 [果樹]
出席日数やら何やらいろいろ大変だったらしいが、咲良も無事、一緒に卒業できることになった。
「この桜ともお別れだね。」
上に咲く桜を見ながら寂しそうに言う咲良。
綺麗だ・・・。
とただそう思えた。
「咲良」
「ん?」
:08/06/02 14:33
:P902iS
:☆☆☆
#81 [果樹]
上体を起こした俺に咲良は小首を傾げる。
「ずっと言えなかったんだけどさ・・・。俺、お前が好きだよ」
「―――――っ!」
咲良の顔は驚いていてみるみる真っ赤になっていった。
「さっ卒業式に行くか!」
:08/06/02 14:34
:P902iS
:☆☆☆
#82 [果樹]
立ち上がって制服についた葉を手でぱんぱんと払いとり校舎に歩き出そうとした俺は、強い力に引き留められ進むことが出来ない。
後ろを振り返ると、咲良が俺のブレザーの裾をぎゅうっと両手で掴んでいた。
「あっあのね!」
「うん?」
俺は肩越しに咲良を見る。
:08/06/02 14:36
:P902iS
:☆☆☆
#83 [果樹]
咲良はうつ向いているが耳まで真っ赤になっていた。
「あたしも!あたしも千晃くんのこと・・・好きだよ」
「うん♪知ってる」
「なっ・・・!」
咲良は真っ赤な顔で俺をみて口をぱくぱくしている。
俺は咲良の方に振り向き、咲良と向き合う。
:08/06/02 14:37
:P902iS
:☆☆☆
#84 [果樹]
「クス・・・大好きだ咲良」
ちゅっと不意打ちで咲良の唇にキスをすれば咲良は顔を更に真っ赤にして「もうっ」と俺の胸を叩いてきた。
そしてすぐにいつもの優しい笑顔でふわっと笑ったんだ。
:08/06/02 14:45
:P902iS
:☆☆☆
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