・・万華鏡・・
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#11 [果樹]
「寝ないの?」

「う、うるせぇな!聞いてんだから答えろよ!」

少女につっこまれた俺は、軽く動揺してしまった。

「詩よ」

「詩?なにそれ」

「うーん。分かりやすくいうと自分の思った事を文章にしたもの・・・かな?」

少女は説明してくれたが、詩を読んだことのない俺にはいまいちよく分からなかった。

⏰:08/05/28 21:49 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#12 [果樹]
「ふーん。面白いの?」

「読んでみる?」

「いい」

笑顔で勧める彼女に俺は寝返りをうち、背中を向けて答えた。

「そう?以外とハマるかもよ?」

後ろでクスクスと笑う彼女。

そんなのに俺がハマるわけがない。

俺が今度こそ眠りにつこうと目を閉じて数分。

⏰:08/05/28 21:50 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#13 [果樹]
体育館の方から生徒のざわつきが聞こえた。

「あ、始業式終わったみたい。それじゃあさようなら」

パタンと本を閉じた声に俺は反応し、上体を起こすと少女は校舎に歩いていってしまった。

「あっ・・・。」

はぁ。名前くらい聞いとけってんだ俺のバカ!

しょうがねぇ俺も教室に行くとするか。

俺は軽く伸びをして、自分の教室へと向かった。

⏰:08/05/28 21:51 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#14 [果樹]
教室に行くと、中は入学式独特のざわつき感があった。

まぁ廊下も大概煩かったけど・・・。

俺は黒板に貼ってあった座席表で自分の席を確認し、椅子に座ると机に突っ伏した。

女どもの甲高い笑い声や男たちのくだらない話声を聞かないように目を閉じて、さっきの桜の木の下で会った少女のことを思い出した。

⏰:08/05/29 05:14 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#15 [果樹]
綺麗な子だった。
純粋そうで儚げで、でもどこか影のある子。

やっぱり名前聞いときゃよかった。

また会えるかな・・・。



「千晃ー!お前入学式サボったろー!」

名前を呼ばれて顔を上げると目の前の席に馴染みの顔があった。

「あれ猛。お前いたの?」

⏰:08/05/29 05:16 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#16 [果樹]
目の前のこいつは、木田猛。

中学からつるんでる奴で、明るくていい奴なんだ。

高校が一緒なのは知ってたけどまさかクラスまで一緒だとは・・・。

「“いたの?”じゃねー!俺はなぁ聞きたくもねぇジジババの話を延々と1時間も聞かされたんだぞ?」

「あー悪かったって」

煩い猛を俺は適当にあしらう。

⏰:08/05/29 05:16 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#17 [果樹]
「つかさーお前始業式の間どこにいたんだ?」

切り替えの早さが猛のいいところだ。

「どーせどっかでサボってたんだろ?」

「あー・・・まぁな」

俺の頭の中に少女の顔が浮かぶ。


「なんだなんだ?なんか楽しいことでもあったのか?」

「あったところでお前には教えてやらねーよ」

⏰:08/05/29 05:18 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#18 [果樹]
「なんだよー。千晃のいけずぅ」

ベッと舌を出すと猛は気色悪い声をだした。

「やめろ。気持ち悪い」

俺は猛から遠退くように椅子の背持たれに身体を預ける。


「あ、つーか聞いて聞いて。耳より情報♪」

「耳より情報?」

「おぅ!聞きたい?」

⏰:08/05/29 05:19 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#19 [果樹]
猛は目を爛々と輝かせて聞いてきた。

「つーか話したいんだろ?」

にひひと笑う猛。
これは話したくてうずうずしている顔だ。


「それがさー今年の新入生にすんげー美少女がいるらしーんだ!」

「美少女?くだらねぇ」

女ってゆーのはどうも煩くて敵わない。

⏰:08/05/29 05:20 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


#20 [果樹]
「まぁそう言うなって。俺もチラッとしか見てねぇんだけど確かにあれは美少女だった!」

「ふーん」

「黒髪サラサラの可愛い子だったぜ」

「黒髪ねぇ」


一瞬だけ桜の下で出会った少女が脳裏よぎった。

まさかな・・・。

⏰:08/05/29 05:21 📱:P902iS 🆔:☆☆☆


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