・・万華鏡・・
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#126 [果樹]
先輩の様子が気になったが、とりあえずその日は写真を貰って私は帰った。
――――――――・・・・
「おっはー涼ちゃん♪」
「おはようございます上條先輩」
渡り廊下の向こうから歩いてくるのは上條先輩。
上條先輩とは出会ってから何故か毎日顔を会わせている。
:08/06/03 20:17
:P902iS
:☆☆☆
#127 [果樹]
でも最近私はこの時間が、とても楽しい。
「毎日毎日ご苦労やなぁ」
「日課ですから♪」
そう!今日もやっぱり私は冴木先輩のストーキング中。
「日課・・・なぁ」
「上條先輩?」
「ん?なん?」
:08/06/03 20:17
:P902iS
:☆☆☆
#128 [果樹]
上條先輩の顔が少し曇った気がしたので、名前を呼ぶとすぐにいつもの笑顔になっていた。
私はそれを見て安心して、ほっと胸を撫で下ろした。
「今日も写真部行ってもいいですか?」
「ええでー」
「ありがとうございます!じゃあまた後で!」
:08/06/03 20:18
:P902iS
:☆☆☆
#129 [果樹]
私は笑顔で上條先輩に手を振って渡り廊下を後にした。
「負けへん・・・」
一人残った渡り廊下で、上條先輩が呟いた言葉は、私の耳には届かず、青い空に溶けた。
――――――――・・・・
「失礼しまーす」
:08/06/03 20:19
:P902iS
:☆☆☆
#130 [果樹]
「はーい。あれ?」
写真部のドアを開けると、緑のリボンをした女の人が小首を傾げてこちらを見てきた。
「あ、すみません私・・・」
「あなた涼ちゃんね!」
へ・・・?
自分で名前を言う前に女の人に言われてしまった。
:08/06/04 00:25
:P902iS
:☆☆☆
#131 [果樹]
「はい。そうですけど・・・」
私が眉間に皺を寄せながら言うと女の人は可愛い顔で笑った。
「やっぱりー♪実物見れて嬉しーい!私はリカ。あっ座って座って」
緑のリボン・・・。
上條先輩と同じ三年生。
勧められるままに椅子に座る私に背中を向けて、リカ先輩は何か作業をしている。
:08/06/04 00:28
:P902iS
:☆☆☆
#132 [果樹]
「今お茶入れるからねー」
あ、お茶かーってなごみそうになる自分を叱咤して、頭に疑問府を浮かべる。
なんで私の名前を知っているの?
しかも実物って何?
私の頭では理解できないことばかり。
「あのー・・・何で私の事知ってるんですか?」
:08/06/04 00:28
:P902iS
:☆☆☆
#133 [果樹]
「え?あ、それはねー・・・きゃっ!!」
お茶を入れたらしいコップを手に、振り向こうとしたリカさんは机につまづき、バサッと本が落ちるような音がした。
「あっ大丈夫ですか!?」
幸いにもお茶は溢れなかったが、床にはたくさんの写真が散らばった。
「うん・・・ごめんねぇ」
:08/06/04 00:29
:P902iS
:☆☆☆
#134 [果樹]
私はリカさんと一緒に写真を拾おうとしゃがむ。
そこで“ある事”に気付いてしまった。
「これ・・・」
私が手に撮った写真を見て、リカさんは苦い笑いを溢す。
「あ・・・。あーこれね、全部上條が撮ったものなの」
「上條先輩が・・・?」
:08/06/04 01:56
:P902iS
:☆☆☆
#135 [果樹]
私は写真から目を離さず聞く。
「あいつってさぁ好きなものをひたすら撮るクセがあって、涼ちゃんの写真も気付いたらこんなにいっぱい。すごいでしょ?」
リカさんはそう言ったが、これはすごいなんてものじゃない。
床に散らばるのは、数えきれないほどの私が写っている写真。
:08/06/04 01:58
:P902iS
:☆☆☆
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